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m spiritusの語源はπνεῦμαではなく、動詞spīrō, spīrāre「吹く」。
 
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'''プネウマ'''([[古ギリシ語]]:πνευμα)とは、[[気息]][[風]][[空気]]、大いなるものの息、[[ギリシ哲学]]では存在の原理<ref name=sek>世界大百科事典「息」</ref>、呼吸[[生命]]、命の呼吸、力、エネルギー、聖なる呼吸、聖なる権力、[[精神]]、[[超自然]]的な存在、善の天使、[[悪魔]]、[[悪霊]]、[[聖霊]]などを意味する<ref>François, Alexandre "Semantic maps and the typology of colexification: Intertwining polysemous networks across languages", in Vanhove, Martine, From Polysemy to Semantic change: Towards a Typology of Lexical Semantic Associations, Studies in Language Companion Series 106, Amsterdam, New York: Benjamins, 2008年,.p195</ref>。動詞「吹く」 希: πνεω を語源とする。ラテン語で[[霊性|スピリトゥス]]、そこから英での[[スピリット]]となった
'''プネウマ'''[[古ギリシ語]]: {{lang|grc|πνεῦμα}}, ''pneuma'')とは、[[気息]][[風]][[空気]]、大いなるものの息、[[ギリシ哲学]]では存在の原理<ref name="sek">世界大百科事典「息」</ref>、呼吸[[生命]]、命の呼吸、力、エネルギー、聖なる呼吸、聖なる権力、[[精神]]、[[超自然]]的な存在、善の天使、[[悪魔]]、[[悪霊]]、[[聖霊]]などを意味する<ref>François, Alexandre "Semantic maps and the typology of colexification: Intertwining polysemous networks across languages", in Vanhove, Martine, From Polysemy to Semantic change: Towards a Typology of Lexical Semantic Associations, Studies in Language Companion Series 106, Amsterdam, New York: Benjamins, 2008年, p. 195</ref>。動詞「吹く」({{lang-grc-short|πνέω}})を語源とする[[ネウマ譜]]と同じ源)


キリスト教でも使われ、日本では「[[聖霊]]」<ref>大辞泉、小学館</ref>、[[日本ハリストス正教会]]では「神(しん)」と訳す。
キリスト教でも使われ、日本では「[[聖霊]]」<ref>大辞泉、小学館</ref>、[[日本ハリストス正教会]]では「神(しん)」と訳す。


== ギリシア哲学 ==
== ギリシア哲学 ==
'''プネウマ'''(pneuma)はもともと気息空気を意味したが[[ギリシア哲学]]では存在の原理とされた<ref name=sek/>。
プネウマ (pneuma) はもともと気息空気を意味したが[[ギリシア哲学]]では存在の原理とされた<ref name=sek/>。


[[アナクシメネス]]は万物の根源、宇宙全体を包括している物質とした。
[[アナクシメネス]]は万物の根源、宇宙全体を包括している物質とした。


空気中のプネウマ(精気、[[空気]]、[[気息]])が体内に取り込まれ生体を活気づけると[[ヒポクラテス]]らは考え、[[アリストテレス]]は植物プシュケー、動物プシュケー、理性プシュケーの3種のプシュケー(精気)を区別し、ローマの[[ガレノス]]も[[肝臓]]にある自然精気、心臓にある生命精気 (Pneuma zoticon) 、脳にある[[動物精気]] (Pneuma physicon) の3つを考えた<ref>世界大百科事典「呼吸」</ref>。
空気中のプネウマ(精気、[[空気]]、[[気息]])が体内に取り込まれ生体を活気づけると[[ヒポクラテス]]らは考え、[[アリストテレス]]は植物プシュケー、動物プシュケー、理性プシュケーの3種のプシュケー精気を区別し、ローマの[[ガレノス]]も[[肝臓]]にある自然精気、心臓にある生命精気 (pneuma zoticon) 、脳にある[[動物精気]] (pneuma physicon) の3つを考えた<ref>世界大百科事典「呼吸」</ref>。


アリストテレスやガレノスのプシュケー(精気)を[[霊性|スピリトゥス]]として標記する研究もある<ref name=hir>比留間亮平「ルネサンスにおけるスピリトゥス概念と生命論」死生学研究. 第7号, 2006.3.25, pp. 139-164,東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」</ref>。
アリストテレスやガレノスのプシュケー精気を[[霊性|スピリトゥス]]として標記する研究もある<ref name=hir>比留間亮平「ルネサンスにおけるスピリトゥス概念と生命論」死生学研究. 第7号, 2006.3.25, pp. 139-164,東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」</ref>。

== 脚注 ==
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== 参考文献 ==

* {{Cite journal|和書|author=川田殖|year=1985|title=古代ギリシア人の生命観 : 原初時代からプラトンまで|url=http://opac.lib.yamanashi.ac.jp/opac/repository/1/00020351/|journal=山梨医科大学紀要|volume=2|pages=29-40}}


==脚注==
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== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
*[[霊性]]
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*[[霊魂]]
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*[[生気論]]
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*[[プシュケー]]
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*[[聖霊]]
* [[聖霊]]
*[[魂 (キリスト教)]]
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*[[精神]] - [[スピリット]]
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*[[プラーナ]](インド)
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==

*{{PDFlink|[http://opac.lib.yamanashi.ac.jp/metadb/up/yamanashi/KJ00000560994.pdf 古代ギリシア人の生命観]}}
*{{Kotobank|プネウマ|2=デジタル大辞泉}}
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* {{kotobank|プノイマチズム}}


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2024年7月7日 (日) 12:42時点における最新版

プネウマ古代ギリシア語: πνεῦμα, pneuma)とは、気息空気、大いなるものの息、ギリシア哲学では存在の原理[1]、呼吸、生命、命の呼吸、力、エネルギー、聖なる呼吸、聖なる権力、精神超自然的な存在、善の天使、悪魔悪霊聖霊などを意味する[2]。動詞「吹く」(古希: πνέω)を語源とする(ネウマ譜と同じ語源)。

キリスト教でも使われ、日本では「聖霊[3]日本ハリストス正教会では「神(しん)」と訳す。

ギリシア哲学

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プネウマ (pneuma) はもともと気息、風、空気を意味したが、ギリシア哲学では存在の原理とされた[1]

アナクシメネスは万物の根源、宇宙全体を包括している物質とした。

空気中のプネウマ(精気、空気気息)が体内に取り込まれ生体を活気づけるとヒポクラテスらは考え、アリストテレスは植物プシュケー、動物プシュケー、理性プシュケーの3種のプシュケー(精気)を区別し、ローマのガレノス肝臓にある自然精気、心臓にある生命精気 (pneuma zoticon) 、脳にある動物精気 (pneuma physicon) の3つを考えた[4]

アリストテレスやガレノスのプシュケー(精気)をスピリトゥスとして標記する研究もある[5]

脚注

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  1. ^ a b 世界大百科事典「息」
  2. ^ François, Alexandre "Semantic maps and the typology of colexification: Intertwining polysemous networks across languages", in Vanhove, Martine, From Polysemy to Semantic change: Towards a Typology of Lexical Semantic Associations, Studies in Language Companion Series 106, Amsterdam, New York: Benjamins, 2008年, p. 195
  3. ^ 大辞泉、小学館
  4. ^ 世界大百科事典「呼吸」
  5. ^ 比留間亮平「ルネサンスにおけるスピリトゥス概念と生命論」死生学研究. 第7号, 2006.3.25, pp. 139-164,東京大学グローバルCOEプログラム「死生学の展開と組織化」

参考文献

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関連項目

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外部リンク

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