コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「スナックバー (飲食店)」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
ZairanTD (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
タグ: モバイル編集 モバイルウェブ編集
+{{出典の明記}}
 
(41人の利用者による、間の60版が非表示)
1行目: 1行目:
{{複数の問題
{{law}}
| 出典の明記 = 2024年8月
| 国際化 = 2023年11月 | 領域 = 日本
}}
[[File:Grillikioski Helsinki.jpg|thumb|240px|right|[[フィンランド]]の[[ヘルシンキ]]のスナックバー]]
[[File:Gittis Grill Norden (2007).jpg|thumb|240px|right|[[ドイツ]]のスナックバー]]
[[File:Gittis Grill Norden (2007).jpg|thumb|240px|right|[[ドイツ]]のスナックバー]]
[[File:Yatata Bake&Beer.jpg|thumb|240px|right|[[タイ王国|タイ]]のスナックバー]]
[[File:Yatata Bake&Beer.jpg|thumb|240px|right|[[タイ王国|タイ]]のスナックバー]]
[[File:Aya, Hamaguchi machi - panoramio.jpg|thumb|240px|right|[[日本]]のスナック]]
'''スナックバー'''({{lang-en-short|snack bar}})は、[[カウンター (インテリア)|カウンター]]付きの[[飲食店]]。
'''スナックバー'''({{lang-en-short|snack bar}})は、[[カウンター (インテリア)|カウンター]]付きの[[飲食店]]。


日本では[[アルコール飲料]]を提供するものを指すが、[[日本]]以外ではアルコール類を提供しないものも含む。アルコール以外に[[軽食]](スナック)を提供する[[バー (酒場)|バー]]というのが名前の由来。
日本では高速道路の休憩施設を除いた[[アルコール飲料]]を提供する飲食店を指すが、[[日本]]以外ではアルコール類を提供しないものも含む。アルコール以外に[[軽食]](スナック)を提供する[[バー (酒場)|バー]]というのが名前の由来。


== 日本のスナックバー ==
== 日本のスナックバー ==
===形態===
=== 形態 ===
==== 深夜における酒類提供飲食店営業 ====
日本では「'''スナック'''」と略され、一般に女性がカウンター越しに接客する[[酒場|飲酒店]]を指す。店の責任者は女性であることが多く、その女性は「[[ママ]]」と呼ばれる。深夜0時以降まで営業している店が多い。客が酒や軽食を口にしながら、「ママ」や店員、あるいは客同士で会話を楽しんだり、[[カラオケ]]を歌ったりするのが主たるサービス。提供するアルコール類、料理類はあくまでその補助にすぎず、[[ブランデー]]など高価な商品がある一方で、安価な[[甲類焼酎]]などが提供されることも多いのが(狭義の)バーとの違いである。
日本では「'''スナック'''」と略され、一般に女性がカウンター越しに接客する[[酒場|飲酒店]]を指す。店の責任者は女性であることが多く、その女性は「ママ」、「[[ママさん]]」と呼ばれる。深夜0時以降まで営業している店が多い。客が酒や軽食を口にしながら、「ママ」や店員、あるいは客同士で会話を楽しんだり、[[カラオケ]]を歌ったりするのが主たるサービス。提供するアルコール類、料理類はあくまでその補助にすぎず、[[ブランデー]]など高価な商品がある一方で、安価な[[甲類焼酎]]などが提供されることも多いのが(狭義の)バーとの違いである。

近年は、若者向けの業態とは解されておらず、客・店員ともに年齢層が高い<ref>「[[ガールズバー]]」は業態は類似しているが、店員の年齢層が低い。</ref>。しかし、若い女性スタッフ中心で営業している若者向けのスナックも多数存在し、「ガールズバー」とキャバクラの中間的な位置づけとされている。
[[1970年代]]前半頃までは敢えて今風に言うと[[カフェバー]]形態を指し、昼間は[[パフェ]]などの[[デザート]]メニューも展開していた。マスターと[[バーテンダー]]は共に[[蝶ネクタイ]]姿、店内の雰囲気はヨーロッパ風のプチモダンな空間を模していた店舗も往々にして存在した。その後、流行の変化で、ファッショナブルな印象のあった「スナック」という名称はそのままに、客層の高齢化とともに、業態も現在のように変化した。

[[1970年代]]前半頃までは敢えて今風に言うと[[カフェバー]]形態を指し、昼間は[[パフェ]]などの[[デザート]]メニューも展開していた。[[マスター]]と[[バーテンダー]]は共に[[蝶ネクタイ]]姿、店内の雰囲気はヨーロッパ風のプチモダンな空間を模していた店舗も往々にして存在した。その後、流行の変化で、ファッショナブルな印象のあった「スナック」という名称はそのままに、客層の高齢化とともに、業態も現在のように変化した。


==== 接待飲食等営業 ====
テーブルにソファー掛けで女性が男性客の横で'''接待'''する店は、関西や九州では「[[ラウンジ (接待飲食店)|ラウンジ]]」と呼ばれ、さらに高級店は「[[クラブ (接待飲食店)|クラブ]]」と呼ばれる<ref>時間制の場合、「[[キャバクラ]]」と呼ばれる。</ref>。ただし、こちらは法律上、[[風俗営業]]となり、深夜0時以降の営業はできない。
テーブルにソファー掛けで女性が男性客の横で'''接待'''する店は、関西や九州では「[[ラウンジ (接待飲食店)|ラウンジ]]」と呼ばれ、さらに高級店は「[[クラブ (接待飲食店)|クラブ]]」と呼ばれる<ref>時間制の場合、「[[キャバクラ]]」と呼ばれる。</ref>。ただし、こちらは法律上、[[風俗営業]]となり、深夜0時以降の営業はできない。

==== スナックコーナー ====
[[高速道路]]の[[サービスエリア]]・[[パーキングエリア]]では、レストランと違って軽食を提供する場を指す。[[フードコート]]と同義に使われている。
[[高速道路]]の[[サービスエリア]]・[[パーキングエリア]]では、レストランと違って軽食を提供する場を指す。[[フードコート]]と同義に使われている。

=== 歴史 ===
[[第二次世界大戦]]後、[[バー (酒場)|バー]]や[[キャバレー (接待飲食店)|キャバレー]]といった業態は、[[風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律|風営法]]における「風俗営業」のうち、接待飲食等営業の1号営業として位置付けられた。同法の規定により、原則として24時を越えての深夜営業が不可能となった。

そこで、深夜営業が可能な「スナック・バー」が誕生し、各地に広まった。スナック・バーは1号営業のように「接待」ができず、カウンターの内側から「接客」するにとどまる。


=== 法律上の位置づけ ===
=== 法律上の位置づけ ===
「[[食品衛生法]]」に基づき、所在地を管轄する[[保健所]]に飲食店営業の許可を得て営業している。
「[[食品衛生法]]」に基づき、所在地を管轄する[[保健所]]に飲食店営業の許可を得て営業している。


午前0時以降、アルコール類を提供する場合は、別途「[[風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律]](風適法)」に基づき、各都道府県の[[公安委員会]]に対し[[深夜酒類提供飲食店営業]]の'''届出'''をしなければならない。なお、深夜酒類提供飲食店と[[風俗営業]]は兼ねることはできないので、風適法上の[[風俗営業#その他|接待]]はできない。そのため、カウンター越しに接客をしている。
午前0時以降、アルコール類を提供する場合は、別途「[[風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律]](風適法)」に基づき、各都道府県の[[公安委員会]]に対し[[深夜酒類提供飲食店営業]]<ref>[https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/tetsuzuki/fuzoku/style/style3.html 警視庁ホームページ「深夜酒類提供飲食店営業(様式一覧)」]</ref>の'''届出'''をしなければならない。なお、深夜酒類提供飲食店と[[風俗営業]]は兼ねることはできないので、風適法上の[[風俗営業#その他|接待]]はできない。そのため、カウンター越しに接客をしている。

=== スナックが舞台の作品 ===
*[[小さなスナック]] - [[パープル・シャドウズ]]の楽曲
*[[スナックJUJU 〜夜のRequest〜]] - [[JUJU]]の[[カバーアルバム]]
*[[玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ]] - [[日本BS放送]]の[[バラエティー番組]]
*[[スナック幸子]] - [[フジテレビオンデマンド]]の[[小林幸子]]のバラエティー番組
*[[スナックエリー]] - [[大宮エリー]]の[[トーク番組]]
*[[スナック喫茶エデン]] - [[リリーフランキー]]の[[フジテレビ]] [[バラエティー番組]]
*[[ウタフクヤマ]] - フジテレビ リリーフランキーと[[福山雅治]]のトークバラエティー
*[[リリー・フランキー「スナック ラジオ」]] - [[エフエム東京]]の[[ラジオ番組]]
*『[[夜の赤塚不二夫]]』- スナックを舞台にしたの[[漫画]]作品
*『[[スナック キズツキ]]』 - [[益田ミリ]]の漫画
*『[[スナックバス江]]』 - [[フォビドゥン澁川]]の漫画
*『[[スナックあけみ]]』 - [[成人映画]]

=== スナックの風景 ===
<gallery>
File:Old snack bars in Jiyugaoka.jpg
File:Old cityscape (6933584514).jpg
File:すなっく (15442059071).jpg|ノスタルジックなスナック街
File:Snack sign もういや!!2021-05-26.jpg|[[新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業 (2020年-2021年)]]
</gallery> 


==脚注==
==脚注==
27行目: 60行目:


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
* [[小さなスナック]]
*[[全日本スナック連盟]] - [[玉袋筋太郎]]の設立した団体
*類似点のある接客業
* [[酒場]]
**[[近鉄12000系電車]] - 供食設備として「[[スナックコーナー]]」を備え、「[[スナックカー]]」の名称をもっていた。
* [[パブ]]
* [[ガールズバー]]
**[[喫茶店]]
**[[カフェ]]
* [[玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ]]
**[[カフェー (風俗営業)]]
*[[全日本スナック連盟]]
**[[酒場]]

**[[パブ]]
**[[バー (酒場)]]
**[[ガールズバー]]
**[[ラウンジ (接待飲食店)]]
**[[キャバレー]]
**[[キャバレー (接待飲食店)]]
**[[キャバクラ]]
**[[クラブ (接待飲食店)]]
**[[ナイトクラブ]]
*[[スナックママ連続殺人事件]] - スナックママが被害者の実在の事件
*[[福岡スナックママ連続保険金殺人事件]] - スナックママが加害者の実在の事件


== 外部リンク ==
{{commonscat|Snack bars}}
{{Food-stub}}
{{Food-stub}}
{{DEFAULTSORT:すなつくは}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:すなつくは}}
[[Category:酒場]]
[[Category:酒場]]
[[Category:風俗営業]]
[[Category:風俗営業]]

2024年8月10日 (土) 14:06時点における最新版

フィンランドヘルシンキのスナックバー
ドイツのスナックバー
タイのスナックバー
日本のスナック

スナックバー: snack bar)は、カウンター付きの飲食店

日本では高速道路の休憩施設を除いたアルコール飲料を提供する飲食店を指すが、日本以外ではアルコール類を提供しないものも含む。アルコール以外に軽食(スナック)を提供するバーというのが名前の由来。

日本のスナックバー

[編集]

形態

[編集]

深夜における酒類提供飲食店営業

[編集]

日本では「スナック」と略され、一般に女性がカウンター越しに接客する飲酒店を指す。店の責任者は女性であることが多く、その女性は「ママ」、「ママさん」と呼ばれる。深夜0時以降まで営業している店が多い。客が酒や軽食を口にしながら、「ママ」や店員、あるいは客同士で会話を楽しんだり、カラオケを歌ったりするのが主たるサービス。提供するアルコール類、料理類はあくまでその補助にすぎず、ブランデーなど高価な商品がある一方で、安価な甲類焼酎などが提供されることも多いのが(狭義の)バーとの違いである。

1970年代前半頃までは敢えて今風に言うとカフェバー形態を指し、昼間はパフェなどのデザートメニューも展開していた。マスターとバーテンダーは共に蝶ネクタイ姿、店内の雰囲気はヨーロッパ風のプチモダンな空間を模していた店舗も往々にして存在した。その後、流行の変化で、ファッショナブルな印象のあった「スナック」という名称はそのままに、客層の高齢化とともに、業態も現在のように変化した。

接待飲食等営業

[編集]

テーブルにソファー掛けで女性が男性客の横で接待する店は、関西や九州では「ラウンジ」と呼ばれ、さらに高級店は「クラブ」と呼ばれる[1]。ただし、こちらは法律上、風俗営業となり、深夜0時以降の営業はできない。

スナックコーナー

[編集]

高速道路サービスエリアパーキングエリアでは、レストランと違って軽食を提供する場を指す。フードコートと同義に使われている。

歴史

[編集]

第二次世界大戦後、バーキャバレーといった業態は、風営法における「風俗営業」のうち、接待飲食等営業の1号営業として位置付けられた。同法の規定により、原則として24時を越えての深夜営業が不可能となった。

そこで、深夜営業が可能な「スナック・バー」が誕生し、各地に広まった。スナック・バーは1号営業のように「接待」ができず、カウンターの内側から「接客」するにとどまる。

法律上の位置づけ

[編集]

食品衛生法」に基づき、所在地を管轄する保健所に飲食店営業の許可を得て営業している。

午前0時以降、アルコール類を提供する場合は、別途「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風適法)」に基づき、各都道府県の公安委員会に対し深夜酒類提供飲食店営業[2]届出をしなければならない。なお、深夜酒類提供飲食店と風俗営業は兼ねることはできないので、風適法上の接待はできない。そのため、カウンター越しに接客をしている。

スナックが舞台の作品

[編集]

スナックの風景

[編集]

 

脚注

[編集]
  1. ^ 時間制の場合、「キャバクラ」と呼ばれる。
  2. ^ 警視庁ホームページ「深夜酒類提供飲食店営業(様式一覧)」

関連項目

[編集]

外部リンク

[編集]