「闘いの挽歌」の版間の差分
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| カプコン |
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2020年1月1日 (水) 09:04時点における版
ジャンル |
横スクロールアクション ハックアンドスラッシュ |
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対応機種 |
アーケード (AC) 対応機種一覧
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開発元 | カプコン第2企画室 |
発売元 |
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デザイナー | 西山隆志 |
プログラマー | 江川陽一 |
音楽 | 森安也子 |
人数 | 1 - 2人(交互プレイ) |
メディア |
業務用基板 (768.50キロバイト) |
稼働時期 |
INT 1986年4月 |
対象年齢 | CERO:A(全年齢対象) |
デバイス |
8方向レバー 2ボタン |
CPU | Z80 (@ 6 MHz) |
サウンド |
Z80 (@ 4 MHz)×2 YM2203 (@ 1.5 MHz)×2 MSM5205 (@ 384 kHz) |
ディスプレイ |
ラスタースキャン 横モニター 256×240ピクセル 60.00Hz パレット1024色 |
『闘いの挽歌』(たたかいのばんか、英題:Trojan)は、カプコンが1986年4月に稼働開始したアーケード用横スクロールアクションゲーム。
主人公「リュウ」を操作し、核戦争後の世界を支配する剣王を倒し、世界を救出する事を目的としている。
同年12月24日にはファミリーコンピュータ版、また北米のみPC/AT互換機版が発売され、ファミリーコンピュータ版は2016年8月31日よりWii Uバーチャルコンソールにて配信が開始されている。
アーケード版は後にPlayStation 2およびXbox用ソフト『カプコン クラシックス コレクション』(2005年)に収録された他、PlayStation Portable用ソフト『カプコン クラシックス コレクション』(2006年)、PlayStation 3およびXbox 360用ソフト『カプコン アーケード キャビネット』(2013年)に収録された。
概要
サイドビュー形式のアクションゲーム。プレイヤーキャラクターと敵キャラクター達は当時としてはかなり大型で見栄えのするグラフィックが用いられている。それとは対照的にゲーム内容は非常にシンプルかつストイックであり、ステージにはギミック的な要素はほとんど存在せず[1]、プレイヤーを脅かす要因はもっぱら敵キャラクターからの攻撃である。
主人公の攻撃方法は剣だけで、防御は盾で行う。ただし、丸まり攻撃やマジックボールを盾で受けると素手になる。
『NAMCO x CAPCOM』(2005年)のシルフィーの通常技に本作の名前のものがある。ゲーム誌『ゲーメスト』の通販コーナー、『まるゲ[2]屋』の吉崎観音四コマ漫画にて、このゲームの主人公がカプコンゲームの初代の「リュウ」である事が判明している[3]。
ゲーム内容
8方向レバーと2つのボタンを使って、主人公「リュウ」を操作する。2つのボタンの効果は武器を持っているときは「剣を振る」と「盾で防御」だが、素手になると「パンチ」と「キック」に変更される。
全6ステージの2周構成で、合計12ステージ。画面の左右から迫ってくる敵を倒して進む。各ステージの最後にいるボスを倒せばクリア。
プレイヤーの体力ゲージは攻撃を受けると減っていく。体力回復にはステージクリアか、時々登場する回復アイテム(翼の生えたハート)を取るしかない。体力が全て無くなるか、タイムオーバーで1ミスとなる。3ミスでゲームオーバー。ただし、コンティニューすると一定のポイントからゲームが再開する。
設定
ストーリー
核戦争が終局を迎えた世紀末、剣王が率いる悪の軍団によって支配され続けている世界があった。この世界の人々は悪の軍団の横暴なやり方に怯えながらの生活をすごしていた。すべての武術を習得している君は、剣王の力に怯えている人たちの依頼を受け、この世界に再び平和を呼び戻すべく悪の軍団に立ち向かう[4]。
ステージ構成
- STAGE 1:FIRST MISSION
- 廃墟の街の中を進むステージ。
- STAGE 2:THE CRAGGY CLIFF
- 岩山を背景に進むステージ。
- STAGE 3:HIDING PLACE 1
- ビルの内部をエレベーターに乗って進むステージ。
- STAGE 4:HIDING PLACE 2
- 建物内部を進むステージ。
- STAGE 5:HIDING PLACE 3
- 建物内部をマンホールの穴から下へと進むステージ。
- STAGE 6:THE FINAL BATTLE
- 古めかしい宮殿のような場所を進むステージ。
キャラクター
- リュウ
- 本作の主人公。ファミコン版のVSモードの1Pでもある。
敵キャラクター
中堅雑魚
2発以上の攻撃を当てないと倒せない雑魚。
- スラッシュ(Slash)
- 普段はナイフを投げるが、時々マジックボールを投げてくる。
- バーバリアン(Berbarian)
- ファミコン版のみ登場。沼から飛び出して火を噴く怪人。
ボス敵
エンディングの後に彼らの紹介シーンが登場する。
- マムシ(Mamushi)
- 斧を持った暴漢。アーケード版では素顔だが、ファミコン版では覆面を被っている。
- アイアンアーム(Iron Arm)
- 片手が義手になっている巨漢。ファミコン版では義手が飛び道具になっている。
- アルマジロン(Armadillon)
- 背中を固い甲羅で覆った怪人。丸まり攻撃と火炎弾が武器。
- ゴブリン(Goblin)
- 高く飛び跳ねることができる醜悪な風貌の男。棘の玉を投げる。
- マッスラー(Muscler)
- 兜と肩当のみで武装したパンツ姿の巨漢。ガード不可の棍棒が武器。
- トロージャン(Trojan)
- リュウと似た技を使うアキレス配下の剣士。ファミコン版のVSモードの2Pはこの敵である。
- アキレス(Achilles)
- 悪の軍団を率いる「剣王」。本作の最終ボス。長剣を使う。リュウとの対決前にはアーケード版では剣の鞘を投げ捨てるが、ファミコン版ではマントを脱ぎ捨てる。
- キングスリーク(King Shriek)
- ファミコン版のみ登場。アキレス戦の直前で対決する闘士で、長い鎖の付いた鉄球が武器。登場時に壁を破壊し瓦礫を飛ばしながら登場する演出があり、飛ばす瓦礫にも攻撃判定が存在する。
移植版
No. | タイトル | 発売日 | 対応機種 | 開発元 | 発売元 | メディア | 型式 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | ![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() ![]() |
ファミリーコンピュータ | カプコン第2企画室 | カプコン | 1メガビットロムカセット[5] | ![]() ![]() ![]() |
|
2 | Trojan | ![]() |
PC/AT互換機 | カプコン | カプコン | フロッピーディスク | - | |
3 | カプコン クラシックス コレクション | ![]() ![]() ![]() |
Xbox PlayStation 2 |
カプコン | カプコン | DVD-ROM | PS2:![]() ![]() ![]() |
アーケード版の移植、Xbox版は日本未発売 |
4 | カプコン クラシックス コレクション | ![]() |
PlayStation Portable | カプコン | カプコン | UMD | ULJM-05104 | アーケード版の移植 |
5 | カプコン アーケード キャビネット | ![]() ![]() |
PlayStation 3 (PlayStation Network) Xbox 360 (Xbox Live Aracade) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | |
6 | Capcom Arcade Cabinet: Game Pack 3 | ![]() |
PlayStation 3 (PlayStation Network) Xbox 360 (Xbox Live Aracade) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | |
7 | Capcom Arcade Cabinet: All-In-One Pack | ![]() |
PlayStation 3 (PlayStation Network) Xbox 360 (Xbox Live Aracade) |
カプコン | カプコン | ダウンロード | - | アーケード版の移植 |
8 | 闘いの挽歌 | ![]() |
Wii U | カプコン | カプコン | ダウンロード (バーチャルコンソール) |
- | ファミリーコンピュータ版の移植 |
- ファミリーコンピュータ版
- 業務用にはいない敵キャラクターが登場する。
- 回復アイテム以外のパワーアップアイテムが追加されている。
- 2周目はなく、6ステージ終了でエンディング。
- コンティニューはゲームオーバー後のタイトル画面でコマンドを入力してスタートする。
- VSモードが追加されている。
- ファミリーコンピュータ版の発売時にTVCMが放映され、随所に散りばめた新要素の映像と終盤の映像に追加キャラクターであるキングスリークの登場シーンで印象付けた。なおTVCMのナレーションは声優の山田康雄が担当している。
- PlayStation 2版
- ジャンプボタンを含む3ボタンでの操作になる。
スタッフ
- アーケード版
- ゲーム・デザイン:西山隆志
- プログラマー:江川陽一
- 音楽:森安也子
- ファミリーコンピュータ版
- 音楽:森安也子
- 音楽プログラマー:坂口由洋
評価
評価 | ||||||||||
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|
- アーケード版
- 1998年にそれまで発売されていたアーケードゲーム全てを対象に行われたゲーメストムック『ザ・ベストゲーム2』では「秀作ゲーム」として選定され、「操作系は、レバーでジャンプを行い、2つのボタンは剣を振るものと、盾を構えるものがあった。当時、ボタンでガードというアイデアは初めての試みだった」、「それほど派手ではなく、かつゲームの難易度が半端じゃなく高いので、やらなかった人が多いが、ハマった人はこれほどハマったゲームはないといっていいほど熱いゲームだ」と難易度の高さに関して指摘しているが、操作性における革新性と、熱中度に関して肯定的に評価されている[11]。
- ファミリーコンピュータ版
- ゲーム誌『ファミコン通信』の「クロスレビュー」では、6・7・8・7の合計28点(満40点)となっている[10][12]。レビュアーの意見としては、「暗くてジメジメした世界が展開されている」、「難しくて進めなかった『魔界村』の5倍くらいは面白い」などと評されている[10]。
- ゲーム誌『ファミリーコンピュータMagazine』の読者投票による「ゲーム通信簿」での評価は以下の通りとなっており、19.68点(満30点)となっている[5]。
項目 キャラクタ 音楽 操作性 熱中度 お買得度 オリジナリティ 総合 得点 3.57 3.28 3.22 3.51 3.01 3.09 19.68
脚注
- ^ ファミコン版には隠し小部屋が存在するがトラップ要素のある物は少ない。
- ^ 正確には○の中に「ゲ」の文字が入っている。
- ^ 2代目は必殺無頼拳、3代目がストリートファイターシリーズ、4代目以降はブレスオブファイアシリーズ。
- ^ 業務用販促チラシより。
- ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、76頁。
- ^ “『闘いの挽歌』がWii Uバーチャルコンソールにて8月31日配信決定!” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA (2016年8月24日). 2019年5月30日閲覧。
- ^ “Wii U向けバーチャルコンソールで「闘いの挽歌」,8月31日に配信開始” (日本語). 4Gamer.net. Aetas (2016年8月24日). 2019年5月30日閲覧。
- ^ そみん (2016年8月24日). “4人対戦が熱い『スターフォックス64』、剣と盾で戦う名作『闘いの挽歌』がWii U用VCで配信決定” (日本語). 電撃オンライン. KADOKAWA. 2019年5月30日閲覧。
- ^ “Trojan for NES (1986)” (英語). Moby Games. Blue Flame Labs. 2017年4月16日閲覧。
- ^ a b c 『ファミコン通信』第1・2合併号、アスキー、1987年1月9日。
- ^ 「ザ・ベストゲーム」『GAMEST MOOK Vol.112 ザ・ベストゲーム2 アーケードビデオゲーム26年の歴史』第5巻第4号、新声社、1998年1月17日、145頁、ISBN 9784881994290。
- ^ “闘いの挽歌 まとめ [ファミコン]” (日本語). ファミ通.com. KADOKAWA CORPORATION. 2017年4月16日閲覧。
外部リンク
- KLOV(英語)
- 闘いの挽歌(ファミリーコンピュータ版) - Wii Uバーチャルコンソール
- Trojan - MobyGames(英語)