共有シークレット
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暗号理論において、共有シークレットとは、セキュア通信において正規の通信当事者のみが知っている一片のデータである。これは通常、共通鍵暗号における鍵 (暗号)を指す。共有シークレットは、暗証番号、パスワード、パスフレーズ、桁数の大きな数字、ランダムなビット列などといった形態をとり得る。
共有シークレットは、通信当事者間で事前に共有されるか(この場合のそれは事前共有鍵とも呼ばれる)、ディフィー・ヘルマン鍵共有などの公開鍵暗号やケルベロス認証などの共通鍵暗号といった鍵共有プロトコルを用いてセッション開始時に作成される。
その他にも、チャレンジレスポンス認証などの認証技術に用いられることや、メッセージ認証符号の算出や暗号化に使う鍵 (暗号)を生成する鍵導出関数の引数として使われることもある。
一意のセッション鍵を生成する際、普通は共有シークレットと初期化ベクトルを合成する手法をとる。その実例としてderived unique key per transactionが挙げられる。
また、ウェブAPIの認証方式としても頻繁に用いられる。[1]
参照
脚注
- Handbook of Applied Cryptography by Menezes, van Oorschot and Vanstone (2001), chapter 10 and 12.
- ^ “API認証とは?認証が必要な理由や主要な認証方式を解説”. 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社. 2024年11月3日閲覧。