小田急1000形電車
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小田急1000形電車 | |
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小田急1000形電車 1096×10 (2020年8月21日 富水駅付近) | |
基本情報 | |
運用者 | 小田急電鉄 |
製造所 |
東急車輛製造 日本車輌製造 川崎重工業 |
製造年 | 1987年 - 1993年 |
製造数 | 36編成196両(4両×19編成、6両×12編成、8両×1編成、10両×4編成) |
運用開始 |
1988年3月22日[1] 1991年4月1日(ワイドドア車)[1] 2015年1月(リニューアル車) |
運用終了 | 2022年9月(未更新車) |
主要諸元 | |
編成 | 4・6・8・10両編成 |
軌間 | 1,067 mm (狭軌) |
電気方式 |
直流1,500 V (架空電車線方式) |
最高運転速度 | 100 km/h |
設計最高速度 | 110 km/h |
起動加速度 |
3.3 km/h/s(単独時) 2.7 km/h/s (在来車併結時) |
減速度(常用) | 4.0 km/h/s |
減速度(非常) | 4.5 km/h/s |
編成定員 |
602名(4両編成未リニューアル車) 582名(4両編成リニューアル車) 916名(6両編成標準ドア未リニューアル車) 902名(6両編成ワイドドア車1751×6・1752×6) 903名(6両編成ワイドドア車1753×6 - 1756×6) 1,230名(8両編成) 1,544名(10両編成未リニューアル車) 1,492名(10両編成リニューアル車) |
車両定員 |
144名(標準ドア未リニューアル・先頭車) 139名(標準ドアリニューアル・先頭車) 143名(ワイドドア車・先頭車) 157名(標準ドア未リニューアル・中間車) 152名(標準ドアリニューアル・中間車) 154名(ワイドドア車・中間車) |
全長 |
20,150 mm(先頭車) 20,000 mm(中間車) |
全幅 | 2,860 mm |
全高 |
4,145mm(集電装置付車) 4,060 mm(集電装置無し車) |
車体 | ステンレス鋼 |
台車 |
住友金属工業 FS534(標準ドア車・電動台車) 住友金属工業 FS534A(ワイドドア車・電動台車) 住友金属工業 FS034(標準ドア車・付随台車) 住友金属工業 FS034A(ワイドドア車・付随台車) |
主電動機 |
三菱電機製 かご形三相誘導電動機 更新前:MB-5026-A[2] 更新後:MB-5157-A[2] |
主電動機出力 |
175 kW × 4 (更新前) 190 kW × 4 (更新後) |
駆動方式 | WN駆動方式 |
歯車比 | 101/16 (6.31) |
制御方式 |
VVVFインバータ制御 更新前:GTOサイリスタ素子 更新後:フルSiC素子[3] |
制御装置 |
三菱電機製 更新前:MAP-184-15V15 更新後:MAP-198-15V267(4両・10両編成用2群機器)、MAP-194-15V279(10両編成用1群機器) |
制動装置 |
回生制動併用電磁直通ブレーキ(更新前) 電気指令式電磁直通ブレーキ 純電気ブレーキ |
保安装置 |
OM-ATS D-ATS-P CS-ATC(現在は撤去) |
小田急1000形電車(おだきゅう1000がたでんしゃ)は、小田急電鉄(小田急)で1987年(昭和62年)以降に運用されている通勤車両である。
小田急では、編成表記の際「新宿寄り先頭車両の車両番号(新宿方の車号)×両数」という表記を使用している[4]ため、本項でもそれに倣い、特定の編成を表記する際には「1051×4」「1251×6」「1551×4」「1751×6」「1081×8」「1091×10」のように表記する。また、特定の車両は車両番号から「デハ1400番台」などのように表記し、小田原方面に向かって右側を「山側」、左側を「海側」と表記する。
概要
[編集]老朽化した2400形の置き換えおよび9000形に代わる帝都高速度交通営団(現在の東京地下鉄)千代田線への直通対応車として登場し、1993年(平成5年)までに4両25編成・6両8編成・8両1編成・10両4編成の合計196両が製造された。
小田急では2600形でVVVFインバータ制御方式の実用試験を行っていたが、その実績から営業用電車で本格的にインバータ制御を採用した。
本形式は小田急の開通60周年記念も兼ねて導入されており、同時期にはロマンスカーの10000形電車(HiSE車)も導入されている。
車両概説
[編集]本節では、登場当時の仕様を基本として、増備途上での変更点を個別に記述する。更新による変更については沿革で後述する。
車体
[編集]先頭車は車体長19,650 mm・全長20,150 mm、中間車は車体長19,500 mm・全長20,000 mmで、車体幅は当時の帝都高速度交通営団(営団地下鉄)千代田線への乗り入れを考慮して、2,860 mmとした。車体はステンレス鋼製のオールステンレス車両で、採用にあたってはステンレス特有の光沢を押さえたいという小田急側の意向により、全面ダルフィニッシュ仕上げとしている。前面は繊維強化プラスチック (FRP) 製で、デザインは9000形に類似するものである。
4・6両編成は併結運転を行うため電気連結器を装備している。
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各駅停車として走る
4+4両編成
(2014年7月15日 / 柿生駅) -
1編成のみ存在した8両固定編成(2015年2月11日 / 厚木駅)
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地下鉄千代田線と直通運転する運用に入っていた頃の1000形
運行番号を表示している
(2005年9月16日 / 喜多見駅)
機器・乗務員室
[編集]冷房装置は集約分散式のCU195Cとなった。8000形で実績のあるCU195Aの改良型である。
運転台の主幹制御器は従来どおりの縦軸式ABFMタイプだが、オフ位置は右ではなく千代田線仕様の手前である。乗務員室内は緑色のカラースキームである。運転台計器盤は8000形よりも高くし、高運転台に準じたものとなった。乗務員室仕切りは運転席背面は配電盤などの機器設置スペースとしたため窓はなく、中央に仕切扉窓・右端に2段式の窓がある。遮光幕は中央の仕切扉窓のみある。
台車はFS-534(電動台車)とFS-034(付随台車)で、基礎制動装置は全台車が両抱き式踏面ブレーキ(クラスプブレーキ)である。いずれも小田急では2200形からの実績があるアルストムリンク式空気ばね台車である。
- 車両各所の写真
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1000形の冷房装置 CU195C
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1000形の付随台車 FS-034
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種別行先表示器(未更新車)
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1編成のみの縁が丸型の未更新車種別表示器(現在は「各停」から「各駅停車」の表示に変更されている。)
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運転台(未更新車)
各編成の仕様
[編集]形式は先頭車が制御車のクハ1050番台で、中間車は電動車のデハ1000番台と付随車のサハ1050番台で構成される。
- 通常タイプのドアを装備する6両編成と10両編成は全編成が千代田線への乗り入れに対応していたが、前項で述べたように4000形の投入およびD-ATS-Pの設置でATCが撤去されたため、乗り入れができなくなった。逆にワイドドアの6両編成は千代田線に乗り入れないため登場時よりATCを搭載していない。
- 8・10両編成とワイドドア6両編成のドア鴨居部には、ドアチャイム(1751×6・1752×6を除く)とLED式の旅客案内表示器が設置されている。なお、10両編成には広告を掲示する枠が設置されておらず、すべての鴨居部に2装置を設置している。千代田線内では、小田急線内と異なる表示をしており、次の駅の案内(駅ナンバリング対応)と乗客へのお願い文(冒頭は東京地下鉄6000系などと同様に「東京メトロをご利用頂きましてありがとうございます。」の表示が出る)のみを表示する。
- 8両:千鳥配置、黒枠
- 10両:全ドア上、白枠(1091×10・1092×10は黒枠で3000形や8000形更新車と同型)
- ワイドドア:千鳥配置、1751×6 - 1753×6・1754×6の2・3号車がオリジナルの形状、1754×6(2・3号車は除く) - 1756×6は黒枠
- 1本のみの8両編成(1081×8)は、小田急の通勤車で初めて自動放送装置を搭載した。これは試験的なもので、その後2000形以降の各系列で本格的に採用された。なお、この編成は廃車まで英語放送が行われなかった。また、4両編成も3000形または8000形更新車と併結運転を行っている場合に限り自動放送が流れるが、これは併結相手にある自動放送装置を使用している。この場合、自動放送の設定は相手側運転台での設定となる。
- 6両の1252×6編成は、日本車輌製造において1989年(昭和64年)に落成したため、車内には「昭和64年 日本車輌」と記載された銘板があったが、10両化改造時にすべて小田急エンジニアリングのものに交換されており現存しない。また、この編成は1993年3月から2000年11月ごろまで、1251×6は2004年11月まで千代田線乗り入れ機器を外して地上線で使用されていた。
- 元千代田線直通対応車のうち、分割可能編成の連結部乗務員室仕切扉の上部には「地下鉄線内では非常の場合通れます」という看板とステッカーが、また横には「地下鉄線内で非常の場合はつまみを左にまわしてください」のステッカーが貼付されている。
- 車掌スイッチは千代田線非対応車では従来の押し棒式で、安全装置として戸閉鎖錠スイッチ[注 1]を設置している。千代田線対応車では戸閉鎖錠スイッチではなく、ひねり式[注 2]の車掌スイッチを使用している。
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分割可能編成の連結部乗務員室仕切扉にある看板
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分割可能編成の連結部乗務員室仕切扉にある看板
車内
[編集]内装については8000形後期車において採用された「暖色系」の色調を全面的に採用した。内張りは白色系にベージュ模様入りの化粧板を使用、床材は灰色のカラースキームとなった。なお、主電動機の三相交流化により、床のモーター点検蓋(トラップドア)は廃止されている。座席は赤色の表地に変更された。車内設備は8000形に準じているが、座席端の仕切りは化粧板を貼った板に(座席側はモケット張り)、客用ドア内側は化粧板仕上げに変更されている。天井はラインフローファン方式だが、ラインデリアは先頭車9台・中間車10台に増設された。
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1000形車内
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1000形 普通座席
(7人がけ) -
1000形 優先席
(4人がけ) -
1000形 普通座席
(交換後・7人がけ) -
1000形 優先席
(交換後・4人がけ) -
LED車内案内板
ワイドドア車
[編集]1990年(平成2年)から1991年(平成3年)にかけて、幅2 mのワイドドア(クハ1050番台の乗務員室直後のみ幅1.5 m)を採用した車両が登場した。これらの車両は俗に1700形(過去に存在した4両編成の場合は1500形)に分けられる。日本の他鉄道事業者のワイドドア車としては、東京メトロ東西線用の05系第14 - 18編成と15000系に1.8 m幅のものを採用した事例がある。
この車両には多くの試験的施策があり、側面にはLED式の種別・行先表示器のほか、1次車(1551×4・1552×4・1751×6・1752×6)では車内旅客案内表示装置と座席跳ね上げ機構を小田急で初めて搭載している。車内旅客案内表示装置は1551×4と1751×6にLED式スクロールタイプが、1552×4と1752×6に液晶式ディスプレイタイプ(LCD。ただし後に登場した3000形や4000形より小型)がそれぞれ採用された。その後新製した2次車 (1553×4 - 1556×4) もLCDを採用したが、液晶の劣化が早く、数年で撤去された。また、客室内の戸袋と扉以外の窓をパワーウィンドウとし、ボタン操作で開閉できるようになっている(これも本形式のみの装備)。
ラッシュ時の乗降をスムーズに行うために幅2 mのドアを採用していたが、その巨大な幅のドアが原因でかえって乗客がドア付近に滞留し、車内の流動性が悪化したことから、1998年(平成10年)に東急車輛製造で2000形と同一の幅1.6 mに改造する工事が行われた。この際に構体のドア開口部は従来どおりとしたため、開扉時に左右それぞれ0.2 m引き残している。車内はドア幅の縮小に合わせて内装を装備したため、引き残しているようには見えないが、閉扉時の扉窓位置が左右非対称となり、扉窓の両端部が仕切りと接しているように見える。ドア改造の際には1551×4と1751×6のLED式装置の一部を1552×4と1752×6に取り付け、1551×4・1751×6と1552×4・1752×6で千鳥配置となった。1553×4 - 1556×4の各編成では6両編成化工事の際に新しくLED式スクロールタイプを設置している。これは千代田線直通対応編成である1091×10 - 1094×10および1081×8の枠を黒くしたタイプで、1次車とは若干形状が異なる。ドアチャイムは1753×6 - 1756×6のみ設置されている。通常ドア編成と異なり、ワイドドア編成は優先席が各車両の両端(先頭車は連結面側のみ)に設けられている。また、一部編成には車椅子スペースが設置されている。
1991年の新製当初の段階では4両編成6本(24両)と6両編成2本(12両)の計36両が在籍し、4両編成は小田原寄りに通常ドア幅の1000形4両編成を連結した8両編成で新宿口の各駅停車に充当されていた。しかし2004年(平成16年)に4両編成は一部先頭車を中間車に改造した上で6両固定編成に組み換えて解消し、6両編成6本となり、多摩線・江ノ島線・小田原線(新松田~小田原間)の各駅停車を中心に運用されていた。なお、このグループは、登場以来千代田線直通に対応する編成は存在しない。
側面のLED式種別・行先表示器は、現在はゴシック体で、各駅停車に充当する時は種別と行先を交互に表示する。登場時は書体がゴシック体で、フォントはロゴ並みになっているなど画素が粗かったが、2005年(平成17年)より明朝体のものになるとともに英字も表示可能なもの(3000形1・2次車と同じ物)に交換した。また、2008年度に、1751×6・1752×6・1753×6が、2009年度に1754×6[5]・1755×6・1756×6が純電気ブレーキ化改造を受けた。
なお、車内の銘板は、ドアの幅の改造時にすべて東急車輛製造のものに交換されており、さらに1753×6 - 1756×6は組み換えの際に再度交換されている。このため、川崎重工業製であっても車内の銘板は「東急車輛」である。
ホームドアが合わないことから早期廃車対象となり、2020年に1751×6、2021年に1752×6、1753×6、1755×6が廃車され、登場時から6両だったワイドドア車は消滅した。
2022年に最後まで残っていた1754×6が廃車となり1000形ワイドドア車は消滅した。
- 車両各所の写真
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1000形ワイドドア車1752×6
(2007年8月 / 小田急多摩センター駅) -
1,500 mm幅のドア(左)と2,000 mm幅のドア
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改造後のワイドドア
引き残しがある。 -
中間車化改造車(右)
車端の窓が開閉式、その隣の扉幅は1,500 mmとなっている。 -
LED種別・行先表示器
- 車内各所の写真
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当初、一部編成に装備されていたLCD表示器
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1000形ワイドドア車車内
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改造後のワイドドア
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1000形ワイドドア車普通座席
(7人がけ) -
1000形ワイドドア車優先席
(2人がけ) -
車内案内板およびつり革
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自動窓のボタン
(1000形ワイドドア車の窓はこのボタンで操作をする)
沿革
[編集]- 1988年(昭和63年)3月22日:営業運転開始[1]。
- 1989年(平成元年):営団地下鉄(現在の東京地下鉄)千代田線への乗り入れ開始。
- 1991年(平成3年)4月1日:ワイドドア車営業運転開始[1]。
- 2004年(平成16年):4両編成(計6編成)のワイドドア車すべてを6両編成(計4編成)に改造。
- 2007年(平成19年):4000形の千代田線への乗り入れ開始により、4+6両編成6本 (1061×4+1251×6 - 1066×4+1256×6) が通常ダイヤでの千代田線乗入れから撤退[6]。
- 2009年(平成21年)3月14日:車体塗色変更が行われた4両編成3本 (1059×4 - 1061×4) が運行を開始[7]。
- 2010年(平成22年):4000形の増備により、10両固定編成 (1091×10 - 1094×10) が千代田線乗り入れから撤退[6]。これにより、地上線のみの運用となった。
- 2014年(平成26年):本形式のリニューアルが発表[8]。
- 2015年(平成27年)1月9日:リニューアル車1本目となる1066×4が運用を開始した[9]。
- 2016年(平成28年)8月2日:6両編成と4両編成の6号車と7号車を中間車改造して10両化された1本目、1095×10が運用開始[10]。
- 2019年(平成31年)3月:新宿発着の各駅停車の一部に10両固定編成および6+4両編成の充当開始。
- 2020年(令和2年)
千代田線での運用
[編集]2007年以降、小田急持ちの千代田線直通列車には本形式と4000形が使用されていたが、4000形の増備が進んだことと本形式へのD-ATS-P設置により2010年に、本形式は直通運用から外れた[13]。
動向
[編集]- 2001年(平成13年)ごろから制御装置と制動装置の交換が実施されている。純電気ブレーキ対応となり、起動・停止時の非同期領域磁励音が変化している。2012年8月の1091×10を最後に施工が完了している。また、同時期から座席が赤色モケットからピンク系バケットシートに交換され、2008年には全編成への施工が完了している。
- 6両編成の小田原寄り先頭車の電気連結器は使用しないため、撤去されている。
- 4両固定編成は、新製導入時から本形式の4両編成を2本連結した8両編成による新宿口での各停中心の運用に多く充当されてきたが、2000形や3000形8両固定編成の新製と旧4000形・9000形、5000形4両固定編成の廃車で、本形式の4両編成を2本連結した8両編成による運用は少なくなり、4両編成車は6両編成の各形式と併結し、快速急行や急行などの優等運用と4両単独で新松田駅以西の箱根登山線直通各停運用に就くことが多い。
- また、千代田線直通対応車(主に6+4両編成)も4000形の新製と、優等列車の分割併合運用が大幅に減少したことから地上運用に充当される頻度が増加した。2007年(平成19年)8月7日の江の島海岸での花火大会輸送時には10両固定編成が充当された。
- 2019年現在、8両固定編成は2000形や3000形の8両固定編成同様、各駅停車の主力車両として運用されている。なお、保安装置・編成長の関係から小田原線新松田以西と江ノ島線での定期運用はなく[注 3]、小田原線新宿 - 本厚木間と多摩線での運用、6両単独編成は多摩線や江ノ島線、小田原線成城学園前~小田原間の運用となっている。
- 千代田線直通対応車は、2007年9月から4000形の投入を開始したため、その置き換えで分割可能編成が直通運用から離脱し、5000形・5200形を置き換えた。なお、直通運用から離脱した編成は車両不足の対策が可能になるよう乗り入れ機器は撤去されておらず、千代田線内での貫通扉の使用方法や女性専用車などのステッカーも千代田線に対応したままとなっていた。なお、ブランドマーク導入時に他系列も千代田線に対応したものに交換している。
- 2008年3月15日のダイヤ改正以降、10両固定編成も4000形と共通で小田急線内の急行・快速急行運用に充当されるようになった。
- 2008年3月15日からブランドマークの貼り付けが開始された。
- 2009年3月のダイヤ改正に合わせて、箱根登山鉄道(現・小田急箱根)鉄道線内の折り返し運用および新松田駅 - 箱根湯本駅間の直通運用に使用される4両固定編成3本 (1059×4 - 1061×4) が、車体の外装を同社の1000形・2000形に準じた赤色(箱根登山鉄道と姉妹提携を結んでいるスイス・レーティッシュ鉄道をイメージしている)に変更された[14][15]。その後2012年3月に1058×4も同様のレーティッシュカラーに変更された。2012年3月以降、小田原 - 箱根湯本駅間の列車はこれらの車両に統一されている[16][17]。
- 1081×8は2020年6月30日を持って運用を終了した[11]。
牽引車としての役割
[編集]- 9000形の運用終了に伴い、旅客運用のほか、新製車やクヤ31形検測車「TECHNO-INSPECTOR」などの牽引や、甲種輸送の牽引に使われていた。このうち、クヤ31形の牽引に対応するのは1051×4・1751×6・1752×6であったが、現在は3編成全てが廃車となっている。そのため、現在は8000形8065×4・8066×4がクヤ31形を牽引している。
リニューアル
[編集]製造から25年ほど経過したこともあり、リニューアルを実施することが2014年4月に発表された[8]。更新内容は以下の通り。
- 外観
- 車体ラインカラー帯をロイヤルブルーから4000形と同様のインペリアルブルーに変更した[18]。
- 連結面では車外放送用スピーカーを新設したほか、今後のホームドア設置を考慮して非常用ドアコックを新設している[18]。
- 内装
- 車内インテリアについては、天井のラインデリア周りに風をイメージした青いラインが施され、壁面はブルー基調、床面は木漏れ日をイメージしたものとなった。座席は一般席がロビンスブルー、優先席がルベキュラーグレーとし、座面は1人あたり最大13ミリ拡幅された。座席の手すりは曲線型のものとなり、座席両端の仕切りが大型のものに交換された。つり革は丸型で、一般席部分は薄い青色、優先席部分は黄色となっている。先頭車には車いすスペースが設置された。
- サービス機器など
- 空調装置は、冷房能力を約8 %アップ(1両あたり50,000 kcal/h)した他、乗車率に応じた風量調整が可能な送風機を採用。
- 行先・種別表示器は字幕式から高輝度フルカラーLEDに変更した[18]。本系列搭載のものは、従来品よりも省電力、高コントラストの新しいタイプとなっている[18]。
- 室内灯にはLED照明が採用され、色温度は一般席は白色系(5000 K)だが、優先席は暖色系(3200 K)として区別を図っている[18]。
- 各ドア上部には17インチワイド液晶ディスプレイ(LCD)が2台設置された[19]。LCDは右側が「TVOS(車内案内表示装置)」、左側が「小田急TV(電子広告)」である。広告画面の配信にはモバイルWiMAX通信方式としており、先頭車屋根上に受信アンテナを設置した[19]。合わせてドア開閉時に赤く点滅するドア開閉表示灯、ドアチャイムを新設した[18]。
- ドアエンジンは空気式で変更はないが、一定時間戸閉力を弱める戸閉力弱め制御機構が追加された[19]。
- 車内非常通報装置は警報式から乗務員と相互に通話可能なものに更新された。
- 放送装置には自動放送装置が追加された[19]。
- 走行機器など
- 制御装置に量産車両としては世界初となるトランジスタ部にSiC-MOSFET、ダイオード部にSiC-SBDを使用した「フルSiC(炭化ケイ素)適用VVVFインバータ装置(三菱電機製)」を採用[20](ハイブリッドSiC素子を含めた場合は日本の鉄道車両で5例目の採用である[注 4][注 5]。)。これにより制御装置を大幅に小型・軽量化(約80 %低減)。またブレーキ時の回生電力量が増加し、現行の1000形と比較して定員時約20 %、最大約36 %の省エネを実現。2015年1月17日から5月8日に行った営業運転車両による省エネ効果の検証では、主回路システム(インバータ装置・高効率全閉形誘導電動機・低損失のフィルタリアクトルなどで構成)全体での消費電力量および電力回生率が、従来のSi-GTOサイリスタ搭載車と比較して、加速時の力行電力量が約17 %減少、減速時の電力回生ブレーキによる電力回生率が従来の34.1 %から52.1 %に向上し、全体として約40 %の省エネ効果を実証した[23]。
- モーターに190 kW高効率全密閉モーターを採用し、更なる省エネルギー化と低騒音化を実現。
- 補助電源装置は、東洋電機製造製の静止形インバータ(SIV)、SVH210-4075A[注 6][注 7]に換装された[24]。初充電回路からインバータ出力部および制御回路部を二重化した待機二重系方式であり、回路方式には高耐圧の絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)が採用され、3レベル方式とすることで低騒音化が図られている[25]。
- ブレーキ装置はこれまでの電磁直通式から電気指令式(MBSA)に更新し、合わせて台車中継弁を設置することでブレーキ応答性の向上を実現した[19][注 8]。
- リニューアル後の本系列は3000形3次車以降との併結運用が多くなることから、モニタ装置の車両情報管理装置(TIOS)化が実施された[18]。TIOSの搭載により、制御伝送機能の集約のほか、編成全体での遅れ込め制御の実現により、乗り心地の向上や省メンテナンス化が図られている[18]。
- 運転台計器盤はアナログ式の計器類や表示灯を廃し、これらを液晶ディスプレイ (LCD)2画面に表示するグラスコックピット方式を採用。主幹制御器はブレーキ設定器を一体化した左手操作型ワンハンドルマスコンとなった。
2015年1月、初めてリニューアル改造を終えた1066×4が運用に復帰した[8][20][26]。2015年度までに4両固定編成3本が順次施工され[27]、2016年8月に1056×4と1256×6、2017年1月に1052×4と1252×6が乗務員室を撤去し、それぞれ1095×10、1096×10となった[28]。以降も施工されている[29][30][31][32][33]。
- 施工編成数は以下の通り。
年度 | 4両 | 6両 | 8両 | 10両 | 合計両数 | 出典 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2014年度 | 2編成 | 8両 | [8] | 該当編成は1057×4・1066×4。 | |||
2015年度 | 1編成 | 4両 | [27] | 該当編成は1063×4。 | |||
2016年度 | (2編成) | (2編成) | 2編成 | 20両 | [28] | 4両固定編成と6両固定編成の運転台を撤去し、10両固定編成に改造。該当編成は1095×10(元1056×4+元1256×6)・1096×10(元1052×4+元1252×6)。 | |
2017年度 | 1編成 | 1編成 | 14両 | [29] | 該当編成は1064×4・1091×10。 | ||
2018年度 | 1編成 | 1編成 | 14両 | [30] | 該当編成は1067×4・1093×10。 | ||
2019年度 | 1編成 | 1編成 | 14両 | [31] | 該当編成は1069×4・1094×10。 | ||
2020年度 | 1編成 | [注 9] | 4両 | [32] | 該当編成は1065×4。 | ||
2021年度 | (1編成)[注 10] | (1編成)[注 11] | [注 12] | 2編成 | 20両 | [33] | 1編成は、4両固定編成と6両固定編成の先頭車を1両ずつ抜き取り、付随車2両を組み込んで10両固定編成に改造。該当編成は1097×10(元1055×3+元1255×5+元1081×2)
1編成は10両固定編成からの改造、該当編成は1092×10 |
合計 | 7編成 (+3編成) |
(3編成) | - | 7編成 |
98両 | 2021年度鉄道事業設備投資計画時点での合計 |
編成表
[編集]- 凡例
- Tc … 制御車、M … 電動車、T … 付随車、SIV … 補助電源装置、CP … 電動空気圧縮機、PT … 集電装置
VVVF0 … MAP-184-15V15 形制御装置(1C4M1群)、VVVF1 … MAP-198-15V267 形制御装置(1C4M2群)、VVVF2 … MAP-194-15V279 形制御装置(1C4M1群)
2020年時点:
4両固定編成
[編集]赤字はレーティッシュ塗装の車両である。
新宿 →
| |||||||||||||
号車 | 7 | 8 | 9 | 10 | 備 考 | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ1050 | デハ1000 | デハ1000 | クハ1050 | |||||||||
区分 | Tc2 | M2 | M1 | Tc1 | |||||||||
車両番号 | 1151 | 1101 | 1001 | 1051 | 廃車済み | ||||||||
1152 | 1102 | 1002 | 1052 | 10両固定化 | |||||||||
1153 | 1103 | 1003 | 1053 | 廃車済み | |||||||||
1154 | 1104 | 1004 | 1054 | 廃車済み | |||||||||
1155 | 1105 | 1005 | 1055 | クハ1155は廃車、残りは10両固定化 | |||||||||
1156 | 1106 | 1006 | 1056 | 10両固定化 | |||||||||
1157 | 1107 | 1007 | 1057 | リニューアル済み | |||||||||
1158 | 1108 | 1008 | 1058 | 廃車済み | |||||||||
1159 | 1109 | 1009 | 1059 | 廃車済み | |||||||||
1160 | 1110 | 1010 | 1060 | 廃車済み | |||||||||
1161 | 1111 | 1011 | 1061 | 廃車済み | |||||||||
1162 | 1112 | 1012 | 1062 | 廃車済み(訓練車として保存) | |||||||||
1163 | 1113 | 1013 | 1063 | リニューアル済み | |||||||||
1164 | 1114 | 1014 | 1064 | リニューアル済み | |||||||||
1165 | 1115 | 1015 | 1065 | リニューアル済み | |||||||||
1166 | 1116 | 1016 | 1066 | リニューアル済み | |||||||||
1167 | 1117 | 1017 | 1067 | リニューアル済み | |||||||||
1168 | 1118 | 1018 | 1068 | 廃車済み | |||||||||
1169 | 1119 | 1019 | 1069 | リニューアル済み | |||||||||
搭載機器 | 更新前 | CP | VVVF0, SIV, PT | VVVF0, SIV, PT | CP | ||||||||
更新後 | SIV, PT | VVVF1, PT | |||||||||||
自重 | 30.0 t | 38.2 t | 38.1 t | 29.8 t | |||||||||
定員 | 144 | 157 | 157 | 144 |
6両固定編成
[編集]標準ドア
[編集]新宿 →
| ||||||||||||
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 備 考 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ1050 | デハ1000 | サハ1050 | デハ1000 | デハ1000 | クハ1050 | ||||||
区分 | Tc2 | M3 | T | M2 | M1 | Tc1 | ||||||
車両番号 | 1451 | 1401 | 1351 | 1301 | 1201 | 1251 | 廃車済み | |||||
1452 | 1402 | 1352 | 1302 | 1202 | 1252 | 10両固定化 | ||||||
1453 | 1403 | 1353 | 1303 | 1203 | 1253 | 廃車済み | ||||||
1454 | 1404 | 1354 | 1304 | 1204 | 1254 | 廃車済み | ||||||
1455 | 1405 | 1355 | 1305 | 1205 | 1255 | クハ1255は廃車、残りを10両固定化 | ||||||
1456 | 1406 | 1356 | 1306 | 1206 | 1256 | 10両固定化 | ||||||
搭載機器 | CP | VVVF0, SIV | PT | VVVF0, PT | VVVF0, SIV, PT | CP | ||||||
自重 | 29.5 t | 37.9 t | 29.3 t | 36.2 t | 38.1 t | 29.9 t | ||||||
定員 | 144 | 157 | 157 | 157 | 157 | 144 |
ワイドドア
[編集]「Aタイプ」は6両固定編成で製造された編成、「Bタイプ」は4両固定編成の運転台を一部撤去して6両固定編成化した編成。
斜字 は川崎重工業製、それ以外は東急車輛製造製。
□はもと運転台のあった方向を示す(現在は4人掛け座席)。
新宿 →
| ||||||||||||
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ1050 | デハ1000 | サハ1050 | デハ1000 | デハ1000 | クハ1050 | ||||||
区分 | Tc2 | M3 | T | M2 | M1 | Tc1 | ||||||
車両番号
( ) 内は旧番号 |
Aタイプ | 1951 | 1901 | 1851 | 1801 | 1701 | 1751 | |||||
1952 | 1902 | 1852 | 1802 | 1702 | 1752 | |||||||
Bタイプ | 1953 (1652) |
1903 (1602) |
□1853 (1651) |
1803 (1601) |
1703 (1501) |
1753 (1551) | ||||||
1954 (1653) |
1904 (1502) |
1854□ (1552) |
1804 (1603) |
1704 (1503) |
1754 (1553) | |||||||
1955 (1655) |
1905 (1605) |
□1855 (1654) |
1805 (1604) |
1705 (1504) |
1755 (1554) | |||||||
1956 (1656) |
1906 (1505) |
1856□ (1555) |
1806 (1606) |
1706 (1506) |
1756 (1556) | |||||||
搭載機器 | Aタイプ | CP | VVVF0 | SIV, PT | VVVF0, PT | VVVF0, PT | SIV, CP | |||||
Bタイプ | SIV, CP | VVVF0, PT | SIV | VVVF0, PT | VVVF0, PT | SIV, CP | ||||||
自重 | Aタイプ | 31.9 t | 38.2 t | 33.1 t | 38.5 t | 38.5 t | 33.9 t | |||||
Bタイプ | 33.9 t | 39.1 t | 33.6 t | 39.4 t | 38.5 t | 33.9 t | ||||||
定員 | 143 | 154 | 154 | 154 | 154 | 143 |
8両固定編成(付随車のみ現存)
[編集]新宿 →
| |||||||||||
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 備 考 | ||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ1050 | デハ1000 | サハ1050 | デハ1000 | サハ1050 | デハ1000 | デハ1000 | クハ1050 | |||
区分 | Tc2 | M5 | T3 | M4 | T1 | M2 | M1 | Tc1 | |||
車両番号 | 1481 | 1431 | 1381 | 1331 | 1181 | 1131 | 1031 | 1081 | サハ1381・1181は10両固定化、残りは廃車 | ||
搭載機器 | CP | VVVF0, SIV | PT | VVVF0, PT | VVVF0, SIV, PT | VVVF0, SIV, PT | CP | ||||
自重 | 29.5 t | 37.9 t | 29.3 t | 36.2 t | 29.2 t | 38.2 t | 38.1 t | 29.8 t | |||
定員 | 144 | 157 | 157 | 157 | 157 | 157 | 157 | 144 |
10両固定編成(リニューアル済み)
[編集]新宿 →
| |||||||||||
号車 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
形式 | クハ1050 | デハ1000 | サハ1050 | デハ1000 | デハ1000 | サハ1050 | サハ1050 | デハ1000 | デハ1000 | クハ1050 | |
区分 | Tc2 | M5 | T3 | M4 | M3 | T2 | T1 | M2 | M1 | Tc1 | |
車両番号 ( ) 内は旧番号 |
1491 | 1441 | 1391 | 1341 | 1241 | 1291 | 1191 | 1141 | 1041 | 1091 | |
1492 | 1442 | 1392 | 1342 | 1242 | 1292 | 1192 | 1142 | 1042 | 1092 | ||
1493 | 1443 | 1393 | 1343 | 1243 | 1293 | 1193 | 1143 | 1043 | 1093 | ||
1494 | 1444 | 1394 | 1344 | 1244 | 1294 | 1194 | 1144 | 1044 | 1094 | ||
1495 (1456) |
1445 (1406) |
1395 (1356) |
1345 (1306) |
1245 (1206) |
1295 (1256) |
1195 (1156) |
1145 (1106) |
1045 (1006) |
1095 (1056) | ||
1496 (1452) |
1446 (1402) |
1396 (1352) |
1346 (1302) |
1246 (1202) |
1296 (1252) |
1196 (1152) |
1146 (1102) |
1046 (1002) |
1096 (1052) | ||
1497 (1455) |
1447 (1405) |
1397 (1355) |
1347 (1305) |
1247 (1205) |
1297 (1381) |
1197 (1181) |
1147 (1105) |
1047 (1005) |
1097 (1055) | ||
搭載機器 | 更新前 | CP | VVVF0, SIV | PT | VVVF0, PT | VVVF0, SIV, PT | CP | CP | VVVF0, SIV, PT | VVVF0, SIV, PT | CP |
更新後 | VVVF2 | CP, PT | SIV, PT | VVVF1, PT | SIV, PT | VVVF1, PT | |||||
自重 | 29.5 t | 37.9 t | 29.3 t | 36.2 t | 38.1 t | 29.2 t | 29.2 t | 38.2 t | 38.1 t | 29.8 t | |
定員 | 144 | 157 | 157 | 157 | 157 | 157 | 157 | 157 | 157 | 144 |
脚注
[編集]注釈
[編集]- ^ 専用の鍵を挿入しないと車掌スイッチを使用できなくする安全装置。
- ^ 従来型と同様の押し棒式だが、安全のために開扉の際は棒を ひねり ながら上に押さないと開扉操作をできなくするもの。
- ^ 新松田 - 小田原間と江ノ島線の急行通過駅(一部停車駅を含む)は20 m車6両編成分のホーム有効長しかないため。
- ^ 日本では2013年にえちぜん鉄道MC7000形が日本の鉄道車両としては初のSiC素子を採用し、その後福井鉄道F1000形・名古屋市営地下鉄2000形機器更新車・東京メトロ05系千代田線用改造車へ波及したが、いずれもトランジスタ部にSi-IGBT素子、ダイオード部にSiC-SBD素子とを組み合わせたハイブリッドSiC適用の制御装置であった[21][22]
- ^ 小田急8000形や西武6000系など、試験的なSiC素子の採用の形式を除く。
- ^ 定格容量210 kVA、三相交流200 V、60 Hz。
- ^ 4両固定編成のみ。
- ^ ブレーキ読替装置は非装備のため電磁直通制動である1000形未更新車や8000形界磁チョッパ制御車との併結は不可能である。
- ^ 1081Fのサハ2両を除く6両が廃車された。
- ^ クハ1155は廃車となった。
- ^ クハ1255は廃車となった。
- ^ 1081Fのサハ2両がリニューアル対象となった。
出典
[編集]- ^ a b c d 小田急電鉄『小田急75年史』pp.128・146 - 147。
- ^ a b 『鉄道ピクトリアル 2020年8月臨時増刊号【特集】小田急電鉄』第976、電気車研究会、2020年8月10日、290頁。
- ^ 根岸/津田/長谷川/井浦/山口「3.3kVフルSiCパワーモジュール」『三菱電機技報』2018年3月号、三菱電機、2018年3月、175-178頁。
- ^ 『鉄道ダイヤ情報』通巻145号 p.15
- ^ 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』通巻829号 p.258
- ^ a b “地下鉄に乗り入れなくなった関東大手私鉄車両 想定しながら乗り入れてない車両まで6選”. 乗りものニュース. (2021年3月20日) 2021年5月5日閲覧。
- ^ “箱根登山カラーの小田急1000形が営業運転を開始”. 鉄道ファン. (2009年3月17日) 2021年5月5日閲覧。
- ^ a b c d 世界初!制御装置にフルSiC適用のVVVFインバーターを採用通勤車両1000形のリニューアルに着手!〜運転電力を従来比約20%から最大36%削減〜 (PDF) 小田急電鉄公式サイトニュースリリース
- ^ “小田急1000形1066編成が営業運転に復帰”. 鉄道ファン. (2015年1月11日) 2021年5月5日閲覧。
- ^ “小田急1000形1095編成が営業運転を開始”. 鉄道ファン. (2016年8月4日) 2021年5月5日閲覧。
- ^ a b 電気車研究会『鉄道ピクトリアル』通巻978号 p.120 小田急1000形の動向
- ^ 『箱根登山電車の全線運転再開を記念して8月 「赤い1000形車両」を小田急全線で運転します~車内では箱根の美しい風景写真やBGMなどをお楽しみいただけます~』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2020年7月14日。オリジナルの2020年7月14日時点におけるアーカイブ 。2021年5月5日閲覧。
- ^ “【小田急】1000形10輌編成に小変化”. 鉄道ホビダス. 2011年2月14日閲覧。
- ^ 「3月14日(土)のダイヤ改正より、箱根登山線内を運行する小田急通勤車両1000形のカラーリングを変更します」 (PDF) 小田急電鉄公式サイトニュースリリース(インターネットアーカイブ)
- ^ railf.jp 箱根登山線専用カラーになった小田急1000形が回送される - 交友社『鉄道ファン』railf.jp鉄道ニュース 2009年3月14日
- ^ 「2012年3月17日(土) ダイヤ改正を実施します」 (PDF) 小田急電鉄公式サイトニュースリリース
- ^ 「2012年3月17日(土) ダイヤ改正を実施します」 (PDF) 箱根登山鉄道公式サイトニュースリリース(インターネットアーカイブ)
- ^ a b c d e f g h 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2015年3月号研究と開発「小田急電鉄1000形リニューアル工事の概要」4-5頁
- ^ a b c d e 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2015年3月号研究と開発「小田急電鉄1000形リニューアル工事の概要」6-7頁
- ^ a b 直流1500V架線対応「フルSiC適用VVVFインバーター装置」採用のお知らせ (PDF) 三菱電機公式サイトニュースリリース
- ^ 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」2014年5月号研究と開発「千代田線転籍車改造工事の概要」18-20頁
- ^ https://www.jase-w.eccj.or.jp/technologies-j/pdf/construction_transport/C-16.pdf
- ^ 世界初、営業運転鉄道車両で省エネを実証 主回路システム全体として約40%省エネ 小田急電鉄車両での「フルSiC適用VVVFインバーター装置」実証結果のお知らせ三菱電機公式サイトニュースリリース 2015年6月22日
- ^ 『鉄道ピクトリアル 2020年8月臨時増刊号【特集】小田急電鉄』第976、電気車研究会、2020年8月10日、242頁。
- ^ 小田急電鉄株式会社1000形更新車用補助電源装置 (PDF) 東洋電機技報第131号(インターネットアーカイブ)
- ^ 小田急が通勤車両リニューアルへ 座席幅を最大13ミリ拡大 (PDF) THE PAGE(インターネットアーカイブ)
- ^ a b 『2015年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄 。2015年7月29日閲覧。
- ^ a b 『2016年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄 。2016年5月4日閲覧。
- ^ a b 『2017年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄 。2017年7月14日閲覧。
- ^ a b 『2018年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄 。2018年5月26日閲覧。
- ^ a b 『2019年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄 。2019年6月1日閲覧。
- ^ a b 『2020年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2020年7月31日 。2020年8月10日閲覧。
- ^ a b 『2021年度の鉄道事業設備投資計画』(PDF)(プレスリリース)小田急電鉄、2021年4月28日 。2022年4月29日閲覧。
参考文献
[編集]- 日本鉄道車両機械技術協会「ROLLINGSTOCK&MACHINERY」
- 2015年3月号研究と開発「小田急電鉄1000形リニューアル工事の概要」