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'''高田 衛'''(たかだ まもる、[[1930年]][[4月17日]] - )は、日本近世文学研究者。[[東京都立大学]]名誉教授。
'''高田 衛'''(たかだ まもる、[[1930年]][[4月17日]] - )は、日本近世文学研究者。[[東京都立大学 (1949-2011)]]名誉教授。


[[富山県]][[砺波市]]生まれ。生家は老舗料理旅館の水月楼(現:[[すいげつろうホテル]])。[[早稲田大学]]第二文学部日本文学科卒業、同大学院文学研究科修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。立正学園女子短期大学(現・[[文教大学女子短期大学部]])、都立大学、[[近畿大学]]の教職を歴任。
[[富山県]][[砺波市]]生まれ。生家は老舗料理旅館の水月楼(現:[[すいげつろうホテル]])。[[早稲田大学]]第二文学部日本文学科卒業、同大学院文学研究科修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。立正学園女子短期大学(現・[[文教大学女子短期大学部]])、都立大学、[[近畿大学]]の教職を歴任。

2020年3月24日 (火) 23:39時点における版

高田 衛(たかだ まもる、1930年4月17日 - )は、日本近世文学研究者。東京都立大学 (1949-2011)名誉教授。

富山県砺波市生まれ。生家は老舗料理旅館の水月楼(現:すいげつろうホテル)。早稲田大学第二文学部日本文学科卒業、同大学院文学研究科修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。立正学園女子短期大学(現・文教大学女子短期大学部)、都立大学、近畿大学の教職を歴任。

専攻は上田秋成研究であったが、1980年に中公新書で『八犬伝の世界』を刊行し、曲亭馬琴南総里見八犬伝』を道教的な視点から分析し、伏姫文殊菩薩、八犬士を八大童子とみる説を出して注目を集めた。以後、近世後期の幻想文学の紹介に力を注ぐ。高田による『八犬伝』の解釈については、徳田武(近世漢文学者、明治大学名誉教授)が批判、徳田-高田の論争が展開された。

1999年、『女と蛇 表徴の江戸文学誌』で第8回やまなし文学賞受賞。現在、同賞選考委員長。

著作

単著

  • 『上田秋成年譜考説』明善堂 1964
  • 『上田秋成研究序説』寧楽書房 1968
  • 『餓鬼の思想 中世文学私論』新読書社 1969
  • 『雨月物語評解』有精堂出版 1980
  • 『八犬伝の世界 伝奇ロマンの復権』中公新書 1980
  • 『江戸幻想文学誌』平凡社選書 1987。新編・ちくま学芸文庫 2000
  • 江戸の悪霊祓い師筑摩書房 1991。新編・ちくま学芸文庫 1994。増補版・角川ソフィア文庫 2016.8
  • 『女と蛇 表徴の江戸文学誌』 筑摩書房 1999
  • 江戸文学の虚構と形象』 森話社 2001
  • 『お岩と伊右衛門 「四谷怪談」の深層』洋泉社 2002
  • 『滝沢馬琴-百年以後の知音を俟つ』ミネルヴァ書房日本評伝選〉 2006
  • 春雨物語論』岩波書店 2009
  • 『秋成 小説史の研究』ぺりかん社 2014

校訂・編著

  • 『西山物語・雨月物語 ほか』(校注)日本古典文学全集48 小学館 1973、新版「完訳 日本の古典57」 1983
    • 『新編 日本古典文学全集78』小学館 1995
    • 『日本の古典をよむ19 雨月物語ほか』小学館 2008
  • 『本朝怪談故事』 伝統と現代社 1978。阿部真司と共校注
  • 『秋成集 (鑑賞日本の古典)』尚学図書 1981
  • 『深川文化史の研究』(編) 吉原健一郎 東京都江東区総務部広報課 1987
  • 『江戸怪談集』(校注・解説)岩波文庫(上中下) 1989
  • 『大坂怪談集』(編著)和泉書院 1999
  • 『日本怪談集 江戸編』(編・現代語訳) 河出文庫 1992
  • 『復興する八犬伝』 勉誠出版 2008。諏訪春雄と共編

退任記念論集

  • 『見えない世界の文学誌 江戸文学考究』ぺりかん社 1994.3。論考21篇