南大塚古墳群
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南大塚古墳群(みなみおおつかこふんぐん)は、埼玉県川越市にある古墳群。現在、関越自動車道が古墳群を貫いている。現存する古墳は山王塚古墳など13基で、1969年(昭和44年)に埼玉県選定重要遺跡に選定された[1]。このうち山王塚古墳(さんのうづかこふん)が2023年(令和5年)3月20日に国の史跡に指定されている[2][3]。
主な古墳
[編集]山王塚古墳
[編集]南大塚古墳群中最も東に位置する。上円下方墳という特異な形態をしており、1958年(昭和33年)に川越市指定史跡に指定された。下方部の一辺63メートル、高さ1メートル、上円部直径47メートル、高さ3.5メートル。1991年(平成3年)と1996年(平成8年)に周溝の発掘調査が行われている。
山王塚西古墳
[編集]直径32メートルほどの円墳であったが、1916年(大正5年)の開墾で破壊された。主体部は、奥壁および側壁は破壊されているが、南に開口する全長11.55メートルの横穴式石室である。副葬品は、大刀2、柄頭1、刀装具片1、留金具片1、鉄鏃片22、刀子1、鉇1、鍬刃先片1、瑪瑙製勾玉6、水晶製勾玉2、漆塗木製練玉1、ガラス製小玉3、ガラス製臼玉14、水晶製切小玉2、金銅製環9、金銅製環片5が出土している。これらの遺物は一括して2010年(平成22年)2月24日に市指定有形文化財に指定された。
菅原神社東古墳
[編集]直径20メートルほどの円墳。墳丘の上に菅原神社の社殿が建立され、墳丘の変形が見られる[4]。
文化財
[編集]国指定
[編集]- 史跡
- 山王塚古墳 - 1958年(昭和33年)3月6日、川越市指定史跡→2023年(令和5年)3月20日、国の史跡に指定。
川越市指定
[編集]- 有形文化財
- 山王塚西古墳出土品 - 2010年(平成22年)2月24日指定。
脚注
[編集]- ^ 埼玉県教育局市町村支援部文化資源課 2022, pp. 116–122.
- ^ 文化財保護課史跡担当 (2023年3月20日). “山王塚古墳の国史跡指定について”. 川越市. 2023年4月25日閲覧。
- ^ 令和5年(2023年)3月20日文部科学省告示第14号。
- ^ “南大塚 菅原神社・菅原神社東古墳”. 株式会社 十吉(カワゴエール). 2017年9月14日閲覧。
参考文献
[編集](記事執筆に使用した文献)
- 塩野博 『埼玉の古墳 北足立・入間』pp458-472、さきたま出版会、2004年
- 埼玉県教育局市町村支援部文化資源課『埼玉県文化財目録(令和4年3月現在)』埼玉県教育委員会、2022年3月22日 。
関連文献
[編集](記事執筆に使用していない関連文献)
- 『山王塚古墳 総括報告書』川越市教育委員会、2019年。 - リンクは奈良文化財研究所「全国遺跡報告総覧」。
関連項目
[編集]外部リンク
[編集]- 南大塚古墳群発掘調査現地説明会当日配布資料(概略版) - 川越市公式サイト
- 南大塚古墳群(第2次調査) - 川越市公式サイト
- 川越市/有形文化財(書跡典籍古文書・考古資料・歴史資料) - 川越市
座標: 北緯35度53分59.4秒 東経139度27分42.5秒 / 北緯35.899833度 東経139.461806度