一極集中

一極集中（いっきょくしゅうちゅう）とは、特定の地域に政治・経済の機能が集中したり、人口や文化が過度に集中すること。日本では、東京一極集中を指すことが多い。

一極集中の原因

1つ目の原因は、大学や就職先が集中してしまっていることだ。大学が地方よりも多かったり、就職時のサービスが充実していることが後押ししていると考えられる。2つ目の原因は、格差社会が広がっていることだ。都市圏と地方圏の所得格差が広がっており、近年では、生活水準や就職についても格差ができており、所得の多い都市圏に上京する人が増加している。最も多い理由は、「東京に進学したい学校があったから」という都会への憧れがある。

一極集中のメリット

1つ目のメリットは、「集積に集積を呼ぶ」、規模の経済を生かしてきたこと。仕入れや販売に有利になったり、中央省庁との接触が便利になることが挙げられる。2つ目のメリットは、大規模市場の存在である。人が、大量に集まることで巨大な買い物市場を形成し、あらゆる商品やあらゆる品物が揃っている。就職時に、大量の人が集まることによって、多様な選択肢があり魅力的な仕事があるので、このような結果になっていると考えられる。3つ目のメリットは、ブランド力が高いことである。国の中心になることで、首都にオフィスがある企業や店のステータス、各種団体のプラスイメージなど信用度を高めることができる。また、知名度が高く国際会議、外国人観光客もまずは首都に行くことが多い。

一極集中の問題点

1つ目の問題点は、地方の衰退や過疎化が進むことだ。日常生活するために欠かせない小売業や飲食業、娯楽、医療などのサービスは、一定の人口がいるから成り立っているので、人口が減少するとサービスの縮小や、撤退が進んでしまう。人口減少は税収減や、少子高齢化による社会保証費により、地方の財政に影響をうけることが予想されている。他には、公共交通機関の利用者が減少すると、本数の減少や路線を廃止する可能性が出てきたり、学校の統廃合を進めるようになったり空き家が増えるようになったり影響が出てくる。2つ目の問題点は、災害のリスクが高まることだ。東京では、首都直下地震などの地震や大雨による水害、富士山による噴火などが起こる可能性がある。これにより、多くのインフラが失われたり日本の経済に影響が出てくることになる。多くの人がいることでたくさんの犠牲者が出る恐れがある。3つ目の問題点は、人口が多いことである。通勤ラッシュの混雑や交通渋滞が慢性化したりするかもしれない。