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「日本電気本社ビル」の版間の差分

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== 構造 ==
== 構造 ==
建物は地上から50–65メートルの地点にある開口部を境に低層部と中層部に分けられ、さらに高層部を含めた3層から成る。1階から12階までの低層部はその平面がほぼ[[正方形]]のロの字型になっており、その中心は吹き抜けの[[アトリウム]]になっていて、[[オフィス]]同士がアトリウムを挟んで向かい合う形になっている。16階から38階までの中層部の平面は、一般の高層ビルと同様に集光に有利な東西に長い[[長方形]]の形になっている。39階から最上階までの高層部も中層部と同様に東西に長い長方形の形をしており、主に役員室や会議室が設けられている。最上階は接待用のレセプションルームとなっている<ref name="ascii_199008">{{Cite journal|和書|year=1990|title=フデヨシ&カワラのどこでもいくぞ日本パソコン百景 日本電気スーパータワーの巻|journal=[[月刊アスキー|ASCII]]|volume=14|issue=8|pages=252-254|publisher=[[アスキー (企業)|アスキー]]|ISSN=0386-5428}}</ref>。
建物は地上から50–65メートルの地点にある開口部を境に低層部と中層部に分けられ、さらに高層部を含めた3層から成る。1階から12階までの低層部はその平面がほぼ[[正方形]]のロの字型になっており、その中心は吹き抜けの[[アトリウム]]になっていて、[[オフィス]]同士がアトリウムを挟んで向かい合う形になっている。16階から38階までの中層部の平面は、一般の高層ビルと同様に集光に有利な東西に長い[[長方形]]の形になっている。39階から最上階までの高層部も中層部と同様に東西に長い長方形の形をしており、主に役員室や会議室が設けられている。最上階は接待用のレセプションルームとなっている<ref name="ascii_199008">{{Cite journal|和書|year=1990|title=フデヨシ&カワラのどこでもいくぞ日本パソコン百景 日本電気スーパータワーの巻|journal=[[月刊アスキー|ASCII]]|volume=14|issue=8|pages=252-254|publisher=[[アスキー (企業)|アスキー]]|issn=0386-5428}}</ref>。


開口部は13階から15階にあり、建物周辺に吹き降ろしの[[ビル風]]による[[風害]]を生じないように風下に風を逃す風穴としての役割の他、低層部のアトリウムへ集光をしたり、アトリウムのガラス屋根を開閉し開口部から外気を取り入れることでアトリウムや建物の温度を調節し、光熱や空調における[[省エネルギー]]に一役買っている。愛称は社員公募にて「ウインドアベニュー」と名付けられた<ref>{{Cite web|title=日本電気本社ビル竣工25周年: NEC技報でひもとくNECの歴史 {{!}} NEC|url=https://jpn.nec.com/techrep/journal/nechistory/nh01/index.html|accessdate=2019-08-16|publisher=NEC|date=2015-04-10}}</ref>。ビル風対策は、本社ビルを建て替えるに当たって隣の都営アパートの洗濯物が飛ばされぬよう配慮したもので、敷地上空は南北に吹く風が最も多いため、開口部を南北に設けた。
開口部は13階から15階にあり、建物周辺に吹き降ろしの[[ビル風]]による[[風害]]を生じないように風下に風を逃す風穴としての役割の他、低層部のアトリウムへ集光をしたり、アトリウムのガラス屋根を開閉し開口部から外気を取り入れることでアトリウムや建物の温度を調節し、光熱や空調における[[省エネルギー]]に一役買っている。愛称は社員公募にて「ウインドアベニュー」と名付けられた<ref>{{Cite web|title=日本電気本社ビル竣工25周年: NEC技報でひもとくNECの歴史 {{!}} NEC|url=https://jpn.nec.com/techrep/journal/nechistory/nh01/index.html|accessdate=2019-08-16|publisher=NEC|date=2015-04-10}}</ref>。ビル風対策は、本社ビルを建て替えるに当たって隣の都営アパートの洗濯物が飛ばされぬよう配慮したもので、敷地上空は南北に吹く風が最も多いため、開口部を南北に設けた。

2020年1月25日 (土) 09:19時点における版

日本電気本社ビル
施設情報
所在地 東京都港区五丁目7番1号
状態 完成
建設期間 1986年11月 - 1990年1月
竣工 1990年1月17日
用途 事務所
建設費 600億円[1]
地上高
屋上 180.0m(軒高:178.4m)
最上階 43階
各種諸元
階数 地下4階、地上43階
敷地面積 21,282
建築面積 6,370
延床面積 145,272
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北面

日本電気本社ビル(にっぽんでんきほんしゃビル)は、1990年に完成した日本東京都港区にある高層ビル。高さ180メートル、地上43階・地下4階の建物で、日本電気 (NEC) の本社が入居し、NEC SUPER TOWER(NECスーパータワー)の愛称を持つ。設計は日建設計、建設は鹿島建設大林組からなる日本電気本社ビル共同事業体。一般に「風穴」、愛称「ウインドアベニュー」と呼ばれる巨大な開口部があるのが特徴。

構造

建物は地上から50–65メートルの地点にある開口部を境に低層部と中層部に分けられ、さらに高層部を含めた3層から成る。1階から12階までの低層部はその平面がほぼ正方形のロの字型になっており、その中心は吹き抜けのアトリウムになっていて、オフィス同士がアトリウムを挟んで向かい合う形になっている。16階から38階までの中層部の平面は、一般の高層ビルと同様に集光に有利な東西に長い長方形の形になっている。39階から最上階までの高層部も中層部と同様に東西に長い長方形の形をしており、主に役員室や会議室が設けられている。最上階は接待用のレセプションルームとなっている[1]

開口部は13階から15階にあり、建物周辺に吹き降ろしのビル風による風害を生じないように風下に風を逃す風穴としての役割の他、低層部のアトリウムへ集光をしたり、アトリウムのガラス屋根を開閉し開口部から外気を取り入れることでアトリウムや建物の温度を調節し、光熱や空調における省エネルギーに一役買っている。愛称は社員公募にて「ウインドアベニュー」と名付けられた[2]。ビル風対策は、本社ビルを建て替えるに当たって隣の都営アパートの洗濯物が飛ばされぬよう配慮したもので、敷地上空は南北に吹く風が最も多いため、開口部を南北に設けた。

低層部が口の字型で低密度なのに対し中・上層部は中空が無く高密度であるため、中・上層部を支えかつエレベータ階段などが集中している建物北端と南端を柱に見立て、その間に目の字型にフレームを入れるスーパーフレーム構造と呼ばれる架構方式が採用されている

工事費は600億円、平米単価41万円、S,SRC,RC構造。

現状

NEC本社ビルはNEC自体の業績不振から、2000年に証券化スキームにより売却され[3]、建物は不動産投資信託のトップリート投資法人[4]野村不動産マスターファンド投資法人により運用されており[5]、NECは同法人より建物全体を賃借して入居している。

アクセス

参考資料

受賞歴

脚注

  1. ^ a b 「フデヨシ&カワラのどこでもいくぞ日本パソコン百景 日本電気スーパータワーの巻」『ASCII』第14巻第8号、アスキー、1990年、252-254頁、ISSN 0386-5428 
  2. ^ 日本電気本社ビル竣工25周年: NEC技報でひもとくNECの歴史 | NEC”. NEC (2015年4月10日). 2019年8月16日閲覧。
  3. ^ NEC: Press Release『2000/1/18-01
  4. ^ トップリート投資法人プレスリリース『2006. 3. 3 資産の取得に関するお知らせ(日本電気本社ビル)
  5. ^ 野村不動産マスターファンド投資法人『日本電気本社ビル|ポートフォリオ

外部リンク

座標: 北緯35度38分58秒 東経139度44分53秒 / 北緯35.64944度 東経139.74806度 / 35.64944; 139.74806