六郷扇状地
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(六郷湧水群から転送)
座標: 北緯39度25分17秒 東経140度32分40.4秒 / 北緯39.42139度 東経140.544556度
六郷扇状地(ろくごうせんじょうち)とは一級河川雄物川水系丸子川によってつくられた秋田県美郷町にある横手盆地の扇状地の一つである。美郷町六郷として水の郷百選に選定された美郷町を形成する。丸子川支流七滝川の源流は七滝水源かん養保安林として水源の森百選に選定されている。
概要
[編集]奥羽山脈の西にの真昼山地を源流する丸子川支流の「湯田沢川」と「善知鳥川」が合流する地点を扇頂として、旧六郷町を形成する東西4km、南北54kmの円形の扇状地である[1]。
扇状地は、新生代第四紀の更新世末~完新世に形成されたと考えられており、沖積層の下位にある千屋層を基盤として厚さは、扇状地の南端で約50~107mである。
その上部に20~30m砂礫層を主体としシルト・粘土層をから構成されて、浅層部については巨礫が多く確認されている。[2]
六郷湧水群
[編集]六郷扇状地は日本を代表する地下水脈であり数多くの湧水がある。この湧水は六郷湧水群と呼ばれ1985年(昭和60年)名水百選のひとつに選定された[3]。
また同じく遊歩百選に選ばれている。
湧泉群は旧六郷市街地とその周辺部に井戸、湧水、自噴井戸の大小合わせて約60箇所が存在する。主な湧水地を美郷町の観光案内資料および美郷町観光協会の資料により要約して記述する。詳細[4][5]とマップ[6]も参照のこと(小規模な清水や個人宅は割愛)。
名称 | 所在地 | 特記事項 |
---|---|---|
側清水(がわしみず) | 六郷字小安門103-4 | 側清水地蔵尊の横にありハンノキとヨコエビが見られる。 |
神清水(かみしみず) | 鑓田字上二ツ石256 | 下鑓田農村公園近隣 |
米清水(よねしみず)・柳清水(やなぎしみず) | 六郷字米清水234 | 観光情報センターの近隣イバラトミヨ[7]等が多数みられる。 |
宝門清水(ほうもんしみず) | 六郷字西高方町104 | 本道町の字境、樹齢約300年のケヤキの木の下にある。 |
御台所清水(おだいどころしみず) | 六郷字宝門清水2 | 六郷湧水地を代表する湧水地、周辺住民の生活と密着した清水。 |
鷹匠清水(たかしょうしみず) | 六郷字宝門清水3-7 | 太桂寺境内にある。 |
ハタチや清水(はたちやしみず) | 六郷字本道町52-1 | ハタチ屋酒店敷地内にある、周辺はテラス等が整備されている。 |
久米清水(くめしみず) | 六郷字本道町49-11 | 観光情報センター近隣 |
キャペコ清水(きゃぺこしみず) | 六郷字本道町22-3 | 観光情報センター裏手、キャペコ清水堂前に二つ並んだ円形の清水。 |
稲荷清水(いなにしみず) | 六郷字田岡165 | 田岡稲荷神社内 |
大工清水(だいくしみず) | 鑓田字屋敷田120 | 馬洗い清水の奥にある円形をした清水 |
馬洗い清水(うまあらいしみず) | 鑓田字屋敷田122 | 再整備された公園内にある泉。 |
沼清水(つつみしみず) | 鑓田字上二ツ石252 | 下鑓田農村公園にある。 |
座頭清水(ざとうしみず) | 六郷字琴平西30-1 | 角館街道にある石組みの清水。 |
笑顔清水(えがおしみず) | 六郷字宝門清水72-13 | 高橋酒造店入り口脇にある。 |
瓢清水(ふくべしみず) | 六郷字小安門9 | 台蓮寺庭園内にあるひょうたん形の泉 |
小安門柳清水(こあもんやなぎしみず) | 六郷字小安門30 | 台蓮寺門前、湯殿小路にある。 |
白山堂清水(はくさんどうしみず) | 六郷字白山86 | 白山神社の鳥居前にある。 |
長栄堂清水(ちょうえいどうしみず) | 六郷字赤城16 | 六郷小学校近隣に存在する、別名グランドの水。 |
藤清水(ふじしみず | 美郷町六郷字本道町10 | 諏訪神社の近隣にある清水、藤棚が有名。 |
諏訪清水(すわしみず) | 六郷字本道町19-2 | 諏訪神社の庭園の池を形成する4つの清水「心」の字をかたどる。 |
ニテコ清水(にてこしみず) | 六郷字大町61 | ニテコサイダーの原水に使用されている。由来はアイヌ語である。 |
台蓮寺藤清水(だいれんじふじしみず) | 六郷字小安門10 | 台蓮寺の庭園の藤棚から自噴する。 |
浄海清水(じょうかいしみず) | 六郷字白山161-2 | かつては土用の丑の日に住民が湯治を行った泉 |
機織清水(はたおりしみず) | 六郷字白山50 | 六郷湧水群最大の水面積の泉 |
紙漉座清水(かみずきざしみず) | 六郷字白山23・24 | 大正の初めまで、ここの水を利用して紙が漉かれていた泉。 |
ギャラリー
[編集]土地利用
[編集]美郷町市街を形成するとともに、周囲は水田に利用され「七滝用水」[8]から円形分水工により周辺の田畑に灌漑されている。