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「24時制」の版間の差分

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*先頭のゼロは、常に省略されずに表記され、音声表現もされる。例えば、5:43は、"five forty-three" または "five four three" ではなく、"zero five forty-three" または "zero five four three" と音声表現される(前者がより一般的であり、後者は軍隊向けのラジオで用いられる)。
*先頭のゼロは、常に省略されずに表記され、音声表現もされる。例えば、5:43は、"five forty-three" または "five four three" ではなく、"zero five forty-three" または "zero five four three" と音声表現される(前者がより一般的であり、後者は軍隊向けのラジオで用いられる)。
*[[NATOフォネティックコード]]([[通話表]]の一つ)に基づく文字が、軍隊の時間帯用の文字として割り振られる。例えば、アメリカ東部の時間帯における (GMT−5) 午前6時は、「0600R」と表記され、"zero six hundred Romeo" と音声表現される。
*[[NATOフォネティックコード]]([[通話表]]の一つ)に基づく文字が、軍隊の時間帯用の文字として割り振られる。例えば、アメリカ東部の時間帯における (GMT−5) 午前6時は、「0600R」と表記され、"zero six hundred Romeo" と音声表現される。
*地方時(ローカルタイム)は、時間帯Jまたはゾーン・ジュリエットとして識別される。「1200J」は地方時の正午である。"twelve hundred Juliett" と音声表現される。
*地方時は、時間帯Jまたはゾーン・ジュリエットとして識別される。「1200J」は地方時の正午である。"twelve hundred Juliett" と音声表現される。
*[[グリニッジ標準時]] (または[[協定世界時]])は時間帯Zとして識別し、"Zulu time"と音声表現される。
*[[グリニッジ標準時]] (または[[協定世界時]])は時間帯Zとして識別し、"Zulu time"と音声表現される。
*時間の単位は常に「百」であり、決して「千」にはならない。つまり、1000 は "ten hundred" であり、"one thousand" ではない。2000 は "twenty hundred" である。
*時間の単位は常に「百」であり、決して「千」にはならない。つまり、1000 は "ten hundred" であり、"one thousand" ではない。2000 は "twenty hundred" である。

2017年3月5日 (日) 10:36時点における版

24時制
12時制
00:00 午前0時*
深夜
(1日の始まり)
01:00 午前1時
02:00 午前2時
03:00 午前3時
04:00 午前4時
05:00 午前5時
06:00 午前6時
07:00 午前7時
08:00 午前8時
09:00 午前9時
10:00 午前10時
11:00 午前11時
12:00 午後12時*
正午
13:00 午後1時
14:00 午後2時
15:00 午後3時
16:00 午後4時
17:00 午後5時
18:00 午後6時
19:00 午後7時
20:00 午後8時
21:00 午後9時
22:00 午後10時
23:00 午後11時
24:00 (深夜)*
(1日の終わり)

24時制(にじゅうよじせい)とは、時刻表示の慣習である。24時制では、ある日の午前0時(正子)から次の日の午前0時(正子)まで流れる1日の時間を、24時間に分割して、午前0時から経過した時間(0〜23)によって表現する。

この方式は、今日世界で最もよく使われている時刻表記法であり[1]、国際規格 ISO 8601 とそれに整合する日本工業規格 JIS X 0301 (日付及び時刻の表記)でも用いられている[2]

医療の現場においては、一般にカルテの作成に用いられている。これは24時制を用いることによって、患者の病歴の中であるできごとがいつ起きたのかということに関する曖昧さを、完全に排除することができるからである[3]

鉄道などの公共交通機関の多くは、ほとんどの国で基本的にこの24時制を採用している。

アメリカやカナダの英語圏、その他12時制が現在でも主に使われている多数の国では、24時制は主に軍事時間 (military time) と呼ばれている[4][1]

説明

1969年に誕生した、南極探索のためのロシアの24時間時計。ソビエトの時計会社ラケタによってつくられた。南極では白夜極夜があるので、12時制ではなく24時制を用いる必要がある。

24時間表記では、hh:mm(例 16:03 = 16時03分)やhh:mm:ss(例 16:53:27 = 16時53分27秒)のような形式で1日の時刻が表記される。hh(00〜23)の部分には、午前0時から経過した時間の数値が表記され、mm(00〜59)の部分には、hh で表される時刻から経過した分の数値が表記され、ss(00〜60)の部分には、hh:mm で表される時刻から経過した秒数が表記される。閏秒が入る場合は、ssの値は60になる。先頭のゼロは10より小さい数値に付けられる。1桁の時間を表現する場合、先頭のゼロを付けることは任意であるが、コンピュータアプリケーションでは、多くの仕様でこのゼロが要求されるため、一般にゼロがつけられる(ISO 8601 では必須)。

秒よりも小さな単位が要求されている場合、秒は小数になることがある。つまり、小数部分が小数点またはコンマの後に続く(例 16:07:27.714 = 16時07分27.714秒)。時間、分、秒を区切るための記号として最もよく用いられているのはコロンであり、ISO 8601でも使用されている。過去には、線上にドットを記した記号を区切りとして用いていたヨーロッパの国もあったが、現在では、時刻表記に関するほとんどの国の規格は、国際規格であるコロンに改められている。特別な状況下(例 アメリカ軍、コンピュータプロトコル)では、区切り記号を用いずに時刻が表記される(例 2359)。

深夜00:00と24:00

24時間表記において1日は、午前0時すなわち00:00に始まり、最後の分は、23:59に始まる。便宜上、24:00という表記が、特定の日の終わりを表現するために用いられることもある[5]。つまり、ある日の24:00は、その次の日の00:00と同時刻である。

24:00という表記は、正確な1日の終わりを示すために主に用いられる。典型的な用例は、営業時間が深夜に終了する場合、24:00と表記することである(例 00:00−24:00、07:00-24:00)。同様にして、鉄道の時刻表には、00:00を出発時刻、24:00を到着時刻として午前0時を書き分けているものもある。適法契約は多くの場合、開始日の00:00に有効になり、終了日の24:00に無効になる。

24時間表記では、ある日の始まりとしての午前0時(00:00)と、終わりとしての午前0時(24:00)を、誤解の余地なく区別しているが、12時間表記では、一般的に受け入れられているような両者の区別はない。英語が使用されている国のスタイルガイドや軍隊の通信規約には、24時間表記を用いる場合であっても24:00という表記を避け、午前0時付近の時刻を23:59や00:01のように表現することを推奨しているものもある[6]。00:00という表記が避けられる場合もある[6]。これらのこととは矛盾するが、アメリカ海軍やアメリカ海兵隊の通信マニュアルでは、0001から2400までの24時間表記が用いられている[7]

24:00以降の時刻

標準とはなってない表記法(27:45)を使用しているデンマークのクリップカードチケット

24時を超えた時刻の表記(例 00:01や01:47ではなく24:01や25:47と表記すること)は、一般には用いられない。しかし、イギリス、日本、香港、中国において、テレビ番組やスケジューリングなどの、ビジネスアワーが午前0時を超えるような特別な状況下では、前述のような表記が用いられている。グーグルのファイルフォーマットGeneral Transit Feed Specificationや、一部のチケットシステム(例:コペンハーゲンのチケットシステム)などの公共交通機関でも、前述の表記が用いられることがある。この表記法を用いることによって、時刻に日付が記されていない場合でも、開始時刻よりも終了時刻の方が早いように思える誤解(例 21:30-01:40)が生じなくなる(例 21:30-25:40)うえに、経過時間が分かりやすい。30時間制を参照のこと。

コンピュータ上での表記

ほとんどの国において、コンピュータの初期設定では時刻を24時間表記で示すようになっている。例えば、Microsoft WindowsMac OSは、コンピュータ内の大部分が特別な言語と地域の設定になっている場合に限り、12時間表記を用いて時刻を示す初期設定になる。24時制は、テキストに基づくインタフェースにおいてよく用いられている。lsのようなプログラムの時刻表記の初期設定は、24時制になっている。

軍事時間

カナダの英語圏とアメリカでは、「軍事時間 (military time)」という用語が、24時制の類義語として用いられている[8]。これらの地域では、1日の時刻はほぼ例外なく12時制によって表記する習慣になっている。12時制では、1日の時刻を「午前 (a.m.)」「午後 (p.m.)」の接尾辞をつけて、12、1、2、……、11と数える(例: 11 p.m.)ことで、この数列の1日2回ずつの繰返しを区別している。24時制は、一般に、軍隊、航空、航海、観光事業、気象学、天文学、コンピュータ利用、ロジティックス、緊急サービス、病院などの、12時制が非常に不便で、能率が悪く、危険だとみなされる専門分野においてだけ用いられる。

軍隊での24時制の使用法は、アメリカや、英語が使われている同盟国の軍隊の間で承認されているように、幾つかの点において他の24時制とは異なる。

  • 時刻を表記するとき、時間と分を区切る記号が用いられず、時間帯(タイムゾーン)を示す文字が付け加えらる(例「0340Z」)。
  • 先頭のゼロは、常に省略されずに表記され、音声表現もされる。例えば、5:43は、"five forty-three" または "five four three" ではなく、"zero five forty-three" または "zero five four three" と音声表現される(前者がより一般的であり、後者は軍隊向けのラジオで用いられる)。
  • NATOフォネティックコード通話表の一つ)に基づく文字が、軍隊の時間帯用の文字として割り振られる。例えば、アメリカ東部の時間帯における (GMT−5) 午前6時は、「0600R」と表記され、"zero six hundred Romeo" と音声表現される。
  • 地方時は、時間帯Jまたはゾーン・ジュリエットとして識別される。「1200J」は地方時の正午である。"twelve hundred Juliett" と音声表現される。
  • グリニッジ標準時 (または協定世界時)は時間帯Zとして識別し、"Zulu time"と音声表現される。
  • 時間の単位は常に「百」であり、決して「千」にはならない。つまり、1000 は "ten hundred" であり、"one thousand" ではない。2000 は "twenty hundred" である。

歴史

パオロ・ウッチェロFace with Four Prophets/Evangelists 。(1443年)サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂にある。
ヴェネツィアの24時間時計。1から12が2回ずつ登場する。

24時制の起源は、エジプトの天文学のシステム「デカンズ」まで遡り、科学者、天文学者、航海士、そして時計師によって、何世紀にもわたって用いられてきた。有名なプラハの天文時計や、グリニッジのシェパードゲートクロック[要出典]を含め、24時間表記を使用している時計は多く残っている。

1884年の国際子午線会議において、ルイス・M・ラザファードは、現在の24時制の基になるような内容を提唱し、その決議は会議で採用された[9] [9]

1886年のロンドンタイムズの報告によると、24時制は、ポートアーサーカナダ太平洋鉄道の列車で使われていた[10]

24時制を最も早く導入した国はイタリアで、1893年に導入した[11]。他のヨーロッパ諸国では、フランスが1912年(フランス軍は1909年に導入)、デンマークは1916年、そしてギリシャは1917年に導入した。1920年までには、スペイン、ポルトガル、ベルギー、スイスが導入し、トルコは1925年、ドイツは1927年に導入した。1920年代初頭までには、ラテンアメリカの多くの国も24時制を導入した。インドには、戦争勃発前に24時制を導入した鉄道もあった[11]

第一次世界大戦の間、英国海軍は1915年に24時制を採用し、その後すぐに同盟国の軍隊も後に続いた[11]。英国陸軍は1918年に採用に至った[12]。カナダ軍が最初に24時制を導入したのは、1917年終盤であった[13]。1920年に、アメリカ海軍は、アメリカ組織で初めて24時制を導入した。しかし アメリカ陸軍は、 第二次世界大戦中の1942年7月2日まで、公式には24時制を採用しなかった[14]

イギリスでは、24時制を公式な制度にしようとする試みが複数回失敗しているが、日常生活における24時制の使用は20世紀初頭から着実に普及している[15]。1934年には、BBCは、放送でのアナウンスと番組表のために、24時制に切り替えた。大衆が24時制を熱望したわけではなかったので、この試みは5か月後には終了し、再び12時制が用いられるようになった[15]。同じ年に、アメリカの航空会社パンアメリカン航空ウエスタン・パシフィック航空は、ともに24時制を採用した[16]。現在では、BBCは多くの場面で24時制を使用している[15]

イギリス国鉄ロンドン交通局は、1964年に24時制を用いた時刻表に切り替えた[15]

2005年に、BBC Weatherテレビ放送は、グラフィック改定後の数か月間、12時間表記を用いた。しかし、一般大衆からの批判を受け、24時間表記に改められた[要出典]

グリニッジにあるシェパードゲートクロック。ローマ数字で表記されていて、最大の数はXXIII (23と0がミッドナイトを示す)

脚注

  1. ^ a b See the Common Locale Data Repository for detailed data about the preferred date and time notations used across the world, as well the locale settings of major computer operating systems, and the article Date and time notation by country.
  2. ^ International Standard ISO 8601: Data elements and interchange formats — Information interchange — Representation of dates and times. International Organization for Standardization, 3rd ed., 2004.
  3. ^ Gloria D. Pickar (2011), Dosage Calculations, Cengage Learning. (p.60)
  4. ^ U.S. Government Printing Office, Style Manual. アーカイブ 2008年4月21日 - ウェイバックマシン
  5. ^ ISO 8601 Data elements and interchange formats — Information interchange — Representation of dates and times, clause 4.2.3 Midnight
  6. ^ a b "Communication instructions – General", Allied Communications Publication ACP 121(I), page 3–6, Combined Communications-Electronics Board, October 2010
  7. ^ SECNAV M-5216.5 Department of the Navy Correspondence Manual dated March 2010, Chapter 2, Section 5 Paragraph 15. Expressing Military Time.
  8. ^ Space Archive: Military Time.
  9. ^ a b International Conference Held at Washington for the Purpose of Fixing a Prime Meridian and a Universal Day. October, 1884. Protocols of the proceedings.”. Project Gutenberg (1884年). 30 November 2012閲覧。
  10. ^ The Times, 1886 October 2, p. 8.
  11. ^ a b c Memorandum CP 1721, "Report of the Committee upon the 24 hour method of expressing time", Edward Shortt, 1920 August 4.
  12. ^ The Times: 1918 September 19, p. 3.
  13. ^ Dancocks, Daniel G. Gallant Canadians: The Story of the 10th Canadian Infantry Battalion 1914–1919.
  14. ^ The Pittsburgh Press, 1942 July 19.
  15. ^ a b c d Boardman, Peter (July 2011). Counting Time: a brief history of the 24-hour clock. http://clock24.nfshost.com/counting-time.html 
  16. ^ Sarasota Herald Tribune, 1943 May 14.

関連項目

外部リンク