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2024年11月24日 (日) 00:17時点における版

ポーランドボールでのポーランド。実際のポーランドの国旗は赤が下で白が上だが、ポーランドボールにおいてはこのように描かれる事が多い。

ポーランドボール（ドイツ語: Polandball）は、国家を題材としたインターネット・ミームまたはそのキャラクター。主にそれぞれの国にまつわるクリシェ、国際関係、歴史上の出来事を表現するイラストレーションや漫画、皮肉や風刺に用いられることが主である。「カントリーボール（Countryball）」とも称される。

歴史

起源

ポーランドボールの起源はdrawball.comとされており、ユーザーは「drawball」と呼ばれる円形のキャンバスに自由な絵を描くことができた^[1]^[2]^[3]。2009年8月からwykop.pl（ポーランド語版）やPokazyWarkaなどの複数のウェブサイトからポーランドのネットユーザーが中央に「POLSKA」と入るようにポーランド国旗のイラストを大量に投稿し、文字通りの「ポーランドボール」となった^[4]^[5]。

他のユーザーは配色をモンスターボールにしたり、巨大な鉤十字（ハーケンクロイツ）を描くなどしてアートワークを妨害しようとした^[3]^[4]^[6]。また、同年8月18日にはハッカーがnk.pl（ポーランド語版）とwykop.plにサイバー攻撃を行った。サイバー攻撃に耐えることは成功したものの、同日中は動作が遅くなった^[4]。

ポーランドボールを用いた最初の漫画

現在のポーランドボールのフォーマットの作者はドイツの画像掲示板『Krautchan.net』のイギリス人投稿者である「Falco」とされており、2009年9月に /int/掲示板で投稿したとしている。ポーランドは逆さま（インドネシアやモナコの国旗に類似）に描かれており、意図的かFalcoが間違いに気づいていないかといったことで議論がされている^[3]^[7]^[8]。

イギリスの雑誌、ショートリスト（英語版）はイタリアのアニメーター、ブルーノ・ボゼット（英語版）の政治風刺（英語版）作品の一つである「Europe VS Italy」の影響を受けた可能性が高いと指摘した^[9]。しかし、政治的に作成されたものではなく、誤った英語（英語版）を話すWojak（英語版）というユーザーをからかうために作成されたものである^[4]^[6]^[10]。

最初の漫画が作成されてから、ポーランドボールを用いた漫画を作成することは掲示板のユーザー（特に複数のキャラクターを作成したロシア人のユーザー）にとって人気となり^[4]^[10]^[11] 、2009年10月15日に新しいポーランドボールのコミュニティが作成された^[12]。2010年4月10日に発生したポーランド空軍Tu-154墜落事故の際にも広がりを見せるようになった^[10]^[13]。

テーマ

ポーランド

前提として、国やその歴史、外交関係、ステレオタイプを表現しており^[10]^[23]、誇大妄想や国家コンプレックスに焦点を当てている^[5]^[24]。また、英語圏以外のポーランドボールのセリフは誤った英語やインターネットスラングであることが多く、漫画の最後ではポーランドが泣いていることがある^[4]^[5]。ポーランドボールにおけるポーランドの表現はステレオタイプに依存していることがあり、その例として「ポーランド人は英語が堪能ではない」「ポーランド自体が頭の固いカトリック教徒だらけの国」といったものが挙げられる^[3]。

ポーランドボールを用いた漫画の中には、「ある国は宇宙に行けるが、ポーランドは宇宙に行けない」といった前提で作成されたものがあり^[25]^[26]、その一つとして地球が天体衝突に見舞われ、宇宙技術を持った国が地球の軌道に乗っている状況で始まるものがある。その漫画の最後では、地球にいるポーランドが泣いていて、「ポーランドは宇宙に行けない」と言う^{[注釈 1]}^[10]^[29]。このジョーク（ポーランド語版）によって、他のボールは、ポーランド人との「どの国が優れているか」ということに関する議論を中止した^[4]^[10]^[23]。

その他の国

ポーランドボールにはポーランド以外の国も登場し、これらの漫画をポーランドボール漫画と呼ぶことがある^[4]。カントリーボールと呼ばれることも多い^[11]。州や県といった行政区画や、国際機関（欧州連合や北大西洋条約機構、国際連合など）存在しない国家（ローマ帝国）などが使用される^[30]。その他には、ロシアが枢軸国を撃退したなどの過去の成功や出来事を回想していることが多い^[31]。

ポーランドボールの漫画には確立された描き方があり、イギリスは紅茶を飲みながらモノクルとシルクハットを着用しており^[22]^[32]、アメリカは大きな黒いサングラスを掛けており、自己中心的なボールとして描かれている^[32]。

漫画によく登場するキャラクターの一つにドイツ帝国の国旗と無表情な白い点が描かれた長方形のライヒタングルがある。他の国々（特にポーランド）の後ろに立ち、「Guten tag（グーテンターク）」と言い、食べると脅して、他の国々を怖がらせることが多い^[1]^[33]。公式では架空の「第4帝国」だが、漫画によってはドイツ軍またはドイツ帝国主義を抱えている^[20]。

ネパールとアメリカ合衆国オハイオ州は旗の形に因んで、ギザギザの歯を持つ怪物（「rawrs」として知られいる）と描かれており^[17]、モンテネグロは、「Lazy Olympics（怠け者のオリンピック）」に因み寝ている怠け者として描かれることが多い^[34]。国旗が無い場合はビリヤードボールとして描かれる^[2]。

ポーランドボールはシンプルであるため、国際的な出来事へのコメントも出来るミームとなっている^[30]。ポーランドボールで取り上げられた後にメディアで取り上げられた例は尖閣諸島問題^[35]、2013年ローマ教皇選挙（英語版）^[36]、尊厳の革命^[29]^[30]^[37]、ロシアによるクリミアの併合^[14]、台湾のフィリピン労働者に関する問題（英語版）^[38]などがある。

評価

Wojciech Oleksiakは、「culture.pl」（ポーランドの言語や文化を伝えるアダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート（ポーランド語版）内のプロジェクト）で、ポーランドボールを用いた漫画によって人種や宗教、歴史などに関する自分の主張を簡単に表現することできると指摘しているほか、ポーランドボールのことを「素晴らしいネットミーム」と評しているが、ポーランドボールを用いた漫画に対して「失礼、無礼、人種差別的、虐待的」などと否定的に評している。その一方で、政治的に正しくない性質がこのミームの魅力を挙げている要因ではないかと指摘している^[39]。

また、ポーランドボールを用いた漫画での「ポーランド人は英語が堪能ではない」「ポーランド自体が頭の固いカトリック教徒だらけの国」といったポーランド人に対する誇張した表現（ステレオタイプ）が頻繁に使用されていることも指摘しているが、ポーランド人が「ポーランドの輝かしい歴史」を語ることや「殉教にこだわる」といった一部の表現は事実と認めている。一方で、「ポーランド人は多くの国家コンプレックスを抱え、失敗の原因をその他の国家のせいにする（英語版）」といった固定概念に対しては事実ではあるが、ある程度は正当化されていると述べている。さらに、ポーランドボールからポーランド人は「長年の恨みをユーモアで学べる」と述べている^[39]。

大衆文化としての「ポーランドボール」

Microsoft Windows用Steamにて2021年6月に『Countryballs: Modern Ballfare』^[40]、2021年11月に『CountryBalls Heroes』がリリースされた。このうち、『CountryBalls Heroes』はゲーム開発世界選手権2021（GDWC）の第38回ファンのお気に入り部門で優勝した^[41]。

脚注

[脚注の使い方]

注釈

^ ポーランド人ではミロスワフ・ヘルマシェフスキが宇宙飛行を行っており^[27]、ポーランド宇宙局（英語版）からはイーグルアイ（英語版）が打ち上げに成功している^[28]。

出典

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外部リンク

Polandball | Know Your Meme - インターネットミームの解説サイト（英語）
Polandball - redditのポーランドボール板（英語）

[29] ポーランド人ではミロスワフ・ヘルマシェフスキが宇宙飛行を行っており^[27]、ポーランド宇宙局（英語版）からはイーグルアイ（英語版）が打ち上げに成功している^[28]。

[Tietkon_Book-1] (フィンランド語) Tietkonekulttuurin erikoislehti. Skrolli. (February 2018). pp. 38. オリジナルの2 January 2021時点におけるアーカイブ。 19 May 2023閲覧。

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[:2-3] Oleksiak, Wojciech (9 June 2014). “Polandball – A Case Study”. Culture.pl. 28 September 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。28 November 2019閲覧。

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[8] Wilson, Lam. “HB Herald: May 2017”. IB Herald. p. 42. 18 May 2023閲覧。

[9] Pingitore, Silvia (23 May 2022). “Interview with Academy Award nominee for Best Animated Short Film movie director Bruno Bozzetto”. The Shortlisted. 25 May 2022閲覧。

[przeglad-10] ^ ^a ^b ^c ^d ^e ^f Kapiszewski, Kuba (5 April 2010). “Fenomem — Polska nie umieć kosmos” (ポーランド語). Przegląd. オリジナルの3 November 2014時点におけるアーカイブ。 5 August 2014閲覧。

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[12] Lindenbergová, Jana (2018). Chernobyl Nuclear Disaster and its impact on American and British popular culture. Czech Republic: University of West Bohemia. pp. 45–46

[13] Ceglieski, Tomek (12 April 2011). “Legendy Internetu” [Internet Legends] (ポーランド語). Hiro.pl. 15 April 2011時点のオリジナルよりアーカイブ。May 18, 2023閲覧。

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[15] “Ostrava Journal of English Philology” (PDF). dokumenty.osu.cz. University of Ostrava (2016年). 10 April 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。17 September 2020閲覧。

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[18] Ertanowska, Delfina (August 13–14, 2021). “Професійне становлення журналіста: традиції та нові підходи”. University of Lviv. February 6, 2024閲覧。

[:6-19] Procházka, Ondřej (2016). “Cohesive Aspects of Humor in Internet Memes on Facebook: a Multimodal Sociolinguistic Analysis”. Ostrava Journal of English Philology (University of Ostrava) 8: 9.

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[21] Žnidaršič, Marjetka (October 2015). “Uporaba Memov kot Orodja Komuniciranja na Spletu” [Using Memes as an Online Communication Tool]. University of Ljubljana. February 6, 2024閲覧。

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 '''ポーランドボール'''（{{lang-de|Polandball}}）は、[[国家]]を題材とした[[インターネット・ミーム]]またはその[[キャラクター]]。主にそれぞれの国にまつわる[[クリシェ]]、国際関係、歴史上の出来事を表現する[[イラストレーション]]や[[漫画]]、皮肉や風刺に用いられることが主である。「'''カントリーボール（Countryball）'''」とも称される。
 == 歴史 ==
+=== 起源 ===
-ポーランドボールを発案し、最初に描いたのは『krautchan.net』のイギリス人投稿者「Falco」であり、2009年9月頃であったと見られている<ref name="Know Your Meme">[http://knowyourmeme.com/memes/polandball Polandball | Know Your Meme]</ref>。ポーランドボールが広く知られるようになったのは、国際的な[[お絵かきチャット]]サイト[http://drawball.com drawball.com]において、ドイツ人投稿者とポーランド人投稿者との間で用いられた事による。その後大手画像掲示板[[4chan]]など世界各地の画像掲示板にも広がり、様々な国を模したボールが描かれるようになった<ref name="gazeta">{{cite news|url=http://wyborcza.pl/1,86116,7462232,Wyniosle_lol_zaborcow__czyli_Polandball.html|title=Wyniosłe lol zaborców, czyli Polandball|last=Orliński|first=Wojciech|authorlink=Wojciech Orliński|date=16. Januar 2010|publisher=[[Gazeta Wyborcza]]|language=Polish|accessdate=13. Mai 2013|archiveurl=https://web.archive.org/web/20100117212924/http://wyborcza.pl/1,86116,7462232,Wyniosle_lol_zaborcow__czyli_Polandball.html|archivedate=2010年1月17日|deadurldate=2017年9月}}</ref><ref name="interia">{{cite news|url=http://www.elondyn.co.uk/newsy,wpis,7731|title=Znowu lecą z nami w... kulki|last=Zapałowski|first=Radosław|date=15. Februar 2010|work=[[Interia]]|publisher=[[Cooltura]]|language=Polish|accessdate=22. März 2012|archiveurl=https://webcitation.org/6GcFM7m6D?url=http://www.elondyn.co.uk/newsy,wpis,7731|archivedate=2013年5月14日|deadurldate=2017年9月}}</ref>。
+ポーランドボールの起源は''drawball.com''とされており、ユーザーは「''drawball''」と呼ばれる円形のキャンバスに自由な絵を描くことができた<ref name="Tietkon Book">{{Cite book |url=https://skrolli.fi/2018.2.mechuri.pdf |title=Tietkonekulttuurin erikoislehti |publisher=[[Skrolli]] |publication-date=February 2018 |pages=38 |language=fi |access-date=19 May 2023 |archive-url=https://web.archive.org/web/20210102235928/https://skrolli.fi/2018.2.mechuri.pdf |archive-date=2 January 2021 |url-status=live}}</ref><ref name=":4">{{Cite book |url=https://pure.spbu.ru/ws/portalfiles/portal/39521740/Zhurnal_3_19_.pdf |title=Форум молодых ученых |date=March 2018 |page=121 |language=ru |trans-title=Forum of Young Scientists |issn=2500-4050 |access-date=May 19, 2023}}</ref><ref name=":2" />。2009年8月から{{仮リンク|wykop.pl|pl|wykop.pl}}やPokazyWarkaなどの複数のウェブサイトから[[ポーランドのインターネット|ポーランドのネットユーザー]]が中央に「''POLSKA''」と入るように[[ポーランドの国旗|ポーランド国旗]]のイラストを大量に投稿し、文字通りの「ポーランドボール」となった<ref name="gazeta">{{Cite web |last=Orliński |first=Wojciech |author-link=Wojciech Orliński |date=16 January 2010 |title=Wyniosłe lol zaborców, czyli Polandball |url=http://wyborcza.pl/1,86116,7462232,Wyniosle_lol_zaborcow__czyli_Polandball.html |archive-url=https://web.archive.org/web/20120101071958/http://wyborcza.pl/1,86116,7462232,Wyniosle_lol_zaborcow__czyli_Polandball.html |archive-date=1 January 2012 |access-date=18 March 2022 |website=Komentarze |publisher=gazeta |language=pl}}</ref><ref name="cooltura">{{cite news |last=Zapałowski |first=Radosław |date=15 February 2010 |title=Znowu lecą z nami w... kulki |language=pl |publisher=[[Cooltura]] |url=http://www.elondyn.co.uk/newsy,wpis,7731 |url-status=dead |access-date=6 August 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141011195643/http://elondyn.co.uk/newsy,wpis,7731 |archive-date=11 October 2014}}</ref>。
+他のユーザーは配色を[[モンスターボール]]にしたり、巨大な[[鉤十字]]（[[ハーケンクロイツ]]）を描くなどしてアートワークを妨害しようとした<ref name=":2" /><ref name="gazeta" /><ref name=":3">{{Cite journal |last=Zulkarnain |first=Bachtiar |date=30 August 2016 |title=English Language Variation in Countryballs Cartoons |journal=Language Horizon |volume=4 |issue=4 |url=https://ejournal.unesa.ac.id/index.php/language-horizon/article/view/17180 |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20230511232005/https://ejournal.unesa.ac.id/index.php/language-horizon/article/view/17180 |archive-date=11 May 2023 |access-date=18 May 2023 |publisher=[[State University of Surabaya]]}}</ref>。また、同年8月18日にはハッカーが{{仮リンク|nk.pl|pl|nk.pl}}とwykop.plに[[サイバー攻撃]]を行った。サイバー攻撃に耐えることは成功したものの、同日中は動作が遅くなった<ref name="gazeta" />。
-年4月10日の[[ポーランド空軍Tu-154墜落事故]]の直後には、カントリーボールを用いた[[ポーランドの歴史]]に関する投稿が多く行われ、さらに広がりを見せるようになった<ref name="przeglad">{{cite news|url=http://www.przeglad-tygodnik.pl/pl/artykul/fenomem|title=Fenomem - Polska nie umieć w kosmos|last=Kapiszewski|first=Kuba|date=13/2010|publisher=[[Przegląd]]|language=Polish|accessdate=13. Mai 2013|archiveurl=https://webcitation.org/6GcFc03X7?url=http://www.przeglad-tygodnik.pl/pl/artykul/fenomem|archivedate=2013年5月14日|deadurldate=2017年9月}}</ref><ref name="hiro">{{cite news|url=http://hiro.pl/magazyn/magazyn_zjawiska/memy.html|title=MEMY. Legendy Internetu|last=Cegielski|first=Tomek|date=12. April 2011|publisher=Hiro.pl|language=Polish|accessdate=13. Mai 2013}}</ref>。なお、4chanの利用者によって、ポーランドをあらわすボールの上に巨大な[[鉤十字]]が書かれるということもあった<ref name="gazeta"></ref>。
+=== ポーランドボールを用いた最初の漫画 ===
-[[2016年]]4月1日には、[[エイプリルフール]]の企画として、国や地域以外のボールに限定した「ノンカントリーボール」が行われた。
+[[File:Poland can into Wikipedia.jpg|thumb|150px|[[ウィキペディア]]を荒らし、[[イギリス]]にトイレ掃除を命じられる[[ポーランド]]の様子を描いた漫画]]
+現在のポーランドボールのフォーマットの作者はドイツの画像掲示板『''Krautchan.net''』のイギリス人投稿者である「Falco」とされており、2009年9月に /int/掲示板で投稿したとしている。ポーランドは逆さま（[[インドネシアの国旗|インドネシア]]や[[モナコの国旗]]に類似）に描かれており、意図的かFalcoが間違いに気づいていないかといったことで議論がされている<ref name=":2" /><ref name=":1">{{Cite web |last=Hagen |first=Sal |date=15 November 2017 |title=Polandball is of Reddit: How r/polandball Transcends Memes through Carefully Curated Geopolitical Satire |url=https://networkcultures.org/longform/2017/11/15/polandball-is-of-reddit-how-rpolandball-transcends-memes-through-carefully-curated-geopolitical-satire/ |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20200928093806/https://networkcultures.org/longform/2017/11/15/polandball-is-of-reddit-how-rpolandball-transcends-memes-through-carefully-curated-geopolitical-satire/ |archive-date=28 September 2020 |access-date=17 September 2020 |website=Institute of Network Cultures}}</ref><ref>{{Cite web |last=Wilson |first=Lam |title=HB Herald: May 2017 |url=https://ib.dbs.edu.hk/wp-content/uploads/2018/05/Herald2017Mayweb.pdf |access-date=18 May 2023 |publisher=IB Herald |page=42}}</ref>。
-== 表現 ==
-多くの場合、「ポーランドボール」は国旗を描いた球体と、白目のみの目で描かれる。原則的に[[瞳孔]]・眉・口・手足などはなく、目の形や口調がボールの感情を表現する中心的手段となっている<ref name="Know Your Meme"/>。
+イギリスの雑誌、{{仮リンク|ショートリスト|en|Shortlist}}は[[イタリア]]のアニメーター、{{仮リンク|ブルーノ・ボゼット|en|Bruno Bozzetto}}の{{仮リンク|政治風刺|en|Political satire|redirect=1}}作品の一つである「''Europe VS Italy''」の影響を受けた可能性が高いと指摘した<ref>{{Cite web |last=Pingitore |first=Silvia |date=23 May 2022 |title=Interview with Academy Award nominee for Best Animated Short Film movie director Bruno Bozzetto |url=https://the-shortlisted.co.uk/bruno-bozzetto-interview-english/ |access-date=25 May 2022 |website=The Shortlisted}}</ref>。しかし、政治的に作成されたものではなく、{{仮リンク|誤った英語|en|Broken English}}を話す{{仮リンク|Wojak|en|Wojak}}というユーザーをからかうために作成されたものである<ref name="gazeta" /><ref name=":3" /><ref name="przeglad">{{cite news |last=Kapiszewski |first=Kuba |date=5 April 2010 |title=Fenomem&nbsp;— Polska nie umieć kosmos |language=pl |publisher=[[Przegląd]] |url=http://www.przeglad-tygodnik.pl/pl/artykul/fenomem |url-status=dead |access-date=5 August 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141103023207/http://www.przeglad-tygodnik.pl/pl/artykul/fenomem |archive-date=3 November 2014}}</ref>。
+最初の漫画が作成されてから、ポーランドボールを用いた漫画を作成することは掲示板のユーザー（特に複数のキャラクターを作成した[[ロシア人]]のユーザー）にとって人気となり<ref name="gazeta" /><ref name="przeglad" /><ref name="kurzgeek">{{cite book |last1=Erlehmann |title=Internet-Meme - kurz & geek |last2=Plomlompom |date=22 July 2013 |publisher=[[O'Reilly Media|O'Reilly Verlag]] |isbn=978-3-86899-806-1 |pages=86–88 |language=de |chapter=MS-Paint-Comics |type=ebook |access-date=5 August 2014 |chapter-url=https://books.google.com/books?id=bRywAgAAQBAJ |archive-url=https://web.archive.org/web/20210828163808/https://books.google.com/books?id=bRywAgAAQBAJ |archive-date=28 August 2021 |url-status=live}}</ref> 、2009年10月15日に新しいポーランドボールのコミュニティが作成された<ref>{{Cite book |last=Lindenbergová |first=Jana |url=https://dspace5.zcu.cz/bitstream/11025/31433/1/Bakalarska%20prace%2C%20Jana_Lindenbergova%20%28F15B0164P%29_-_Chernobyl_Nuclear_Disaster_and_its_impact_on_American_and_British_popular_culture.PDF |title=Chernobyl Nuclear Disaster and its impact on American and British popular culture |publisher=[[University of West Bohemia]] |year=2018 |location=Czech Republic |pages=45–46}}</ref>。2010年4月10日に発生した[[ポーランド空軍Tu-154墜落事故]]の際にも広がりを見せるようになった<ref name="przeglad" /><ref>{{Cite web |last=Ceglieski |first=Tomek |date=12 April 2011 |title=Legendy Internetu |trans-title=Internet Legends |url=http://hiro.pl/magazyn/magazyn_zjawiska/memy.html |url-status=dead |archive-url=https://web.archive.org/web/20110415014502/http://hiro.pl/magazyn/magazyn_zjawiska/memy.html |archive-date=15 April 2011 |access-date=May 18, 2023 |website=Hiro.pl |language=pl}}</ref>。
+== 人気 ==
+ポーランドボールはミームとして人気を博し、[[Reddit]]<ref name=kurzgeek /><ref name="businesspost">{{cite news |last1=Ryan |first1=Emmet |date=4 March 2014 |title=Polandball is Reddit's answer to Crimea crisis |work=[[Business Post]] |url=https://www.businesspost.ie/legacy/polandball-is-reddits-answer-to-crimea-crisis/ |url-status=live |url-access=subscription |access-date=8 November 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20191206203753/https://www.businesspost.ie/#!story/Home/News/Polandball+is+Reddit's+answer+to+Crimea+crisis/id/87198161-2385-315c-abda-d92435575507 |archive-date=6 December 2019}}</ref>や[[Facebook]]<ref>{{Cite web |last=<!-- not stated --> |year=2016 |title=Ostrava Journal of English Philology |url=https://dokumenty.osu.cz/ff/kaa/ojoep/ostrava-journal-vol1-2016-full.pdf#page=7 |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20210410120859/https://dokumenty.osu.cz/ff/kaa/ojoep/ostrava-journal-vol1-2016-full.pdf#page=7 |archive-date=10 April 2021 |access-date=17 September 2020 |website=dokumenty.osu.cz |publisher=University of Ostrava |format=PDF}}</ref>を始めとするプラットフォームにコミュニティを獲得した。ポーランドボールが人気な理由として、様々な文化をシンプルかつユーモラスに解説でき、短い漫画でも解説出来ることが挙げられている<ref name=":1" /><ref>{{Cite web |last=Hagen |first=Sal |date=15 November 2017 |title=Polandball is of Reddit |url=https://pure.hva.nl/ws/files/4783722/INC_Longform_Polandball_is_of_Reddit_How_r_polandba...ted_Geopolitical_Satire_INC_Longform.pdf |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20210814124619/https://pure.hva.nl/ws/files/4783722/INC_Longform_Polandball_is_of_Reddit_How_r_polandba...ted_Geopolitical_Satire_INC_Longform.pdf |archive-date=14 August 2021 |access-date=17 September 2020 |website=pure.hva.nl |publisher=Amsterdam University of Applied Sciences }}</ref>。また、出来事によって変化する[[世界地図]]を含めた[[歴史改変SF]]も一般的とされている<ref name="Images of Russia and Belarus">{{Cite book |url=https://static.iea.ras.ru/news/Obrazy_Rossii_i_Belarusu.pdf |title=Образы России и Беларуси в представлении молодежи двух стран в XXI веке |publisher=[[Institute of Ethnology and Anthropology]] |year=2020 |isbn=978-5-4211-0254-0 |editor-last=Snezhkova |editor-first=Irina |page=143 |language=ru |trans-title=Images of Russia and Belarus as Seen by Youth in the Twenty-First Century |editor-last2=Shalygina}}</ref><ref>{{Cite web |title=Професійне становлення журналіста: традиції та нові підходи |last=Ertanowska |first=Delfina |date=August 13–14, 2021 |url=https://journ.lnu.edu.ua/wp-content/uploads/2021/11/StudZbirnyk-2021_web.pdf |access-date=February 6, 2024 |publisher=[[University of Lviv]]}}</ref>。
+年7月時点でFacebookコミュニティには215,000人以上のメンバーがいるが<ref name=":6">{{Cite journal |last=Procházka |first=Ondřej |year=2016 |title=Cohesive Aspects of Humor in Internet Memes on Facebook: a Multimodal Sociolinguistic Analysis |url=https://dokumenty.osu.cz/ff/kaa/ojoep/ostrava-journal-vol1-2016-full.pdf |journal=Ostrava Journal of English Philology |publisher=[[University of Ostrava]] |volume=8 |page=9}}</ref>、メインコミュニティは鉤十字といった[[ヘイトシンボル]]を頻繁に使用しているため、複数回禁止されている<ref name=":7" /><ref>{{Cite web |last=Žnidaršič |first=Marjetka |date=October 2015 |title=Uporaba Memov kot Orodja Komuniciranja na Spletu |trans-title=Using Memes as an Online Communication Tool |url=http://www.cek.ef.uni-lj.si/magister/znidarsic1955-B.pdf |access-date=February 6, 2024 |publisher=[[University of Ljubljana]]}}</ref>。''r/polandball''の登録者数は2024年までに65万人以上となった<ref name=":1" /><ref name="krakow-post-explainer" />。また、[[ファンダム (会社)|ファンダム]]の''Polandball wiki''は、ファンダムによって削除されるまでに480,159回の編集があった<ref name=":1" />。
+== テーマ ==
+[[File:Poland can into the European Space Agency.png|thumb|upright|"Poland cannot into space"（ポーランドは宇宙に行けない） {{sic}} 「ポーランドは宇宙に行けない」ことをテーマとした2012年の漫画。2012年にポーランドが[[欧州宇宙機関]]へ加盟したことに言及している。]]
+=== ポーランド ===
+前提として、国やその歴史、外交関係、ステレオタイプを表現しており<ref name="przeglad" /><ref name="hiro">{{cite news |last=Cegielski |first=Tomek |date=12 April 2011 |title='''MEMY''' LEGENDY INTERNETU |language=pl |work=Hiro |publisher=Hiro.pl |url=http://hiro.pl/magazyn/magazyn_zjawiska/memy.html |url-status=dead |access-date=5 August 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20110415014502/http://hiro.pl/magazyn/magazyn_zjawiska/memy.html |archive-date=15 April 2011}}</ref>、誇大妄想や国家コンプレックスに焦点を当てている<ref name="cooltura" /><ref>{{cite news|last1=Kralka|first1=Jakub|title=Polski internet to potęga, po co te kompleksy?|url=http://www.spidersweb.pl/2012/05/polski-internet-to-potega-po-co-te-kompleksy.html|access-date=5 August 2014|publisher=Spider's Web|date=11 May 2012|archive-url=https://web.archive.org/web/20141101211016/http://www.spidersweb.pl/2012/05/polski-internet-to-potega-po-co-te-kompleksy.html|archive-date=1 November 2014|language=pl|url-status=dead}}</ref>。また、[[英語圏]]以外のポーランドボールのセリフは誤った英語や[[インターネットスラング]]であることが多く、漫画の最後ではポーランドが泣いていることがある<ref name="gazeta" /><ref name="cooltura" />。ポーランドボールにおけるポーランドの表現は[[ステレオタイプ]]に依存していることがあり、その例として「ポーランド人は英語が堪能ではない」「ポーランド自体が頭の固いカトリック教徒だらけの国」といったものが挙げられる<ref name=":2">{{Cite web |last=Oleksiak |first=Wojciech |date=9 June 2014 |title=Polandball – A Case Study |url=https://culture.pl/en/article/polandball-a-case-study |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20190928234426/https://culture.pl/en/article/polandball-a-case-study |archive-date=28 September 2019 |access-date=28 November 2019 |website=Culture.pl}}</ref>。
+{{Anchors|ポーランドは宇宙に行けない}}
+ポーランドボールを用いた漫画の中には、「ある国は宇宙に行けるが、ポーランドは宇宙に行けない」といった前提で作成されたものがあり<ref>{{Cite web |last=<!-- not stated --> |date=5 July 2022 |title=Mirosław Hermaszewski. Pierwszy Polak w kosmosie |trans-title=Miroslaw Hermaszewski. The first Pole in space |url=https://www.polskieradio.pl/39/156/Artykul/874685,Miroslaw-Hermaszewski-Pierwszy-Polak-w-kosmosie-POSLUCHAJ |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20220306194136/https://www.polskieradio.pl/39/156/Artykul/874685 |archive-date=6 March 2022 |access-date=2019-06-22 |website=Polskie Radio |language=pl}}</ref><ref>{{Cite book|url=https://books.google.com/books?id=MhBADwAAQBAJ&q=Polandball&pg=PT183|title=The Language of Jokes in the Digital Age: Viral Humour|first=Delia|last=Chiaro|date=23 November 2017|publisher=Routledge|isbn=9781351379953|via=Google Books|access-date=28 August 2021|archive-date=28 August 2021|archive-url=https://web.archive.org/web/20210828163808/https://books.google.com/books?id=MhBADwAAQBAJ&q=Polandball&pg=PT183|url-status=live}}</ref>、その一つとして地球が[[天体衝突]]に見舞われ、[[宇宙技術]]を持った国が地球の軌道に乗っている状況で始まるものがある。その漫画の最後では、地球にいるポーランドが泣いていて、「ポーランドは宇宙に行けない」と言う{{Efn|ポーランド人では[[ミロスワフ・ヘルマシェフスキ]]が宇宙飛行を行っており<ref>{{cite web|url=https://www.polskieradio.pl/39/156/Artykul/874685,Miroslaw-Hermaszewski-%e2%80%93-pierwszy-Polak-w-kosmosie|title=Mirosław Hermaszewski – pierwszy Polak w kosmosie|publisher=[[Polskie Radio]]|date=5 July 2018|accessdate=8 December 2019}}</ref>、{{仮リンク|ポーランド宇宙局|en|Polska Agencja Kosmiczna}}からは{{仮リンク|イーグルアイ (人工衛星)|en|(EagleEye (satellite)|label=イーグルアイ}}が打ち上げに成功している<ref>{{cite web |title=Historic milestone for Polish space science as they successfully launch Eagleeye satellite |url=https://www.euronews.com/next/2024/08/18/historic-milestone-for-polish-pace-science-as-they-successfully-launch-eagleeye-satellite |website=[[EuroNews]] |publisher=[[Associated Press]] |access-date=30 October 2024}}</ref>。|group=注釈}}<ref name="przeglad" /><ref name="infokam">{{cite news |date=7 August 2014 |script-title=ru:Камышин «может в кантриболз» |language=ru |work=Infokam |url=http://infokam.su/n16994.html |url-status=dead |access-date=8 November 2014 |archive-url=https://web.archive.org/web/20141108115435/http://infokam.su/n16994.html |archive-date=8 November 2014}}</ref>。この{{仮リンク|ポーランドのジョーク|pl|Polish jokes|label=ジョーク}}によって、他のボールは、ポーランド人との「どの国が優れているか」ということに関する議論を中止した<ref name="gazeta" /><ref name="przeglad" /><ref name="hiro" />。
+{{-}}
+=== その他の国 ===
+[[File:Kharandiuk._IMG_0681_(11225659743).jpg|right|thumb|2013年に[[ユーロマイダン]]が行なった{{仮リンク|欧州連合・ウクライナ連合協定|en|European Union–Ukraine Association Agreement}}を描いたポーランドボールの[[グラフィティ]]アート]]
+ポーランドボールにはポーランド以外の国も登場し、これらの漫画をポーランドボール漫画と呼ぶことがある<ref name="gazeta" />。'''カントリーボール'''と呼ばれることも多い<ref name=kurzgeek />。州や県といった行政区画や、国際機関（[[欧州連合]]や[[北大西洋条約機構]]、[[国際連合]]など）存在しない国家（[[ローマ帝国]]）などが使用される<ref name=vox />。その他には、[[ロシア]]が[[バルバロッサ作戦|枢軸国を撃退]]したなどの過去の成功や出来事を回想していることが多い<ref>{{Cite journal |last=Procházka |first=Ondřej |date=2019 |title=Making Sense of Facebook's Content Moderation: A Posthumanist Perspective on Communicative Competence and Internet Memes |journal=Signs and Society |volume=7 |issue=3 |pages=362–397 |doi=10.1086/704763 |place=[[University of Ostrava]]|doi-access=free }}</ref>。
+ポーランドボールの漫画には確立された描き方があり、[[イギリス]]は[[紅茶]]を飲みながら[[モノクル]]と[[シルクハット]]を着用しており<ref name="krakow-post-explainer">{{Cite web|url=http://www.krakowpost.com/9279/2015/05/how-polandball-can-of-taking-over-internets|title=How Polandball can of taking over internets|last=Hoffman|first=Steven|website=[[Krakow Post]]|access-date=2016-04-02|date=2015-05-02|archive-date=1 April 2016|archive-url=https://web.archive.org/web/20160401080611/http://www.krakowpost.com/9279/2015/05/how-polandball-can-of-taking-over-internets|url-status=live}}</ref><ref name=":0">{{Cite book |last=Chiaro |first=Delia |url=https://www.taylorfrancis.com/books/oa-mono/10.4324/9781315146348/language-jokes-digital-age-delia-chiaro |title=The Language of Jokes in the Digital Age: #Like #share #lol |date=2017-12-05 |publisher=Routledge |isbn=978-1-315-14634-8 |location=London |page=150 |doi=10.4324/9781315146348}}</ref>、アメリカは大きな黒い[[サングラス]]を掛けており、自己中心的なボールとして描かれている<ref name=":0" />。
+{{Anchors|ライヒタングル}}
+漫画によく登場するキャラクターの一つに[[ドイツの国旗#ドイツ帝国|ドイツ帝国の国旗]]と無表情な白い点が描かれた長方形の'''ライヒタングル'''がある。他の国々（特にポーランド）の後ろに立ち、「''Guten tag''（グーテンターク）」と言い、食べると脅して、他の国々を怖がらせることが多い<ref name="Tietkon Book" /><ref>{{Cite thesis |last=Procházka |first=Ondřej |date=2020 |title=Negotiating ludic normativity in Facebook meme pages |url=https://research.tilburguniversity.edu/en/publications/negotiating-ludic-normativity-in-facebook-meme-pages |publisher=Tilburg University|isbn=978-94-6416-307-0 | degree=PhD}}</ref>。公式では架空の「[[第4帝国]]」だが、漫画によっては[[ドイツ軍]]または[[ドイツ帝国]]主義を抱えている<ref name=":7">{{Cite web |last=Procházka |first=Ondřej |date=2018 |title="Learn English before you start posting...": The sociolinguistics of inequality in a translocal Czech Facebook meme page |url=https://research.tilburguniversity.edu/en/publications/learn-english-before-you-start-posting-the-sociolinguistics-of-in |access-date=June 24, 2023 |website=[[Tilburg University]] | series= Tilburg Papers in Culture Studies | id=No. 210}}</ref>。
+[[ネパール]]と[[アメリカ合衆国]][[オハイオ州]]は旗の形に因んで、ギザギザの歯を持つ怪物（「''rawrs''」として知られいる）と描かれており<ref name="Images of Russia and Belarus" />、[[モンテネグロ]]は、「''Lazy Olympics''（怠け者のオリンピック）」に因み寝ている怠け者として描かれることが多い<ref name=":5">{{cite web |last1=Beswick |first1=Emma |last2=Burnett |first2=Stephanie |date=2018-08-22 |title=Sleepy Montenegrins win 'Lazy Olympics' |url=https://www.euronews.com/2018/08/21/sleepy-montenegrins-win-lazy-olympics- |url-status=live |archive-url=https://web.archive.org/web/20211206153047/https://www.euronews.com/2018/08/21/sleepy-montenegrins-win-lazy-olympics- |archive-date=6 December 2021 |access-date=2021-12-06 |website=[[Euronews]]}}</ref>。国旗が無い場合は[[ビリヤードボール]]として描かれる<ref name=":4" />。
+ポーランドボールはシンプルであるため、国際的な出来事へのコメントも出来るミームとなっている<ref name="vox">{{cite web|last=Fisher|first=Max|title=Everything you need to know about the Ukraine crisis|url=https://www.vox.com/2014/9/3/18088560/ukraine-everything-you-need-to-know|access-date=6 August 2014|publisher=[[Vox Media]]|date=25 July 2014|archive-date=22 January 2022|archive-url=https://web.archive.org/web/20220122003807/https://www.vox.com/2014/9/3/18088560/ukraine-everything-you-need-to-know|url-status=live}}</ref>。ポーランドボールで取り上げられた後にメディアで取り上げられた例は[[尖閣諸島問題]]<ref>{{cite news|title=Japon, Chine, vers une nouvelle guerre froide|url=http://www.franceculture.fr/emission-affaires-etrangeres-japon-chine-vers-une-nouvelle-guerre-froide-2013-03-09|access-date=8 November 2014|work=[[France Culture]]|date=9 March 2013|archive-url=https://web.archive.org/web/20141209133834/http://www.franceculture.fr/emission-affaires-etrangeres-japon-chine-vers-une-nouvelle-guerre-froide-2013-03-09|archive-date=9 December 2014|language=fr|url-status=dead}}</ref>、{{仮リンク|2013年ローマ教皇選挙|en|Papal conclave, 2013}}<ref>{{cite news|title=Wybór Franciszka okiem internautów|url=http://wiadomosci.onet.pl/swiat/wybor-franciszka-okiem-internautow/e1j5e|access-date=6 August 2014|publisher=[[Onet.pl]]|date=14 March 2013|archive-url=https://web.archive.org/web/20140917234741/http://wiadomosci.onet.pl/swiat/wybor-franciszka-okiem-internautow/e1j5e|archive-date=17 September 2014|language=pl}} [http://www.peeep.us/037878fc Alt URL] {{Webarchive|url=https://web.archive.org/web/20141218211043/http://www.peeep.us/037878fc |date=18 December 2014 }}</ref>、[[尊厳の革命]]<ref name="infokam" /><ref name="vox" /><ref>{{cite news|script-title=ru:Аниматор из Камышина нарисовал мультфильм о «заболевшей» Украине|url=http://www.vlg.aif.ru/society/details/1311029|access-date=8 November 2014|work=[[Argumenty i Fakty]]|date=6 August 2014|archive-url=https://web.archive.org/web/20141108115645/http://www.vlg.aif.ru/society/details/1311029|archive-date=8 November 2014|location=[[Volgograd]]|language=ru|url-status=dead}}</ref>、[[ロシアによるクリミアの併合]]<ref name="businesspost" />、{{仮リンク|在台フィリピン人|en|Filipinos in Taiwan|label=台湾のフィリピン労働者に関する問題}}<ref>{{cite news |date=31 July 2014 |title= Apple Daily|script-title=zh:台灣最美麗的風景是人 真的嗎？ |language=zh |trans-title=The most beautiful scenery in Taiwan is the people. Really? |publisher=[[Apple Daily]] (Taiwanese edition) |url=https://tw.appledaily.com/life/20140731/M7WDEVTDKNELGLEWYSLLX7ZMJE/ |url-status= |access-date=6 August 2023 |archive-url=https://web.archive.org/web/20150404213155/http://www.appledaily.com.tw/realtimenews/article/life/20140731/443613/台灣最美麗的風景是人%E3%80%80真的嗎？ |archive-date=4 April 2015}}</ref>などがある。
+== 評価 ==
+[[File:Estonia cannot into Nordic.jpg|thumb|[[エストニア]]と[[北欧諸国]]を風刺した漫画]]
+Wojciech Oleksiakは、「culture.pl」（ポーランドの言語や文化を伝える{{仮リンク|アダム・ミツキェヴィチ・インスティテュート|pl|Instytut Adama Mickiewicza}}内のプロジェクト）で、ポーランドボールを用いた漫画によって人種や宗教、歴史などに関する自分の主張を簡単に表現することできると指摘しているほか、ポーランドボールのことを「素晴らしいネットミーム」と評しているが、ポーランドボールを用いた漫画に対して「失礼、無礼、[[人種差別|人種差別的]]、虐待的」などと否定的に評している。その一方で、[[ポリティカル・コレクトネス|政治的に正しくない]]性質がこのミームの魅力を挙げている要因ではないかと指摘している<ref name="casestudy">{{cite news|last1=Oleksiak|first1=Wojciech|title=Polandball&nbsp;— A Case Study|url=http://culture.pl/en/article/polandball-a-case-study|access-date=6 August 2014|work=Culture.pl|publisher=[[Adam Mickiewicz Institute]]|date=9 June 2014|archive-url=https://web.archive.org/web/20140810074510/http://culture.pl/en/article/polandball-a-case-study|archive-date=10 August 2014|url-status=dead}}</ref>。
+また、ポーランドボールを用いた漫画での「ポーランド人は英語が堪能ではない」「ポーランド自体が頭の固いカトリック教徒だらけの国」といったポーランド人に対する誇張した表現（[[ステレオタイプ]]）が頻繁に使用されていることも指摘しているが、ポーランド人が「[[ポーランド・リトアニア共和国|ポーランドの輝かしい歴史]]」を語ることや「[[殉教]]にこだわる」といった一部の表現は事実と認めている。一方で、「ポーランド人は多くの国家コンプレックスを抱え、失敗の原因を{{仮リンク|西洋の裏切り|en|Western betrayal|label=その他の国家のせいにする}}」といった固定概念に対しては事実ではあるが、ある程度は正当化されていると述べている。さらに、ポーランドボールからポーランド人は「長年の恨みをユーモアで学べる」と述べている<ref name="casestudy" />。
+== 大衆文化としての「ポーランドボール」 ==
+[[Microsoft Windows]]用[[Steam]]にて2021年6月に『''Countryballs: Modern Ballfare''』<ref>{{Cite web|url=https://gamesmojo.com/games/action/countryballs-modern-ballfare|title=Countryballs: Modern Ballfare Review|website=GamesMojo|date=2021-11-25|access-date=25 November 2021|archive-date=25 November 2021|archive-url=https://web.archive.org/web/20211125014431/https://gamesmojo.com/games/action/countryballs-modern-ballfare|url-status=live}}</ref>、2021年11月に『''CountryBalls Heroes''』がリリースされた。このうち、『''CountryBalls Heroes''』はゲーム開発世界選手権2021（GDWC）の第38回ファンのお気に入り部門で優勝した<ref>{{Cite web |last=Miller |first=George |date=2021-12-14 |title=CountryBalls Heroes, a strategy game, won the Fan Favorite vote 38 at GDWC 2021! |url=https://europeangaming.eu/portal/latest-news/2021/12/14/105911/countryballs-heroes-a-strategy-game-won-the-fan-favorite-vote-38-at-gdwc-2021/ |access-date=2023-04-07 |website=European Gaming Industry News |language=en-US}}</ref>。
 == 脚注 ==
+{{脚注ヘルプ}}
+=== 注釈 ===
+{{Notelist}}
+=== 出典 ===
 {{reflist}}
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 *[http://knowyourmeme.com/memes/polandball Polandball | Know Your Meme] - インターネットミームの解説サイト{{en icon}}
 *[https://www.reddit.com/r/polandball/ Polandball] - redditのポーランドボール板{{en icon}}
 {{デフォルトソート:ほおらんとほおる}}
 [[Category:インターネット・ミーム]]