暁のビザンティラ
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『暁のビザンティラ』(あかつきのビザンティラ)は、菅浩江によるファンタジー風SF小説である。
『暁のビザンティラ』上下巻
あらすじ
[編集]二つの月が巡る世界で人々は、人間と心通わす能力を得た動物〈メブ〉と幸せな共生関係を築いていた。
兄が罪を犯したため、成人の証である〈メブ〉を得られないことが決まった少女カイチスは、〈メブ〉を育てる荘園を目指し、旅を始める。生まれた村から初めて出た少女は、女衒に騙され娼館へ売られそうになったところを、通りすがりの女武人に助けられる。彼女の名はビザンティラ。一目でビザンティラに惹かれたカイチスは、彼女と旅するうちに、〈メブ〉と世界に関する衝撃の事実を知ることになる……
主な登場人物
[編集]- ビザンティラ
- 主人公。強く美しい女武人。女性にしては大柄で男言葉を使い、〈メブ〉ではない黄金の鳥ディエルを連れている。荘園や〈メブ〉についての秘密を知っており、ルカス皇帝の手下に追われている。
- カイチス
- 小鳥の村で生まれ育った平凡な少女。兄が〈メブ〉との共生に疑問を持つと言う「罪」を犯したため、〈メブ〉を得られず自分の居場所を失ってしまう。恩人であるビザンティラに対し、無自覚ながら恋愛感情を抱いている。
- バルギアード
- ルカス皇帝の部下で、ビザンティラを追う美青年。見た目は優美な貴公子だが冷酷な人物。
- ベリア・サ・イルテ・コールマ
- ルカス皇帝の手からビザンティラを救った女性で、〈地母神〉または〈天つ乙女〉と呼ばれる古き一族と人間の混血。優れた薬師でもある。
- ムスタ、エオタ、ルクタ・ア・ダント・コールマ
- 純血の〈天つ乙女〉、最後の三姉妹。〈天つ乙女〉の存在を闇に葬った皇帝の迫害を逃れるために隠れ住んでいたが、長姉ムスタがルカス皇帝に囚われたため、ムスタを助けるべくビザンティラに助力を仰ぐ。
- ルカス皇帝
- 先代皇帝と共に〈メブ〉制度を生み出した現皇帝。