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*[[風船]]<!---大体は風船を[[かわいい]]といって楽しんでいるので除く。風船--->に性的興奮を覚える人が膨らましたり、抱いたり、破裂させたり、等いろいろな行為をして楽しむことがあり、どうやら、破裂する寸前の洋梨形や、割ることに興奮を覚えるという。自分だけで楽しんでいる人が多く世間には危害を与えない。 |
*[[風船]]<!---大体は風船を[[かわいい]]といって楽しんでいるので除く。風船--->に性的興奮を覚える人が膨らましたり、抱いたり、破裂させたり、等いろいろな行為をして楽しむことがあり、どうやら、破裂する寸前の洋梨形や、割ることに興奮を覚えるという。自分だけで楽しんでいる人が多く世間には危害を与えない。 |
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*かつては隠微なものであった特殊な嗜好も、近年では[[フェチ]]という言葉が一般化し、[[めがねフェチ|めがねっ娘フェチ]]、脇フェチ、尻フェチなど一層細分化され、パーツへのこだわりという現象が顕著になってきている。 |
*かつては隠微なものであった特殊な嗜好も、近年では[[フェチ]]という言葉が一般化し、[[めがねフェチ|めがねっ娘フェチ]]、脇フェチ、尻フェチなど一層細分化され、パーツへのこだわりという現象が顕著になってきている。 |
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*[[ブルセラ]]で女子高生の[[唾液]]が[[商品]]になるように、多かれ少なかれ、誰にでもフェティシズムの傾向はあるだろう。しかし、フェティシズムの傾向が強く、相手の[[人格]]に全く、あるいはほとんど関心がない場合は、社会生活上の問題を引き起こす(人間を[[パーツ]]としてしか愛せないことを批判する精神科医もいる)。 |
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==関連項目== |
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2006年1月26日 (木) 23:46時点における版
フェティシズム(fetishism)は、人類学、宗教学では呪物崇拝と訳され、経済学では物神崇拝、心理学では性欲倒錯による拝物愛、異物嗜愛を指す。物に執着したり、欲望の対象とすること。
フェティシズムを向ける対象をフェティッシュ(fetish)、フェティシズムの志向を持つ人をフェティスト(fetist)という。
今日では省略形のフェチということばが広く流布しているが、特に性的な意味合いで使用される。女性の身体の一部や身に付けるものなどに対する特殊な嗜好として使われる場合が多い。
フェティシズムの原義
- 当初は人類学、宗教学の用語として使われており、のちに心理学で使われるようになった。
- フェティシズムという言葉を使い始めたのはフランスの思想家ド・ブロス(Charles de Brosses)だといわれる。ド・ブロスは1760年に『フェティッシュ諸神の崇拝』(Du culte des dieux fetiches)を著した。ここで扱われているのは宗教的な崇拝の対象になっていた護符 (フェティソ Fetico)であった。
- カール・マルクスは『経済学・哲学草稿』(1844年頃執筆、死後の1932年公刊)の中で資本主義経済批判を展開した。その中で、貨幣は経済を円滑にする手段として生まれたものであるが、貨幣自体が神になり、人間関係を倒錯させていると述べた。また『資本論』第1巻(1867年)の「商品の物神的性格とその秘密」という章で、「商品」の持つフェティシズムを論じた。マルクスはド・ブロスを読み、ノートを取っていた。マルクスのフェティシズム論は20世紀になって注目されるようになった。
- 心理学者アルフレッド・ビネー(1857-1911年)が心理学の立場から使い始めた。肌着、靴など(本来、性的な対象でないもの)に性的魅力を感じることをフェティシズムと呼ぶよう提唱した。
- フロイトもビネーに続き、性の逸脱現象としてこの用語を用いたため、広く使われるようになった。足や髪、衣服などを性の対象とするフェティシズムは幼児期の体験に基づくものと考えた。(『性の理論に関する三つの論文』1905年)
様々なフェティシズム
- 作家谷崎潤一郎が初期の『刺青』から晩年の『瘋癲老人日記』まで、女性の足にこだわりを見せたことは有名。『瘋癲老人日記』(1961年)は、若い嫁の足に踏みつけられることを夢想し、死んでゆく男性を描いている。フェチを描いた先駆的小説である。(足に対する偏愛は「谷崎趣味」と呼ばれることもあった)
- 女性のハイヒールなどに執着するフェティシズムが、日本で一般にも認知されるようになるのは、1970-80年代以降のようである。
- ボンデージ(Bondage 拘束衣)への嗜好はSMから始まったものだが、1990年代初め、シャネル、ベルサーチなどがファッションに取り入れた。アメリカの歌手マドンナもゴルチエのSMボンテージ風の衣装を好んで身に付けていた。
- 女性の下着に執着し、秘かに持ち去ってゆく者(下着泥棒)もいる。女性に直接危害を加えるわけではないが、やはり気味が悪いと思う女性は数多い。本来、布よりも中身に価値があり、価値の転倒が見られる。
- 成人男子は一般に、女子中・高生の制服やブルマ、スクール水着に対して青春の甘酸っぱい想い出、哀愁を呼び覚まされるものであるが、その感情が度を越してしまう場合もまま見られる。こうした需要が1990年代に生まれたブルセラショップを支えた。
- 風船に性的興奮を覚える人が膨らましたり、抱いたり、破裂させたり、等いろいろな行為をして楽しむことがあり、どうやら、破裂する寸前の洋梨形や、割ることに興奮を覚えるという。自分だけで楽しんでいる人が多く世間には危害を与えない。
- かつては隠微なものであった特殊な嗜好も、近年ではフェチという言葉が一般化し、めがねっ娘フェチ、脇フェチ、尻フェチなど一層細分化され、パーツへのこだわりという現象が顕著になってきている。
- ブルセラで女子高生の唾液が商品になるように、多かれ少なかれ、誰にでもフェティシズムの傾向はあるだろう。しかし、フェティシズムの傾向が強く、相手の人格に全く、あるいはほとんど関心がない場合は、社会生活上の問題を引き起こす(人間をパーツとしてしか愛せないことを批判する精神科医もいる)。