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競走

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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競走(きょうそう)とは、人や動物や乗り物が、一定距離を走り速さを競うことである[1]

ただし「速さを競う」とは言っても、通常は速さを測定や計算することはなく、着順や所要時間で勝敗を決める。

走ること以外(水泳舟艇航空機など)で速さを競うものを含め、レースrace)やレーシングracing)とも言う。

概説

「競走」を字義通りに解せば「走りを競うこと」となる。走ることはヒトができるだけ速く移動するための手段であるから、このことはどれだけ速く走れるかを競うものと理解できる。そこから、人間以外であっても速く走るものの速さを競う場合に「競走」の語が使われる。またそこから派生して、走行以外の手段(飛行航行等)で移動する際の速さを競うものについても「競走」の語を使うようになった。

速さを比べるには、2つの方法がある。1つは、距離を区切ってそこをより短時間で走り抜けたものを勝ちとするもの、もう1つは時間を設定して、その間により長い距離を走り抜けたものを勝ちとするものである。普通は前者の形が使われ、人間の競技では 100m 走や 10000m 走のように距離のみが示され、あるいはその長さによって短距離とか長距離などとジャンル分けされる。人間以外の競走でもこの形が多いが、自動車レースでは○○時間耐久レースといった名の下で後者の形が行われる。また、人間の競走でも1時間走自転車競技のアワーレコードなど、後者の形が行われる場合もある。

陸上競技としての競走は、陸上競技のうちトラック種目と公道を走る道路種目とがこれに当たる。

主な分類

実際の競走は、競走する主体や移動に用いる手段によって細かく分類される。以下に代表的なものを示す。

公営競技の競走

公営競技の競走は、1回の競い合いまたはそれらを複数回まとめたものであり、レースともいう。このため、競走がどちらの意味で用いられているか注意する必要がある。前者の意味としては「1つの公営競技場では1日に最大で12の競走が行われる」といった用法になり、後者の意味としては「1つの公営競技場では数日間連続で1競走が開催される」といった用法になる。

開催

公営競技においては、数日間に亘る競走をまとめて開催(かいさい)という単位で呼ぶ。各公営競技の法令により、1つの公営競技場では年間開催数、および1開催の日数が決められている。

また、開催を数える単位には(かい)が用いられる。例えば「第2回第3日」といえばその年に開催された第2回目の開催の3日目であることを表す。

公営競技における1開催は、日数をさらに何日間かに分割して行われるが、その分割された日数間の競走をまとめて(せつ)と呼ぶ習慣がある。ただしこれは法令において正式に定義された用語ではない。

競輪競艇オートレースにおいては1節を1つの大会と捉えて、節内のチャンピオンを決定する方式(勝ち上がり方式、トーナメント方式ともいう)で行われている[2]が、競馬においては同一開催内で複数回出走することは稀であるため[3]、1つの開催を1つの大会と捉える概念が存在しない。

各公営競技の競走については、競馬は競馬の競走競輪競輪の競走一覧を参照のこと。

脚注

  1. ^ 新村出編『広辞苑』第5版「競走」
  2. ^ オートレースにおいて、勝ち上がり方式が全開催で実施されるようになったのは1975年の4月より。それまでは競馬のような単発式の開催も行われていた(オートレースマガジン 2004年5月号より)。
  3. ^ ただし競馬もかつては1開催に複数回出走を前提とした競走も行われていた。優勝内国産馬連合競走#日本の競馬創設期の競走体系を参照。