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「サイレントヒル4 ザ・ルーム」の版間の差分

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『'''サイレントヒル4 ザ・ルーム'''』は、[[コナミ]]から発売されたゲームソフト。『[[サイレントヒル]]』シリーズの4作目に当たる。
『'''サイレントヒル4 ザ・ルーム'''』は、[[コナミ]]から発売されたゲームソフト。『[[サイレントヒル]]』シリーズの4作目に当たる。

2020年1月1日 (水) 09:33時点における版

SILENT HILL 4: THE ROOM
ジャンル ホラーアドベンチャー
対応機種 PlayStation 2
Xbox(日本国外)
Microsoft Windows(日本国外)
ゲームアーカイブスPS3
開発元 コナミ
発売元 コナミ
人数 1人
メディア DVD-ROM 1枚
・GA ダウンロード(3,809MB)
発売日 2004年6月17日
KONAMI The BEST 2005年6月9日
・GA 2012年10月17日
対象年齢 CEROC(15才以上対象)
その他 初回限定特典として、8cmシングルCD「響談 ぬけられぬ雨の吉原・特別篇」が同梱された。ベスト版には同梱されていない。
日本国外ではXboxWindowsにもリリースされた。
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サイレントヒル4 ザ・ルーム』は、コナミから発売されたゲームソフト。『サイレントヒル』シリーズの4作目に当たる。

ゲーム概要

本作はシリーズの世界観を引き継ぎつつも独自の舞台設定を有しており、物語の演出や展開などが今までとは異なっている。また、システム面においても大幅なモデルチェンジが図かれた(詳細は後述)。

前述のとおり、本作はシリーズの他作品との違いが非常に多い。主なものを以下に列挙する。

世界観に関わる変更点
  • ゲーム冒頭から終盤までの拠点となる「自室」(サウスアッシュフィールドハイツ302号室)が登場する。
  • サイレントヒル市そのものを訪れる場面が存在せず、ある人物が記憶を元に創造した「世界」を探索する。
  • 市街地などを探索して目的地へ向かうという場面が存在せず、自室から「穴」を通じて他の「世界」へと移動する。
  • 探索していた建造物などが「裏世界」へ移行するという演出が存在しない(ただし、自室の侵食現象など「裏世界」に似た描写は存在する)。
  • ダメージを与えても絶対に倒せない敵「ゴースト」が登場する。
  • UFOエンディングが存在しない。
システムに関わる変更点
  • 移動操作が2Dのみに固定された。過去作の移動操作は基本的に3Dであり、オプションで2Dに変更可能だったが、本作では変更不能である。
  • 一度に持ち運べる武器、アイテムの数が10個に制限された。不要なアイテムは自室のアイテムボックスへと収納しなくてはならない。
  • 打撃武器は攻撃ボタンを長押しすることでチャージ攻撃を放つ事が出来、そのモーション中は無敵になる。
  • 銃の弾薬は1マガジンで1つのアイテムという形になり、多量の弾薬を持ち歩くことが困難になった。
  • シリーズ恒例のアイテムだった懐中電灯(ライト)は登場せず、探索や戦闘が困難になる暗所自体が存在しない。
  • 同様に携帯ラジオをクリーチャー探知機として使うことは出来ないが、自室に怪奇現象が発生するとラジオがノイズを発する。

ストーリー

サウスアッシュフィールドハイツ302号室の住人、ヘンリー・タウンゼントに異変が起きる。毎晩悪夢を見るようになり、そして部屋から出られなくなってしまった。ドアが開かないのはもちろん、窓や壁さえも壊すことができず、電話も通じない。

部屋から出られなくなって5日目、浴室の壁に巨大な穴が開いた。ヘンリーは、この穴を通じて部屋からの脱出を試みるが、穴を抜けた先には見慣れた地下鉄の駅や、見知らぬ湖など、異様な世界が待ち受けていた。

登場人物

主要登場人物

Henry Townsend:ヘンリー・タウンゼント/男/20代後半
本作の主人公で、SAFハイツ302号室の住人。どんな時にも冷静で感情をあまり表に出さない穏やかな性格だが、時折突然の場面に動揺を見せるなど取り乱す一面もある。また、職業は不明だが、部屋中に自らが撮影した写真を飾っていることや、スクラップブックを持ち歩いていることから、カメラマンであると推測でき、また彼自身のサイレントヒルとの関連性は数年前に観光で行った事があり、自室にトルーカ湖の写真を飾っている程度である。302号室に2年前から住み始め、そこでの生活を気に入っていたが、5日前から異変が起き始め、毎晩悪夢を見るようになり、遂には部屋から出られなくなってしまい、突如バスルームに出現した異世界に通じる大きな穴へ身を投じ、異変の謎を解いていくこととなる。中盤から行動を共にするアイリーンや、15番目の犠牲者であるジョセフの協力を得て、異世界の最深部を目指す。その後、最終局面にて、自室に築かれていた異空間に辿り着いてウォルターと対峙し、激闘の末に偶像のウォルターを撃破するが、エンディングによって結末が違って死亡するか、生還して脱出を果たす。
Eileen Galvin:アイリーン・ガルビン/女/23歳
本作のヒロインで、隣の303号室に住んでいる若い女性。優しい性格の持ち主だが、他人に頼りがちな弱い面もある。また、ヘンリーとはお互いに顔と名前を知っている程度の仲である。『サイレントヒル2』のマリアのような単なる脆弱な同行者ではなく、片手しか使えない満身創痍の身ながらもバッグやチェーンなどの自身専用の武器を手にクリーチャーを攻撃できるが、負傷の為にあまり走れず、梯子の昇降や高所から飛び降りる事が出来ない。また、儀式の影響で異世界に取り込まれ(ゴースト化)つつあり、ライフが尽きても一定時間経過すれば復活する代わりに後述の「浸食」が大きく進んでしまうが、「浸食」の度合いによってはヘンリーに害を成す事もある。条件を満たすとコスチュームチェンジが可能となる。また、自室に開けられた穴から彼女本人の部屋が覗け、異世界に取り込まれる前にはテレビを見たり、パーティーに行く支度をしている様子を見る事ができる。現実世界で友人のパーティーに行く為の準備をしていたが、物語の中盤に『サイレントヒル』のアレッサや『サイレントヒル3』のヘザーのように神の母体としての役割を与えられた事から異世界に取り込まれ、ウォルターに重傷を負わされる。その後は背中に大きく「20121」という傷を刻まれ、そのまま20番目の犠牲者となるはずだったが、「幼きウォルター」に助けられて一命を取り留め、現実世界において病院に搬送される。その後、「病院の世界」で意識を失っていたところをヘンリーと合流し、以降は彼と共に異世界の最深部を目指して「二度目の世界」を探索しながらヘンリーを手助けする。その後のエンディングによっては神を出産して死亡するか、或いはヘンリーと共に生還して脱出を果たす。
Walter Sullivan:ウォルター・サリバン/男/24歳
目撃者達から「コートの男(The man with the coat)」と呼ばれるロングヘアーの青年だが、実は本作の世界観の要となるキーパーソンで、正体は異変を引き起こした事件の首謀者である。常に落ち着いた雰囲気を持ち、表情は優しげで、物腰は柔和であり、「アパートの世界」でヘンリーと出会った際は穏やかな口調で話し掛けてくるが、一方では時折不気味な雰囲気を醸し出してもいる。また、血痕が付着した紺色のロングコートを身に纏っている。34年前にSAFハイツ302号室で望まれぬ生を受け、へその緒が付いたまま両親に捨てられたが、後に教団の孤児院「希望の家」に引き取られ、そこで司祭であるジミー・ストーンやジョージ・ロステンに神を復活させる儀式「21の秘跡」の「術者」として育成される。その後、自分が生まれた場所である302号室そのものを母親だと思い込むようになり、度々SAFハイツを訪れたが、それにより両親に捨てられた過去やアンドリューによる虐待から世の中に対する恐怖や憎しみを抱く様になり、この汚れた世界から母親である302号室を救いたいと思うようになる。そして、24歳の時にかつてジョージによって潜在意識に刷り込まれた神の使者「ヴァルティエル」が覚醒したことが原因となり、儀式の為なら殺人すら厭わない危険人物へと変貌し、遂に儀式を開始して自らを育てたジミーやジョージ、『2』に名前が登場したロケイン兄妹を含む10人もの人間を儀式の生け贄の為に殺害したが、逮捕された後は自らを犠牲者とする「解放の儀式」の為に拘置所独房内でスプーンを喉に刺して自殺した(この事件は『2』に登場する記事にも記されており、後に「ウォルター・サリバン事件」と呼ばれる様になる)。死後は肉体や母親への執着から解放されたゴーストと化し、更にはSAFハイツに異世界を創造するが、直後にジョセフを含む四人の人間を、儀式の生け贄として異世界に引き込んで殺害した(世間では模倣犯の犯行であると推測され、「第2のウォルター・サリバン事件」と呼ばれる)。そして、本作では儀式の完遂の為にヘンリーの目の前で四人の人間を次々と殺害し、物語の中盤からは最後の生け贄であるヘンリーとアイリーンを執拗に付け狙うが、終盤では巨大な怪物に変貌した自らの遺体と共に現れ、ヘンリーと対峙する。その後のエンディングによっては神を復活させて302号室を手に入れるか、ヘンリーとの死闘の末に返り討ちに遭って完全に死亡する。
Walter:ウォルター(偶像)
「解放の儀式」を行ったことで自らの肉体から解放されて不死を手に入れたウォルターが従える偶像。母親への一途な想いが分離して具現化した存在である「少年ウォルター」とは違い、儀式を完遂する為に殺人を続けるだけの傀儡と言える(ジョセフ曰く「殺人マシーン」とのことである)が、外見や動作は生前と変わらず、自然な会話もできる。また、所持する武器は、拳銃と鉄パイプ、拳銃とチェーンソー、二丁拳銃の3パターンで、特に拳銃での攻撃は威力が高く、距離が離れていても撃ってくる上に命中精度も高い為にかなりの脅威といえる。ゴーストやホイールチェアと違って「負の力」を放つことはなく、壁のすり抜けもできない。また、ゴーストと同様に一定のダメージを与えることで一時的に動きを止められるが、一定の時間が経過するか、ヘンリーが別のエリアに移動すると復活する上に帰服の剣も通用せず、更には行動範囲内であれば扉を開けて別のエリアに逃げ込んでも同じく扉を開けて追跡してくる。最後の対峙では残像を残す程の高速移動で迫ってくる上に、一切の攻撃が効かない。また、耐久力は道中で遭遇した時よりも大幅に向上しており、更には体当たりでヘンリーを吹き飛ばすといった攻撃も行うため、実体化したとしても強敵であることに変わりはない。初登場時こそヘンリーに穏やかに接するが、物語の中盤からヘンリーとアイリーンの前に何度も現れ、儀式の遂行の為に二人の命を執拗に狙う。終盤では隠し部屋にある「儀式の間」にて巨大な本体と共に現れるが、本体にへその緒を埋め込んだ上で石板から引き抜いた8本の「聖母の槍」を突き刺すという赤の書に従ったヘンリーによって回復能力や不死を失って実体化させられ、最期はヘンリーに止めを刺されて倒された。
Little Walter:ウォルター少年/男/6歳
母親を求めて色々な場所を徘徊する幼い少年だが、正体は「解放の儀式」によってウォルターから分離した「純粋に母親を求める想い」が幼年時代の彼の姿を借りて具現化した存在である。自身の名前もまた「ウォルター・サリバン」であり、子供らしからぬ悲壮感を漂わせているが、何故かアンドリューに非常に恐れられている。異世界を彷徨っており、ヘンリーやアイリーンと度々出会うが、エンディングによっては302号室を手に入れるか、ウォルター本体の死により異世界と共に消滅する。
Walter′s true body:ウォルター本体
本作の最終ボスである拘束された巨大な怪物の姿をしたウォルターの本体で、死亡時の青年の姿や幼少の頃の姿と並ぶ異世界におけるウォルターの三つ目の姿であり、302号室の隠し部屋に隠されていたウォルターの死体が異形と化した姿且つウォルターの真の姿でもある。異様に長いへその緒やワイヤーで拘束されている為、ヘンリーに対して直接攻撃することができないが、傀儡である自らの偶像を自由に操ることはできる。10年前に解放の儀式を執り行い、「21の秘跡」の「術者」として自ら11番目の犠牲者となり、異世界を創造した。その後、302号室の異空間で偶像と共に現れ、偶像を利用してヘンリーを殺そうとするが、赤の書に従ったヘンリーにより犠牲者達から抜き取った8本の「聖母の槍」で突き刺されて偶像の不死性を失われてしまい、最期はヘンリーの手で偶像が倒されたことで本体自身も死亡した。
Frank Sunderland:フランク・サンダーランド/男/年齢不詳
SAFハイツの管理人である老人で、『2』の主人公であるジェイムスの父親。アパート創立以来は管理人を勤めており、105号室を管理人室として使用している。34年前にアパートの一室でへその緒が付いたまま置き去りにされた赤子を発見し、病院へ運んだが、その際にウォルターの臍の緒を見つけており、ずっと捨てられずに大事に持つこととなる。現実世界にのみ登場し、ヘンリーが住む部屋の扉の覗き窓から他の住人達とのやり取りを見られており、始終異世界に取り込まれる事はなかったが、エンディングによっては死亡する。
Joseph Schreiber:ジョセフ・シュライバー/男/年齢不詳
フリー・ジャーナリストで、ゲームの攻略におけるキーパーソン。ウォルター・サリバン事件や教団について独自に調査していたらしく、物語の世界観や攻略の仕方、敵の行動パターン及び対処法等を詳細に赤の日記に書き記している。また、『3』にも名前だけ登場しており、自身が掲載した教団への批判記事を見ることができる。ヘンリーが越してくる以前の302号室に住んでおり、2年半前にヘンリーと同じくウォルターの作り出した世界に取り込まれたが、その世界を探索し、事件の真相の後一歩のところまで調査を進めることに成功する。その後、自らの末路を覚悟しており、次住むであろう住人(ヘンリー)に手掛かりを残すが、直後に部屋に侵入してきたヴィクティム01(ゴースト)に襲われて死亡し、最期は異世界に遺体ごと完全に取り込まれた。終盤では異世界の最下層にある「過去の302号室」で遂にヘンリー達と対面し、それでも既にゴーストと化しており、天井から上半身が生えたような姿で現れるが、そこで自分が知っている情報を全てヘンリーに伝え、ウォルターを殺すように依頼し、最後は壁を壊せる「希望のツルハシ」をヘンリーに託して姿を消した。
Cynthia Velasquez:シンシア・ベラスケス/女/29歳
異世界である「地下鉄の世界」に迷い込んだ女性で、ヘンリーが異世界で初めて出会う人物。露出の多い服装をしており、条件を満たせばコスチュームチェンジが可能になる。SAFハイツから最寄りの地下鉄駅を訪れて「地下鉄の世界」に迷い込み、そこでの出来事を頑なに夢だと思い込んでおり、それでもヘンリーと共に異世界からの脱出を目指すが、途中ではぐれてしまう。その後、ウォルターによってナイフで滅多刺しにされ、ヘンリーと再会するも彼に看取られながら息絶えた。
VICTIM 16/Cynthia's Ghost:ヴィクティム 16/シンシアゴースト
ゴーストと成り果てたシンシア。「口裂け女」のような大きな口を持ち、また髪が非常に長く、大きな口と相まって和風ホラー作品に登場する怨霊のような外見をしている。また、ヘンリーに髪を巻き付けて動きを止めたり、這ったまま高速で移動するが、耐久力や回復力は他のゴーストよりも非常に高い。「2度目の地下鉄の世界」でヘンリーの前に現れ、追跡を開始する。
Jasper Gein:ジャスパー・ゲイン/男/30歳
オカルトマニアの青年。たどたどしい口調をしており、独り言が多い。「悪魔」を探しにサイレントヒルの森を訪れ、そこで異世界に迷い込んだが、「森の世界」でヘンリーと出会う。その後、ヘンリーと共に「希望の家」を調査するが、ヘンリーが経典を読んでいる間にウォルターに操られて焼身自殺を図り、自らの胸に燭台で17121と刻みながらヘンリーの目の前で息絶えた。
VICTIM 17/Jasper's Ghost:ヴィクティム 17/ジャスパーゴースト
ゴーストと成り果てたジャスパー。死亡時と同じく全身が炎に包まれている。また、耐久力や回復力は全ゴースト中で最も高いが、燭台を武器として所持するために攻撃力も高い。「2度目の森の世界」でヘンリーの前に現れ、追跡を開始する。
Andrew Desalvo:アンドリュー・デサルボ/男/年齢不詳
元「希望の家」の監視員である中年男性。酒癖が悪く、監視員だった当時は孤児院の子供達を酔った勢いで虐待しており、特にウォルターを日常的に虐待していたが、現在では彼に対して異常なまでの恐怖心を抱いている。「水牢の世界」に登場し、独房内に閉じ込められていたが、ヘンリーによって独房から解放された後はヘンリーと再開し、彼と会話をする。その後、ヘンリーが拷問部屋のロックを解除した際に既にウォルターによって殺害されており、プールに死体として浮かんでいるところをヘンリーに発見された。
VICTIM 18/Andrew's Ghost:ヴィクティム 18/アンドリューゴースト
ゴーストと成り果てたアンドリュー。上半身は裸で、腹には「18121」という数字が彫刻されている。また、歌を歌いながら現れ、体格を生かして体当たりなどを仕掛けてくるが、耐久力も非常に高い。「2度目の水牢の世界」でヘンリーの前に立ちはだかる。
Richard Braintree:リチャード・ブレインツリー/男/年齢不詳
SAFハイツ207号室の住人。一見すれば紳士風だが、実は短気且つ攻撃的な性格をしており、かつて301号室の住人であるマイクと肩がぶつかった際に彼を引ん剥いた事がある。また、リボルバー拳銃を常に隠し持っており、異世界で使用していた。物語の序盤では302号室の異変に気付いたアイリーンに頼まれて管理人サンダーランドを呼び、しばらく自室にいたが、後に異世界に巻き込まれ、「建物乱立の世界」でヘンリーと出会う。その後、ヘンリーに「子供に気を付けろ」と忠告を受けた事で「幼きウォルター」を銃で脅して追跡したが、最期は異世界にあった自室でウォルターによって電気椅子に掛けられて殺害される。
VICTIM 19/Richard's Ghost:ヴィクティム 19/リチャードゴースト
ゴーストと成り果てたリチャード。作中では唯一二足歩行で歩いており、他のゴーストと異なって壁をすり抜けず瞬間移動で別のエリアに移動する。また、瞬間移動で距離を詰め、奇怪な動きでバールを振り回して攻撃してくるが、耐久力は非常に高い。「2度目の建物乱立の世界」に登場し、ヘンリーの追跡を開始する。
警部&新米刑事
二人の警察官。二人とも男性で、若い新人刑事と中年の警部だという事が明らかになっている。また、異世界には登場しないが、物語の前半ではヘンリーの自室にあるラジオに度々会話が混線して聴こえてくる他、アイリーンの部屋から会話を聞くことができる。作中で起こった連続殺人事件を現実世界で調査したが、エンディングによっては死亡する。
Robbie:ロビー
前作にも登場したサイレントヒルにある「レイクサイド遊園地」の兎のマスコットキャラクター。本作ではアイリーンの部屋のぬいぐるみやサウスアッシュフィールドの空に浮かぶ気球、シンシアのタトゥーとして登場しており、いずれも前作に登場した着ぐるみのロビーと同様に口の周りが血に塗れている。また、本作の公式サイトには彼自身が書いたという設定の「旅行日記」や「もう一つの赤の書」を閲覧でき、一人称が「僕」であることから男性のキャラクターであることが分かるが、このことからファンの間では「ロビーくん」と呼ばれるようになる。

名前のみ登場する人物

アレッサ・ギレスピー
1』や『3』、『ゼロ』のキーパーソンである少女。本作では名前のみで登場する。
ダリア・ギレスピー
『1』や『ゼロ』の黒幕。『3』には名前のみで登場しており、本作でも名前のみの登場だが、かつてウォルターに歪んだ思想を植え付けた張本人である事が判明した。
ジェイムス・サンダーランド
メアリー・シェパード・サンダーランド
フランクの息子夫妻。『2』の主人公であるジェイムスとその妻メアリーを指しており、本作では10年前にサイレントヒルで行方不明になったとされている。
ウォルターの父親
ウォルターの実父で、34年前の302号室の住人。ウォルターを産むことには否定的であったため、彼が産まれた後は臍の緒がついた状態のまま置き去りにして夜逃げした。その後の消息は不明である。
レイチェル
SAFハイツ106号室の住人で、看護婦。『サイレントヒル2』にも名前が登場し、メアリーがローラに宛てた手紙を預かっていたが、ローラに盗まれた。同じアパートに住む画家と恋仲であるが、301号室の住人であるマイクからのストーカー被害を受ける。
マイク
SAFハイツ301号室の住人。ポルノ雑誌好きで、レイチェルをストーキングしている。ある日リチャードの怒りを買って引ん剥かれた。

21の秘跡の犠牲者たち

彼らは殺害された順番を表す「XX/21」(Xは数字)という傷痕が身体のどこかに刻まれている。

第一の啓示

1人目(十の心臓):ジミー・ストーン
最初の犠牲者で、聖母派・聖女派の対立を治めるためにヴァルティエル派を擁立して司祭になった人物(着用していた赤い三角頭巾にちなんで赤い悪魔と呼ばれていた)。右腕ジョージ・ロステンにウォルターの教育を命じた。希望の家一階でウォルターに後頭部を撃ち抜かれて死亡した。今回の事件の黒幕と言える人物であり、自らが殺害されることも計画の内であった可能性が高い。遺品は経典の切れ端。後にゴーストと成り果てた。
VICTIM Old Type:ヴィクティム・オールドタイプ
ヘンリーが最初に出会うゴースト。ジミー・ストーンの成れ果て。特徴はスキンヘッド。序盤から終盤まで様々な場所に現れる。自室の壁に怪奇現象としても出現する。武器を持たず、ゴーストの中では二番目に弱い。
2人目(十の心臓):ボビー・ランドルフ
オカルトマニアの高校生で、ジャスパーの友人。3人でサイレントヒル観光をしている際に教会で司祭風の男が「聖女を越える逸材、悪魔になりうる存在」について話しているのを聞いてプレザントリバー大学へ会いに行ったが、そこでウォルターに首を絞められて死亡する。遺品はオカルト本。後にホイールチェアと化した。
3人目(十の心臓):セイン・マーティン
ジャスパーの友人で、やはりオカルト好きの高校生。プレザントリバー大学へ「悪魔」に会いに行った時に応対をボビーに任せて隠れていたが、見抜かれて対面する。その後、ボビーと同じくウォルターに首を絞められて死亡した。遺品はカメラ。後にホイールチェアと化した。
4人目(十の心臓):スティーブ・ガーランド
ペットショップ「ガーランド」の店主。ウォルターに胸以外をサブマシンガンで撃ち抜かれて死亡した。その後はゴーストと化し、遺品のシャベルを持って出現する。
VICTIM 04:ヴィクティム 04
破れた服を着た中年男性のゴースト。シャベルを武器として所持している。スティーブ・ガーランドの成れ果て。「森の世界」で初登場して以降、様々な場所に現れる。一般のゴーストの中では最も強力。
5人目(十の心臓):リック・アルバート
スポーツ用具店「アルバートスポーツ」の店主で、店では生前のウォルター・サリバンがアルバイトをしていた。スティーブ・ガーランド殺害の直後にウォルターにゴルフクラブで殴られて死亡した。遺品はバレーボール。後にホイールチェアと化した。
6人目(十の心臓):ジョージ・ロステン
教団のヴァルティエル派司祭で、ジミー・ストーンにより聖母派の管理を任されていた人物。同じくジミー・ストーンの命令でウォルターを術者として育て上げ、儀式の遂行を円滑にするために無意識領域にヴァルティエルを忍び込ませた。その後、希望の家地下祭壇室でウォルターに鉄パイプで殴られて殺害された。つまりはジミーと同じく今回の事件の共犯者であり、自身が殺されることすら計画の内である可能性もある。遺品は経典。後にホイールチェアと化した。
7人目(十の心臓):ビリー・ロケイン
サイレントヒルに住む小学生で、妹・ミリアムと仲が良かった。自宅前で遊んでいるところをウォルターに斧で殴られて死亡、死体は雨の気配に気付いて呼びにきた父親によって茂みの中から発見される。遺品は靴。
8人目(十の心臓):ミリアム・ロケイン
サイレントヒルに住む小学生で、兄・ビリーと仲が良かった。兄と同じくウォルターに斧で殴られて死亡、死体はビリーの死体に狼狽した母親により発見される(ビリーと違い、頭以外の部位は行方不明で、後に2人が合体したクリーチャー(ヴィクティム07+08)として登場する)。遺品は髪の毛。
VICTIM 07+08:ヴィクティム 07+08
10年前にウォルターに殺害されたロケイン兄妹の成れの果て。他の犠牲者達と異なり、ゴーストではなくクリーチャーと化している為、倒すことが出来る。その姿は、黒い布を纏った大柄な体躯に幼児の頭が二つあり、下半身が無く、異様に長い両腕で歩き回るという、醜悪なもの。また、時折"receiver of...(受けし者)"と呟く。一般のクリーチャーの中では耐久力が高く、殴りや体当たりで攻撃してくる序盤の強敵。又、他のヴィクティムと異なり、同時に複数の個体が出現し、集団で襲い掛かってくる。特に、「2度目の水牢の世界」では6体同時にあらわれる。
ウォルターの罪悪感が彼らをこの様な姿に変貌させたとされる
9人目(十の心臓):ウィリアム・グレゴリー
時計屋の店主で、二度目の建物乱立の世界で入手する日記の書き手とおぼしき人物。ウォルターにマイナスドライバーで喉を刺されて死亡する。遺品はマイナスドライバー。後にホイールチェアと化した。
10人目(十の心臓):エリック・ウォルシュ
サウスアッシュフィールド通りにあるバーのバーテンダーで、「建物乱立の世界」で思わしき店に入ることができる。誕生日にウォルターに顔面を撃ち抜かれて殺害された。遺品はビリヤードの手玉。後にゴーストと成り果てた。
VICTIM 10:ヴィクティム 10
「建物乱立の世界」にあるエリック・ウォルシュの部屋で、帰服の剣で縫い留められていた青年のゴースト。エリック・ウォルシュの成れ果て。手には自宅の鍵を握っていた。帰服の剣を回収すると、様々な場所に現れる。
11人目(解放):ウォルター・サリバン
21の秘蹟の術者で、『2』においても名前だけ登場している。儀式を遂行して神を復活させようとするヴァルティエルに操られて(あるいは唆されて)殺人を実行したが、後にビリーとミリアム殺害の罪(他の殺人が露見するのは彼の死後)で収監され、独房でスプーンを喉に刺して自殺する。しかし、実はただ自殺しただけではなく、それも21の秘跡の過程(十の心臓を捧げての自らの肉体を捨てる解放の儀式)で、執り行った後に無心に母を求める幼いウォルターと分離し、母への執着から解放されてひたすらに儀式を遂行する傀儡となった(劇中でヘンリーと交戦するウォルターは彼のゴーストと言うべきものであり、ジョセフ・シュライバーが言うところの「殺人マシン」である)。

第二の啓示

12人目(虚無):ピーター・ウォールズ
ジャンキーの高校生。ウォルターの死後2年が経った頃にサウスアッシュフィールド通りの裏路地で「神様を見た!」という言葉を残して行方不明となり、半年が経ってからホテルサウスアッシュフィールドの客室で撲殺遺体となって発見された(おそらくウォルターに殺害されたと思われる)。また、彼のゴーストはニット帽をかぶっている。遺品は麻薬のジョイント。
VICTIM 12:ヴィクティム 12
赤いジャージを着てニット帽を被った青年のゴースト。ピーター・ウォールズの成れ果て。「建物乱立の世界」を徘徊する。
13人目(暗黒):シャロン・ブレイク
教団信者の母親。教団に息子を返すよう直談判しに希望の家へ向かう途中で彼の墓を見つけ、彼が死亡してしまっていることやおそらくは殺害されたことを知り、その後はウォルターに水没死させられる。遺品は黒い帽子。後にゴーストと成り果てた。
VICTIM 13:ヴィクティム 13
黒い帽子を被った中年女性のゴースト。シャロン・ブレイクの成れ果て。序盤から様々な場所に登場する。全ゴースト中最弱。
14人目(憂鬱):トビー・アーチボルト
教団ヴァルティエル派(元聖母派)の司祭。ジミー・ストーン、ジョージ・ロステンと司祭を立て続けに失い、揺らぐ教団を立て直すためにマリファナの密売などで資金を得て希望の家を再開させるなどして市議会議員にまで上り詰めるが、後にメキシコの森の中でウォルターによって100mもの崖から突き落とされて死亡した。後にゴーストと成り果てる。
VICTIM 14:ヴィクティム 14
アフリカ系の中年男性のゴースト。後頭部が血まみれ。トビー・アーチボルトの成れ果て。序盤から様々な場所に登場する。
15人目(絶望):ジョセフ・シュライバー
302号室に住んでいたフリーのジャーナリスト。希望の家や教団を探るうちにウォルター・サリバン事件へと行き着いて調査を進めるが、そのうちに怪現象が起き始めたことで部屋から出られなくなり、希望を徐々に奪われて絶望のうちに命を落とす。彼の死体は異世界に取り込まれたのか、現在に至るまで行方不明ということになっている。彼のゴーストは過去の302号室の天井から逆さに生えた姿をしており、ヘンリーにとって有力な情報を日記や手紙という形で302号室に送り続ける。その為、唯一ヘンリーの味方をするゴーストである。

第三の啓示

16人目(誘惑):シンシア・ベラスケス
「地下鉄の世界」で出会う女性。ジュニアハイ時代にサウスアッシュフィールド駅内で野宿する生前のウォルターに声をかけられ、その際にウォルターの「きれいな顔」に興味を抱くが、「10年以上前から見ていた」と言ったことに気味悪さを感じ、怒鳴りつけた。地下鉄でウォルターにナイフで滅多刺しにされ、後に駆け付けたヘンリーに看取られながら息を引き取った。その後はゴーストと化した。
17人目(起源):ジャスパー・ゲイン
「森の世界」で出会うオカルトマニアの青年。10年前にウォルターに会いにプレザントリバー大学へ行ったが、ボビーとセインの悲鳴に恐れをなし、ウォルターが「さあ、出ておいで、そこに隠れてる君、私に会いに来たんだろ! ジャスパー!」と叫んだことに怯えて逃げ出した。しかし、それから10年後の現在に悪魔に興味を持って訪れたサイレントヒルの森で自らの胸に印を刻んだ後に火を放って自殺した(しかし、彼がゲーム中に自殺しようとしている描写はない)。その後はゴーストと化した。
18人目(監視):アンドリュー・デサルヴォ
「水牢の世界」で出会う男性で、サイレントヒルの教団が運営する孤児院「希望の家」の関連施設であるパノプティコンの水牢の雇われ監視員。暴力的で、幼いウォルターをはじめとした子供達に暴力を振るい、虐待していた。なぜか水牢で出会った少年に対して極端に怯えており、後に水牢の拷問部屋でウォルターに殺害された。その後はゴーストと化した。
19人目(混沌):リチャード・ブレインツリー
207号室に住む男性で、「建物乱立の世界」で出会う。母を求めてサウスアッシュフィールドハイツをたびたび訪ねてくる幼いウォルターを高圧的に叱り付けていた。ウォルターによって自室で電気椅子に掛けられて感電死する。その後はゴーストと化した。

最後の啓示

20人目(母体):アイリーン・ガルビン
303号室に住む女性で、ストーリー最後で生死が決まるのでゴーストとしての登場はない。幼い頃にサウスアッシュフィールド駅で寝袋に包まっているウォルターに「なぜここにいるのか」「寒くないのか」など訊ね、孤独と寒さをしのげるようにと人形をあげた事がある。
21人目(知恵):ヘンリー・タウンゼント
302号室に住む男性で、「絶望(ジョセフ・シュライバー)より知恵を受けし者」。主人公自身であるためゴーストとして敵対する事は無いが、侵食による怪奇現象(玄関のドアスコープを覗く)で鎖骨のあたりに「21/21」の印を刻まれ、何かを呟き続けている彼のゴーストのようなものを確認できる。

クリーチャー・ゴースト

本作に登場するクリーチャーはウォルターの世間に対する恐怖や憎悪が投影された姿となっている。また、元々は人間であったクリーチャーも存在する。一方のゴーストはとある儀式の犠牲者達の成れの果てであり、異世界で死ぬことも出来ずに、苦しみながらさまよい続ける。

クリーチャー

スニファードッグ(Sniffer Dogs)
ヘンリーが最初に遭遇するクリーチャー。異常に発達した聴覚と嗅覚で、ヘンリーの存在を敏感に感じ取る。血溜まりがあると血をすすりに行く習性がある。オスとメスが存在し、メスはヘンリーに噛み付いて動きを止めてくる。名前は「麻薬探知犬」の意。
グリーディーワーム(Greedy Worm)
巨大な虫型(厳密に言うと節や足がなく、のっぺりした外見なので節足動物の虫ではなく「蠕虫」が近い。)のクリーチャー。攻撃は一切してこないが、こちらも一切ダメージを与えられない[注釈 1]。通路を塞ぐ障害物の役割を果たす。名前は「強欲なイモムシ」の意。
ウォールマン(Wallman)
壁と同化した人間の上半身のような姿のクリーチャー。傍を通ると突然姿を現し、長い腕で殴りかかってくる。「壁人間」の意。
ハマー(Hummer)
蝙蝠型のクリーチャー。空中を飛び回りながら嘴で攻撃してくる。集団で現れるが多い。名前は「ブンブンいう者」の意。
レッドトリーマー&ブルートリーマー(Red Tremer & Blue Tremer)
壁や天井に生息するヒルのようなクリーチャー。赤色と青色が存在。自ら攻撃は行ってこないが、上を通過して踏むと飛び散る体液でダメージを受ける。○ボタンを押して踏みつけるとダメージを受けず倒す事が出来る。
トードストゥール&ホワイトストゥール(Toadstool & Whitestool)
血溜まりや湿地に群生するキノコのようなクリーチャー。自ら攻撃はしないが、触れただけでダメージを受ける。名前はトードストゥールが「唐傘状の毒キノコ」の意。
ヴィクティム 07+08/ツインヴィクティム(VICTIM 07+08/Twin VICTIM)
上記を参照。
ガムヘッド(Gum Head)
人型のクリーチャー。移動が素早く、武器を使って攻撃してきたり集団で襲ってきたりと高い知能を見せる。スタンガンが有効。名前は「ゴム頭」の意。
ガムヘッド・ニュータイプ(Gum Head New Type)
ガムヘッドの新種。ヘンリーから武器を奪い取るという新たな能力を得ている。
ペイシャント(Patient)
「彼」によって異世界の住人となった交通事故の被害者女性。非常に長身で、点滴スタンドを振り回して攻撃してくる。集団で出現することが多い。名前は「患者」の意。
ホイールチェア(Wheelchair)
「彼」の儀式による犠牲者達の霊が取り憑いた車椅子。異世界でゴースト化、或いはクリーチャー化しなかった者達(ボビー・ランドルフ、セイン・マーティン、リック・アルバート、ジョージ・ロステン、ウィリアム・グレゴリー)の成れの果てと思われ、以下に述べる特徴もゴーストと酷似している部分がある。積極的に攻撃を仕掛けてくることはなく、一定の速度でフロア内を徘徊するだけだが、接触せずとも近寄っただけでダメージを受ける。セントメダリオンを装備することで接近した際のダメージは回避可能。壁に人影が映るほど凶悪な霊が取り憑いたタイプも存在する。ダメージを与えて動きを止めることは可能だが、一定時間が経つと復活してしまう。
ボトムス(Bottoms)
ウォルターの歪んだ家族への想いが作り上げたクリーチャー。歪な肉塊から長い両腕や逆さまになった人間の頭部が生えている。ヴィクティム07+08と同様に長い腕で攻撃してくるが、戦闘能力はこちらの方が高い。「底」の意。終盤に登場する。
ウォールマン・ニュータイプ(Wallman NewType)
ウォールマンの新種。こちらは天井から吊り下げられた額縁と一体化しており、ヘンリーが接近すると壁に沿ってすべり落ちてくる。物語の終盤に登場する。
ダミー(Dummy)
巨大なウォールマン・ニュータイプが12体で構成された特殊なクリーチャーの総称。「2度目の建物乱立の世界」に登場する本作中唯一の中ボスクリーチャー。名前の通り本体は1体のみで、残りは攻撃してもダメージを与えられないダミーである。本体である「一つの真実」がダメージを受けると他の巨大なウォールマンものけぞることが目印。耐久力や攻撃力は非常に高く、攻撃範囲もかなり広い。異世界の最下層へ続く扉を守っている。

ゴースト

「21の秘跡」の儀式のために殺害され、異世界の住人となった人間の成れの果て。ゴーストの名の通り、生前(死亡直前)の姿で現れるが、肌は真っ白で、身体のあちこちから血を流し、呻き声を発しながら空中を浮遊している。既に死者であるため、いくらダメージを与えても、一時的に動きは止められるが倒すことはできない。セントメダリオンを装備していなければ近づくだけで「負の波動」によるダメージを受け、扉を開けて別のエリアに移動しても壁をすり抜け追ってくる。また、クリーチャーとは異なり「世界」を跨いで出現する。「帰服の剣」があれば動きを完全に封じることができるが、ゲーム中には5本しか存在しない。(そのため、16~19の『ボスゴースト』と呼ばれる強力なゴーストを止めるのに使用するのが望ましい)
因みに、ゴーストにとって異世界は地獄の様な場所であるらしく、異世界から出たいという思いから生きた人間を襲うとされている。
ヴィクティム 01/ジミーゴースト(VICTIM 01/Jimmy's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 04/スティーブゴースト(VICTIM 04/Stev's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 10/エリックゴースト(VICTIM 10/Eric's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 12/ピーターゴースト(VICTIM 12/Peter's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 13/シャロンゴースト(VICTIM 13/Sharon's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 14/トビーゴースト(VICTIM 14/Toby's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 16/シンシアゴースト(VICTIM 16/Cynthia's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 17/ジャスパーゴースト(VICTIM 17/Jasper's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 18/アンドリューゴースト(VICTIM 18/Andrew's Ghost)
上記を参照。
ヴィクティム 19/リチャードゴースト(VICTIM 19/Richard's Ghost)
上記を参照。

ウォルター・サリバン

上記を参照。

登場する「世界」

「自室」と「病院の世界」以外には「2度目の世界」が存在する(入手出来るアイテム、登場するクリーチャー、ステージギミックなどは変化している)。

「自室」(サウスアッシュフィールドハイツ302号室)
「穴」を通じて他の「世界」へと移動できる拠点。アイテムボックスが置かれており、ゲーム中盤まではここに滞在することで体力を回復できる。ゲーム後半からは回復が出来なくなる上に怪奇現象が起き始める。ある秘密が隠されており、最終決戦の舞台にも繋がっている。
「地下鉄の世界」、「2度目の地下鉄の世界」
サウスアッシュフィールドハイツ最寄の地下鉄駅がモデルとなった世界。自室の浴室に現れた「穴」から通じる最初の世界である。改札を通るには特定のアイテムが必要になる。地下では電車の残骸の中を通る事になる。
「森の世界」、「2度目の森の世界」
トルーカ湖湖畔に広がる森林地帯がモデルとなった世界。教団の孤児院「希望の家」が存在する。2度目の来訪時には孤児院が焼け落ちている。
「水牢の世界」、「2度目の水牢の世界」
教団が子供達に人体実験を行っていた建造物がモデルとなった世界。円筒状の建物であり、フロアを回転させる仕掛けがある。『3』に登場するジョセフの記事にはこの建造物に関する記述がある。
「建物乱立の世界」、「2度目の建物乱立の世界」
サウスアッシュフィールドハイツ付近の市街地がモデルとなっているが、様々な商店などがデタラメに入り混じった複雑怪奇な世界。ある仕掛けを解くには現実世界で情報を得る必要がある。2度目の来訪時には最深部から過去の302号室に繋がっている。
「アパートの世界」
サウスアッシュフィールドハイツがモデルとなった世界。302号室のドアは現実とリンクしており、道中で手に入る赤い紙をドアの下に挟むと現実で読めるようになって現れる。但し、ドアを開ける事は出来ない。ここをクリアすると浴室に開いていた「穴」が塞がる。
 「302号室の外」
302号室のドアから出た先に広がる本作の最終ステージ。侵食が進行し、クリーチャーやゴーストたちの巣窟と化したサウスアッシュフィールドハイツであり、ラストボスを倒す為に必要なアイテムが存在する。他の「世界」とは繋がっていないが、実質的には2度目のアパートの世界に当たる。以降は横穴ではなくドアから直接自室と行き来出来るようになる。
「病院の世界」
アイリーンが搬送されたセントジェローム病院がモデルとなった世界。物置に現れた二つ目の「穴」から繋がる最初の世界である。ここでアイリーンと合流することが出来る。奥は2度目の地下鉄の世界へと繋がっており、以降は連続した2度目の世界を探索していく事になる。

アイリーンの侵食

ゲーム後半からヘンリーはアイリーンと共に行動するようになるが、アイリーンの肉体には黒い斑点が浮かび上がるなどの「侵食」現象が発生し始める。侵食現象にはデメリットを伴うものもあるため、侵食度を抑制することが攻略上の鍵となる。

侵食が進行すると発生する現象
  • アイリーンが意味不明な言葉を発しながら苦しみ始める。この際のアイリーンに近づくと、ヘンリーがダメージを受けてしまう。
  • 2度目の森の世界に登場するウォルターの日記を読む際、アイリーンの台詞が変化する。
  • 2度目のアパートの世界で発生するムービーシーンにおいて、アイリーンの台詞や行動が変化する。
  • 最終ボスとの戦闘時にアイリーンが生贄になってしまうまでのタイムリミットが短くなり、バッドエンディングになる可能性が高くなる。
侵食が進行する要因
  • アイリーンがクリーチャーやヘンリーからの攻撃でダメージを受ける。
  • アイリーンを部屋に置き去りにする。
  • アイリーンをクリーチャーのいる部屋に置き去りにする。これが最も侵食度が大きい。
  • 隠し武器「サブマシンガン」を使用させる。ただしラスボス時には影響しない。
侵食を抑制したり減らす手段
  • アイリーンと行動を共にする。
  • アイリーンの周囲に除霊アイテム「ホーリーキャンドル」を置く。
  • アイリーンと共に部屋を出入りする。

自室の侵食

アイリーンと行動を共にするようになってからは自室も侵食され始め、体力も回復しなくなってしまう。自室に戻る回数が増えるごとに侵食度は進行し、様々な怪奇現象が発生する。怪奇現象に近づくとダメージを受けてしまうが、セントメダリオンを装備して近づいたり、ホーリーキャンドルを怪奇現象の付近に設置すれば除霊が可能となる。

怪奇現象の一覧
  • 壁にカビや血管のような物体が滲み出る。
  • 電話から「見ているよ」という声が聞こえてくる。
  • 風景画がウォルターの肖像画になっている。
  • クローゼットに子供の影が現れる。
  • 窓がガタガタ揺れる。
  • 台所の蛇口から血が流れる。
  • 靴の位置が移動している。
  • ソファーに血がついている。
  • 時計の針が高速で回る。
  • 冷蔵庫からネコの鳴き声がして、開けると肉の塊がうごめいている。
  • ドアの覗き穴を見ると外に血を流したヘンリーが立っている。
  • テレビ画面に砂嵐が映っている。
  • 居間や寝室、ロッカーの壁からゴーストが現れる(壁から抜け出してくることはない)。
  • アイテムボックス近くの壁に人形の姿が多数現れる(アイテム「古びた人形」をアイテムボックスに入れた場合のみ発生する)。

武器

本作に登場する武器の殆どは、ウォルターが殺人に用いた道具、又は犠牲者たちの遺品である。

ピストル
ヘンリーの自室で手に入る。威力は低めだが距離の離れた相手を攻撃することが可能。難易度によって装弾数が変化する。
本作ではハンドガンの銃弾をまとめて持ち歩くことができず、1マガジンごとにアイテム欄を使用するために実用性はかなり低い。
ただし威力は錆びた斧と同等であり、直線上にいるクリーチャーを複数体まとめて貫通する特性がある。また、後述の「銀の銃弾」を装填可能。ジョセフの遺品。
スタンガン
「水牢の世界」で手に入る。威力は低く、リーチも短いものの相手をすぐにダウンさせることができる。今作ではバッテリーがなく、無限に使用が可能である。
リボルバー
「アパートの世界」のリチャードの部屋で入手出来る大口径拳銃。威力が高く、体力の多い相手には効果的。しかし弾薬の数は極めて少ない。
命中したクリーチャーを吹き飛ばす特性があるが、場所と位置によってはトドメを逃す原因となる。リチャードの遺品。
白ワインの瓶
自室の冷蔵庫で手に入る。威力は低めでリーチも短いものの、軽いので攻撃のスキが少ない。ある程度これで相手を攻撃していると「割れた白ワインの瓶」になり先端が鋭利になるので、威力が少し増す。
鉄パイプ
自室のバスルームで手に入る。威力は割れた瓶よりやや高く、リーチが長い。攻撃のスキも少ないので序盤で役に立つ。
金属バット
「建物乱立の世界」で手に入る。リーチは鉄パイプよりやや短いが、威力は高い。溜め攻撃までの時間はやや長い。
攻撃に癖があり、遅いという事もあって少し難がある。アルバートの遺品のひとつ。
スコップ
「建物乱立の世界」で手に入る。リーチが鉄パイプより少し長く、威力は金属バットより少し低い。溜め攻撃をすることで突き攻撃が発生し、攻撃範囲に優れている。倒れている相手にも突き刺して攻撃できる。
錆びた斧
「建物乱立の世界」で手に入る。リーチは少し短いが、威力は高めで攻撃のスキが少ない。溜め攻撃の振りかざし攻撃は攻撃につなげるまでの無敵時間が長く多少距離をつめて振りかざすため、敵の攻撃を受けずに安全に攻撃できる。本作品では一番性能のバランスが取れた武器である。ただ、溜め攻撃の際に敵と密着していると攻撃が当たらないことがある。ウォルターが、ロケイン兄妹を殺害した際に使用したもの。
殺虫スプレー
「アパートの世界」で手に入る。ハマーを1撃で倒すことができるが殺傷能力は無く、その他のクリーチャーには全く通用しない。
実はダメージそのものは与えているのである意味では他のクリーチャーにも有効。
カッターナイフ
「病院の世界」で手に入る。攻撃のスキが非常に少なく溜め攻撃もすぐに行えるが、リーチも威力も極端に低い。
たいまつ
「森の世界」で手に入る。ゲームを進める上でのキーアイテムだが、武器としても使用できる。リーチは鉄パイプと同じくらいだが威力が低い。火を着けると威力が少し増す。さらに油をしみこませると火の点いている時間が長くなる。
絶望のツルハシ
「森の世界」で手に入る。威力が全武器中最大。小攻撃のスキも非常に大きいが敵を大きく怯ませることができ、溜め攻撃は溜め時間は長いものの攻撃範囲、無敵時間ともに絶大。最終ボスとの戦闘で非常に有効。
ゴルフクラブ
様々な世界で手に入る打撃武器であり、全部で12種類ある。リーチは鉄パイプより少し短い。威力は各ゴルフクラブにより微妙に異なる。数回使用すると折れ曲がってしまい、使用できなくなる。アルバートの遺品のひとつであり、ウォルターがアルバートを殺害した際に使用したもの。
チェーンソー
4種類の内のいずれかのエンディングを発生させると次回プレイの「森の世界」で手に入る。溜め攻撃が全てヒットした時の威力はツルハシに次いで高い。相手に当たると多くの敵を止めることができ、単体戦には無類の強さを発揮する。
ハンドバッグ
アイリーン専用武器。「病院の世界」で手に入る。アイリーンの所有するハンドバッグであり、所々に付いている金属が武器になる。
乗馬用ムチ
アイリーン専用武器。「2度目の地下鉄の世界」で手に入る。
チェーン
アイリーン専用武器。「2度目の森の世界」で手に入る。装備させるとアイリーンが歩くたびにジャラジャラ音が鳴る。
ナイトスティック
アイリーン専用武器。「2度目の水牢の世界」で手に入る。
サブマシンガン
アイリーン専用武器。エンディングでの評価で90点以上を獲得すると次回プレイの「アパートの世界」で手に入る。弾数は無限で威力が非常に高く、相手との距離が大きくても当てることができる。しかし使用するごとにアイリーンの侵食が速く進んでしまい、ヘンリーがダメージを受けることもある。ウォルターがガーランドを殺害した際に使用した武器。

アイテム

栄養ドリンク
シリーズ恒例の回復アイテム。使用すると体力を小程度回復する。
ラジオ
本作に登場するラジオは携帯できない据え置きタイプのもの。自室の怪奇現象が発生するとノイズが鳴る。
セントメダリオン
除霊効果を有した銀色のメダル。装備している最中はゴーストや怪奇現象に近づいた際のダメージを無効化し、逆にゴーストにダメージを与えたり、怪奇現象を除霊出来る。
ただし、一定値以上のダメージを無効化すると破損してしまう。
ホーリーキャンドル
除霊効果を有したロウソク。自室の怪奇現象の付近に置けば除霊する事が出来る。また、侵食が進行したアイリーンの周囲に置けば侵食度を軽減する事が可能。
一度設置すると回収する事は不可能であり、一定時間が経過したり怪奇現象を除霊すると燃え尽きる。
銀の銃弾
魔よけに使う銀色の銃弾。弾薬の数は2個と少ないが、ボスゴーストを1発でダウンさせるほど威力が高い。ピストルに装填して使用する。
帰服の剣
重くて武器としては使えないが、ゴーストを封印する力を秘めた短剣。ただし5本しか存在しないため、ボスゴーストに使うことが好ましい。(ただし、一度使用した後に回収して再利用できるため、場所によっては一般のゴーストの足止めに使うことも可能である)
古びた人形
「アパートの世界」でウォルターから貰えるアイテム。アイテムボックスに入れると自室の侵食が促進されるトラップアイテムである。
希望のツルハシ
絶望のツルハシと対となるアイテム。武器ではなく、隠し部屋に通じる壁を壊すことが出来る。ゴーストと成り果てたジョセフから託される。
サマエルの印章
前作にも登場した紋章で、教団のシンボルマーク的存在。本作では、各異世界の入り口の扉に描かれている。

関連項目

メインタイトル
映画
キャラクター

注釈

  1. ^ 完全に背景なわけではなく、攻撃すると血が出る演出があるが倒すことはできない。

外部リンク