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「阿寒摩周国立公園」の版間の差分

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|英語名称 = Akan National Park
|英語名称 = Akan National Park
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|画像 = [[ファイル:Image-2008 Lake Masshu.jpg|300px]]
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|運営者 = [[環境省]]
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|年来園者数 = 3,530,000人(平成25年)<ref>{{Cite web |url=https://www.env.go.jp/park/doc/data/national/np_91.pdf |title=国立公園の利用者数(公園、年次別) |format=PDF |publisher=[[環境省]] |accessdate=2016-08-24}}</ref>
|年来園者数 = 85万人(2004年)
|現況 = 年中開園
|現況 =
|施設 = 阿寒湖自然保護官事務所、川湯自然保護官事務所、阿寒湖畔エコミュージアムセンター、川湯エコミュージアムセンター
|施設 = 阿寒湖畔エコミュージアムセンター、阿寒湖のマリモ展示観察センター、川湯エコミュージアムセンター、和琴フィールドハウス
|告示 = 昭和9年内務省告示第567号
|告示 = 昭和9年内務省告示第567号
|事務所 = 釧路自然環境事務所
|事務所 = 釧路自然環境事務所
|事務所所在地 = [[〒]]085-8639<br />北海道[[釧路市]]幸町10-3釧路地方合同庁舎4階
|事務所所在地 = 北海道釧路市幸町10-3 釧路地方合同庁舎4階
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|公式サイト = [http://www.env.go.jp/park/akan/index.html 阿寒国立公園(環境省)]
|公式サイト = [http://www.env.go.jp/park/akan/ 環境省_阿寒国立公園]
}}
}}
{{ウィキポータルリンク|生き物と自然}}
{{Vertical_images_list
'''阿寒国立公園'''(あかんこくりつこうえん)は、[[北海道]]にある[[国立公園]]。
|幅= 200px
|枠幅= 200px
| 1=Lake_akann.jpg
| 2=阿寒湖と雄阿寒岳
| 3=Lake Kussharo from Tsubetsu pass deck 2009.jpg
| 4=[[津別峠]]から見た屈斜路湖
| 5=Mt_meakann_akannfuji&lake_onnneto.jpg
| 6=オンネトーと雌阿寒岳(左)・阿寒富士(右)
| 7=Akan national park 2Yen stamp in 1950.JPG
| 8=雌阿寒岳より阿寒湖および雄阿寒岳を望む
| 9=Akan 8Yen Stamp in 1950.JPG
| 10=美幌岳より屈斜路湖を望む
| 11=Akan national park 14Yen stamp in 1950.JPG
| 12=阿寒富士
| 13=Akan National park 24Yen stamp in 1950.JPG
| 14=摩周湖
}}
'''阿寒国立公園'''(あかんこくりつこうえん)は[[北海道]]東部にある[[国立公園]]である。面積904.81 km<sup>2</sup>。地理的な特徴として[[火山]]と[[森林|森]]と[[湖]]が豊富に存在する。


== 特徴 ==
== 概要 ==
[[1934年]][[12月4日]]に[[大雪山国立公園]]<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第568号「大雪山國立公園指定」</ref>、[[日光国立公園]]<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第569号「日光國立公園指定」</ref>、[[中部山岳国立公園]]<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第570号「中部山岳國立公園指定」</ref>、阿蘇国立公園(の[[阿蘇くじゅう国立公園]])<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第571号「阿蘇國立公園指定」</ref>とともに指定された<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第567号「阿寒國立公園指定」</ref>、北海道で最も歴史のある国立公園でる。湖は[[阿寒湖]]、[[屈斜路湖]]、[[摩周湖]]の3つの有名で大きな湖と、[[オンネトー]]、[[パンケトー]][[ペンケトー]]いっ沼が指定地域含まれる。阿寒湖[[マリモ]]の生息地、[[ヒメマス]]の原産として有名である。
北海道で最も歴史ある国立公園の1つであり、[[大雪山国立公園]]<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第568号「大雪山國立公園指定」</ref>、[[日光国立公園]]<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第569号「日光國立公園指定」</ref>、[[中部山岳国立公園]]<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第570号「中部山岳國立公園指定」</ref>、阿蘇国立公園(現在の[[阿蘇くじゅう国立公園]])<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第571号「阿蘇國立公園指定」</ref>とともに指定された<ref>1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第567号「阿寒國立公園指定」</ref>公園区域の大部分が亜寒帯性の[[針葉樹林]]を中心とする[[天然林]]被われており、原始的な姿を留めている。[[阿寒湖]]、[[屈斜路湖]]、[[摩周湖]]の3つの[[カルデラ]]があり、[[火山]][[]]が幾つも近接してる地形は日本国内で貴重なものになている。でも屈斜路湖は周囲57km、面積79.7km²ある日本国内最大のカルデラ湖になってい(中島も周囲12km、高さ355mあり、湖中島としては日本国内最大の規模になっている)<ref>{{Cite web |url=http://kam-kankouken.jp/tourism/masyu/special/281.html |title=屈斜路湖の魅力3 日本最大のカルデラ湖、屈斜路湖 |work=北のカムイ観光圏 〜釧路湿原・阿寒・摩周〜 |accessdate=2016-08-28}}</ref>。阿寒湖[[マリモ]]は国[[天然記念物|特別天然記念物]]に指定されている<ref>{{文化遺産オンライン|204523|阿寒湖のマリモ}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://pucchi.net/hokkaido/marimo/ |title=阿寒湖マリモ |work=[[北海道ファンマガジン]] |accessdate=2016-08-18}}</ref>また、阿寒湖は[[ヒメマス]]の原産として知られていほか{{Sfn|阿寒地域管理計画書|2006|p=2}}、[[ラムサール条約]]に登録されている<ref name="ラムサール条約">{{Cite web |url=http://www.env.go.jp/nature/ramsar/conv/ramsarsitej/RamsarSites_jp_web14.pdf |title=阿寒湖 |format=PDF |publisher=環境省 |accessdate=2016-08-18}}</ref>


国立公園の名称について地元自治体は「阿寒摩周国立公園」への変更を[[環境省]]に要望している<ref>{{Cite news |url=http://www.news-kushiro.jp/news/20160505/201605054.html |title=阿寒国立公園の名称変更要望提出/地元11市町 |date=2016-05-05 |newspaper=[[釧路新聞]] |publisher=釧路新聞社 |accessdate=2016-08-18}}</ref>。日本政府の「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づき、環境省は「国立公園満喫プロジェクト」を実施し、先行的・集中的に取り組む8つの国立公園に選定された<ref>{{Cite press release |url=http://www.env.go.jp/press/102826.html |title=先行的・集中的に取り組む8つの国立公園が決定しました〜第3回国立公園満喫プロジェクト有識者会議の結果発表〜 |date=2016-07-25 |publisher=環境省 |accessdate=2016-08-19}}</ref>。
公園内に含まれるおもな[[火山]]は[[雄阿寒岳]]、[[雌阿寒岳]]、[[阿寒富士]]、[[藻琴山]]、[[摩周岳]](カムイヌプリ)がある。[[雌阿寒岳]]は[[活火山]]であり、近年でも[[噴火]]を繰り返している。火山が豊富であるため指定域内に[[温泉]]が多い。[[阿寒湖温泉]]、[[川湯温泉 (北海道)|川湯温泉]]、[[摩周温泉]]などは、それぞれ温泉街を形成し観光客を集めているほか、[[和琴温泉]]、[[雌阿寒温泉]]など、各地に温泉が湧出している。


== 地域 ==
公園内の大部分が針広混交林の天然林で覆われ、[[ヒグマ]]、[[エゾシカ]]といった哺乳類、[[クマゲラ]]・[[シマフクロウ]]などの稀少鳥類も棲息する。近年では[[エゾシカ]]が増殖し、樹木への食害が広がり、鉄道、道路における衝突事故が頻発している。阿寒湖周辺の森林の多くを、[[前田正名|前田一歩園財団]]が所有し、管理・保護を行っている。
{{ウィキ座標|43|26|15|N|144|05|35|E|scale:10000|阿寒国立公園阿寒地域|name=阿寒国立公園阿寒地域}}
* 阿寒地域
** 阿寒カルデラ([[阿寒湖]]、[[パンケトー]]、[[ペンケトー]]、[[雄阿寒岳]]など)を中心とした地域と{{Sfn|阿寒地域管理計画書|2006|p=2}}、[[雌阿寒岳]]と[[オンネトー]]から成る地域がある{{Sfn|阿寒地域管理計画書|2006|p=26}}。阿寒湖畔は観光拠点になっており、[[阿寒湖温泉]]や[[アイヌ民族]]の[[コタン]]がある<ref>{{Cite web |url=http://www.akanainu.jp |title=阿寒湖アイヌコタン |publisher=阿寒アイヌ工芸協同組合 |accessdate=2016-08-19}}</ref>。雌阿寒岳は[[活火山]]であり、頂上付近には[[コマクサ]]、メアカンキンバイ、メアカンフスマなどの[[高山植物]]が自生している{{Sfn|阿寒地域管理計画書|2006|p=26}}。オンネトーは雌阿寒岳山麓の[[アカエゾマツ]]を中心とした天然林に囲まれた原生的な湖である{{Sfn|阿寒地域管理計画書|2006|p=26}}。
<gallery widths=180 heights=120>
File:Lake Akan Kushiro Hokkaido Japan04n.jpg|阿寒湖(2012年9月)
File:Leke Panketo.JPG|パンケトー(2013年6月)
ファイル:Soukodai.jpg|ペンケトー(2008年9月)
File:Mt Oakan.JPG|雄阿寒岳(2012年12月)
File:Onneto and Akan1 DSCN2488 20060805.JPG|オンネトー、雌阿寒岳、阿寒富士(2006年8月)
</gallery>
{{ウィキ座標|43|38|15|N|144|25|56|E|scale:10000|阿寒国立公園川湯地域|name=阿寒国立公園川湯地域}}
* 川湯地域
** 屈斜路カルデラと摩周カルデラがあり、[[屈斜路湖]]と[[摩周湖]]がある{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。これらの外輪山は眺めが良く、屈斜路外輪山には野上峠、藻琴峠、小清水峠、[[美幌峠]]、[[津別峠]]があり、摩周カルデラには摩周第一展望台、摩周第三展望台、裏摩周展望台がある{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。また、[[摩周岳]](カムイヌプリ)、西別岳、藻琴山からの眺めも良い{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。摩周湖は世界でも有数の透明度を誇っており、人手がほとんど加わっていない原始的な景観を残している{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。硫黄山([[アトサヌプリ]])は活火山であり、噴気活動を続けている{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。硫黄山山麓に広がるつつじヶ原は、低標高にも関わらず[[ハイマツ]]-[[イソツツジ]]群落を形成している{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。また、ポンポン山、湯沼(キンムトー)周辺や和琴半島などでは[[地熱]]の影響で冬でも積雪がなく、生息の北限となる[[ミンミンゼミ]]が[[隔離分布]]している{{Sfn|川湯地域管理計画書|2006|p=2}}。
<gallery widths=180 heights=120>
File:130713 Lake Kussharo Teshikaga Hokkaido Japan01s5.jpg|屈斜路湖(2013年7月)
File:Mt Kamuinupri.JPG|裏摩周展望台から見た摩周岳と摩周湖(2013年6月)
File:西別岳.JPG|西別岳(2012年11月)
File:Mount Io Teshikaga Hokkaido Japan01s3.jpg|硫黄山(アトサヌプリ)(2012年9月)
</gallery>


== 歴史 ==
[[1950年]](昭和25年)7月15日に、阿寒国立公園の風景を画題とする切手が発売された<ref>1950年(昭和25年)7月14日郵政省告示第210号「阿寒国立公園の風景を画題とする二円郵便切手等発売」</ref>。
1906年(明治39年)の北海道国有未開地処分法に基づき、薩摩生まれの官僚で山梨県知事も務めた[[前田正名]]が阿寒湖畔の土地約3,800ヘクタールを取得して前田一歩園を設立した<ref name="梅川">{{Cite web |author=梅川智也 |url=https://www.jtb.or.jp/researcher/column-maedamasana-lakeakan-umekawa |title=「前田正名」という人〜阿寒湖の人と自然を守ってきた前田一歩園の初代園主とは? |date=2012-10-12 |publisher=[[日本交通公社 (公益財団法人)|日本交通公社]] |accessdate=2016-08-18}}</ref>。当初は耕作と牧畜植林に供する目的のため農場・牧場の経営に乗り出したが<ref name="梅川"/>、阿寒湖一帯の美しさに魅せられて「この山は切る山ではなく、観る山にすべきである」と[[観光地]]への発展を見越していた<ref name="梅川"/>。正名は「前田家の財産はすべて公共事業の財産とす」という家訓を遺して1921年(大正10年)に他界するが、次男の前田正次と妻の光子によって引き継がれて1983年(昭和58年)に財団法人「前田一歩園財団」が設立し(2012年に一般財団法人になる)、[[自然環境]]の保全と適正利用などに努めている<ref>{{Cite web |url=http://www.ippoen.or.jp |title=前田一歩園財団 |accessdate=2016-08-18}}</ref>。


* [[1934年]]([[昭和]]{{0}}9年):国立公園指定。
== 火山 ==
* [[1938年]](昭和13年):特別地域の指定。
[[阿寒湖]]、[[雌阿寒岳]]、[[雄阿寒岳]]、[[屈斜路湖]]、[[アトサヌプリ]]、[[摩周湖]](カムイヌプリ)
* [[1950年]](昭和25年):阿寒国立公園の切手発売<ref>1950年(昭和25年)7月14日郵政省告示第210号「阿寒国立公園の風景を画題とする二円郵便切手等発売」</ref>。
* [[1954年]](昭和29年):特別保護地区の指定。
* [[1968年]](昭和43年):阿寒湖畔ビジターセンター開設<ref name="阿寒湖・阿寒湖温泉・アイヌコタン">{{Cite web |url=https://pucchi.net/hokkaido/spot_east/akan.php |title=阿寒湖・阿寒湖温泉・アイヌコタン |date=2009-05-14 |work=北海道ファンマガジン |accessdate=2016-08-18}}</ref>。
* [[1977年]](昭和52年):再検討。
* [[1978年]](昭和53年):阿寒湖のマリモ展示観察センター開設。
* [[1996年]]([[平成]]{{0}}8年):阿寒湖のマリモ展示観察センターがリニューアルオープン<ref>{{Cite web |url=http://www.city.kushiro.lg.jp/common/000092671.pdf |title=歴史とあゆみ |format=PDF |work=釧路市 市勢要覧2016 |publisher=[[釧路市]] |accessdate=2016-08-19}}</ref>。
* [[1999年]](平成11年):川湯エコミュージアムセンター開設。
* [[2002年]](平成14年):阿寒湖畔ビジターセンターが阿寒湖畔エコミュージアムセンターとしてリニューアルオープン<ref name="阿寒湖・阿寒湖温泉・アイヌコタン"/>。
* [[2005年]](平成17年):阿寒湖が[[ラムサール条約]]に登録<ref name="ラムサール条約"/>。
* [[2014年]](平成26年):和琴野営場がリニューアルし、和琴フィールドハウス開設<ref>{{Cite web |url=http://www.bes.or.jp/kawayu/blog/detail.html?id=7713 |title=和琴フィールドハウス・キャンプ場 いよいよオープン! |date=2014-07-16 |work=スタッフブログ |publisher=自然公園財団 |accessdate=2016-08-19}}</ref>。
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File:Akan national park 2Yen stamp in 1950.JPG|2円切手
File:Akan 8Yen Stamp in 1950.JPG|8円切手
File:Akan national park 14Yen stamp in 1950.JPG|14円切手
File:Akan National park 24Yen stamp in 1950.JPG|24円切手
</gallery>


== 施設 ==
== 観光地・景勝地 ==
{{Columns-list|2|
*阿寒湖自然保護官事務所
* [[オンネトー]]
*川湯自然保護官事務所
* [[雌阿寒岳]]
*阿寒湖畔エコミュージアムセンター
* [[阿寒湖]]
*川湯エコミュージアムセンター
* 双湖台

* [[阿寒湖温泉]]
== 主な観光地 ==
* アイヌコタン
*[[阿寒湖]]
*[[摩周湖]]
* [[屈斜路湖]]
* [[美幌峠]]
*[[屈斜路湖]] - [[和琴半島]]
* 和琴半島
*[[アトサヌプリ|アトサヌプリ(硫黄山)]]
*[[川湯温泉 (北海道)|川湯温泉]]
* [[川湯温泉 (北海道)|川湯温泉]]
* 硫黄山([[アトサヌプリ]])
*[[オンネトー]]
* 摩周湖展望台
* 西別岳
}}
{{Commonscat|Akan National Park}}
<gallery widths=180 heights=120>
File:Onneto and Akan2 DSCN2493 20060805.JPG|オンネトー(2006年8月)
ファイル:Ice lake akann.jpg|結氷した阿寒湖(2006年1月)
File:Penketo&panketo.JPG|双湖台(2009年8月)
File:Akanko Onsen-gai.JPG|阿寒湖温泉(2011年7月)
File:Ainu Kotan Akan Kushiro Hokkaido Japan15n.jpg|阿寒湖アイヌシアター イコロ(2012年9月)
File:Kussharoko Teshikaga Hokkaido Japan02n.jpg|屈斜路湖の砂湯(2012年9月)
File:Bihoro Pass.JPG|美幌峠(2004年11月)
File:Ashiyu in Kawayu Onsen 02.jpg|川湯温泉の足湯(2011年8月)
File:Mount Io Teshikaga Hokkaido Japan10n.jpg|硫黄山レストハウス(2012年9月)
File:Mashu-ko Lake.jpg|摩周湖第一展望台から眺めた摩周湖(2005年9月)
</gallery>


=== ビジターセンター ===
== 集団施設地区・ビジターセンター ==
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:95%"
利用者数は2008年(平成20年)<ref>環境省自然ふれあい推進室"{{PDFLink|[http://www.env.go.jp/park/doc/data/national/np_10.pdf 表II-9 国立公園内ビジターセンター等利用者数]}}"自然公園等利用者数調(2013年3月16日閲覧。)</ref>。
|+ 国立公園集団施設地区<ref>{{Cite web |url=https://www.env.go.jp/park/doc/data/national/np_7_h2703.pdf |title=国立公園集団施設地区 |year=2015 |format=PDF |publisher=環境省 |accessdate=2016-08-18}}</ref>
{| class="wikitable sortable" style="text-align:left; font-size:95%"
!地区名
|+
!面積
!所在地
!利用者数(人)
|-
|川湯||39.1ha||rowspan="2"|北海道川上郡弟子屈町||722,000<ref name="集団施設地区等利用者数">{{Cite web |url=https://www.env.go.jp/park/doc/data/national/np_71.pdf |title=国立公園集団施設地区等利用者数 |format=PDF |publisher=環境省 |accessdate=2016-08-18}}</ref>
|-
|和琴||51.2ha||513,000<ref name="集団施設地区等利用者数"/>
|-
|阿寒湖畔||81.0ha||北海道釧路市||962,000<ref name="集団施設地区等利用者数"/>
|}
{| class="wikitable" style="text-align:left; font-size:95%"
|+ ビジターセンターなど
!センター名
!センター名
!設置者
!設置者
79行目: 126行目:
!利用者数(人)
!利用者数(人)
|-
|-
|阿寒湖畔エコミュージアムセンター||rowspan="2"|[[環境省]]||北海道釧路市阿寒町[[阿寒湖温泉]]1丁目1-1||66,758
|阿寒湖畔エコミュージアムセンター||環境省||北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1-1-1||52,556<ref name="ビジターセンター等利用者数">{{Cite web |url=https://www.env.go.jp/park/doc/data/national/np_10.pdf |title=国立公園内ビジターセンター等利用者数 |year=2013 |format=PDF |publisher=環境省 |accessdate=2016-08-18}}</ref>
|-
|-
|阿寒湖のマリモ展示観察センター||北海道釧路市<ref>{{Cite web |url=http://www.marimo-web.org/to_akan.html |title=阿寒湖のマリモを見に来るなら |work=マリモWeb |accessdate=2016-08-18}}</ref>||北海道釧路市阿寒町阿寒湖畔国有林根釧西部森林管理署2148イ林小班<ref>{{Cite web |url=http://www1.g-reiki.net/kushiro/reiki_honbun/r355RG00000539.html |title=釧路市阿寒湖のマリモ展示観察センター条例 |work=釧路市例規類集 |publisher=釧路市 |accessdate=2016-08-18}}</ref>||<center>-</center>
|川湯エコミュージアムセンター||北海道川上郡弟子屈町川湯温泉2丁目2-6||15,525
|-
|川湯エコミュージアムセンター||rowspan="2"|環境省||北海道川上郡弟子屈町川湯温泉2-2-6||14,359<ref name="ビジターセンター等利用者数"/>
|-
|和琴フィールドハウス||北海道川上郡弟子屈町字屈斜路和琴||<center>-</center>
|}
|}

== 関係市町村 ==
*[[釧路総合振興局]]
**[[釧路市]](旧[[阿寒町]])
**[[川上郡]]
***[[標茶町]]
***[[弟子屈町]]
**[[白糠郡]]
***[[白糠町]]
*[[根室振興局]]
**[[標津郡]]
***[[中標津町]]
*[[オホーツク総合振興局]]
**[[斜里郡]]
***[[清里町]]
***[[小清水町]]
**[[網走郡]]
***[[津別町]]
***[[美幌町]]
***[[大空町]]
*[[十勝総合振興局]]
**[[足寄郡]]
***[[足寄町]]


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}
{{Reflist|2}}

== 参考資料 ==
* {{Cite web |url=http://www.env.go.jp/park/akan/intro/files/plan_akan.pdf |title=阿寒国立公園阿寒地域管理計画書 |year=2006 |format=PDF |publisher=[[北海道地方環境事務所]]釧路自然環境事務所 |accessdate=2016-08-18 |ref={{SfnRef|阿寒地域管理計画書|2006}}}}
* {{Cite web |url=http://www.env.go.jp/park/akan/intro/files/plan_kawayu.pdf |title=阿寒国立公園川湯地域管理計画書 |year=2006 |format=PDF |publisher=北海道地方環境事務所釧路自然環境事務所 |accessdate=2016-08-18 |ref={{SfnRef|川湯地域管理計画書|2006}}}}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[日本の観光地一覧]]
{{commons|Category:Akan National Park}}
* [[北海道の観光地]]
*[[国立公園法]]


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
{{Sister|project=voyage|text=[[ウィキボヤージュ]]には、'''[[wikivoyage:Akan National Park|阿寒国立公園(Akan National Park)]]'''{{en icon}}に関する情報があります。}}
*[http://www.env.go.jp/park/akan/index.html 阿寒国立公園](環境省自然環境局)
* [http://www.env.go.jp/park/akan/ 環境省_阿寒国立公園]
* [http://business4.plala.or.jp/akan-eco/ 阿寒湖畔エコミュージアムセンター]
** {{Facebook|AKankohanekomyujiamusenta|阿寒湖畔エコミュージアムセンター}}
* [http://www6.marimo.or.jp/k_emc/ 川湯エコミュージアムセンター]
* [http://kam-kankouken.jp/tourism/ 北のカムイ観光圏 〜釧路湿原・阿寒・摩周〜]


{{日本の国立公園}}
{{日本の国立公園}}
122行目: 159行目:
[[Category:阿寒国立公園|*]]
[[Category:阿寒国立公園|*]]
[[Category:日本の国立公園]]
[[Category:日本の国立公園]]
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2016年10月25日 (火) 20:04時点における版

阿寒国立公園
Akan National Park

(上)阿寒湖(2012年9月)
(下)摩周湖(2009年8月)
指定区域
分類 国立公園
面積 90,481ヘクタール
指定日 1934年12月4日
運営者 環境省
年来園者数 3,530,000人(平成25年)[1]
施設 阿寒湖畔エコミュージアムセンター、阿寒湖のマリモ展示観察センター、川湯エコミュージアムセンター、和琴フィールドハウス
告示 昭和9年内務省告示第567号
事務所 釧路自然環境事務所
事務所所在地 北海道釧路市幸町10-3 釧路地方合同庁舎4階
公式サイト 環境省_阿寒国立公園
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阿寒国立公園(あかんこくりつこうえん)は、北海道にある国立公園

概要

北海道で最も歴史ある国立公園の1つであり、大雪山国立公園[2]日光国立公園[3]中部山岳国立公園[4]、阿蘇国立公園(現在の阿蘇くじゅう国立公園[5]とともに指定された[6]。公園区域の大部分が亜寒帯性の針葉樹林を中心とする天然林で被われており、原始的な姿を留めている。阿寒湖屈斜路湖摩周湖の3つのカルデラがあり、火山が幾つも近接している地形は日本国内で貴重なものになっている。中でも屈斜路湖は周囲57km、面積79.7km²ある日本国内最大のカルデラ湖になっている(中島も周囲12km、高さ355mあり、湖中島としては日本国内最大の規模になっている)[7]。阿寒湖のマリモは国の特別天然記念物に指定されている[8][9]、また、阿寒湖はヒメマスの原産湖として知られているほか[10]ラムサール条約に登録されている[11]

国立公園の名称について地元自治体は「阿寒摩周国立公園」への変更を環境省に要望している[12]。日本政府の「明日の日本を支える観光ビジョン」に基づき、環境省は「国立公園満喫プロジェクト」を実施し、先行的・集中的に取り組む8つの国立公園に選定された[13]

地域

阿寒国立公園阿寒地域

阿寒国立公園川湯地域

  • 川湯地域
    • 屈斜路カルデラと摩周カルデラがあり、屈斜路湖摩周湖がある[16]。これらの外輪山は眺めが良く、屈斜路外輪山には野上峠、藻琴峠、小清水峠、美幌峠津別峠があり、摩周カルデラには摩周第一展望台、摩周第三展望台、裏摩周展望台がある[16]。また、摩周岳(カムイヌプリ)、西別岳、藻琴山からの眺めも良い[16]。摩周湖は世界でも有数の透明度を誇っており、人手がほとんど加わっていない原始的な景観を残している[16]。硫黄山(アトサヌプリ)は活火山であり、噴気活動を続けている[16]。硫黄山山麓に広がるつつじヶ原は、低標高にも関わらずハイマツ-イソツツジ群落を形成している[16]。また、ポンポン山、湯沼(キンムトー)周辺や和琴半島などでは地熱の影響で冬でも積雪がなく、生息の北限となるミンミンゼミ隔離分布している[16]

歴史

1906年(明治39年)の北海道国有未開地処分法に基づき、薩摩生まれの官僚で山梨県知事も務めた前田正名が阿寒湖畔の土地約3,800ヘクタールを取得して前田一歩園を設立した[17]。当初は耕作と牧畜植林に供する目的のため農場・牧場の経営に乗り出したが[17]、阿寒湖一帯の美しさに魅せられて「この山は切る山ではなく、観る山にすべきである」と観光地への発展を見越していた[17]。正名は「前田家の財産はすべて公共事業の財産とす」という家訓を遺して1921年(大正10年)に他界するが、次男の前田正次と妻の光子によって引き継がれて1983年(昭和58年)に財団法人「前田一歩園財団」が設立し(2012年に一般財団法人になる)、自然環境の保全と適正利用などに努めている[18]

  • 1934年昭和09年):国立公園指定。
  • 1938年(昭和13年):特別地域の指定。
  • 1950年(昭和25年):阿寒国立公園の切手発売[19]
  • 1954年(昭和29年):特別保護地区の指定。
  • 1968年(昭和43年):阿寒湖畔ビジターセンター開設[20]
  • 1977年(昭和52年):再検討。
  • 1978年(昭和53年):阿寒湖のマリモ展示観察センター開設。
  • 1996年平成08年):阿寒湖のマリモ展示観察センターがリニューアルオープン[21]
  • 1999年(平成11年):川湯エコミュージアムセンター開設。
  • 2002年(平成14年):阿寒湖畔ビジターセンターが阿寒湖畔エコミュージアムセンターとしてリニューアルオープン[20]
  • 2005年(平成17年):阿寒湖がラムサール条約に登録[11]
  • 2014年(平成26年):和琴野営場がリニューアルし、和琴フィールドハウス開設[22]

観光地・景勝地

集団施設地区・ビジターセンター

国立公園集団施設地区[23]
地区名 面積 所在地 利用者数(人)
川湯 39.1ha 北海道川上郡弟子屈町 722,000[24]
和琴 51.2ha 513,000[24]
阿寒湖畔 81.0ha 北海道釧路市 962,000[24]
ビジターセンターなど
センター名 設置者 所在地 利用者数(人)
阿寒湖畔エコミュージアムセンター 環境省 北海道釧路市阿寒町阿寒湖温泉1-1-1 52,556[25]
阿寒湖のマリモ展示観察センター 北海道釧路市[26] 北海道釧路市阿寒町阿寒湖畔国有林根釧西部森林管理署2148イ林小班[27]
-
川湯エコミュージアムセンター 環境省 北海道川上郡弟子屈町川湯温泉2-2-6 14,359[25]
和琴フィールドハウス 北海道川上郡弟子屈町字屈斜路和琴
-

脚注

  1. ^ 国立公園の利用者数(公園、年次別)” (PDF). 環境省. 2016年8月24日閲覧。
  2. ^ 1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第568号「大雪山國立公園指定」
  3. ^ 1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第569号「日光國立公園指定」
  4. ^ 1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第570号「中部山岳國立公園指定」
  5. ^ 1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第571号「阿蘇國立公園指定」
  6. ^ 1934年(昭和9年)12月4日内務省告示第567号「阿寒國立公園指定」
  7. ^ 屈斜路湖の魅力3 日本最大のカルデラ湖、屈斜路湖”. 北のカムイ観光圏 〜釧路湿原・阿寒・摩周〜. 2016年8月28日閲覧。
  8. ^ 阿寒湖のマリモ - 文化遺産オンライン文化庁
  9. ^ 阿寒湖マリモ”. 北海道ファンマガジン. 2016年8月18日閲覧。
  10. ^ a b 阿寒地域管理計画書 2006, p. 2.
  11. ^ a b 阿寒湖” (PDF). 環境省. 2016年8月18日閲覧。
  12. ^ “阿寒国立公園の名称変更要望提出/地元11市町”. 釧路新聞 (釧路新聞社). (2016年5月5日). http://www.news-kushiro.jp/news/20160505/201605054.html 2016年8月18日閲覧。 
  13. ^ "先行的・集中的に取り組む8つの国立公園が決定しました〜第3回国立公園満喫プロジェクト有識者会議の結果発表〜" (Press release). 環境省. 25 July 2016. 2016年8月19日閲覧
  14. ^ a b c 阿寒地域管理計画書 2006, p. 26.
  15. ^ 阿寒湖アイヌコタン”. 阿寒アイヌ工芸協同組合. 2016年8月19日閲覧。
  16. ^ a b c d e f g 川湯地域管理計画書 2006, p. 2.
  17. ^ a b c 梅川智也 (2012年10月12日). “「前田正名」という人〜阿寒湖の人と自然を守ってきた前田一歩園の初代園主とは?”. 日本交通公社. 2016年8月18日閲覧。
  18. ^ 前田一歩園財団”. 2016年8月18日閲覧。
  19. ^ 1950年(昭和25年)7月14日郵政省告示第210号「阿寒国立公園の風景を画題とする二円郵便切手等発売」
  20. ^ a b 阿寒湖・阿寒湖温泉・アイヌコタン”. 北海道ファンマガジン (2009年5月14日). 2016年8月18日閲覧。
  21. ^ 歴史とあゆみ” (PDF). 釧路市 市勢要覧2016. 釧路市. 2016年8月19日閲覧。
  22. ^ 和琴フィールドハウス・キャンプ場 いよいよオープン!”. スタッフブログ. 自然公園財団 (2014年7月16日). 2016年8月19日閲覧。
  23. ^ 国立公園集団施設地区” (PDF). 環境省 (2015年). 2016年8月18日閲覧。
  24. ^ a b c 国立公園集団施設地区等利用者数” (PDF). 環境省. 2016年8月18日閲覧。
  25. ^ a b 国立公園内ビジターセンター等利用者数” (PDF). 環境省 (2013年). 2016年8月18日閲覧。
  26. ^ 阿寒湖のマリモを見に来るなら”. マリモWeb. 2016年8月18日閲覧。
  27. ^ 釧路市阿寒湖のマリモ展示観察センター条例”. 釧路市例規類集. 釧路市. 2016年8月18日閲覧。

参考資料

関連項目

外部リンク