シリケンイモリ
シリケンイモリ | |||||||||||||||||||||||||||
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シリケンイモリ
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
VULNERABLE (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Cynops ensicauda (Hallowell, 1861)[2][3][4][5] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム[2] | |||||||||||||||||||||||||||
Triton ensicauda Hallowell, 1861
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和名 | |||||||||||||||||||||||||||
シリケンイモリ[3][4][5] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Sword-tail newt[1][4] |
シリケンイモリ (Cynops ensicauda) は、両生綱有尾目イモリ科イモリ属に分類される有尾類。
分布
[編集]日本(奄美群島<奄美大島、請島、加計呂麻島、与路島>、沖縄諸島<阿嘉島、沖縄島、慶留間島、瀬底島、渡嘉敷島、渡名喜島、浜比嘉島など>)[5]
形態
[編集]全長オス14センチメートル、メス18センチメートル[5]。頭胴長オス4.6 - 7.5センチメートル、メス5.2 - 8.5センチメートル[5]。背面の体色は黒い[5]。背面に地衣類状の明色斑が入る個体や、正中線に沿って橙色の筋模様が入る個体もいるなど変異が大きい[5]。 腹面の色彩は赤色や橙色・黄色で、不規則に黒い斑紋が入る個体もいる[4]。指趾下面の体色は、橙色や黄色[4]。
繁殖期になるとオスの尾は縦に幅広くなる[5]。
分類
[編集]形態やアロザイムおよびミトコンドリアDNAのシトクロムbの分子系統解析から奄美諸島の個体群を基亜種とし、沖縄諸島の個体群を亜種オキナワシリケンイモリに分ける説もある[6][7]。
以下の亜種の分類・和名は、日本爬虫両棲類学会(2021)に従う[3]。
- Cynops ensicauda ensicauda (Hallowell, 1861) アマミシリケンイモリ
- 背面に斑紋が入らない個体が多い(斑紋が入る個体の比率が4-11%という報告例がある)[6]。
- Cynops ensicauda popei (Inger, 1947) オキナワシリケンイモリ
- 背面に地衣類状の明色斑が入る個体が多い(斑紋が入る個体の比率が71-91%という報告例がある)[6]。
生態
[編集]繁殖様式は卵生。主に12月から翌5月に産卵するが、一部の地域では夏季から秋季にかけての産卵も報告されている[5]。流れの遅い流水域や池・湿原などで繁殖し、環境や水場の状況によって水中の水生植物・水際の落葉・水場から1メートルほど離れたスギゴケ類など水中でも陸上でも産卵する[5]。幼生は3 - 4か月で変態して幼体になる[4][5]。幼体に変態してから2年以上で、成体になると考えられている[4]。
人間との関係
[編集]方言名としてアカワター・ソージムヤーなどがある[5]。
開発による生息地や繁殖地の減少、道路脇の側溝による生息地の分断および滑落死、ペット用の乱獲などにより生息数は減少している[4][5]。2017年の時点で、沖縄県レッドリストでは準絶滅危惧と判定されている[5]。
画像
[編集]-
卵
-
亜種 アマミシリケンイモリ
出典
[編集]- ^ a b IUCN SSC Amphibian Specialist Group. 2021. Cynops ensicauda. The IUCN Red List of Threatened Species 2021: e.T59441A177225544. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2021-1.RLTS.T59441A177225544.en. Downloaded on 07 May 2021.
- ^ a b Cynops ensicauda. Frost, Darrel R. 2021. Amphibian Species of the World: an Online Reference. Version 6.1 (Accessed 07 May 2021). Electronic Database accessible at https://amphibiansoftheworld.amnh.org/index.php. American Museum of Natural History, New York, USA. https://doi.org/10.5531/db.vz.0001
- ^ a b c 日本爬虫両棲類学会 (2021) 日本産爬虫両生類標準和名リスト(2021年4月22日版). http://herpetology.jp/wamei/ (2021年5月7日閲覧)
- ^ a b c d e f g h i j 太田英利 「シリケンイモリ」『レッドデータブック2014 日本の絶滅のおそれのある野生動物 3 爬虫類・両生類』環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編、株式会社ぎょうせい、2014年、144頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o 富永篤 「シリケンイモリ」『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物 (レッドデータおきなわ) 第3版 動物編』、沖縄県文化環境部自然保護課、2017年、227 - 228頁。
- ^ a b c 林光武 「第38回日本爬虫類両生類学会大会記録 シリケンイモリの外部形態の地理的変異」『爬虫両棲類学会報』第2000巻 1号、日本爬虫両棲類学会、2000年、49 - 50頁。
- ^ 富永篤、太田英利、松井正文 「第46回日本爬虫類両生類学会大会記録 ミトコンドリアDNAの塩基配列でみたシリケンイモリ(両生綱, 有尾目)の遺伝的変異」『爬虫両棲類学会報』第2008巻 1号、日本爬虫両棲類学会、2008年、49 - 50頁。