リドラー

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アメリカンコミック「バットマン」に登場する悪役の一人。本名はエドワード・ニグマ。かつてはウェイン・エンタープライゼスのコンピュータ・電子工学部門で働く開発者だった。非常に知的ではあるものの、狂信的なコンピューター愛好癖のある奇妙な男だった。「BOX」という、完璧なホログラムを作り、見る者が映像の中に入り込む錯覚を起こすという画期的な装置を発明し、この新しい発明品は認められると確信していた。しかし、社長のブルース・ウェインに「マインドコントロールは危険である」という理由で拒否されてしまう。ニグマは激しく失望し、ブルースを逆恨みしてしまう。「BOX」を、他人の脳波を吸い取るマインドコントロールTV装置に改造し、上司の脳波を自分の頭に吸収した結果、天才的頭脳を持った犯罪者リドラーに生まれ変わり、ブルースにナゾナゾの脅迫状を残して姿を消す。

再び姿を現したリドラーはトゥーフェイスと悪の同盟を結び、バットマンを亡き者にせんと、陰謀と罠を張り巡らす。リドラーの行動原理は、自分を認めなかったブルース・ウェイン(=バットマン)に対する復讐により突き動かされている。

リドラーは戦闘能力こそゼロに近いものの、天才的な頭脳犯としてはゴッサムでも一、ニを争う。愛着を持っているパズルやナゾナゾが、常に犯罪予告や犯行の手掛かりとして残されるが、クイズ番組の司会を模したセリフをしばしば発することからも、そのこだわりようが伺える。彼はクエスチョン・マークをちりばめた緑のファッションを好む。

犯罪で手に入れた金を資金に、ウェイン・エンタープライゼス以上の会社を設立しブルースを見返すことが彼の野望。バットマンの正体を暴くことにも異常な執着を示し、自分の会社ニグマ・テック社の新型3D装置「BOX」の発表パーティーでブルースに罠を張るものの、パーティー途中のトゥーフェイス一味の乱入により失敗に終わる。ゴッサム・シティ沖に海の孤島ともいうべき要塞を築き、そこでバットマンとロビンに最終決戦を挑むが、「BOX」の暴走により精神に異常を来たす。現在はアーカム精神病院に収容されている。映画「バットマン・フォーエヴァー」(1996)では、「マスク」(1994)で、その個性を存分に発揮した個性派俳優ジム・キャリーが、壊れっぱなしのニグマ=リドラーを演じた。