洪仲丘事件
洪仲丘下士官の突然死事件 | |
---|---|
場所 |
中華民国 台湾省桃園県楊梅市 (現:桃園市楊梅区) |
日付 | 2013年7月 |
洪仲丘事件(ホン・チョンチューじけん)は、2013年7月に中華民国(台湾)の陸軍内で起きた下士官の死亡事件である。
死亡に至る経緯
[編集]洪仲丘は徴兵により、新竹県湖口郷陸軍第六軍団機甲542旅団に伍長として所属していた[1]。洪は2013年7月6日に退役する予定であったが、6月末にカメラ付き携帯電話とMP3プレイヤーを軍営に持ち込んだ事を咎められ、軍の安全保密規定に抵触するとして士官賞罰委員会にかけられ、桃園県楊梅市にある機歩269旅団の高山頂駐屯地に送られて「悔過」処分を受けた[2]。
処分中の7月3日、屋外気温が非常に高い中、洪は訓練を命じられた。洪は訓練中に水を求めたが、監視者は一度だけ飲水を許し、それ以降は許さなかった。17時30分に訓練が終了した際、洪は熱中症から呼吸困難と痙攣を発した[3]。洪はまず桃園県内の病院に送られたが既に体温が44度に達していた。その後台北市の三軍総医院に送られたが、高体温、全身の内出血など症状は余りに深刻で、4日早朝に死亡した[4]。死因は過度の運動により引き起こされた熱中症・低ナトリウム血症から来る多臓器不全とされた[5]。
調査と処分
[編集]洪が死亡した7月4日から遺族が訴えを始め、台湾の各メディアでも報道が始まった[6]。7月9日には国防部が洪の死亡に対する責任を認め[7]、11日から15日にかけて、洪の死亡に関わった機械化歩兵269旅団と機甲542旅団の将校、及び陸軍司令を含む陸軍上層部への処分を発表した[8]。
7月15日、洪の遺体が司法解剖され、その結果、洪の死は偶然の事故ではなく、人為的に引き起こされたものだとした[9]。
7月24日、台湾の馬英九総統は洪の遺族と社会に対し、「軍の違法な措置により洪は死亡してしまった」として謝罪を述べた[10]。
軍の捜査、桃園地方検察署の捜査を経て、8月23日、3人の将校が桃園地方法院により拘束された[12]。
脚注
[編集]- ^ 忌妒洪仲丘人緣好!士官長眼紅抓住機會「釘他」操到死[1]
- ^ 洪仲丘冤死 國軍廢除關禁閉[2]
- ^ 洪仲丘遭虐死真相 還原關鍵110分鐘[3]
- ^ 【短片】操過頭?阿兵哥體內出血暴斃[4]
- ^ 陸軍下士洪仲丘案國防部高等軍事法院檢察署、國防部北部地方軍事法院檢察署起訴書節本等4份[5]
- ^ 差3天退伍! 役男遭關禁閉中暑亡[6]
- ^ 揪出真兇 操死役男 道歉何用[7]
- ^ 國防部說明「陸軍542旅洪仲丘下士悔過期間死亡案」相關人員懲處新聞稿[8] 陸軍依法懲處「洪下士悔過期間死亡案」違失人員[9]
- ^ 洪仲丘枉死案 石台平:死於他殺[10]
- ^ 洪仲丘案 馬總統鄭重道歉[11]
- ^ 高華柱去職 楊念祖任國防部長[12]
- ^ 猖狂滅證串供 洪案 3魔頭收押[13]