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「指輪」の版間の差分

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[[ファイル:Anillos.jpg|thumb|指輪の一例]]
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'''指輪'''・'''指環'''(ゆびわ)は、[[手]](まれに[[足]])の[[指]]にはめる、環状の[[装飾品]]である。
'''指輪'''(ゆびわ)は、手の[[指]]にはめる主に[[金属]]でできた[[装飾品]]。[[宝石]]を付したものも見受けられる。稀に足の指にはめるものもある。指にはめる位置によって意味が異なる。結婚指輪はその代表で、薬指には「聖なる誓い」の意味がある。よく利用されている金属は[[金]]、[[銀]]、[[白金]](プラチナ)などの貴金属であるが、(ホワイトゴールドやピンクゴールドは[[金]]をベースとした貴金属合金)近年は、[[チタン]]や[[タンタル]]、[[イリジウム]]などの[[希少金属]]を用いたものも見かける。


== 用途による分類 ==
== 素材 ==
素材は主に[[金属]]だが、[[宝石]]を付したものもある。
; 婚約指輪

: 婚約する際に、男性から女性に贈られる指輪。英はエンゲージメント・リング (engagement ring)。
よく利用されている金属は[[金]]、[[銀]]、[[白金]](プラチナ)などの貴金属であるが、(ホワイトゴールドやピンクゴールドは[[金]]をベースとした貴金属合金)近年は、[[チタン]]や[[タンタル]]、[[イリジウム]]などの[[希少金属]]を用いたものも見かける。
; 結婚指輪

: 結婚の証として、男女で交換し、日々身に着ける指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。英はマリッジ・リング (marriage ring)。
== はめる指 ==
はめる指によって意味が異なる。結婚指輪はその代表で、薬指には「聖なる誓い」の意味がある。

== 用途による種類 ==
; [[婚約指輪]]
: 婚約する際に、男性から女性に贈られる指輪。英語ではエンゲージメント・リング (engagement ring)。
; [[結婚指輪]]
: 結婚の証として、男女で交換し、日々身に着ける指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。英語ではマリッジ・リング (marriage ring)。


== 製造 ==
== 製造 ==
現在の主流は鋳造法であるが、その中でも「ロストワックス法」(ワックス=蝋)と呼ばれる方法が一般的。
現在の主流は鋳造法であるが、その中でも「ロストワックス法」(ロストワックス = を消失させる)と呼ばれる方法が一般的。
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製法ごとの特徴は以下のとおり。
製法ごとの特徴は以下のとおり。
; 鋳造法
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: 曲線や細かいモチーフなど繊細な指輪を作ることも可能なので、大量生産に向く製法。
: 曲線や細かいモチーフなど繊細な指輪を作ることも可能なので、大量生産に向く製法。
: 金属を型に流し込むときにどうしても空気が入ってしまうので、ボリュームのある指輪を作ると、この空気が[[鬆]]として表面に出てしまうことがある。金属を鍛える(圧力を加えて、加工硬化を導く)工程が含まれないために強度的には低いが、コストダウンが図れる。流行に合わせてどんどん商品化する、低単価の指輪に適している。
: 金属を型に流し込むときにどうしても空気が入ってしまうので、ボリュームのある指輪を作ると、この空気が[[鬆]]として表面に出てしまうことがある。金属を鍛える(圧力を加えて、加工硬化を導く)工程が含まれないために強度的には低いが、コストダウンが図れる。流行に合わせてどんどん商品化する、低単価の指輪に適している。
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: 金属を鍛える(圧力を加えて、加工硬化を導く)工程はメーカーによって様々だが、大型のローラーや特殊機器を使い、何十トン - 100トン以上の圧力を加えるメーカーもある。工程自体が鋳造法やハンドメイドに比べて多く、技術や設備投資も大きくなるので、採用するメーカーは限られてくる。細かい装飾や大量生産には向かない。
: 金属を鍛える(圧力を加えて、加工硬化を導く)工程はメーカーによって様々だが、大型のローラーや特殊機器を使い、何十トン - 100トン以上の圧力を加えるメーカーもある。工程自体が鋳造法やハンドメイドに比べて多く、技術や設備投資も大きくなるので、採用するメーカーは限られてくる。細かい装飾や大量生産には向かない。
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: 鋳造も鍛造も出来ない[[チタン]]や[[タンタル]]などの金属素材を用いる場合は、切削法で製作する。生産効率が最も低く大量生産には全く向かないが、ひとつずつをオーダーメイドでつくる結婚指輪など高単価の宝飾品の製作の場合に用いられることがある。
: 鋳造も鍛造も出来ない[[チタン]]や[[タンタル]]などの金属素材を用いる場合は、切削法で製作する。生産効率が最も低く大量生産には全く向かないが、ひとつずつをオーダーメイドでつくる結婚指輪など高単価の宝飾品の製作の場合に用いられることがある。


== 指輪のサイズ ==
== サイズ ==
指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、ISO(国際標準化機構によりISO 8653として標準化が進められている。国内においても、1998年にISOに準拠したJIS規格 (S4700) が制定された。2002年より普及が始まっているが、従来表記のものも併用されている。JIS (ISO) 規格表記は、指輪の内周の値に最も近い整数として表記される(最小41mm - 最大76mmまでの1mm間隔
指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、[[国際標準化機構]] (ISO) により ISO 8653 として[[標準化]]が進められている。
日本では、1998年にISOに準拠した [[日本工業規格|JIS]] S 4700 が制定された。2002年より普及が始まっているが、従来表記のものも併用されている。
ISO (JIS) 規格表記は、指輪の内周を、最小41[[ミリメートル|mm]]–最大76mmまでの1mm間隔で、[[端数処理|最も近い整数]]で表す


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* [[日本における装身具の歴史]]
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2012年1月8日 (日) 06:51時点における版

ファイル:Anillos.jpg
指輪の一例

指輪指環(ゆびわ)は、(まれに)のにはめる、環状の装飾品である。

素材

素材は主に金属だが、宝石を付したものもある。

よく利用されている金属は白金(プラチナ)などの貴金属であるが、(ホワイトゴールドやピンクゴールドはをベースとした貴金属合金)近年は、チタンタンタルイリジウムなどの希少金属を用いたものも見かける。

はめる指

はめる指によって意味が異なる。結婚指輪はその代表で、薬指には「聖なる誓い」の意味がある。

用途による種類

婚約指輪
婚約する際に、男性から女性に贈られる指輪。英語ではエンゲージメント・リング (engagement ring)。
結婚指輪
結婚の証として、男女で交換し、日々身に着ける指輪。日本では左手の薬指が一般的だが、国や宗教によっては右手の薬指にはめる事もある。英語ではマリッジ・リング (marriage ring)。

製造

現在の主流は鋳造法であるが、その中でも「ロストワックス法」(ロストワックス = 蝋を消失させる)と呼ばれる方法が一般的。

製法ごとの特徴は以下のとおり。

鋳造
曲線や細かいモチーフなど繊細な指輪を作ることも可能なので、大量生産に向く製法。
金属を型に流し込むときにどうしても空気が入ってしまうので、ボリュームのある指輪を作ると、この空気がとして表面に出てしまうことがある。金属を鍛える(圧力を加えて、加工硬化を導く)工程が含まれないために強度的には低いが、コストダウンが図れる。流行に合わせてどんどん商品化する、低単価の指輪に適している。
鍛造
加工硬化により金属の強度を引き出せるので、長く使用したい指輪に向く製法。
金属を鍛える(圧力を加えて、加工硬化を導く)工程はメーカーによって様々だが、大型のローラーや特殊機器を使い、何十トン - 100トン以上の圧力を加えるメーカーもある。工程自体が鋳造法やハンドメイドに比べて多く、技術や設備投資も大きくなるので、採用するメーカーは限られてくる。細かい装飾や大量生産には向かない。
切削
鋳造も鍛造も出来ないチタンタンタルなどの金属素材を用いる場合は、切削法で製作する。生産効率が最も低く大量生産には全く向かないが、ひとつずつをオーダーメイドでつくる結婚指輪など高単価の宝飾品の製作の場合に用いられることがある。

サイズ

指輪のサイズの表示は各国により異なっているため、国際標準化機構 (ISO) により ISO 8653 として標準化が進められている。

日本では、1998年にISOに準拠した JIS S 4700 が制定された。2002年より普及が始まっているが、従来表記のものも併用されている。

ISO (JIS) 規格表記は、指輪の内周を、最小41mm–最大76mmまでの1mm間隔で、最も近い整数で表す。

指輪サイズ
ISO 従来表記 内周 (mm) 内径 (mm)
41 1 40.8 13.0
42 2 41.9 13.3
43 3 42.9 13.7
44 4 44.0 14.0
45 5 45.0 14.3
46 6 46.1 14.7
47 7 47.1 15.0
48 8 48.2 15.3
49 9 49.2 15.7
50 10 50.3 16.0
51 11 51.3 16.3
52 12 52.4 16.7
53 13 53.4 17.0
54 14 54.5 17.3
55 15 55.5 17.7

関連項目