大濱普美子
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大濱 普美子(おおはま ふみこ、1958年 - )は、日本の作家。
第三短篇集『陽だまりの果て』が2022年第50回泉鏡花文学賞を受賞し、選考委員の金井美恵子が「鏡花が選考していたら間違いなく推していた」と激賞したことで話題を集めた[1]。
来歴
[編集]1958年、東京都に生まれる[1]。父親はフランス文学者であった[2]。
1980年に慶応義塾大学文学部文学科をフランス文学専攻で卒業し、1987年にパリ第7大学“外国語としてのフランス語”修士課程を修了する[1][3]。
1995年よりドイツ・フランクフルトに移住し、日本語教師を勤めながら小説を執筆する[2][3]。2009年に文芸誌『三田文學』に短編「猫の木のある庭」が掲載された[1][2]。2013年に「猫の木のある庭」も収録した短編集『たけこのぞう』が出版され、作家デビューとなる[2]。
人物
[編集]大濱は自身にとって小説を書くことを「書かざるを得ない心理療法のようなもの」とインタビューで答えている[2]。「小説を書いていると悪夢を見なくなる」とのこと[2]。
日本初の和歌とされる、日本神話でスサノオが詠んだ「八雲立つ 出雲八重垣 妻ごみに 八重垣作る その八重垣を」を好きな歌に挙げている[2]。
樋口一葉といった擬古文調にあこがれがある[3]。好きな作家には倉橋由美子など[3]。
また、大濱が日本語教師をしていることから、文法的な正しさを大切にし、言葉選びの適切さ、人と違う文章というのも執筆する文章の目標としている[2][3]。
賞歴
[編集]2022年に『陽だまりの果て』で第50回泉鏡花文学賞。選考委員の評は以下の通り。
著書
[編集]- 『たけこのぞう』国書刊行会、2013年6月
- 『十四番線上のハレルヤ』国書刊行会、2018年6月
- 『陽だまりの果て』国書刊行会、2022年6月