コンテンツにスキップ

英文维基 | 中文维基 | 日文维基 | 草榴社区

「後期江戸ことばの敬語体系」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
Cewbot (会話 | 投稿記録)
 
3行目: 3行目:


==概要==
==概要==
本書の内容は(a)1章(b)2~4章(c)5~6章の三部に分けられ、2~4章が本書の主要な部分を占める。1章は本書の趣旨を述べたもので、序論にあたる。2~4章では、「あなた」「お前」など相手をさす名詞(対称[[代名詞]])と、「わたし」「拙者」など自分をさす名詞(自称代名詞)について滑稽本・人情本、[[明治]]初期の[[言文一致体]]小説から用例をとり、各語の敬意の上下関係と、江戸後期-明治間の用法のちがいを説く。5章では「っし/さっし」「す」「です」「であります」「ませんでした」について、語用論的な考察を加える。6章では[[浮世風呂]]、[[会話]]編、明治の4作家([[二葉亭四迷]]、[[夏目漱石]]、[[森外]]、[[永井荷風]])の用例を引き、その語法について簡単にふれる。
本書の内容は(a)1章(b)2~4章(c)5~6章の三部に分けられ、2~4章が本書の主要な部分を占める。1章は本書の趣旨を述べたもので、序論にあたる。2~4章では、「あなた」「お前」など相手をさす名詞(対称[[代名詞]])と、「わたし」「拙者」など自分をさす名詞(自称代名詞)について滑稽本・人情本、[[明治]]初期の[[言文一致体]]小説から用例をとり、各語の敬意の上下関係と、江戸後期-明治間の用法のちがいを説く。5章では「っし/さっし」「す」「です」「であります」「ませんでした」について、語用論的な考察を加える。6章では[[浮世風呂]]、[[会話]]編、明治の4作家([[二葉亭四迷]]、[[夏目漱石]]、[[森外]]、[[永井荷風]])の用例を引き、その語法について簡単にふれる。


[[Category:笠間書院]]
[[Category:笠間書院]]

2020年6月18日 (木) 11:36時点における最新版

後期江戸ことばの敬語体系(こうきえどことばのけいごたいけい)は小島俊夫の著書。1974年(昭和49年)に笠間書院から発刊された。著者の雑誌掲載または新規執筆の15編の文章を全6章にまとめたもので、滑稽本人情本を資料として後期江戸言葉についての考察を加える。

概要

[編集]

本書の内容は(a)1章(b)2~4章(c)5~6章の三部に分けられ、2~4章が本書の主要な部分を占める。1章は本書の趣旨を述べたもので、序論にあたる。2~4章では、「あなた」「お前」など相手をさす名詞(対称代名詞)と、「わたし」「拙者」など自分をさす名詞(自称代名詞)について滑稽本・人情本、明治初期の言文一致体小説から用例をとり、各語の敬意の上下関係と、江戸後期-明治間の用法のちがいを説く。5章では「っし/さっし」「す」「です」「であります」「ませんでした」について、語用論的な考察を加える。6章では浮世風呂会話編、明治の4作家(二葉亭四迷夏目漱石森鷗外永井荷風)の用例を引き、その語法について簡単にふれる。