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2016年11月10日 (木) 15:48時点における版

アニャンゴ
出生名 向山恵理子
出身地 日本の旗 日本 東京都, 品川区
ジャンル ワールドミュージック
職業 ニャティティ奏者、歌手
担当楽器 ボーカル、ニャティティ
レーベル JOWImusic
公式サイト anyango.com

アニャンゴ(Anyango、本名:向山恵理子、1981年 - )は、東京都出身の女性ヴォーカリスト、東アフリカのルオ族の伝統楽器 "ニャティティ"(写真参照)の世界初の女性演奏家である。

"アニャンゴ" とは、ルオ族の女性の名前で、「午前中に生まれた女の子」という意味。

略歴

  • 2004年、音楽修業のため周囲の反対を振り切ってケニアに渡る。歌い手と楽器の両立を模索している内にルオ族の民族楽器、ニャティティと運命的に出会う。
  • 2005年、ケニアの首都ナイロビでの修業の後、さらにニャティティの演奏を極めようとナイロビから車で十数時間の西ケニア奥地の村に赴く。当代随一のニャティティ名人に弟子入りを懇願するも、外国人であること、女性である事を理由に弟子入りを断られる。しかし、電気水道もない村での生活を続ける内に、アニャンゴの熱意が名人にも通じ弟子入りを許可される。約8ヶ月に渡る指導を受け、外国人として、女性として初めてのニャティティ演奏家として免許皆伝となった。同年12月、ケニアの国立劇場ともいえる "ボーマス・オブ・ケニア" にて、建国以来、初の外国人演奏家としてライブ演奏を行う。
  • 2007年、ニャティティを弾き、ルオ語で歌う日本人女性として、ケニアのTV、ラジオ、新聞等で大きく報道され、ケニアで広く名を知られるようになる。ケニア政府観光局より「日本ケニア文化親善大使」に任命される。3年連続で、アフリカ各国の首脳を前に国連の式典で演奏。
  • 2009年7月、Newsweek誌(日本語版)による「世界が尊敬する日本人100人」にも選ばれる。同年8月、自らのアフリカ体験を元にした『夢をつかむ法則』を角川学芸出版より出版、アマゾンノンフィクション部門で1位を記録。自己のプロダクション、レーベル "JOWImusic" を立ち上げるとともに、同年9月には満を期して初フルアルバム "Nyatiti Diva" をリリース。このアルバムは日本のワールドミュージック界では異例のヒット作品となり、タワーレコードワールドミュージックチャートでは、発売3日目にして第1位となった。
  • 2010年5月、セカンドアルバム "HORIZON" をリリース。同年8月、フジロック・フェスティバル’10に出演。同年12月、"HORIZON" が「CDジャーナル」(音楽出版社)2011年1月号において、「2010 CDJournal ベストディスク100」に決定。ワールドミュージック部門で4枚のうちの1枚に選ばれる。
  • 2011年、フランスにてライブ公演。7月、シングルCD「声をきかせて」をリリース。同日、2冊目の本となる『もっと、遠くへ』(学芸みらい社)発刊。9月、サードアルバム「Teïmolo(テイ・モロ)」をリリース。11月、テレビ朝日「徹子の部屋」出演。
  • 2012年、フランスにてライブ公演。8月、3冊目の本となる『アニャンゴの新夢をつかむ法則』(学芸みらい社)出版。10月、「縁結びの神様」として知られる出雲大社・神楽殿にてコンサートを開催。
  • 2013年、フランス、イタリア、ドイツ、ケニア、NYにてライブ公演。10月、TV東京「クロスロード」に出演。4枚目のソロアルバム「ALEGO~ニャティティの故郷~」をリリース。平成の大遷宮を終えた出雲大社・神楽殿にて2回目コンサートを開催。12月、4冊目の本となる『翼はニャティティ舞台は地球』(学芸みらい社)を出版、アマゾン売上ランキング1位を記録。
  • 2014年、フランス、アメリカ、ミャンマー、ケニア、ウガンダ等にてライブ公演。9月、5枚目のソロアルバム「Kilimanjaro」をリリース。
  • 2015年8月、戦後70年を記念し東京・広島・長崎で開催された「国連合唱団 平和と希望のコンサート」にゲスト出演。10月、6枚目のアルバムとなる『Savanna』をリリース。

ニャティティ

ニャティティ 英語版は、東アフリカ西部に住むルオ族の伝統楽器。ハープリラの原形とも言われている。弦は8本。本体はくり貫かれた円形状のいちじくの木で出来ており、ボディトップに牛の皮が張られている。かつて、その弦は雌牛のアキレス腱から作られていた。ルオ族ヴィクトリア湖周辺に居住し、漁業も営むようになったことから、次第にナイロン製の太い釣り糸にとって変った。

アフリカにはハープ型弦楽器が数多くみられるが、ほとんどはハープとしての機能しか持たない。ルオ族のニャティティはその演奏方法から独特な進化を遂げた。ルオ族のニャティティは弦楽器だけでなく、打楽器としての役割も持つ。右足親指に付けるオドゥオングと呼ばれる鉄製のリング、右足首に付ける鈴状のガラがそれである。

ニャティティは楽器を地面に横に寝かせ、オドゥオングでニャティティのネックを叩き、ビートを刻み、ガラの鈴の音を同時に鳴らす、という高い技巧が要求される。

Nyatiti Diva

  • ケニアルオ族に伝わる8弦の伝統楽器 "ニャティティ" を携え、フジロック・フェスティバル'10でセンセーションを巻き起こしたアニャンゴこと向山恵理子のファーストソロアルバム。アニャンゴの突き抜けるような歌声は透明感を増し、電気音を一切廃しニャティティのアコースティックな音色とリズムに徹底的にこだわった作品。
  • 曲目リスト
  1. Thum Nyatiti
  2. Dodo
  3. マタトゥに乗って
  4. Janeko Jaugenya (Live at Kericho)
  5. Nabed nade gijo pinje
  6. Koblo
  7. きみのこえ
  8. seda (Live at Siaya)
  9. Anyango kamadonje weche ng’eny
  10. Nyadundo Gacha ywak pile
  11. Ne nyako ma go ogol ogol
  12. Thum mora
  13. Thum Nyatiti(Pakruok)

HORIZON

  • アニャンゴのセカンドソロアルバム。重なりあうコーラス、バンドスタイルのリズムセクションを従え、グルーヴも一層厚みを増している。アニャンゴの作詞・作曲による "ニャティティ" のオリジナル楽曲も多数収録されている。
  • 曲目リスト
  1. Nkosi sikelel' iAfrika
  2. Ochieng Kochieng
  3. Horizon
  4. Koro aa
  5. To thumno ywak kanye?
  6. 風 ~Nyatiti Tatu
  7. Sweet Poison
  8. Jacaranda ~ジャカランダ
  9. Joseph Otieno
  10. 赤い大地 ~Red Ground

Teï molo

  • 元Zap Mamaのメンバーだったサリー・ニョロのプロデュースによるアニャンゴのサードアルバム。約2ヶ月間にわたり、フランスとカメルーンでレコーディング。ジョー・ザヴィヌル バンドで活躍したドラマー、パコ・セリーをはじめ、ワールドミュージックのトップシーンで活躍するミュージシャンたちが多数参加している。
  • 曲目リスト
  1. Anyango
  2. Vyumba Vitano
  3. Bushman
  4. Dó Ya?
  5. Teï molo
  6. Koro azen
  7. Lang lang
  8. Ayé
  9. Pangui Dame
  10. Le vent
  11. Afro blue
  12. Te wa sili ma
  13. Bimbao
  14. Zen ining
  15. Mvet

ALEGO

  • アニャンゴの師匠であり、当代随一のニャティティ奏者故オクム・オレンゴに捧ぐアニャンゴ初のセルフプロデュースアルバム。アニャンゴが初めてケニア・ALEGOの地に立ってから8年、ニャティティの原点に戻った渾身のオールアコースティック・ソロ・ミニアルバム。
  • 曲目リスト
  1. 椰子の実
  2. To thumno ywak kanye?
  3. Ja Ugenya
  4. きみのこえ
  5. Seda
  6. Alego (Instrumental)
  7. Mungu ibariki Afrika(神よアフリカに祝福を)

Kilimanjaro

  • アニャンゴがニャティティに出会って10年目の集大成アルバム。ワールドワイドに活躍するヴァイオリニスト・作曲家の金子飛鳥と、ファイナルファンタジーの音楽制作者・作曲家である鈴木光人の2人組ユニット「yuLa」をco-producerに迎えて作られた。
  • 曲目リスト
  1. Kizashi~兆し~
  2. Mwana wa mberi
  3. Kayamba
  4. アフロ・ブルー
  5. Last Waltz
  6. Ogwang
  7. 声をきかせて~Kilimanjaro mix~
  8. Uhiki
  9. Shiva
  10. Amalele

Savanna

  • アニャンゴ初のオール・インストゥルメンタル・アルバム。ナイロビの雑踏やサバンナを行くエレファント、スコールの後の大地の芽吹き。広大な「サバンナ」の世界観がニャティティで表現されている。
  • 曲目リスト
  1. Gaudensha
  2. Kariobangi
  3. Mashindano
  4. Savanna
  5. Flamingo
  6. After the Squall
  7. Old Violin
  8. Gaudensha Ⅱ
  9. African Owl
  10. Meditation of Motherland

ディスコグラフィー

  • 2002年:Great spirit (大華)
  • 2006年:Nyatiti ~Luoの魂 (Anyango、Okumu、Nyamungu) 
  • 2007年:ディマクコンダ (山田耕平、エピックレコードジャパン) アニャンゴはコーラスで参加
  • 2009年9月:Nyatiti Diva (JOWI music) アニャンゴとしてのファーストアルバム
  • 2010年5月:HORIZON (JOWI music) アニャンゴのセカンドアルバム
  • 2010年9月:EMOTIONISM (葉加瀬太郎、HATS UNLIMITED) ニャティティ奏者として参加
  • 2011年9月:Teï molo (JOWI music) アニャンゴのサードアルバム
  • 2013年10月:ALEGO〜ニャティティの故郷〜 (JOWI music) アニャンゴのミニ・アルバム

出演番組

著作

  • 2009年7月:『夢をつかむ法則~アニャンゴのケニア伝統音楽修業記』(角川学芸出版
  • 2011年7月:『もっと、遠くへ』(学芸みらい社)
  • 2012年7月:『アニャンゴの新夢をつかむ法則』(学芸みらい社)
  • 2013年12月:『翼はニャティティ 舞台は地球』(学芸みらい社)

外部リンク

  • アニャンゴ公式WEBサイト[1]
  • アニャンゴ公式ファンクラブ[2]