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ポニー

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シェトランドポニー
ハフリンガー
ウェルシュマウンテンポニー
ハクニーポニー
木曽馬

ポニー(pony)とは、肩までの高さが147cm以下のの総称。特定の品種を指すわけではなく、馬のタイプの一つであり、程度の大きさしかないファラベラから、日本在来馬や、比較的大きいコネマラポニーなどが含まれる。代表的なポニーにはウェルシュマウンテンポニー、シェトランドポニー、ハクニーポニーがある。いずれも頭がよく温厚であり耐久力に優れているのが特徴である。

人を乗せた状態(平服時)で100メートルを走らせた場合でも、時速40km/hは出せる[1](日本在来馬も同程度の走力)。

ピットポニー

産業革命期のイギリスオーストラリアでは、何千頭ものポニーが炭鉱の地下深くで働いていた[2]。炭鉱が大規模化し、児童労働女性労働が社会問題になるにつれ、置き換わるようにポニーの数は増えていった。炭鉱で働くポニーはピットポニーと呼ばれ、多くはシェトランドポニーのせん馬もしくは雄馬であり、肩高120センチ程度で暗闇に適応し、1日8時間程度の労働に従事した。20年近く働いたピットポニーもいたが、多くのピットポニーは短命であり、中には地下で産まれ、一生太陽光を浴びることなく死ぬピットポニーもいた[2]

19世紀になって、動物福祉運動の高まりとともに、ピットポニーの扱いに社会の関心が向くようになった[2]。1887年の炭鉱規制法から、ゆっくりとだがピットポニーの保護が進み始め、1911年にピットポニーの管理規定が立法化された。1913年のイギリスでは約7万頭のピットポニーが地下に存在していたが、徐々に機械に置き換わりその数を減らしていった。最後のピットポニーが引退したのは1999年のことだった。

代表的なポニー

シェトランドポニー
イギリス原産、平均体高は100cm程度。主に乗馬や引き馬として使われる。
ハフリンガー
オーストリア原産、平均体高は130cm強。主に乗馬や引き馬として使われる。
ウェルシュマウンテンポニー
イギリス原産、平均体高は120cm弱。主に乗馬、ショー用として使われる。
ハクニーポニー
イギリス原産、体高は130cm半ば。馬車用としても使われる。
ゴトランド
スウェーデン・ゴトランド島原産。体高は120-122cm。乗馬。
コネマラ
アイルランド・コナハト地方原産。体高は130-140cm。四肢は短く骨太。乗馬、輓用、農耕用。
ファラベラ
アルゼンチン原産、シェトランドポニーを改良したもの。体高70cm程度であり、成馬で40cmの個体も存在する。あまりに小さいため乗馬には使えず、ペット、盲導馬。
ミニチュアホース
アメリカ原産、原種はファラベラ、体高は80cm程度。用途はペット、盲導馬。
モウコノウマ(蒙古馬)
モンゴル(蒙古)原産、体高は130cm内外。軍馬、遊牧用。日本在来馬や済州島馬など多くの東アジアの馬の起源。シマウマ以外で野生群が残る唯一の馬種。
木曽馬
日本原産、体高は130cm強。元は軍馬、農業用として使われていたが現在は乗馬に使われる。
済州島馬(チョランマル)
韓国済州島の在来馬で、ルーツは蒙古馬。チョランマルのマルはモンゴル語で馬の意。元朝フビライ・ハーンの時代に、高麗を侵略し、済州島で戦闘馬を育てたのが始まりで、土着の馬と交配しながらチョランマルになった。済州島では在来馬による競馬が実施されている。

脚注

  1. ^ 2011年10月26日水曜放送のテレビ朝日ナニコレ珍百景』の番組内においては、ポニーが100メートル走11秒という結果を出しているが、2秒ほど出遅れてスタートしているため、実質上、走り出してから9秒でゴールしていることになる(つまり秒速10m以上で時速40km/h前後になる)。
  2. ^ a b c ブライアン・フェイガン『人類と家畜の世界史』東郷えりか訳 河出書房新社 2016年、ISBN 9784309253398 pp.300-302.

関連項目

外部リンク