鉄道車両におけるハイブリッド
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ハイブリッド機関車(ハイブリッドきかんしゃ)とは充電可能な蓄電池と、推進と充電に利用する動力源を併載する機関車である。気動車でもハイブリッドの導入が進められ、気動車単独あるいは機関車も含めてハイブリッド鉄道車両と総称される。
2000年代以降の環境意識の高まりは、従来、自動車との比較でエネルギー効率が高く環境に優しいとされてきた鉄道車両の分野にも及びつつあり、より一層のエネルギー効率の向上が求められつつある。
各地の状況
北アメリカ
カナダのレールパワー・テクノロジーズが2004年にGG20B「グリーン・ゴート」を開発し、アメリカ合衆国のユニオン・パシフィック鉄道など北米各地の鉄道で使用されている。
日本
日本貨物鉄道(JR貨物)は東芝と共同でハイブリッド機関車の開発を行い、小型ディーゼルエンジンと蓄電池(リチウムイオン二次電池)を備えるシリーズハイブリッド方式を採用した入換用のHD300形を導入した[1]。2010年3月に試作車を、2012年から量産車を登場させている。このほか、大型ディーゼルエンジンを備えた本線用機関車も計画中であり、これらはJR貨物の事業計画に盛り込まれている。
東日本旅客鉄道(JR東日本)は、2003年にシリーズハイブリッド方式のキヤE991形気動車を試作した[2][3]。試験結果を基に2007年には量産先行車のキハE200形を導入し、世界初の営業用ハイブリッド気動車として運用を開始した[2][4]。
脚注
- ^ HD300形式ハイブリッド機関車の製作について - 東芝、2010年3月25日
- ^ a b ディーゼルハイブリッド車両の開発 - 日本機械学会誌、2008年4月号
- ^ JR東日本、世界初のハイブリッド鉄道車両を開発 - ジャパン・フォー・サステナビリティ、2003年5月19日
- ^ JR東日本、世界初のハイブリッド鉄道車両の営業運転を開始 - ジャパン・フォー・サステナビリティ、2007年10月31日