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「グランド・セントラル駅」の版間の差分

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{{About|[[ニューヨーク市]]グランド・セントラル・ターミナル|隣接する[[ニューヨーク市地下鉄]]の駅|グランド・セントラル-42丁目駅|その他のグランド・セントラル駅|グランド・セントラル駅 (曖昧さ回避)}}
{{出典の明記|date=2013年11月}}
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{{駅情報
{{駅情報
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|画像 = Grand Central Station Main Concourse Jan 2006.jpg
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|画像説明 = グラトラル駅
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| 地図国コード = US
| 地図国コード = US
|駅構造 = 2層式地下駅<br>67線(上階41線、下階26線)
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|ホーム = 高床44面([[島式ホーム|島式]]43面、[[相対式ホーム|相対式]]1面)<br>(6線は両面ホーム)
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}}
{{Infobox NRHP
{{Location map | United States Manhattan
| name = Grand Central Terminal
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| nrhp_type = nhl
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| image = Grandcentral terminal ny.jpg
| label = グランド・セントラル駅
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| caption = Grand Central Terminal
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| built = 1913年
| architect = [[:en:Reed and Stem|Reed and Stem]];<br/>[[:en:Warren and Wetmore|Warren and Wetmore]]
| float = right
| architecture = [[ボザール様式]]
| caption = グランド・セントラル駅の位置
| designated_nrhp_type = 1976年12月8日<ref name="nhlsum">{{cite web
| alt = グランド・セントラル駅の位置
| url=http://tps.cr.nps.gov/nhl/detail.cfm?ResourceId=1549&ResourceType=Building
| AlternativeMap = Location map United States Manhattan.png
| title=Grand Central Station
| date=2007-09-11
| work=National Historic Landmark summary listing
| publisher=[[アメリカ合衆国国立公園局|National Park Service]]
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| added = 1975年1月17日<br/>1983年8月11日(拡大)<ref name="nris">{{NRISref|2007a}}</ref>
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}}
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[[File:Grand central chrysler.jpg|thumb|グランド・セントラル駅(後ろに見えるのは[[クライスラー・ビル]])]]
[[File:Image-Grand central Station Outside Night 2.jpg|thumb|グランド・セントラル駅、42丁目に面した出入り口]]


'''グランド・セントラル駅'''(Grand Central Station)は[[アメリカ合衆国]]の[[ニューヨーク州]][[ニューヨーク市]][[マンハッタン区]]にある[[ターミナル駅]]である。正式名称は'''グランド・セントラル・ターミナル'''(Grand Central Terminal)。単に「Grand Central」とも。所在地は[[ミッドタウン]]の[[パーク・アベニュー]]と[[42丁目]]の地点である。
'''グランド・セントラル駅'''(Grand Central Station)は[[アメリカ合衆国]]の[[ニューヨーク州]][[ニューヨーク市]][[マンハッタン]][[行政区 (ニューヨーク市)|区]]にある[[ターミナル駅]]である。正式名称は'''グランド・セントラル・ターミナル'''(Grand Central Terminal)。単に「Grand Central」とも。所在地は[[ミッドタウン]]の[[パーク・アベニュー (マンハッタン)|パーク・アベニュー]]と[[42丁目 (マンハッタン)|42丁目]]の地点である。


“マンハッタン3大ターミナル”(ほか2つは[[ペンシルベニア駅 (ニューヨーク)|ペンシルベニア駅]]、[[ポート・オーソリティ・ターミナル]])のうち最大のものである。駅近辺の鉄道はすべて地下を通っているため、44面67線の広大なプラットホームはすべて地下にある。
“マンハッタン3大ターミナル”(ほか2つは[[ペンシルベニア駅 (ニューヨーク)|ペンシルベニア駅]]、[[ポート・オーソリティ・バスターミナル]])のうち最大のものである。駅近辺の鉄道はすべて地下を通っているため、44面67線の広大なプラットホームはすべて地下にある。


== 歴史 ==
== 歴史 ==
[[メトロノース鉄道]]のグランド・セントラル駅は、通勤列車が多く発着するターミナル駅で、地下に29面のホームと、46の発着番線を持つ。マンハッタンを代表する[[ニューヨーク市歴史建造物保存委員会|歴史的建造物]]である。
[[File:1880 Grand Central.jpg|thumb|1880年の駅舎。]]
[[File:Grand Central Depot exterior.jpg|thumb|right|1904年頃の駅舎外装。]]
[[File:Grand Central Depot interior.jpg|thumb|right|1904年頃の駅舎内装。]]


[[1871年]]10月に[[ニューヨーク・セントラル鉄道|ニューヨーク・セントラル・アンド・ハドソン・リバー鉄道]]、[[:en:New York and Harlem Railroad|ニューヨーク・ハーレム鉄道]]そして[[:en:New York and New Haven Railroad|ニューヨーク・アンド・ニューヘイブン鉄道]]により旧駅施設('''グランド・セントラル・デポ''', Grand Central Depot)が完成・開業した。この駅舎は[[:en:John B. Snook|John B. Snook]]が設計し、[[コーネリアス・ヴァンダービルト]]による融資で建設された。
メトロノース鉄道のグランド・セントラル駅は通勤列車が多く発着するターミナル駅で、地下に29面のホームと、46の発着番線を持つ。マンハッタンを代表する歴史的建造物で[[1871年]]に[[ニューヨーク・セントラル鉄道]]により旧駅舎が完成・開業した。現在の駅舎は[[1913年]][[2月1日]]に改装・修復したものである。建物は<!--現代[[ヨーロッパ]]-->[[古典主義]]風の[[ボザール]]様式(アメリカン・ボザール)の建築物である。床面は[[大理石]]が使われ、天井には[[星座]]が描かれている。


<gallery>
[[1966年]]に高層ビルを建てるため取り壊す再開発計画が公表された。しかし、ニューヨーク市や[[ジャクリーン・ケネディ・オナシス]]などが反対し、[[合衆国最高裁判所|連邦最高裁判所]]まで争った末に、計画は撤回された。[[1998年]]に再び内装をリニューアルオープンした。
1880 Grand Central.jpg|初代駅舎 1880年
Appleton's illustrated hand-book of American cities; (1876) (14597372367).jpg|グランド・セントラル・デポのプラットフォームと、その上を覆う[[トレインシェッド]] 1876年
Grand Central Depot, New York City, north side of train shed.jpg|トレインシェッドの北側外観。当時は地上駅だった
</gallery>

1899年から1900年にかけて、駅舎の大規模改装が行われた<ref name="nyt-2013-01-18">{{cite news
| last=Roberts | first=Sam
| title=The Birth of Grand Central Terminal
| newspaper=The New York Times
| date=2013-01-18
| url=https://www.nytimes.com/2013/01/20/nyregion/the-birth-of-grand-central-terminal-100-years-later.html?pagewanted=all
| accessdate=2015-11-08}}</ref><ref name="Roberts2013">{{cite book
| author=Sam Roberts
| title=Grand Central: How a Train Station Transformed America
| url=https://books.google.co.jp/books?id=DgYvB8G9higC&redir_esc=y&hl=ja
| date=22 January 2013
| publisher=Grand Central Publishing
| isbn=978-1-4555-2595-9}}</ref>。[[プラットホーム|プラットフォーム]]とその上の[[トレインシェッド]]以外の建物はすべて建て直され、3階建てから6階建になり、ファサードも全面的に新しいデザインとなった。この二代目駅舎の設計者は鉄道建築家の[[:en:Bradford Gilbert|Bradford Gilbert]]であった。この新しく改装された駅施設は'''グランド・セントラル・ステーション''' (Grand Central Station) と改名された<ref name="nyt-2013-01-18"/><ref name="Roberts2013"/>。

<gallery>
Grand Central Station, New York c. 1902.tif|alt=Postcard of Grand Central Station, circa 1902|二代目駅舎 1902年頃
The New Grand Central Station, New York, Bradford L. Gilbert, Architect- 1. Bird's-eye view of the remodeled Grand Central Station, from the balcony of the Manhattan Hotel; 2. East end of LCCN2005683473.jpg|二代目駅舎 1900年頃の案内図
Grand Central Station interior.jpg|建物内部のコンコース 1904年頃
</gallery>

1903年にプラットフォームと車両基地を地下に移設する工事が始まり、[[パーク・アベニュー (マンハッタン)|パークアベニュー]]の真ん中に敷かれていた線路も数キロに渡って地下化された。同時に鉄道の電化も行われた。続いて新駅舎の建設に取り掛かった。ライバルの[[ペンシルバニア鉄道]]が1901年から[[ペンシルベニア駅 (ニューヨーク)|ペンシルバニア駅]]の駅舎の建設を進めていたため、より豪華な建物を目指していた。駅の地下化により空き地となった地上部を再開発用地として売却し、この費用にあてた。駅舎は、コンペで選ばれた[[:en:Reed and Stem|Reed and Stem]]および[[:en:Warren and Wetmore|Warren and Wetmore]]によって設計された、[[古典主義]]風の[[ボザール]]様式(アメリカン・ボザール)の建築物である。[[1913年]][[2月1日]]、三代目の現駅舎が完成した。

<gallery>
The Street railway journal (1907) (14757741884).jpg|プラットフォームの地下化工事 1907年
Excavations for N.Y. Central Station.jpg|プラットフォームの地下化工事 1908年頃
GCT construction.jpg|三代目駅舎の建設工事 1912年
Incline to suburban concourse 4a24547a.tif|地下のサバーバン・コンコースに続くスロープ 1910年代
Grand Central, 1913 12.jpg|開業直後の駅舎内のレストラン
Grand Central Station, New York City- Park Ave. Bridge in foregrd.; R.R. Station in backgrd. LCCN2003677425.tif|パークアベニューに面した駅正面 1919年
Grand Central rays of light.jpg|三代目駅舎のメインコンコースに降り注ぐ光 1930年代後半頃
Grand Central 1936.jpg|三代目駅舎 1936年(連邦作家計画の一環として撮影された写真)
Pan Am Building, NYC, 1980s.jpg|駅舎北側に建ったパンナムビル(現[[メットライフビル]])
Grand Central Terminal (2), August 1976.jpg|パークアベニューに面した駅正面 1976年
Image-Grand central Station Outside Night 2.jpg|夜の三代目駅舎
</gallery>

第二次世界大戦後は鉄道の利用者が減少傾向となり、多くの鉄道会社が赤字経営となった。このため不動産の有効利用が活発となった。1963年、ペンシルバニア鉄道は多くの反対を押し切り荘厳なボザール建築の[[:en:Pennsylvania Station (1910–1963)|旧ペンシルバニア駅舎]]を解体して、多目的用途の駅ビル、[[マディソン・スクエア・ガーデン]]を建設した。この出来事は[[ニューヨーク市歴史建造物保存委員会|歴史建造物保存]]の機運が高まる結果となった。ニューヨーク・セントラル鉄道も1966年にグランドセントラル駅舎を解体して高層ビルに建て替える再開発計画を発表したが、ニューヨーク市や[[ジャクリーン・ケネディ・オナシス]]などが反対し、[[合衆国最高裁判所|連邦最高裁判所]]まで争った末に、計画は撤回された。

1991年には、長距離旅客列車の運行を担う[[アムトラック]]の列車のうち唯一グランドセントラル駅に発着していた[[エンパイア回廊]]([[:en:Empire Corridor|Empire Corridor]]、[[NYC]]~[[オールバニ (ニューヨーク州)|オルバニー]]~[[バッファロー (ニューヨーク州)|バッファロー]])の列車がエンパイア接続線([[:en:West Side Line#Empire Connection|Empire Connection]])の開通で[[ペンシルベニア駅 (ニューヨーク)|ペンシルバニア駅]]に移され、それ以降は[[メトロノース鉄道]]の中近距離列車のみがこの駅から発着している。 

[[1998年]]に内装をリニューアルし、1999年8月18日には、45丁目から48丁目と[[パーク・アベニュー]]までの拡張であるグランド・セントラル・ノースが開業した。


[[2013年]]2月1日に駅舎生誕100周年を迎え、記念式典が開かれた。また併せて[[2014年]]に駅舎生誕100周年を迎える日本の[[東京駅]]と姉妹提携を結ぶことも発表された。日米両駅で姉妹提携を結ぶのは初めてである。
[[2013年]]2月1日に駅舎生誕100周年を迎え、記念式典が開かれた。また併せて[[2014年]]に駅舎生誕100周年を迎える日本の[[東京駅]]と姉妹提携を結ぶことも発表された。日米両駅で姉妹提携を結ぶのは初めてである。


現在、2021年から2023年の開業を目標に、[[ロングアイランド鉄道]]の同ターミナルへの乗り入れ工事が進行中である<ref>{{cite news
== 駅構内 ==
| url=http://www.ny1.com/content/news_beats/transit/142471/ny1-exclusive--east-side-lirr-terminal-under-construction-for-2016
駅には高さ125フィートのプラネタリウムを想像させる星座が描かれている。この星座を描くとき、鏡に映しながら描いたため裏返しの星座が描かれている。これは[[天球]]を外側から俯瞰した、神の視点による星座を表現している。駅構内には、数々のショップや[[レストラン]]などもそろっている。
| title=NY1 Exclusive: East Side LIRR Terminal under Construction for 2016
| publisher =[[NY1]]
| first=Tina | last=Redwine
| date=July 7, 2011
| accessdate= July 8, 2011}}</ref><ref>{{cite news
| title=Second Avenue Subway Setback: New Hurdles Will Likely Push Phase One Completion from 2015 to 2017
| first=Pete | last=Donohue
| url=http://articles.nydailynews.com/2009-07-21/local/17928231_1_grand-central-terminal-mta-trains
| work = [[デイリーニューズ (ニューヨーク)|Daily News]]
| date=July 21, 2009
| accessdate= January 9, 2010}}</ref><ref name="completion">{{cite news
| last=Castillo | first=Alfonso A.
| title=East Side Access completion date extended -- again
| url=http://www.newsday.com/long-island/east-side-access-completion-date-extended-again-1.6889133
| accessdate=March 5, 2014
| newspaper=[[:en:Newsday|Newsday]]
| date=January 27, 2014
| quote=The MTA's monumental East Side Access project to link the Long Island Rail Road to Grand Central Terminal could carry a price tag $2.6 billion over budget and not be completed until 2023, four years behind schedule, according to a new report.}}</ref>。([[イースト・サイド・アクセス]]参照)

== 駅構造 ==
;乗り場
44面のプラットホームがあり、単一の駅としては世界最大である<ref>{{cite web
| first=George | last=Haikalis
| url=http://www.auto-free.org/regiongc.html
| title=Regional Rail Working Group: Streamlining Access to Grand Central Terminal
| at=Section entitled "What are MTA's objections to this streamlined plan?"
| publisher=Auto-free.org
| date=November 11, 2006
| accessdate=2014-02-03}}</ref><ref>{{cite web
| url=http://www.nyctourist.com/grandcentral1.htm
| title=Grand Central Terminal
| work=nyctourist.com
| accessdate=2016-03-03}}</ref>。駅構内の位置に応じて線路番号が割り振られており、67の線路は通常の旅客用である<ref>{{cite web
| url=http://www.interestingamerica.com/2010-12-08_Grand_Central_Terminal_by_Grigonis.html
| title=Unknown Grand Central Terminal, New York City, New York
| work=Interesting America
| accessdate=2016-03-03}}</ref>。上階には42の線路があり、1番線から10番線は現在は留置線として用いられている<ref>http://www.gricer.com/gct/1-line-a.pdf</ref>。旅客用は東から西に11番線から42番線である。22番線から31番線は1990年代にグランド・セントラル・ノースのコンコース建設のために取り壊された。12番線は11番線から13番線の間のプラットホームを拡張する際に撤去された。14番線はゴミ運搬用の列車専用となっている。下階には東から西に100番線から126番線の27線が存在する。現在、102-112番線と114-116番線が旅客専用である。奇数番の線路は東側に、偶数番の線路は西側にある。<ref>http://www.gricer.com/gct/1-line-b.pdf</ref>

[[File:Metropolitan Transportation Authority (New York)- 021 (8133070646).jpg|250px|thumb|[[メトロノース鉄道]]のホームに停まる列車]]
116番線-125番線は[[ロングアイランド鉄道]]の乗り入れプロジェクト[[イースト・サイド・アクセス]]のために撤去されることになっている<ref>[http://web.mta.info/capital/esa_docs/eafiles06/01%20Purpose%20and%20Need.pdf "Grand Central Terminal Outline of Existing Tracks and Platforms"] MTA.info</ref>。ロングアイランド方面の線路は、301-304番線および401-404番線の8線が新設される予定である<ref>[http://www.thelirrtoday.com/2013/05/interlocking-preview-esa.html "Interlocking Preview: ESA"], The LIRR Today {{subscription required}}</ref>。

その他にも、プライベート専用線、[[:en:Track 61 (New York City)|61番線]]が同駅の地下に存在する。これはもともと、[[フランクリン・ルーズベルト]][[アメリカ合衆国大統領|大統領]]のために建設されたもので<ref>{{cite news
| url=http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/americas/7830369.stm
| title=The secret below Grand Central Station
| publisher=[[BBC News]]
| date=January 16, 2009
| accessdate=January 17, 2009}}</ref>、この線路専用の入り口とエレベーターが存在する。ルーズベルトの没後も時折使用されている<ref>{{cite web
| url=http://www.columbia.edu/~brennan/abandoned/gct61.html
| title=Grand Central Terminal, Waldorf-Astoria platform
| author=Joseph Brennan
| date=2002
| accessdate=May 2, 2014}}</ref><ref>{{cite news
| url=http://www.slate.com/blogs/browbeat/2014/05/01/fdr_secret_subway_in_the_amazing_spider_man_2_the_hidden_train_station_used.html
| title=Is the Secret Subway in the New Spider-Man Real? Explained.
| author=Forrest Wickman
| publisher=Slate
| date=May 1, 2014}}</ref>。この路線は[[ウォルドルフ=アストリア]]へとつながっており<ref name="dm-2011-03-04">{{cite news
| title=Neglected and rusting deep below Grand Central station, the armoured train that helped heroic Roosevelt keep his polio secret
| url=http://www.dailymail.co.uk/news/article-1358385/Rusting-deep-Grand-Central-station-armoured-train-helped-heroic-President-Roosevelt-polio-secret.html
| newspaper=Daily Mail
| date=March 4, 2011
| accessdate=2012-02-15}}</ref><ref name="Belle Leighton 2000"/>{{rp|67}}、1929年のニューヨーク・タイムズに最初に記載されたが、最初に使用したのは1938年の[[ジョン・パーシング]]である<ref>{{cite web
| url=http://www.columbia.edu/~brennan/abandoned/gct61.html
| title=Grand Central Terminal, Waldorf-Astoria platform
| accessdate= November 18, 2009}}</ref>。

;駅構内
駅舎の中央にあるメイン・コンコースは、東西{{convert|275|ft|m|disp=flip}}、南北{{convert|120|ft|m|disp=flip}}、天井高{{convert|125|ft|m|disp=flip}}の大空間となっている<ref name="nyt-2013-01-18"/><ref name="Roberts2013"/><ref name="solomon">{{Solomon-New York Central}}</ref>{{rp|74}}。天井にはプラネタリウムを想像させる星座が描かれている<ref name="Belle Leighton 2000">{{cite book |last=Belle |first=John |last2=Leighton |first2=Maxinne Rhea |title=Grand Central: Gateway to a Million Lives |year=2000 |publisher=Norton |location=New York |isbn=0-393-04765-2}}</ref>{{rp|57}}。この星座を描くとき、鏡に映しながら描いたため裏返しの星座が描かれている。これは[[天球]]を外側から俯瞰した、神の視点による星座を表現している。これは、[[:en:Whitney Warren|Whitney Warren]]と[[ポール・セザール・エリュー]]による発案で、James Monroe HewlettとCharles Basingが施工した<ref>{{cite news |newspaper= The New York Times |date= January 29, 1913 |page= 13 |title= Central Terminal Opening on Sunday }}</ref>。

朝夕は多くの人でごった返しており、待ち合わせ場所としてもよく使われる<ref name="latimes 19851124"/>。コンコース内にはチケット販売ブースが設置されているが、現在では駅構内各所に散らばる券売機が主に用いられており、このブースは別の用途で用いられるようになっている<ref name="latimes 19851124"/>。コンコースの中央には駅のメイン・インフォメーション・センターが置かれている<ref name="latimes 19851124"/>。このインフォメーション・ブースの屋根の上には四面の真鍮の時計が設置されている。これは[[:en:Henry Edward Bedford|Henry Edward Bedford]]によるデザインで、[[コネチカット州]][[ウォーターバリー (コネチカット州)|ウォーターバリー]]で鋳造された<ref name="latimes 19851124">"[http://articles.latimes.com/1985-11-24/news/mn-1626_1_grand-central-station One Place Really Is as Busy as Grand Central Station: The Cliche Has the New York Terminal's Name Wrong, but Its Character Just Right]". ''Los Angeles Times''. (November 24, 1985). Retrieved 2013-07-26.</ref>。四面のそれぞれの時計盤には直径{{Convert|24|in|cm|disp=flip}}の[[オパール]]様のガラス(オパール・ガラスまたは[[:en:milk glass|ミルク・ガラス]]とも呼ばれる)がはめ込まれている<ref>{{cite news
| last=Schumach | first=Murray
| url=http://select.nytimes.com/gst/abstract.html?res=9A05E5D8173AE53BBC4851DFB766838F649EDE
| title=Central Derails its 4-Faced Clock
| newspaper=[[ニューヨーク・タイムズ|The New York Times]]
| page=29
| date=January 20, 1954
| accessdate=2014-02-03}}</ref>。都市伝説では、これは本物のオパールで[[サザビーズ]]や[[クリスティーズ]]は1000-2000万ドルの価値があると推定しているという話がある。ブース中央の大理石と真鍮でできた塔には秘密の隠し扉があり、内部には地下のインフォメーション・ブースへとつながる階段がある。

駅構内には、多くのショップや[[レストラン]]が入居している。代表的なものは、[[Apple Store|アップル・ストア]]や[[オイスターバー]](同駅内で最も古くから続いている店)、[[:en:Michael Jordan Steakhouse|マイケル・ジョーダン・ステーキハウス]]、[[シェイク・シャック]]などである。メイン・コンコースの地下はダイニング・コンコースとなっている。メイン・コンコースの東側にはグランド・セントラル・マーケットという食料品市場がある。また、[[ニューヨーク交通博物館]]の別館も同駅構内にある。

ヴァンダービルト・ホール (Vanderbilt Hall) は、メイン・コンコースの隣42丁目側にある多目的ホールである。出入り口は[[:en:Pershing Square, Manhattan|パーシング・スクエア]]の地点にある。その名前は、同駅の出資者で所有者であった[[ヴァンダービルト家]]から付けられている。以前は駅のメインの待合室だったが、現在はクリスマス・マーケットや特別展示、またはプライベート・イベントなどを行うスペースとなっている。毎年1月には[[トーナメント・オブ・チャンピオンズ (スカッシュ)|トーナメント・オブ・チャンピオンズ]]というスカッシュ大会が行われている。

[[:en:Campbell Apartment|キャンベル・アパート]]は、エレガントなカクテル・ラウンジで、43丁目と[[ヴァンダービルト・アベニュー]]のすぐ南に入り口がある。かつては1920年代の実力者[[:en:John W. Campbell (New York)|ジョン・キャンベル]]のオフィスであった。これは13世紀のフィレンツェの宮殿のギャラリー・ホールを模して建設された<ref>{{cite web
| url=http://www.worldsbestbars.com/city/new-york/campbell-apartment-new-york.htm
| title=Campbell Apartment Bar in New York
| archiveurl=https://web.archive.org/web/20070203134225/http://www.worldsbestbars.com/city/new-york/campbell-apartment-new-york.htm
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== 駅から発着している鉄道 ==
== 駅から発着している鉄道 ==
* [[メトロノース鉄道]]([[ニューヨーク市]][[アップステート・ニューヨーク]]/[[コネチカット州]]/[[ニュージャージー州]])
* [[メトロノース鉄道]]([[ニューヨーク市]][[アップステート・ニューヨーク]]/[[コネチカット州]]/[[ニュージャージー州]])
** [[メトロノース鉄道ハドソン線|ハドソン線]]
** [[メトロノース鉄道ハーレム線|ハーレム線]]
** [[メトロノース鉄道ニューヘイブン線|ニューヘイブン線]]([[メトロノース鉄道ニューヘイブン線|ニュー・カナーン支線]]、[[メトロノース鉄道ニューヘイブン線|ダンベリー支線]]含む)
* [[ロングアイランド鉄道]]
** [[ロングアイランド鉄道本線|本線]]([[グランド・セントラル・マディソン駅]])

== 隣接している駅 ==
; 地下鉄
; 地下鉄
* [[ニューヨーク市地下鉄]]
* [[ニューヨーク市地下鉄]][[グランド・セントラル-42丁目駅]]
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== 引き込み線 ==
近隣にある高級ホテルである[[ウォルドルフ=アストリア]]への引き込み線がつながっており、過去には[[フランクリン・ルーズベルト|フランクリン・D・ルーズベルト]]大統領や[[アドレー・スティーブンソン]]国連大使などが使用していたが、現在は使用されていない。

== 周辺施設 ==
* [[クライスラー・ビル]]
* [[ヘルムズリー・ビル]]
* [[メットライフ・ビル]]
* [[ワン・ヴァンダービルト]]


== 日本人にとってのグランド・セントラル駅 ==
== 日本人にとってのグランド・セントラル駅 ==
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グランドセントラル駅から発着するメトロノース鉄道沿線、[[ウエストチェスター郡 (ニューヨーク州)|ウエスト・チェスター郡]]などは住環境が良好であり、日本人駐在員なども多く居住している。[[1980年代]]後半頃には、グランドセントラル駅を夜10時半から11時頃に出発する電車には、それら郊外の住宅地に帰宅する日本人ビジネスマンの姿が多く見られ、「[[オリエント急行 (曖昧さ回避)|オリエント・エクスプレス]]」とも揶揄された<ref name="tokiwa">[[常盤新平]] 『キミと歩くマンハッタン』 講談社、[[1988年]]、p117</ref>。それらのビジネスマンは電車内で、そろって[[日本経済新聞]]を読んでいたという<ref name="tokiwa"/>。
グランドセントラル駅から発着するメトロノース鉄道沿線、[[ウエストチェスター郡 (ニューヨーク州)|ウエスト・チェスター郡]]などは住環境が良好であり、日本人駐在員なども多く居住している。[[1980年代]]後半頃には、グランドセントラル駅を夜10時半から11時頃に出発する電車には、それら郊外の住宅地に帰宅する日本人ビジネスマンの姿が多く見られ、「[[オリエント急行 (曖昧さ回避)|オリエント・エクスプレス]]」とも揶揄された<ref name="tokiwa">[[常盤新平]] 『キミと歩くマンハッタン』 講談社、[[1988年]]、p117</ref>。それらのビジネスマンは電車内で、そろって[[日本経済新聞]]を読んでいたという<ref name="tokiwa"/>。


== 引き込み線 ==
== ギャラリー ==
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近隣にある高級ホテルである「[[ウォルドルフ=アストリア|ウォルドルフ=アストリア]]・ホテル」への引き込み線がつながっており、過去には[[フランクリン・D・ルーズベルト]]大統領や[[アドレー・スティーブンソン]]国連大使などが使用していたが、現在は使用されていない。
Grand central chrysler.jpg|グランド・セントラル駅(後ろに見えるのは[[クライスラー・ビル]])
USA-NYC-Grand Central Terminal2.JPG|メイン・コンコース
NYC Grand Central Terminal ceiling.jpg|星座の描かれた天井
USA-NYC-Grand Central Terminal5.JPG|チケット・ウインドウ
The Clock at Grand Central Terminal.jpg|真鍮の時計
Oyster Bar ceiling west jeh.jpg|[[:en:Grand Central Oyster Bar & Restaurant|オイスター・バー]]
VanderbiltHall GrandCentral.jpg|ヴァンダービルト・ホール
Statuary by Jules Alexis Coutan atop Grand Central Terminal, New York City.jpg|彫刻 ''Glory of Commerce''
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== 脚注 ==
== 脚注 ==
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2024年9月13日 (金) 09:56時点における最新版

グランド・セントラル駅
メイン・コンコース東側(2006年)
Grand Central Terminal
地図
所在地 ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区42丁目89号
北緯40度45分10.08秒 西経73度58分35.48秒 / 北緯40.7528000度 西経73.9765222度 / 40.7528000; -73.9765222 (グランド・セントラル駅)
所属事業者 メトロノース鉄道
所属路線
駅構造 2層式地下駅
67線(上階41線、下階26線)
ホーム 高床44面(島式43面、相対式1面)
(6線は両面ホーム)
開業年月日 1871年
乗換 ニューヨーク市地下鉄:
     系統
グランド・セントラル-42丁目駅
Railway transportation ロングアイランド鉄道:
グランド・セントラル・マディソン駅
Local Transit ニューヨーク市バス: M1, M2, M3, M4, M42, M101, M102, M103
テンプレートを表示
Grand Central Terminal
Grand Central Terminal
座標北緯40度45分10秒 西経73度58分38秒 / 北緯40.7528度 西経73.9772度 / 40.7528; -73.9772
建設1913年
建築家Reed and Stem;
Warren and Wetmore
建築様式ボザール様式
NRHP登録番号75001206
83001726(拡大)
指定・解除日
NRHP指定日1975年1月17日
1983年8月11日(拡大)[1]
NHL指定日1976年12月8日[2]
NYCL指定日:1967年8月2日

グランド・セントラル駅(Grand Central Station)はアメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタンにあるターミナル駅である。正式名称はグランド・セントラル・ターミナル(Grand Central Terminal)。単に「Grand Central」とも。所在地はミッドタウンパーク・アベニュー42丁目の地点である。

“マンハッタン3大ターミナル”(ほか2つはペンシルベニア駅ポート・オーソリティ・バスターミナル)のうち最大のものである。駅近辺の鉄道はすべて地下を通っているため、44面67線の広大なプラットホームはすべて地下にある。

歴史

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メトロノース鉄道のグランド・セントラル駅は、通勤列車が多く発着するターミナル駅で、地下に29面のホームと、46の発着番線を持つ。マンハッタンを代表する歴史的建造物である。

1871年10月にニューヨーク・セントラル・アンド・ハドソン・リバー鉄道ニューヨーク・ハーレム鉄道そしてニューヨーク・アンド・ニューヘイブン鉄道により旧駅施設(グランド・セントラル・デポ, Grand Central Depot)が完成・開業した。この駅舎はJohn B. Snookが設計し、コーネリアス・ヴァンダービルトによる融資で建設された。

1899年から1900年にかけて、駅舎の大規模改装が行われた[3][4]プラットフォームとその上のトレインシェッド以外の建物はすべて建て直され、3階建てから6階建になり、ファサードも全面的に新しいデザインとなった。この二代目駅舎の設計者は鉄道建築家のBradford Gilbertであった。この新しく改装された駅施設はグランド・セントラル・ステーション (Grand Central Station) と改名された[3][4]

1903年にプラットフォームと車両基地を地下に移設する工事が始まり、パークアベニューの真ん中に敷かれていた線路も数キロに渡って地下化された。同時に鉄道の電化も行われた。続いて新駅舎の建設に取り掛かった。ライバルのペンシルバニア鉄道が1901年からペンシルバニア駅の駅舎の建設を進めていたため、より豪華な建物を目指していた。駅の地下化により空き地となった地上部を再開発用地として売却し、この費用にあてた。駅舎は、コンペで選ばれたReed and StemおよびWarren and Wetmoreによって設計された、古典主義風のボザール様式(アメリカン・ボザール)の建築物である。1913年2月1日、三代目の現駅舎が完成した。

第二次世界大戦後は鉄道の利用者が減少傾向となり、多くの鉄道会社が赤字経営となった。このため不動産の有効利用が活発となった。1963年、ペンシルバニア鉄道は多くの反対を押し切り荘厳なボザール建築の旧ペンシルバニア駅舎を解体して、多目的用途の駅ビル、マディソン・スクエア・ガーデンを建設した。この出来事は歴史建造物保存の機運が高まる結果となった。ニューヨーク・セントラル鉄道も1966年にグランドセントラル駅舎を解体して高層ビルに建て替える再開発計画を発表したが、ニューヨーク市やジャクリーン・ケネディ・オナシスなどが反対し、連邦最高裁判所まで争った末に、計画は撤回された。

1991年には、長距離旅客列車の運行を担うアムトラックの列車のうち唯一グランドセントラル駅に発着していたエンパイア回廊Empire CorridorNYCオルバニーバッファロー)の列車がエンパイア接続線(Empire Connection)の開通でペンシルバニア駅に移され、それ以降はメトロノース鉄道の中近距離列車のみがこの駅から発着している。 

1998年に内装をリニューアルし、1999年8月18日には、45丁目から48丁目とパーク・アベニューまでの拡張であるグランド・セントラル・ノースが開業した。

2013年2月1日に駅舎生誕100周年を迎え、記念式典が開かれた。また併せて2014年に駅舎生誕100周年を迎える日本の東京駅と姉妹提携を結ぶことも発表された。日米両駅で姉妹提携を結ぶのは初めてである。

現在、2021年から2023年の開業を目標に、ロングアイランド鉄道の同ターミナルへの乗り入れ工事が進行中である[5][6][7]。(イースト・サイド・アクセス参照)

駅構造

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乗り場

44面のプラットホームがあり、単一の駅としては世界最大である[8][9]。駅構内の位置に応じて線路番号が割り振られており、67の線路は通常の旅客用である[10]。上階には42の線路があり、1番線から10番線は現在は留置線として用いられている[11]。旅客用は東から西に11番線から42番線である。22番線から31番線は1990年代にグランド・セントラル・ノースのコンコース建設のために取り壊された。12番線は11番線から13番線の間のプラットホームを拡張する際に撤去された。14番線はゴミ運搬用の列車専用となっている。下階には東から西に100番線から126番線の27線が存在する。現在、102-112番線と114-116番線が旅客専用である。奇数番の線路は東側に、偶数番の線路は西側にある。[12]

メトロノース鉄道のホームに停まる列車

116番線-125番線はロングアイランド鉄道の乗り入れプロジェクトイースト・サイド・アクセスのために撤去されることになっている[13]。ロングアイランド方面の線路は、301-304番線および401-404番線の8線が新設される予定である[14]

その他にも、プライベート専用線、61番線が同駅の地下に存在する。これはもともと、フランクリン・ルーズベルト大統領のために建設されたもので[15]、この線路専用の入り口とエレベーターが存在する。ルーズベルトの没後も時折使用されている[16][17]。この路線はウォルドルフ=アストリアへとつながっており[18][19]:67、1929年のニューヨーク・タイムズに最初に記載されたが、最初に使用したのは1938年のジョン・パーシングである[20]

駅構内

駅舎の中央にあるメイン・コンコースは、東西84メートル (275 ft)、南北37メートル (120 ft)、天井高38メートル (125 ft)の大空間となっている[3][4][21]:74。天井にはプラネタリウムを想像させる星座が描かれている[19]:57。この星座を描くとき、鏡に映しながら描いたため裏返しの星座が描かれている。これは天球を外側から俯瞰した、神の視点による星座を表現している。これは、Whitney Warrenポール・セザール・エリューによる発案で、James Monroe HewlettとCharles Basingが施工した[22]

朝夕は多くの人でごった返しており、待ち合わせ場所としてもよく使われる[23]。コンコース内にはチケット販売ブースが設置されているが、現在では駅構内各所に散らばる券売機が主に用いられており、このブースは別の用途で用いられるようになっている[23]。コンコースの中央には駅のメイン・インフォメーション・センターが置かれている[23]。このインフォメーション・ブースの屋根の上には四面の真鍮の時計が設置されている。これはHenry Edward Bedfordによるデザインで、コネチカット州ウォーターバリーで鋳造された[23]。四面のそれぞれの時計盤には直径61センチメートル (24 in)のオパール様のガラス(オパール・ガラスまたはミルク・ガラスとも呼ばれる)がはめ込まれている[24]。都市伝説では、これは本物のオパールでサザビーズクリスティーズは1000-2000万ドルの価値があると推定しているという話がある。ブース中央の大理石と真鍮でできた塔には秘密の隠し扉があり、内部には地下のインフォメーション・ブースへとつながる階段がある。

駅構内には、多くのショップやレストランが入居している。代表的なものは、アップル・ストアオイスターバー(同駅内で最も古くから続いている店)、マイケル・ジョーダン・ステーキハウスシェイク・シャックなどである。メイン・コンコースの地下はダイニング・コンコースとなっている。メイン・コンコースの東側にはグランド・セントラル・マーケットという食料品市場がある。また、ニューヨーク交通博物館の別館も同駅構内にある。

ヴァンダービルト・ホール (Vanderbilt Hall) は、メイン・コンコースの隣42丁目側にある多目的ホールである。出入り口はパーシング・スクエアの地点にある。その名前は、同駅の出資者で所有者であったヴァンダービルト家から付けられている。以前は駅のメインの待合室だったが、現在はクリスマス・マーケットや特別展示、またはプライベート・イベントなどを行うスペースとなっている。毎年1月にはトーナメント・オブ・チャンピオンズというスカッシュ大会が行われている。

キャンベル・アパートは、エレガントなカクテル・ラウンジで、43丁目とヴァンダービルト・アベニューのすぐ南に入り口がある。かつては1920年代の実力者ジョン・キャンベルのオフィスであった。これは13世紀のフィレンツェの宮殿のギャラリー・ホールを模して建設された[25][26]

グランド・セントラル・ノースは、45丁目から47丁目および48丁目の間にある同駅に通じるエリアである[27]

駅外装

42丁目側の正面ファサードには4.0メートル (13 ft)の時計が飾られており、この時計には世界最大級のティファニーのガラス細工がはめ込まれている。このガラス細工の周りは商業の栄光 (Glory of Commerce) と呼ばれる彫刻群が取り囲んでいる。この中の三体の像はミネルウァヘラクレス、そしてメルクリウスを表している。この彫刻はフランスの彫刻家Jules-Felix Coutanによるデザインで、John Donnelly Companyによって制作された。1914年にこの彫刻が公開された時、この15メートル (48 ft)の三体の像は世界で最も大きい彫刻群であると見なされていた。

駅から発着している鉄道

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隣接している駅

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地下鉄

引き込み線

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近隣にある高級ホテルであるウォルドルフ=アストリアへの引き込み線がつながっており、過去にはフランクリン・D・ルーズベルト大統領やアドレー・スティーブンソン国連大使などが使用していたが、現在は使用されていない。

周辺施設

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日本人にとってのグランド・セントラル駅

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在留日本人には、しばしば「グラセン」との略称で呼ばれる。

グランドセントラル駅から発着するメトロノース鉄道沿線、ウエスト・チェスター郡などは住環境が良好であり、日本人駐在員なども多く居住している。1980年代後半頃には、グランドセントラル駅を夜10時半から11時頃に出発する電車には、それら郊外の住宅地に帰宅する日本人ビジネスマンの姿が多く見られ、「オリエント・エクスプレス」とも揶揄された[28]。それらのビジネスマンは電車内で、そろって日本経済新聞を読んでいたという[28]

ギャラリー

[編集]

脚注

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  1. ^ National Park Service (23 January 2007). "National Register Information System". National Register of Historic Places. National Park Service. {{cite web}}: Cite webテンプレートでは|access-date=引数が必須です。 (説明)
  2. ^ Grand Central Station”. National Historic Landmark summary listing. National Park Service (2007年9月11日). 2007年10月11日閲覧。
  3. ^ a b c Roberts, Sam (2013年1月18日). “The Birth of Grand Central Terminal”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2013/01/20/nyregion/the-birth-of-grand-central-terminal-100-years-later.html?pagewanted=all 2015年11月8日閲覧。 
  4. ^ a b c Sam Roberts (22 January 2013). Grand Central: How a Train Station Transformed America. Grand Central Publishing. ISBN 978-1-4555-2595-9. https://books.google.co.jp/books?id=DgYvB8G9higC&redir_esc=y&hl=ja 
  5. ^ Redwine, Tina (July 7, 2011). “NY1 Exclusive: East Side LIRR Terminal under Construction for 2016”. NY1. http://www.ny1.com/content/news_beats/transit/142471/ny1-exclusive--east-side-lirr-terminal-under-construction-for-2016 July 8, 2011閲覧。 
  6. ^ Donohue, Pete (July 21, 2009). “Second Avenue Subway Setback: New Hurdles Will Likely Push Phase One Completion from 2015 to 2017”. Daily News. http://articles.nydailynews.com/2009-07-21/local/17928231_1_grand-central-terminal-mta-trains January 9, 2010閲覧。 
  7. ^ Castillo, Alfonso A. (January 27, 2014). “East Side Access completion date extended -- again”. Newsday. http://www.newsday.com/long-island/east-side-access-completion-date-extended-again-1.6889133 March 5, 2014閲覧. "The MTA's monumental East Side Access project to link the Long Island Rail Road to Grand Central Terminal could carry a price tag $2.6 billion over budget and not be completed until 2023, four years behind schedule, according to a new report." 
  8. ^ Haikalis, George (November 11, 2006). “Regional Rail Working Group: Streamlining Access to Grand Central Terminal”. Auto-free.org. 2014年2月3日閲覧。
  9. ^ Grand Central Terminal”. nyctourist.com. 2016年3月3日閲覧。
  10. ^ Unknown Grand Central Terminal, New York City, New York”. Interesting America. 2016年3月3日閲覧。
  11. ^ http://www.gricer.com/gct/1-line-a.pdf
  12. ^ http://www.gricer.com/gct/1-line-b.pdf
  13. ^ "Grand Central Terminal Outline of Existing Tracks and Platforms" MTA.info
  14. ^ "Interlocking Preview: ESA", The LIRR Today (Paid subscription required要購読契約)
  15. ^ “The secret below Grand Central Station”. BBC News. (January 16, 2009). http://news.bbc.co.uk/1/hi/world/americas/7830369.stm January 17, 2009閲覧。 
  16. ^ Joseph Brennan (2002年). “Grand Central Terminal, Waldorf-Astoria platform”. May 2, 2014閲覧。
  17. ^ Forrest Wickman (May 1, 2014). “Is the Secret Subway in the New Spider-Man Real? Explained.”. Slate. http://www.slate.com/blogs/browbeat/2014/05/01/fdr_secret_subway_in_the_amazing_spider_man_2_the_hidden_train_station_used.html 
  18. ^ “Neglected and rusting deep below Grand Central station, the armoured train that helped heroic Roosevelt keep his polio secret”. Daily Mail. (March 4, 2011). http://www.dailymail.co.uk/news/article-1358385/Rusting-deep-Grand-Central-station-armoured-train-helped-heroic-President-Roosevelt-polio-secret.html 2012年2月15日閲覧。 
  19. ^ a b Belle, John; Leighton, Maxinne Rhea (2000). Grand Central: Gateway to a Million Lives. New York: Norton. ISBN 0-393-04765-2 
  20. ^ Grand Central Terminal, Waldorf-Astoria platform”. November 18, 2009閲覧。
  21. ^ Solomon, Brian; Mike Schafer (2007). New York Central Railroad. Saint Paul, MN: MBI and Voyageur Press. ISBN 9780760329283. OCLC 85851554. http://books.google.com/books?id=mELYxgFA8AYC 
  22. ^ “Central Terminal Opening on Sunday”. The New York Times: p. 13. (January 29, 1913) 
  23. ^ a b c d "One Place Really Is as Busy as Grand Central Station: The Cliche Has the New York Terminal's Name Wrong, but Its Character Just Right". Los Angeles Times. (November 24, 1985). Retrieved 2013-07-26.
  24. ^ Schumach, Murray (January 20, 1954). “Central Derails its 4-Faced Clock”. The New York Times: p. 29. http://select.nytimes.com/gst/abstract.html?res=9A05E5D8173AE53BBC4851DFB766838F649EDE 2014年2月3日閲覧。 
  25. ^ Campbell Apartment Bar in New York”. 2007年2月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年3月3日閲覧。
  26. ^ Gray, Christopher (January 9, 1994). “Grand Central Terminal; In a Forgotten Corner, a Curious Office of the 20's”. The New York Times. https://www.nytimes.com/1994/01/09/realestate/streetscapes-grand-central-terminal-forgotten-corner-curious-office-20-s.html 2011年7月4日閲覧。 
  27. ^ Finkelstein, Katherine E. (August 19, 1999). “Passageway Easing Exit Is Opened At Terminal”. The New York Times. https://www.nytimes.com/1999/08/19/nyregion/passageway-easing-exit-is-opened-at-terminal.html 2011年7月2日閲覧。 
  28. ^ a b 常盤新平 『キミと歩くマンハッタン』 講談社、1988年、p117

外部リンク

[編集]