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千秋庵製菓

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
札幌千秋庵から転送)
千秋庵製菓株式会社
Sapporo Senshuan Inc.
千秋庵製菓本店
本店が入居している複合ビル(2020年7月)
種類 株式会社
略称 札幌千秋庵
本社所在地 日本の旗 日本
060-0063
北海道札幌市中央区南3条西3丁目13-2
北緯43度03分25秒 東経141度21分14秒 / 北緯43.05694度 東経141.35389度 / 43.05694; 141.35389座標: 北緯43度03分25秒 東経141度21分14秒 / 北緯43.05694度 東経141.35389度 / 43.05694; 141.35389
設立 1921年9月5日(創業)
業種 食料品
法人番号 9430001008841 ウィキデータを編集
事業内容 和菓子洋菓子冷菓類の製造・販売
代表者 中西克彦(代表取締役社長)
主要株主 COC
関係する人物 岡部式二(創業者)
外部リンク https://senshuan.co.jp
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解体前の旧本店ビル(2009年10月)

千秋庵製菓株式会社(せんしゅうあんせいか、: Sapporo Senshuan Inc.)は、北海道札幌市中央区に本社を置く製菓メーカー。札幌千秋庵のブランド名で展開している。

概要

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1930年昭和5年)から販売しているバターとミルクをたっぷり入れた煎餅の「山親爺」をはじめ、「ノースマン」「バター飴」などの菓子を製造・販売している。北海道内のCMで流れた「山親爺」の歌は、北海道の代表的なローカルCMの1つになっている。現在は休校しているが製パン・製菓技術に関する職業能力開発短期大学校「千秋庵製菓短期大学校」を開設しており、「北海道職業能力開発協会」の会員になっている[1]

2018年には老朽化していた本店ビルを解体し[2][3]、2020年に新たにホテル「ザ・ノット札幌」やセイコーマートが入居する複合ビルを竣工した[4][5]

2022年(令和4年)、後継者不在やきのとや側の和菓子部門取得の意向を背景として[6]きのとやグループと業務提携の後[7]、9月30日に株式の過半数をきのとやグループのCOCに譲渡しきのとやが主導する「北海道コンフェクトグループ」の傘下に入った[8]

主な商品

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雪輪の形にスキーを履き鮭を背負った熊を描いたバター煎餅。名称は熊の愛称に由来し、「出てきた出てきた山親爺」のフレーズで知られる熊やウサギをアニメーションで描いたテレビCMも好評を博した[9]
道産小豆のこしあんを包んだ和洋折衷のパイ饅頭。名称は北海道に住む人々の長い冬に耐え北の文化を創造しようとする情熱に敬意を払う思いを込めた[9]。2022年にはリニューアルを行い、同年に開業したノースマン専門の支店「ノースマン大丸札幌店」では生クリーム入りの限定品「生ノースマン」も発売された[10]
  • 小熊のプーチャンバター飴
  • 和菓子
    • ノースフォンポテト
    • デラックス栗まん
    • 千秋まんじゅう
    • 千秋羊羹
    • 北の彩り散歩径
    • 塩釜(しおがま)
    • どら焼
  • 洋菓子
    • 月の石
    • 白夜
    • バウムクーヘン
  • クッキー・サブレ
    • 北のマドンナ
    • カスティラクッキー
    • とうきびサブレー
    • 都ぞ弥生
  • チョコレート
    • 山おやじのおきみやげ

沿革

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「千秋庵」は、1860年万延元年)に秋田県出身の藩士・佐々木吉兵衛が箱館(現在の函館市)で創業した老舗であり、現在の「千秋庵総本家」が発祥となっている[11]。その後、明治から昭和にかけてのれん分けする形で北海道内各地で「千秋庵」が誕生していった[11]1894年(明治27年)に「小樽千秋庵」が創業すると(1995年廃業)、1921年大正10年)に小樽千秋庵から独立して「札幌千秋庵」が創業した[11]。さらに、1933年(昭和8年)には札幌千秋庵から独立して「帯広千秋庵」(現在の六花亭製菓)が創業している[11]。なお、1934年(昭和9年)に総本家から独立する形で創業した「釧路千秋庵」は1990年平成2年)に札幌千秋庵と合併した[11]

年表

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  • 1921年大正10年):「札幌千秋庵」創業[12]
  • 1930年昭和05年):店舗新築し、「山親爺」販売開始[12]
  • 1946年(昭和21年):倉庫を改装し、喫茶店開店[12]
  • 1950年(昭和25年):株式会社に改組し、本店新築[12]
  • 1956年(昭和31年):本館第1期工事開始、第5期まで8年に渡り工事が続いた[12]
  • 1960年(昭和35年):「山親爺」テレビCM放映開始[12]
  • 1965年(昭和40年):本館店頭に井戸を掘り、地下水が自由に飲めるサービス開始[12]
  • 1974年(昭和49年):「ノースマン」販売開始[12]
  • 2005年平成17年):厚別工場売却[13]
  • 2017年(平成29年):本店ビル建替えのため、別館ビルに本社工場・事務所移転[12]
  • 2020年令和02年):新本店開業[14]
  • 2022年(令和04年):1月、きのとやグループと業務提携を行い[7]、9月30日には株式の過半数の譲渡によりきのとやグループの傘下に入った[8]

店舗

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札幌市内を中心に店舗を展開しているほか、新千歳空港、室蘭市、新ひだか町に出店している。かつて旭川市や千秋庵が創業していた釧路などにも店舗があったが、いずれも閉店した[15]

脚注

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  1. ^ 会員一覧”. 北海道職業能力開発協会. 2018年8月18日閲覧。
  2. ^ 千秋庵製菓本店ビル跡にホテル・物販複合ビル”. リアルエコノミー (2008年5月13日). 2018年8月18日閲覧。
  3. ^ “千秋庵ビル跡地にホテル、店舗など複合施設を計画”. 北海道建設新聞 (北海道建設新聞社). (2018年7月11日). https://e-kensin.net/news/106957.html 2018年8月18日閲覧。 
  4. ^ ライフスタイルホテル「ザ ノット札幌」、8月1日コロナ下の船出”. リアルエコノミー (2020年7月31日). 2020年8月1日閲覧。
  5. ^ 「最も綺麗なセイコーマート」、セコマ丸谷智保会長が胸を張る「ザ ノット札幌店」”. リアルエコノミー (2020年7月31日). 2020年8月1日閲覧。
  6. ^ いんたびゅー 「きのとや」などグループ再編 長沼真太郎さん 北海道コンフェクトグループ代表取締役 ブランド化 世界を視野 - 北海道新聞2022年11月9日朝刊
  7. ^ a b きのとや系COC長沼真太郎代表取締役が語る『千秋庵製菓と提携した狙い』」北海道リアルエコノミー2022年4月1日
  8. ^ a b 千秋庵、きのとやグループ入り 株式の過半数譲渡」北海道新聞 2022年10月3
  9. ^ a b 岡部卓司 - 北海道命名150年記念ほっかいどう百年物語下巻(中西出版)
  10. ^ 千秋庵製菓が「生ノースマン」、大丸札幌店に「ノースマン」専門店10月5日登場 - 北海道リアルエコノミー
  11. ^ a b c d e 函館から道内各地に広がった千秋庵”. 北海道ファンマガジン (2010年9月10日). 2018年8月17日閲覧。
  12. ^ a b c d e f g h i 千秋庵の歴史”. 千秋庵製菓. 2018年8月17日閲覧。
  13. ^ 千秋庵*「お菓子の宮殿」消える*厚別工場を売却*分譲マンションクリーンリバーに*借入金解消へ”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2005年2月4日). 2018年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月18日閲覧。
  14. ^ 「札幌千秋庵」新本店開業、初の「粒あんノースマン」登場”. リアルエコノミー (2020年4月27日). 2020年4月29日閲覧。
  15. ^ 北大通からまた一つ店消える*千秋庵釧路店が閉店*商店街関係者*「突然で残念」”. フォト北海道(道新写真データベース). 北海道新聞社 (2014年1月29日). 2018年10月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月18日閲覧。

外部リンク

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