福ちゃん荘
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福ちゃん荘(ふくちゃんそう)は、山梨県甲州市に存在する山小屋。1941年(昭和16年)に営業を開始、80年以上の歴史を有する。
概要
[編集]大菩薩連嶺への登山をする者らが利用する木造二階建ての山小屋である。宿泊施設のほか昼食を取ることができる食堂や売店を併設する。年中無休ではあるが冬期間の宿泊は予約時のみの営業となる[1]。
報道・映像の中の福ちゃん荘
[編集]- 1969年(昭和44年)11月5日早朝、福ちゃん荘に宿泊していた赤軍派53人が一斉に摘発される事件(大菩薩峠事件)の舞台になった。赤軍派のメンバーは首相官邸や警視庁襲撃を計画。赤軍派とは関係のない福ちゃん荘に山岳部と称して宿泊、近隣の山中で訓練を行っていた[2]。彼らは福ちゃん荘の中で会議をすることもなく、普通の登山者よりもおとなしい存在であり[3]、山小屋側としては寝耳に水であった[4]。
- 2002年(平成14年)9月12日、当時の皇太子と雅子妃が登山の際、休憩に利用したことが報じられた[5]。
- 2006年(平成18年)公開の若松孝二監督の映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』の撮影に使用された[6]。
アクセス
[編集]- 国道20号の景徳院交差点から山梨県道218号に入り、道なりに唐松尾根分岐点へ。
脚注
[編集]- ^ “山小舎 福ちゃん荘 (ふくちゃんそう)”. 甲州市観光協会(ぐるり甲州市) (2022年12月26日). 2024年2月3日閲覧。
- ^ “赤軍派53人逮捕「大菩薩峠事件」から50年 84歳の元女将が振り返る”. 産経新聞. (2019年10月1日) 2024年11月5日閲覧。
- ^ 「赤軍派製造と断定」『朝日新聞』1969年(昭和44年)11月5日夕刊 3版 11面
- ^ “おかみと刑事が見た普通の若者 53人逮捕…あさま山荘事件の伏線に”. 朝日新聞DIGITAL (2024-11-). 2024年11月5日閲覧。
- ^ 松本英恵 (2020年11月1日). “皇后雅子さまのアウトドアスタイルに学ぶ「自然体」でいることの尊さ”. FRaU. 講談社. 2022年3月21日閲覧。
- ^ “大菩薩峠異聞 ── 福ちゃん荘、赤軍派、浩宮(現天皇)”. 鹿砦社 (2020年11月5日). 2024年11月6日閲覧。