利用者‐会話:山口 茂昭
【ある教団の家庭集会に参加して】 4年前のこと。友人の誘いによりある宗教の家庭集会に参加した。オルガンの演奏に合わせ賛美歌を皆で歌い、祈りを捧げる。そして一人ひとりが近況を話し、自らを反省する。次に伝道師による聖書勉強会に入り、創設者の手島郁郎先生(故人)の教えを元に、旧新約聖書の2,30分の講義。次に再び賛美歌が始まり、「お父様(キリスト)・・・アーメン」「天にまします父なる神よ・・・アーメン」と異口同音に祈りに入る。すると、驚いたことに、直後に滂沱の顔で皆、顔がくしゃくしゃになるほど涙で目が真っ赤、一心に祈っているのだ。暫くするとあちこちから霊動が起こり、これには二度ビックリした。当初はあっけに取られていたが、この霊動こそがキリストと一体になっている証でもあるのだ。過去、他の宗教の幾つかの集会に参加したことがあるが、こんな集会ははじめてだ。集会が終了後、茶菓が出され信仰のことや生活のこと、雑談等になるのだが、皆、顔が輝いていて和気藹々の雰囲気。集会に参加した感想は、一時、オアシスに遊んだような気がして心が洗われたと言っても過言ではなかろう。兎に角、皆が思い遣りと労わりの気持ちを持ち、利他の精神が強く、心が純粋な人達の集まりと受け取れた。 他の教団のように信者を増やして教団を大きくしようとか、信者から金を吸い上げるとか、威容を誇るような建造物を造ろうとかの考えはほとんどないらしい。来るものは拒まず、去る者は追わずをモットーに、ひたすら聖書の教えを生きかたの指針として、より人間らしい生きかたをするためだけの聖書の勉強と祈りである。私は日連系なので宗旨替えをする気持ちはないが、一人でも多くの信徒が増えることを期待している。 ところで、まだ驚くことがある。機関誌の「生命の光」の最終頁にも毎号書かれている『私の信条』のことである。どの家庭集会でも、大きな半紙に能筆で『私の信条』が前面に張り出されているが、参考までにここに転載してみよう。 ●私たちは、日本の精神的荒廃を嘆き、大和魂の振起を 願う。 ●私たちは、日本人の心に宗教の復興を願い、原始福音の再興を祈る。 ●私たちは、無教会主義に立つ。従っていかなる教会・教派にも属せず、作らず、ただ旧新約聖書に学ぶものである。 ●私たちは、キリスト教の純化を願うが、日本の他の諸宗教を愛し、祖師たちの人格を崇敬するものである。 ●私たちは、政党・政派を超越して、愛と善意と平和をもって、日本社会の聖化を期し、社会正義と人間愛を宣揚するものである。
如何であろうか。他宗を攻撃したり、「我が宗教以外は全て邪教だ」と、排他的で独善的な宗教とは無縁のものである。毎月の機関誌には、「しきしまの道」と題したきれいなカラー頁があり、今では失われた日本精神(大和心)を目覚めさすかのように、高千穂や日本神話の元となった山河や風景などもあるし、日本書紀などからの一節も掲載されている。みているだけで心が和む。また、仏教の宗祖や宗派の祖のことも童話や小説で採り上げたりして、仏教のよさも教えて目覚めさせてくれている。尚、この教団は、“キリストの幕屋”という。内村鑑三や新渡戸稲造の無教会主義の流れを継承している。 家には、時折、いろいろな宗教の信者が訪れ、パンフレットなどを置いていくが、幾度かキリスト系の訪問者に、キリストの幕屋のことを尋ねてみたところ、「そんなんがあるんですか。あまり聞いたことはないですね」との返事であった。 私は数十年、日蓮系の教団の会員であったが、本山と信徒団体との確執が尋常のものではなく、政党を持つ信徒団体のトップや幹部の宗教家らしくない言動や、敵対する者に対しては365日、休むこともなく機関紙で徹底的に罵詈雑言を浴びせたり、専横と横暴、それに稀に見るトップの名誉欲に嫌気がさして、10年近く前に脱会をした。サンケイ新聞に在籍している時に、広範囲に宗教教団を取材で跳び廻ったが、それぞれのトップの見識を知るにつけ、宗教に失望し、私なりに一つの結論に達した。それは、「宗教に帰依しなくても、毎日を目に見えない存在や自然の恩恵、国や地域社会、その他多くの犠牲によって生かされていることを自覚し、感謝の気持ちと思い遣り、それに笑みを絶やさず、何事も前向きに物事を捉え、精一杯の努力をしていれば、どんなに困難・苦労に見舞われようとも、天(宇宙意思もしくは神仏)は決して見放すことはなく、また全ては時が解決してくれる。言い換えれば、自分自身が宗教で、神の分け御霊を持ち仏性を備えているのだ」との思いに至ったのである。
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