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「フェアリーランドストーリー」の版間の差分

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2020年1月1日 (水) 08:36時点における版

フェアリーランドストーリー
The Fairyland Story
ジャンル 固定画面アクション
対応機種 アーケードゲーム (AC)
開発元 タイトー
発売元 タイトー
ディレクター 緒方正樹
波多野幹夫
デザイナー 辻野浩司
シナリオ 石田一朋
音楽 Y.TSUCHIDA
君島正
美術 西村年幸
きたがわてつお
人数 1 - 2人(交互プレイ)
メディア 業務用基板
(194.00キロバイト
稼働時期 日本 1985071985年7月
対象年齢 CEROA(全年齢対象)
デバイス 2方向レバー
2ボタン
CPU Z80 (@ 5.367 MHz)
MC68705 (@ 2 MHz)
サウンド Z80 (@ 4 MHz)
AY-3-8910A (@ 2 MHz)
MSM5232 (@ 2 MHz)
DAC
ディスプレイ ラスタースキャン
横モニター
256×224ピクセル
60.00Hz
パレット512色
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フェアリーランドストーリー』(The Fairyland Story)は、1985年7月に日本のタイトーから稼動された固定画面アクションゲームである。

主人公の「トレミー」および「ロドミー」を操作し、大トカゲ「ドラコリスク」を倒して奪われた「ホーリージェム」を取り戻し、伝染病が蔓延したアルファルファ王国を救出する事を目的としたゲーム。同社のアーケードゲーム『ちゃっくんぽっぷ』(1984年)や『バブルボブル』(1986年)と似たゲームシステムであるが、『バブルボブル』とは異なり2人同時プレイはできない。

開発はタイトーが行い、ディレクターは後に『ニンジャウォーリアーズ』(1988年)を手掛けた緒方正樹および『奇々怪界』(1986年)を手掛けた波多野幹夫、企画は『ニンジャウォーリアーズ』を手掛けた辻野浩司、脚本は『ミズバク大冒険』(1990年)を手掛けた石田一朋、音楽は『バブルボブル』を手掛けた君島正が担当している。

1987年MSXに移植され、1991年にはX68000に移植された。2003年には携帯電話ゲームとしてiアプリにて配信された。アーケード版はPlayStation 2用ソフト『タイトーメモリーズ 上巻』(2005年)、PlayStation Portable用ソフト『タイトーメモリーズ ポケット』(2006年)に収録された。

ゲーム内容

システム

2方向レバーでの左右移動、ジャンプと「魔法」の2ボタンで主人公の「魔法使い」のトレミーを操作する。固定画面のステージに配置された床ブロック上を移動し、画面内に配置された敵を全て倒す とステージクリア。全101ステージをクリアすると終了する。

床ブロックは、ジャンプで上昇中は通り抜け、下降時には足元との接触判定があり通り抜けずに着地する。そのため、上へはジャンプ、下へは落下で移動を行う。

一部を除き敵キャラの頭上に乗る事ができ、それを利用しないと移動できない場所があるため、倒す順序や移動手順を考えなければならず、パズル的要素が強い。また、ミスするとその面の初期状態に戻り、倒した敵が全て復活する(そうでないとクリアできなくなる状況が生じる)。

『バブルボブル』以降の作品とは違い、同時プレイはできない。2人プレイ時は、ミスしたときに入れ替わる。

なお、以下の方法のいずれかで敵を倒すことができる。

  • 魔法で敵をケーキにしたのち、さらに何度も魔法をかけ続けて消滅させる
  • 魔法で敵をケーキにして、それを運び床に落とす
  • 落としたケーキで敵を巻き込む
  • アイテムで倒す(後述)
  • ウォームに敵を食べさせる
  • 最後の1匹になった場合に時間が一定経つと自動的に消滅する(永久パターン防止)

また、以下のいずれかにあてはまるとミスとなる。

  • 敵に当たる
  • ケーキに潰される
  • ウィザードの魔法に2回かかる(1回目は小さくなる。ちなみに魔法をかけたウィザードを倒せば元に戻れる)
  • サラマンダーやドラゴリスクの吐いた炎に当たる
  • ウォームに食べられる

得点は9,999,990点でカンストとなる。

アイテム

ステージ内で特定の動作によりステージによって決められた特定箇所にパワーアップアイテムが出現する。これらを獲得する事によってさまざまな効果が発生して、より有利にゲームを進めることが可能になる。

  • Magic Stuff(マジックスタッフ) - 一定時間、敵の動きが1/2のスピードになる。
  • Silver Scepter(シルバーセプター) - 一定時間、魔法の飛距離が大幅に伸びる。
  • Gold Scepter(ゴールドセプター) - 一定時間、敵を魔法で一撃で倒すことが出来るようになる。
  • Moon Tiara(ムーンティアラ) - 強制的に月が出現し、一定時間、敵をケーキに変えてしまう。また、フェアリーになってしまっている場合、元の姿に戻ることができる(ただし、月はMoon Tiaraを取らなくても出現することもある)。
  • Star Tiara(スターティアラ) - 一定時間、星が大量に降り注ぎ、星に当たった敵を倒してくれる。
  • Scroll of Fire(スクロール・オブ・ファイア) - 一定時間、ケーキ化の魔法のかわりに炎の魔法になる。即死効果を持ち、さらに貫通する。
  • Scroll of Ice(スクロール・オブ・アイス) - 一定時間、敵が氷漬けになる。
  • Glass Potion(グラスポーション) - 一定時間、透明になり敵を透過できる。
  • Change Potion(チェンジポーション) - 一定時間、トレミーが赤いネズミに変身して無敵になる。さらに体当たりで敵を倒すことも可能。
  • Mystical Orb(ミスティカルオーブ) - 一定時間、歩くたびに30点加算される。
  • Holy Water(ホーリーウォーター) - ボーナス得点
  • Crystal Ring(クリスタルリング) - ボーナス得点
  • Mystical Feather(ミスティカルフェザー) - 現在のステージ+敵の残っている数のステージにワープする(ワープ先が98面以降だった場合、強制的に98面にワープされる)
  • Book of Death(ブック・オブ・デス) - 地震により、ケーキになっている敵も含めて全滅する。
  • Book of Life(ブック・オブ・ライフ) - 1UPアイテム

コイン

落としたケーキで敵を巻き込んで潰すと、落下地点に現れる(多くの敵をまとめて潰すほど、高価なコインが出現)。 銅貨・銀貨・金貨の3種類があり、取るとボーナス点が入る(高価なものほど高得点)。またミスせずに取り続けることで、ボーナス点の倍率が上昇していく。

ストーリー

フェアリーランドの北の辺境に存在する平和な国、アルファルファ王国。住人達は不思議な魔力を持ち、互いに魔法の腕を磨き合っていた。しかし、ある日のこと王国は伝染病が蔓延し住人達は病床に伏し、ついには国王アルファルファ3世も病に倒れる事態となった。

アルファルファ3世の娘である「トレミー」は、病に倒れた住人たちを看病しながら王国再建の機会を窺っており、王国が荒廃した原因が大トカゲである「ドラコリスク」の魔力による災いである事を突き止めた。

「ドラコリスク」はある日多くのモンスターを解き放ち、王国に対して一気に攻め入ってきた。急襲された王国はモンスター達に敗れ、王国の象徴であった「ホーリージェム」を奪われてしまう事態となった。王国を救出するため、「トレミー」は友人である「ロドミー」と共に「ドラコリスク」を倒して「ホーリージェム」を取り戻す旅へと出る事となった。

キャラクター

トレミー(PTOLEMY)
主人公で、アルファルファ王国の第三王女。
ロドミー
トレミーの親友のドラゴン。7面ごとのデモ画面のみに登場し、トレミーを背に乗せて空を飛ぶ。『ぽっぷんぽっぷ』では姿を変えられて2Pキャラとして登場。
オーク(ORC)
トレミーを執拗に追いかける。
ウィザード(WIZARD)
トレミーと横軸が重なると三日月状の魔法を飛ばしてくる(射程は短い)。トレミーはこの魔法に当たると「フェアリー」に変身させられ、ケーキ化魔法の射程距離が短く、移動速度が遅くなる。変身させた敵を倒せば元の姿に戻れるが、前述の永久パターン防止でその敵が消滅すると、後述の特定のアイテム取得かミスするまで元の姿に戻る事が出来ない。フェアリー状態で三日月状の魔法に当たるとミスになる。
サラマンダー(SALAMANDER)
トレミーと横軸が重なるとトサカが光り、速くて画面の端まで届く火炎玉を吐く。
ゴーレム(GOLEM)
基本的にオークと同じだが、時々一定時間止まる。耐久性があり、ケーキにしてもすぐに復活する。
レイス(WRAITH)
魔法を察知して透ける技を持っている。
クレリック(CLERIC)
画面上の敵が自分を含めて4匹以下になると3人の分身を出現させる。本体以外はトレミーの魔法1発で消滅する。
ウォーム(WORM)
英字では"WORM"だが、このゲームでの呼び名は「ウォーム」。所々にあるワープトンネルに住み着いてトレミーを食べようとする。倒すことは出来ない。敵味方関係無く食べてしまうため、意外と役に立つ。
ドンドコドン』にも同じく「ウォーム」の名称で登場、同様のことができる。
ホーンド(HORNED)
ラウンドがスタートして一定時間後に残りの敵が2匹以上だった場合に出現し、画面を一旦周回したあと、トレミーを執拗に追いかけてくる。永久パターン防止キャラ。
ドラコリスク(DRACOLISK)
最終ボス。6本足の巨大なドラゴン。

また、MSX移植版には以下の敵キャラが追加されている。

アイアンゴーレム
ゴーレム以上にケーキ化からの復活が早い。魔法の連射可能速度よりも早いため、魔法連射で倒す事は不可能。
フラック
トレミーと同じ魔法が使える。しかも魔法の射程距離は画面の端から端まで届く。
スケルトン
ドラコリスクの護衛として最終面のみに登場。動きや能力はオークと同じだが、何度倒しても復活する。

移植版

No. タイトル 発売日 対応機種 開発元 発売元 メディア 型式 備考
1 フェアリーランドストーリー 日本 198709031987年9月3日
MSX タイトー GA夢/ホット・ビィ ロムカセット -
2 フェアリーランドストーリー 日本 199109271991年9月27日
X68000 エルステッド エス・ピー・エス 5インチフロッピーディスク GS-202
3 フェアリーランドストーリー 日本 2003年6月16日[1]
iアプリ グレフ タイトー ダウンロード
(タイトーG@MEパーク)
-
4 タイトーメモリーズ 上巻 日本 200507282005年7月28日
PlayStation 2 タイトー タイトー DVD-ROM SLPM-66057 アーケード版の移植
5 Taito Legends 2 ヨーロッパ 200603312006年3月31日
アメリカ合衆国 200705162007年5月16日
PlayStation 2
Xbox
タイトー
Empire Interactive
Atomic Planet
ヨーロッパ Empire Interactive
アメリカ合衆国 セガ
DVD-ROM - アーケード版の移植
6 Taito Legends 2 ヨーロッパ 200603312006年3月31日
アメリカ合衆国 200707102007年7月10日
Windows タイトー
Empire Interactive
Atomic Planet
ヨーロッパ Empire Interactive
アメリカ合衆国 セガ
DVD-ROM - アーケード版の移植
7 タイトーメモリーズ ポケット 日本 200601052006年1月5日
PlayStation Portable タイトー タイトー UMD ULJM-50706 アーケード版の移植
8 Taito Legends Power-Up ヨーロッパ 200610062006年10月6日
オーストラリア 200611092006年11月9日
アメリカ合衆国 200705172007年5月17日
PlayStation Portable タイトー タイトー UMD ヨーロッパ ULES-00473
オーストラリア ULES-00473
アメリカ合衆国 ULUS-10208
アーケード版の移植

スタッフ

アーケード版
  • 原作・脚本:石田一朋
  • 企画・デザイン:ONIJUST.H(辻野浩司)
  • 背景:西村年幸、きたがわてつお
  • 音楽:Y.TSUCHIDA、君島正
  • 監督:緒方正樹、波多野幹夫
MSX版
  • ディレクター:石田一朋
  • ゲーム・デザイナー:辻野浩司
  • プログラマー:石田一朋
  • オリジナル・キャラクター・デザイン:辻野浩司

評価

アーケード版
  • ゲーメストムック『ザ・ベストゲーム』(1991年)の紹介文では、アイテムの豊富さや全101面ある様々な趣向を凝らしたステージに関して肯定的に評価されている[2]
  • ゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』(1998年)では「秀作ゲーム紹介」に選定され、同書にてライターのずるずるは本作がステージが全101面存在する事、アクションパズルの要素を持っている事を指摘した[3]。また本作の魅力は敵のまとめ消しにあると指摘し、如何に敵をまとめるか、如何に高得点を稼ぐかが面白さになっていたと称賛した[3]。その他、本作の前に同社から稼働された『ちゃっくんぽっぷ』や本作の後に稼働された『バブルボブル』など、基本的なゲームシステムを同じくした作品が継続された事に関して、固定ファンを獲得していた事を述べている[3]

備考

  • ラウンド57は、同社から稼働された『べんべろべえ』(1984年)というアーケードゲームに登場するカズヤ君という敵キャラクターをデザインしたものである。
  • ビデオゲーム版およびX68000版で、ゲームオーバー時(またはオールクリアー時のネームエントリー後)に、魔法ボタンを押し続けているとキャラクター紹介とスタッフロールが流れる。
  • MSX版のタイトルが、英字ロゴはビデオゲーム版と同じ『THE FAIRYLAND STORY』なのに対し、日本語タイトルは『フェアリーランド』と表記されている(パッケージ、ROMカートリッジ共)。

脚注

  1. ^ ダイジェストニュース:サービス” (日本語). ケータイ Watch. インプレス (2003年6月13日). 2019年12月21日閲覧。
  2. ^ 「ビデオゲーム フルリスト」『ザ・ベストゲーム 月刊ゲーメスト7月号増刊』第6巻第7号、新声社、1991年7月1日、175 - 216頁、ASIN B00BHEECW0 
  3. ^ a b c 「秀作ゲーム紹介」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、144頁、ISBN 9784881994290 

関連項目

外部リンク