オカダトカゲ
オカダトカゲ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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2011年5月5日式根島で撮影。
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分類 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Plestiodon latiscutatus Hallowell, 1861 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Eumeces latiscutatus okadae | |||||||||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
オカダトカゲ | |||||||||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
Okada's five-lined skink |
オカダトカゲ(Plestiodon latiscutatus)は、動物界脊索動物門爬虫綱有鱗目トカゲ科トカゲ属に分類されるトカゲ。
分布
日本(伊豆半島<富士山以南、富士川以東、酒匂川以西>、伊豆諸島)[1][2][3]固有種[a 1]
形態
全長20-25センチメートル[3]。頭胴長6-9.6センチメートル[a 1]。胴体中央部の斜めに列になった背面の鱗の数(体列鱗数)は通常28列か30列(御蔵島、三宅島の個体群)、まれに26列[1][3][a 1][4]。
成体の体色は雌雄同色で、背面は金色みのある茶色で縦条があり、腹面は薄い褐色もしくは灰色である[4]。繁殖期のオスは、のどから胸にかけてオレンジ色になる[4]。
幼体の体色は地が黒色で、背面に5本の薄茶色の条があり、尾が青い[4]。成体になるにつれ黒色から茶褐色へと変化していく[4]。幼体時の体色や斑紋が成長に伴い消失するのが早いが、変態に要する時間はシマヘビの分布による[3][4]。捕食者であるシマヘビが分布する地域は、体色の変化が遅く、これは体色が濃いことにより太陽の熱を吸収しやすくなり、よってすぐに体温を上げることができ、捕食者から逃げやすくするためとされる[4]。
分類
本種に対応する旧学名はEumeces okadae(旧トカゲ属Eumeces)で、伊豆諸島のみに分布すると考えられていた[2]。しかしアロザイムの分子系統学的解析から伊豆諸島のニホントカゲと考えられていた個体群が本種であることが判明した[2]。ニホントカゲの旧学名Eumeces latiscutatusの模式産地は下田だったことから、Eumeces latiscutatusはニホントカゲではなく本種ということになり学名が変更された[2]。ただし、伊豆半島の基部付近はニホントカゲとオカダトカゲが同所的に分布している可能性がある[4]。
生態
草原や常緑広葉樹林、海岸などに生息する[a 1]。ニホンイタチによる捕食圧が強い地域では、主に民家周辺の石垣に生息する[a 1]。
食性は肉食で、本州に生息する個体群は小型の昆虫類、クモ、ミミズなどを食べるが、伊豆諸島に生息する個体群はヨコエビなどの小さな甲殻類や他のトカゲ類が捕食しないアリ類、成体が幼体を捕食することもある[4][a 1]。
繁殖形態は卵生。三宅島では4-5月に交尾する。6-7月に石や倒木の下などに穴を掘り1回に3-15個の卵を産む[1][3][a 1]。卵は34-41日で孵化する[a 1]。生息数が多い島では産卵数が少なかったり、隔年繁殖を行うなどの地域変異がある。3年で性成熟し、寿命は約6年と考えられている[a 1]。
人間との関係
三宅島、八丈島、青ヶ島の個体群は、人為的に移入されたニホンイタチによる捕食圧や、開発による生息地の破壊により逃げ場を失うことにより生息数が減少しており、この3島の個体群は絶滅のおそれのある地域個体群に指定されている[a 1][5]。
絶滅のおそれのある地域個体群(環境省レッドリスト)
参考文献
- ^ a b c 千石正一監修 長坂拓也編 『爬虫類・両生類800種図鑑 第3版』、ピーシーズ、2002年、319頁。
- ^ a b c d e 疋田努 『トカゲ属の学名変更~EumecesからPlestiodonへ~』「爬虫両棲類学会報」Vol.2006 No.2、日本爬虫両棲類学会、2006年、143-144頁。
- ^ a b c d e 深田祝監修 T.R.ハリディ、K.アドラー編 『動物大百科12 両生・爬虫類』、平凡社、1986年、160頁。
- ^ a b c d e f g h i 富田京一、山渓ハンディ図鑑10 日本のカメ・トカゲ・ヘビ、山と渓谷社、2007年7月15日初版、pp. 106 - 107、ISBN 978-4-635-07010-2
- ^ 国立環境研究所. “ニホンイタチ”. 2010年12月5日閲覧。