百間山渓谷かもしか牧場
百間山渓谷かもしか牧場 | |
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施設情報 | |
専門分野 | カモシカ牧場 |
所有者 | 田辺市 |
面積 | 約4,200m2 |
頭数 | 最大13頭(1978年) |
種数 | 1 |
主な飼育動物 | ニホンカモシカ |
開園 | 1971年 |
所在地 |
〒646-1321 和歌山県田辺市熊野225 |
百間山渓谷かもしか牧場(ひゃっけんざんけいこくかもしかぼくじょう)は、和歌山県田辺市熊野にあった市営のニホンカモシカの飼育牧場。大塔かもしか牧場(大塔村かもしか牧場、大塔カモシカ園)とも。略称「かもしか牧場」。
2011年(平成23年)の紀伊半島大水害で百間山渓谷キャンプ村とともに閉鎖状態となり、2021年(令和3年)12月の田辺市議会で市は百間山渓谷キャンプ村の再開と百間山渓谷かもしか牧場の廃止に関する議案を提出することになり牧場は廃止されることになった[1]。
歴史
[編集]1971年、大塔村(おおとうむら)の百間山渓谷ハイキングコース入り口から熊野川(ゆやがわ)の支流に沿い200m程奥へ入った場所に、ニホンカモシカの繁殖のため開園した[2][3][1]。山の斜面(4,200m2)を利用している[4]。ニホンカモシカは国の特別天然記念物であり、保護又は生態の研究のため、環境省と文化庁に許可を得た[2][4][5]。
ニホンカモシカは天然記念物として人気があり、園のカモシカは大塔観光協会のシンボルキャラクターとして用いられている[4][6]。
ピーク時の1978年に13頭を飼育した[3]。以後、病気やけがなどで飼育頭数が減り、新たに保護するなど維持をはかったが[7]、2003年に3頭となり[3]、2010年春には「ムサシ」が最期の1頭となった[2]。田辺市の審議会でも飼育や繁殖がうまくいかないことが気にされている[8]。
2011年、台風12号の集中豪雨で一帯は警戒区域又は避難区域となり、飼育するカモシカ雄の「ムサシ」一頭が取り残され孤立したり、また、その後の飼育を続行するのも困難となり[4]、ムサシを富山市ファミリーパークへ避難させた[9][10]。行政やパークの担当者によると、「牧場への道路が寸断され、管理事務所は濁流に流された」とし、かもしか牧場が観光客を呼べる状態になるには数年かかるという見方が示されていた[11][12]。
富山市ファミリーパークに1頭だけ避難していたカモシカの「ムサシ」は2017年11月に避難先の動物園である富山市ファミリーパークで亡くなった[1]。
田辺市は2021年(令和3年)12月の市議会に議案を提出し廃止されることになった[1]。
営業
[編集]9:00~16:00、年中無休。 バリアフリー設備:車椅子対応トイレ
料金
[編集]大人 : 310円。 子供 : 150円。 備考 : 20人以上の割引が有る。
脚注
[編集]- ^ a b c d 住民運営で来夏再開へ 大水害で閉鎖のキャンプ村 - 紀伊民報(2021年12月16日)
- ^ a b c 百間山渓谷とかもしか牧場 日本風景街道 熊野 ~シーニックバイウェイ紀南~ NPO法人市民の力わかやま
- ^ a b c カモシカの赤ちゃん誕生 和歌山・大塔村かもしか牧場 2003/05/10 10:09 共同通信
- ^ a b c d 「ムサシ」は無事です 土石流災害で孤立のカモシカ - AGARA紀伊民報 2011年09月27日更新
- ^ 2005/7/12 梅雨乗り切れずカモシカの赤ちゃん死ぬ 田辺市かもしか牧場 肩落とす関係者(紀伊民報)
- ^ “豊かな自然に包まれた「おおとう」 大塔観光協会<和歌山県>”. 大塔観光協会. 2013年6月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月27日閲覧。
- ^ ムサシにお嫁さん? 保護され仲間入り、大塔かもしか牧場 - AGARA紀伊民報 2010年01月19日更新
- ^ 平成19年度第一回田辺市文化財審議会議事録 (PDF) 田辺市 平成19年4月26日
- ^ 孤立カモシカ「ムサシ」 富山の動物公園へ - AGARA紀伊民報 2011年10月25日更新
- ^ 台風で孤立のカモシカ到着 富山の動物園、和歌山から - 47NEWS(よんななニュース) 2011/11/15 12:02 共同通信
- ^ 中日新聞:ニホンカモシカ:記者コラム 越中春秋:富山(CHUNICHI Web) 2011年11月25日
- ^ 富山へ一時避難 ニホンカモシカのムサシ - AGARA紀伊民報 2011年11月15日更新
外部リンク
[編集]- かもしか牧場 - 大塔観光協会