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2020年6月17日 (水) 00:18時点における版
パール・ハーバー | |
---|---|
Pearl Harbor | |
監督 | マイケル・ベイ |
脚本 | ランダル・ウォレス |
製作 |
ジェリー・ブラッカイマー マイケル・ベイ |
製作総指揮 |
マイク・ステンソン バリー・ウォルドマン ランダル・ウォレス チャド・オーマン ブルース・ヘンドリックス |
出演者 |
ベン・アフレック ジョシュ・ハートネット ケイト・ベッキンセイル |
音楽 | ハンス・ジマー |
主題歌 | 「永遠に愛されて」フェイス・ヒル |
撮影 | ジョン・シュワルツマン |
編集 |
クリス・レベンゾン スティーヴン・ローゼンブラム マーク・ゴールドブラット |
配給 |
ブエナ・ビスタ・ピクチャーズ ブエナ ビスタ インターナショナル(ジャパン) |
公開 |
2001年5月25日 2001年7月14日 |
上映時間 | 183分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 |
英語 日本語 |
製作費 | $140,000,000[1] |
興行収入 |
$449,220,945[1] 69億円[2] |
『パール・ハーバー』(Pearl Harbor)は、ウォルト・ディズニー・カンパニーの映画部門タッチストーン・ピクチャーズが製作した、真珠湾攻撃(第二次世界大戦)についてのアメリカの戦争映画(内容的には戦争を舞台にした恋愛映画)。2001年5月より公開された。日本では同年7月より公開された。
『アルマゲドン』や『ザ・ロック』といったヒット映画を生み出してきたジェリー・ブラッカイマーとマイケル・ベイによる制作で、監督はベイが務めた。総制作費1億3225万ドル。
概要
第二次世界大戦開戦前後から日本軍による真珠湾攻撃を経てアメリカ初の日本本土に対する攻撃ドーリットル空襲に至るまでの時代背景をモチーフとし、アメリカ陸軍航空隊に所属する主人公達の恋愛と闘いを描いた作品。
戦闘シーンにはSFXとして当時最先端のCGが多用され、迫力のある音響演出と相まってそのリアルさが話題になった。その一方で戦争映画としては設定・考証面で史実を無視あるいは大幅に脚色した演出が多くなされており、特に滑稽とも言える日本軍の描写が物議を醸した。2001年のアカデミー賞では音響効果賞を受賞した。一方、同年のゴールデンラズベリー賞(最低映画賞)にノミネートされたが受賞はしなかった。
約2分の映像を付け加えたディレクターズ・カット版もリリースされている。
日本における『パール・ハーバー』での音楽協力は、元々ワーナーミュージック・ジャパンのみ担当していたが、世界販売網共通化に伴い、2018年6月25日に、ウォルト・ディズニー・レコードレーベルは、ユニバーサルミュージックと新たにライセンス契約を結び、同年10月1日以降音楽ソフトの販売を開始、音楽配信の権利を同社に移行したため、本作の音楽協力を行っているワーナーミュージック・ジャパンに加え、ユニバーサルミュージックとの共同協力となっている[3]。
ストーリー
この節にあるあらすじは作品内容に比して不十分です。 |
アメリカ陸軍航空隊の戦闘機パイロット、レイフとダニーは深い絆で結ばれた親友同士であった。幼い頃から兄弟同然に育ち、いつも一緒で、ともに陸軍航空隊に志願した。やがてレイフは美しい看護師のイヴリンと出会い、恋に落ちる。 しかし、レイフは理想と義憤を抱いてヨーロッパ戦線に参加し、イギリスのイーグル飛行中隊の一員としてドイツ空軍と激しい戦闘を繰り広げる。
その頃、ダニーとイヴリンはハワイのパール・ハーバーに転属となる。だがその直後、二人に届けられたのはレイフの戦死の知らせだった。悲しみに沈むダニーとイヴリンはお互いを慰めあううちにやがて深い関係になってしまう。実は生き延びていたレイフはイヴリンへの想いを励みに苦労の末にアメリカへと帰国するが、二人が恋仲になっていることを知って愕然とする。
イヴリンを巡って対立するレイフとダニーであったが、そんな1941年12月7日の朝、真珠湾攻撃のためにハワイ北西沖へと到着した大日本帝国海軍の空母機動部隊の攻撃隊が平穏なパール・ハーバーを目指して飛び立っていたのだった…
スタッフ
- 監督:マイケル・ベイ
- 制作:マイケル・ベイ、ジェリー・ブラッカイマー
- 脚本:ランダル・ウォレス
- 撮影:ジョン・シュワルツマン
- SFX:ILM
- 音楽:ハンス・ジマー
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | ||
---|---|---|---|---|
ソフト版 | テレビ朝日版 | |||
レイフ・マコーレー | ベン・アフレック | 堀内賢雄 | 桐本琢也 | |
ダニー・ウォーカー | ジョシュ・ハートネット | 平田広明 | 竹若拓磨 | |
イヴリン・ジョンソン | ケイト・ベッキンセイル | 田中敦子 | 内山理名 | |
ドリー | キューバ・グッディングJr. | 小山力也 | 高木渉 | |
ジミー・ドゥーリトル | アレック・ボールドウィン | 磯部勉 | 佐々木勝彦 | |
サーマン | ダン・エイクロイド | 菅生隆之 | 佐々木梅治 | |
アール | トム・サイズモア | 立木文彦 | 後藤哲夫 | |
グーズ | マイケル・シャノン | 内田直哉 | 村治学 | |
レッド | ユエン・ブレムナー | 檀臣幸 | 置鮎龍太郎 | |
アンソニー | グレッグ・ゾーラ | 大黒和広 | ||
ベティ | ジェイミー・キング | 石塚理恵 | あらいしずか | |
バーバラ | キャサリン・ケルナー | 小林さやか | ||
サンドラ | ジェニファー・ガーナー | 魏涼子 | ||
マーサ | サラ・ルー | 朴璐美 | ||
ビリー | ウィリアム・リー・スコット | 成田剣 | ||
ハズバンド・キンメル | コルム・フィオール | 千田光男 | 有本欽隆 | |
ルーズベルト大統領 | ジョン・ヴォイト | 平野稔 | 有川博 | |
山本五十六 | マコ岩松 | 小林清志 | ||
源田実 | ケイリー=ヒロユキ・タガワ | 大塚明夫 | ||
ダニーの父 | ウィリアム・フィクナー | 内田直哉 | ||
イアン | トニー・カラン | 土田大 | ||
テオ | ロッド・ビーマン | 海老原英人 | ||
ウィリアム・ハルゼー・ジュニア | グレン・モーシャワー | |||
日本兵 | ユウジ・オクモト | |||
ニュースの声 | ウォーリー・バー |
- テレビ朝日版:2004年3月28日『日曜洋画劇場』
評価
日本での配給においては戦争映画として売り出される一方で『タイタニック』(1997年)や『スターリングラード』(2001年)のような歴史的悲劇の中の恋愛映画として大々的に宣伝が行われ、興行的には大ヒットすることとなった。また、リアリティはともかく迫力に溢れた映像および音響演出は話題となり、その年のアカデミー賞では音響効果賞を受賞している。
本作の偏見的な描写はアメリカ国内でも注目され、アメリカの有名な映画評論家であるロジャー・イーバートは「この作品は真珠湾攻撃を知らないか、第二次世界大戦さえも知らない観客を対象に作ったのだろう」と批評した。また、トレイ・パーカーらによるブラック人形劇コメディ映画『チーム・アメリカ』(2004年)は、挿入歌に本作への痛烈な批判ネタを織り込んでいる。
試写会が大々的に真珠湾内で行われ、会場となったのは空母ジョン・C・ステニス艦上だったが、 日本と日系の報道機関はシャットアウトして行われた[4]。また試写会の為だけに同空母をサンディエゴから航行させたことに一部から批判された。
史実と異なるとして論争になった点
真珠湾攻撃のシーンについて
- 日本軍が機銃掃射で民間病院や民間人を攻撃しているシーンや海面に浮いている兵士へ執拗に機銃掃射をするシーンがあるが、これは史実に無い過剰演出として批判する意見がある[5]。ただし、記録によれば日本側の諜報活動のミスにより民間施設が軍事施設として誤って攻撃対象になっていた場合もあるようで、実際にそれによる死傷者も出ている[6]。
- 劇中で登場する攻撃を受けるアメリカ海軍艦艇に、当時はまだ存在しないスプルーアンス級駆逐艦が写っている。真珠湾内で退役していた数隻の同級駆逐艦を撮影に使用しているが[7]、実際に同級駆逐艦が就航するのは真珠湾攻撃から34年後の1975年である。また湾内を映した複数の場面で、別の現代艦船も複数映り込んでいる。
- レイフとダニーの駆るP-40と零戦の対決では、当時運動性など圧倒的に性能が優れているはずの零戦がたった2機のP-40に敗北しているが、これも物議を醸した。史実での日本側の記録においては零戦隊の損害は9機のみで、空戦による被害は無かったとされている。ただしその一方で、ジョージ・ウェルク(George Welch)とケニス・テイラー(Kenneth M. Taylor)という2人のパイロットが真珠湾攻撃の際に2機のP-40で多数の零戦に対して戦いを挑み、その内6〜10機を落としたという証言(テイラー機が被弾し、片方の主翼半分を吹き飛ばされるも無事生還したという)もあり[7]、この証言を参考にした可能性はある[6][8]。
脚注・参考文献
- ^ a b “Pearl Harbor (2001)”. Box Office Mojo. 2009年10月10日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)610頁
- ^ ウォルト・ディズニー・レコーズの日本国内における独占ライセンス契約を締結、ユニバーサルミュージック、2018年6月25日。
- ^ 「えひめ丸事故」の蒸し返しを恐れていたのではないかとも推測される。
- ^ 『トラ・トラ・トラ!』にも機銃掃射のシーンは存在するが、民間人に対しての攻撃はなく、兵士に対しては潜水艦上で整備をしていた整備員や基地内の広場への銃撃のみであり、あとは専ら飛行場に駐機している戦闘機などへの銃撃が中心である。
- ^ a b Gordon W.Prange 原著、千早正隆 翻訳 『トラトラトラ - 太平洋戦争はこうして始まった』 並木書房、2001年(新装版)、ISBN 978-4-89063-138-4。作戦当時、各パイロットには厳密に攻撃目標が割り当てられていた。
- ^ a b メイキング映像でも触れられている
- ^ 日本側記録では、飛行場強襲任務中に敵戦闘機に襲われた九九艦爆の部隊があり、また零戦隊が米機撃墜のスコアも報告しているため、ウェルク(当時の日本表記ではウェルチ)とテイラーが撃ち落したのが劇中のようにすべて零戦とは限らない。また米軍戦闘機で離陸に成功したのはこの2機だけではなく、実際には数機が上がったようであるが、前述の2機以外は零戦隊に撃墜されてしまったと思われる。ちなみにトラ・トラ・トラ!劇中では日米双方の記録を参考にして戦闘シーンを演出したと思われ、ウェルチとテイラーのコンビが九九艦爆と九七艦攻を数機撃墜し、駆けつけてきた多数の零戦隊とドッグファイトを繰り広げ、2機を返り討ちにして雲の中に逃走、無事生還している。
関連項目
真珠湾攻撃を扱った映画
- 『ハワイ・マレー沖海戦』
- 『トラ・トラ・トラ!』