名曲のたのしみ
名曲のたのしみ | |
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ジャンル | クラシック音楽 |
放送方式 | 録音 |
放送期間 | 1971年4月11日 - 2012年12月30日 |
放送時間 |
毎週土曜 21:00 - 22:00 再放送:次週木曜 10:00 - 11:00 |
放送局 | NHK-FM |
制作 | NHK |
パーソナリティ |
吉田秀和(開始 - 2012年7月14日) 案内:西川彰一(NHKチーフ・プロデューサー)(2012年7月21日 - 12月30日) |
特記事項: 吉田は2012年5月没したが、当面解説音源の収録が残っていることや吉田の遺志などを配慮し、同年12月30日まで放送を継続した。吉田の生前の解説音源は2012年7月14日の放送をもってすべて放送しきったため、以後はNHK番組スタッフが「案内」として吉田の遺稿を代読して番組を進行した。最終回は日曜日 12:15 - 17:00の生放送だった。 |
『名曲のたのしみ』(めいきょくのたのしみ)は、NHK-FMで1971年4月11日から2012年12月30日まで放送していたクラシック音楽番組である。
放送時間
[編集]- 2012年12月まで毎週土曜日 21:00 - 22:00(本放送)、翌週木曜日 10:00 - 11:00(再放送)。
- 過去には、日曜日 9:00 - 9:59(本放送)、翌週水曜日 10:00 - 11:00(再放送)等に放送されていた。
- 再放送は2010年度で一度打ち切られている。2012年度より再開した。
概要
[編集]放送開始は1971年で、クラシック音楽評論家・吉田秀和が番組の開始当初から40年余りに渡りディスクジョッキーを務め、クラシック音楽の著名な作曲家の作品を一人ずつ、「(作曲家・作詞家名)のその音楽と生涯」というテーマをつけて、短いもので半年、長いもので1年半かけてほぼ全曲紹介していた。放送時間が1時間のため、オペラ等の演奏時間が長い曲は、数週にわたり放送された。
なお、毎月第5週(ある月)は「私の試聴室」として、他の週の作曲家の連続放送とは別に、吉田が新譜レコード・CDや注目する作曲家や演奏家等について紹介する回となっていた。
番組は吉田による「名曲のたのしみ・吉田秀和」[1]というタイトルコールのあとオープニング曲すらなく、彼の解説と楽曲の演奏のみで構成される極めてシンプルなもので、ゲストの登場も全くなかった。
番組は神奈川県鎌倉市にある吉田の自宅で収録が行われたため、トーク部分をよく聴くと鳥の声等が聞こえることがあった[2]。
吉田の死去と番組の終焉
[編集]吉田は2012年5月に死去した。生前に収録した解説音源がまだ残っていたのと[3]、以後に放送予定だった番組で使われるはずだった台本(原稿)が多数残されていることが配慮され、吉田の遺志を尊重して2012年一杯は当初放送の内容を継続した[4]。このため、同年6月2日の放送から[5]、吉田の死去に関する告知と、その事前収録を行った時期・内容を冒頭にアナウンスするようになった。
同年7月14日の放送(テーマ「ラフマニノフのその音楽と生涯・第27回」)をもって、吉田の生前に収録した肉声の放送は終了し、7月21日(同「シベリウスのその音楽と生涯・第1回」)以後の放送は、吉田が生前に書いた原稿(遺稿)を、番組担当チーフ・プロデューサーの西川彰一が代読し、2012年12月まで引き続き放送した[6]。代読を西川が担当したのは吉田の遺族の希望による。放送では「ご案内はNHKチーフ・プロデューサーの西川彰一です」と西川自身によるアナウンスがある。なお、「シベリウスのその音楽と生涯・第2回」の放送は夏季特別編成の都合で、通常の曜日時間帯ではなく、再放送時間帯である2012年8月2日(木)10:00 - 11:00に放送した(再放送は同9日(木)の同時間帯)。また、「私の試聴室」の原稿は2回分が遺されており、2012年9月29日および同11月24日に放送した。
レギュラー放送では2012年12月22日(再放送12月27日)の放送をもって終了した。同年12月30日の最終回スペシャルをもってこの番組が完結し、41年9か月の歴史に幕を閉じた。
なお、その後番組として、『クラシックの迷宮』を2013年1月から放送している。
特集番組
[編集]番組名 | 放送日時 | 出演 | 補足 |
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名曲のたのしみ 最終回スペシャル | 2012年12月30日 12:15 - 17:00 | 西川彰一(NHKチーフ・プロデューサー) 【司会】大林奈津子 |
特に反響の大きかった「モーツァルトのその音楽と生涯」と「私の視聴室」を中心に吉田の生前の録音とリクエストに応える約5時間の生放送であり、これをもって『名曲のたのしみ』は41年9か月にわたる放送を終了した[7]。 |
吉田秀和が語った“世界のピアニスト” | 2013年8月26日 - 30日 10:00 - 11:00 | 【解説】吉田秀和 【案内】西川彰一 |
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吉田秀和が語ったモーツァルト | 2014年8月18日 - 21日 14:00 - 15:55 | 「モーツァルトその音楽と生涯」シリーズから
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吉田秀和が語ったベートーベン | 2015年8月17日 - 20日 14:00 - 15:55 | 「ベートーベンその音楽と生涯」シリーズから
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吉田秀和が語ったブラームス | 2016年8月9日 - 11日 14:00 - 15:55 9月1日 7:25 - 9:20 |
「ブラームスその音楽と生涯」シリーズから
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取り上げられた作曲家
[編集]- ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
- ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン
- ヨハネス・ブラームス(ピアノ五重奏 第2楽章)
- フレデリック・ショパン
- エドヴァルド・グリーグ
- クロード・ドビュッシー
- モーリス・ラヴェル
- フランツ・シューベルト
- ロベルト・シューマン
- フェリックス・メンデルスゾーン
- アントニン・ドヴォルザーク
- エクトル・ベルリオーズ
- セルゲイ・プロコフィエフ
- ドミートリイ・ショスタコーヴィチ
- リヒャルト・シュトラウス
- ピョートル・チャイコフスキー
- フランシス・プーランク(フルート・ソナタ 第1楽章)
- フランツ・ヨーゼフ・ハイドン
- セルゲイ・ラフマニノフ(ピアノ協奏曲第2番 第2楽章)
- ジャン・シベリウス
関連番組
[編集]番組本
[編集]- 名曲のたのしみ、吉田秀和(吉田秀和・西川彰一編著 学研パブリッシング)全5巻[9]
- 同番組の「わたしの試聴室」のコーナーを抜粋し、吉田のトーク(付録CDには放送音源が収録されているが、音楽は収録されていない)をジャンル別に収録したものである。
- 1「ピアニスト聴きくらべ」
- 2「指揮者を語る」
- 3「珠玉のソリストたち」
- 4「室内楽との対話」
- 5「モーツァルト〜作曲家について」
- モーツァルト その音楽と生涯 名曲のたのしみ(吉田秀和・西川彰一編著 学研パブリッシング)全5巻[10]
- 正編『名曲のたのしみ、吉田秀和』の第5巻で発行された「モーツァルト〜作曲家について」をブローアップし、同番組で放送された「モーツァルトのその音楽と生涯」の放送原稿を再録するとともに、付録CDで放送音源と楽曲の抜粋を収録している。
脚注
[編集]- ^ 時間的な挨拶は再放送が行われるようになってからは行わなくなったが、朝の放送である時は「おはようございます。名曲のたのしみ、吉田秀和です(でございます)」だった時代もある
- ^ “NHKクラシック「名曲のたのしみ」コラム(1)”. www.nhk.or.jp (2012年12月27日). 2018年9月29日閲覧。
- ^ 2012年7月14日放送分まで。
- ^ NHK-FM「吉田秀和氏死去に当たって」(2012年5月28日・同6月2日閲覧)
- ^ 吉田の死去は5月27日になってから公表された。
- ^ (7月)23日(月)NHK総合テレビ『クローズアップ現代 "自分の考えはそこにあるか"〜音楽評論家・吉田秀和の遺言〜』(2012年7月20日・同7月22日閲覧)及び2012年7月21日放送より。
- ^ 41年間の歴史に幕を下ろします『名曲のたのしみ 最終回スペシャル』30日(日)放送(2012年12月25日・同12月29日閲覧)
- ^ 2013年7月12日NHK-FMブログ「NHK-FM 2013 夏の特集番組ラインナップ」
- ^ NHK-FM「名曲のたのしみ」が書籍になります! CD付き書籍『名曲のたのしみ、吉田秀和』全5巻、5月30日から順次発売開始!!
- ^ CD付き書籍『モーツァルト その音楽と生涯』第1巻、新発売!! 大好評『名曲のたのしみ、吉田秀和』待望の続刊!