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一般的には[[プログレッシブ・ロック|プログレ]]として紹介されており、大山のアストゥーリアスに対する自己認識も、デビュー以来一貫して同様である。他方で一部の楽曲のイメージから、[[ニューエイジ・ミュージック]]に近い音楽として見る向きもあり、レコード会社もそのような点をアピールする場合がある。 |
一般的には[[プログレッシブ・ロック|プログレ]]として紹介されており、大山のアストゥーリアスに対する自己認識も、デビュー以来一貫して同様である。他方で一部の楽曲のイメージから、[[ニューエイジ・ミュージック]]に近い音楽として見る向きもあり、レコード会社もそのような点をアピールする場合がある。 |
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大山は2005年初頭にアルゼンチンのプログレ系ウェブサイト「Nucleus」からインタビュー<ref>[http://replay.web.archive.org/20070928074135/http://www.nucleusprog.com.ar/ingles/r-asturias.htm “Deep Beauty”- Interview with the Multi-player Yoh Ohyama] (サイト消滅のため、[[インターネット |
大山は2005年初頭にアルゼンチンのプログレ系ウェブサイト「Nucleus」からインタビュー<ref>[http://replay.web.archive.org/20070928074135/http://www.nucleusprog.com.ar/ingles/r-asturias.htm “Deep Beauty”- Interview with the Multi-player Yoh Ohyama] (サイト消滅のため、[[インターネットアーカイブ]]のログをリンク)</ref>を受けているが、その際に自らの音楽の特徴を以下の三点に要約して説明している。 |
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*''[[器楽曲|インストゥルメンタル]]が中心。難解さを目的とはしておらず、できる限りリスナーにとって分かりやすいものとなっている。[[即興演奏]]的要素はほとんどなく、また、アバンギャルド的でもない。'' |
*''[[器楽曲|インストゥルメンタル]]が中心。難解さを目的とはしておらず、できる限りリスナーにとって分かりやすいものとなっている。[[即興演奏]]的要素はほとんどなく、また、アバンギャルド的でもない。'' |
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*''神秘的、シリアスであるとともにクールで美しい雰囲気を持ちあわせ、なおかつドラマティックである。'' |
*''神秘的、シリアスであるとともにクールで美しい雰囲気を持ちあわせ、なおかつドラマティックである。'' |
2017年9月4日 (月) 23:50時点における版
ASTURIAS(アストゥーリアス)は、大山曜を中心とするプログレッシブ・ロックユニットである。
名前の由来は、イサーク・アルベニスによる「スペイン組曲」の第二曲「ASTURIAS」から。
略歴
デビューから活動休止まで
アストゥーリアスは初期のマイク・オールドフィールドやエグベルト・ジスモンチ等の影響を受けた大山曜のソロプロジェクトとして、1988年にキングレコードのプログレ系レーベルからデビュー。多重録音の手法を使って3枚のアルバムをリリースし、その後活動休止へと至る。
2003年の活動再開以降
10年近く活動を休止していた大山は、楽曲制作の中で知り合った北辻みさ(ヴァイオリン奏者、現在は脱退)、筒井香織、川越好博とともにアコースティック編成によるユニット「ACOUSTIC ASTURIAS(アコースティック・アストゥーリアス)」を結成。翌年にはミニアルバム「Bird Eyes View」をリリースし、本格的な活動を再開した。
その後は積極的にライブ活動を行っており、海外へも6回のツアーを果たしている。
三種類の編成
現在、多重録音によるASTURIAS名義のものと、アコースティック楽器による編成のACOUSTIC ASTURIAS(アコースティック・アストゥーリアス、通称「アコアス」)、ロックバンド編成によるElectric Asturias(エレクトリック・アストゥーリアス、通称「エレアス」)の三つの形態が存在する。
アストゥーリアス名義の初期の三作には、当時ZABADAKで活動していた上野洋子などもゲストとして参加している。2008年11月には、アストゥーリアスとして15年ぶりとなる新作「In Search of The Soul Trees/樹霊」をリリースした。
ディスコグラフィ
- Circle in the forest (1988)
- Brilliant Streams (1990)
- Cryptogam Illusion (1993)
- 静寂の湖水 (1999)[1]
- In Search of The Soul Trees/樹霊 (2008)
- Missing Piece of My Life/欠落(2015)
- At the Edge of the World/極光(2016)
ACOUSTIC ASTURIAS
アコースティック・アストゥーリアスは、文字通りアコースティック楽器によるチェンバー編成(4人)である。異なる点はその編成のみならず、大山の曲とともに筒井や川越の楽曲も演奏している点が挙げられる。
2006年11月には、avex ioからメジャーデビューという形でアルバム「Marching Grass On The Hill」を、2011年4月には、自主製作盤としてアルバム「Legend of Gold Wind」をリリースした。
現在参加しているレギュラーメンバー
- 大山曜 (guitar, composer/arranger)
- 筒井香織 (clarinet, recorder, composer/arranger)
- 川越好博 (piano, composer/arranger)
- テイセナ (Violin)
以前参加していたメンバー
- 北辻みさ (violin)
- 伊藤恭子 (violin)
ディスコグラフィ
- Bird Eyes View (2004)
- Marching Grass On The Hill (2006)
- Legend of Gold Wind (2011)
Electric Asturias
2009年に結成された。ジャズロックバンド「FLAT122」から2名が参加している。2011年9月には、1stアルバムとなる「FRACTALS」を、2014年12月には、2ndアルバムとなる「ELEMENTALS」をリリースした。
現在参加しているレギュラーメンバー
ディスコグラフィ
- FRACTALS (2011)
- ELEMENTALS (2014)
- LIVE IN USA -DVD-(2017)
音楽の特徴
一般的にはプログレとして紹介されており、大山のアストゥーリアスに対する自己認識も、デビュー以来一貫して同様である。他方で一部の楽曲のイメージから、ニューエイジ・ミュージックに近い音楽として見る向きもあり、レコード会社もそのような点をアピールする場合がある。
大山は2005年初頭にアルゼンチンのプログレ系ウェブサイト「Nucleus」からインタビュー[2]を受けているが、その際に自らの音楽の特徴を以下の三点に要約して説明している。
- インストゥルメンタルが中心。難解さを目的とはしておらず、できる限りリスナーにとって分かりやすいものとなっている。即興演奏的要素はほとんどなく、また、アバンギャルド的でもない。
- 神秘的、シリアスであるとともにクールで美しい雰囲気を持ちあわせ、なおかつドラマティックである。
- クラシック的な器楽と電子楽器が融合している。
また、このインタビューの中で大山は、「作曲の際には、よく自然の情景を想像します。文学からインスピレーションを受けることもあります」と語っている。
外部リンク
注
- ^ キングレコードが企画したコンピレーション盤
- ^ “Deep Beauty”- Interview with the Multi-player Yoh Ohyama (サイト消滅のため、インターネットアーカイブのログをリンク)