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2020年7月6日 (月) 21:53時点における版
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赤穂浪士 | |
---|---|
ジャンル | ドラマ |
原作 | 大佛次郎『赤穂浪士』 |
脚本 | 村上元三 |
演出 | 井上博 他 |
出演者 |
長谷川一夫 (以下五十音順) 芦田伸介 淡島千景 宇野重吉 尾上梅幸 河津清三郎 岸田今日子 實川延若 志村喬 瑳峨三智子 滝沢修 田村高廣 中村賀津雄 中村芝鶴 中村又五郎 西村晃 林与一 伴淳三郎 坂東三津五郎 山田五十鈴 |
ナレーター | 竹内三郎 |
オープニング | 芥川也寸志 |
製作 | |
製作総指揮 | 合川明 |
制作 | 日本放送協会 |
放送 | |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 1964年1月5日-12月27日 |
放送時間 | 日曜20:45-21:30(1月5日-3月29日) 21:30-22:15(4月5日-12月27日) |
放送枠 | 大河ドラマ |
放送分 | 45分 |
回数 | 全52 |
『赤穂浪士』(あこうろうし)は、1964年1月5日 - 12月27日にNHKで放映された2作目の大河ドラマ。
概要
原作は、大衆文学の重鎮である大佛次郎の大作『赤穂浪士』。主役の大石内蔵助に大映の看板俳優で後に国民栄誉賞を受賞する長谷川一夫を担ぎ出し、歌舞伎界や新劇界の大物、歌謡界の人気アイドルまでも起用し、前作『花の生涯』を上回る豪華キャストの競演で話題を集めた[1][2]。赤穂四十七士たちの討ち入りを決意するまでの苦悩や葛藤、彼らに関わる人々の思惑などを1年間かけてじっくりと描き[3]、また討入り後も切腹までを4回にわたって放送した[4]。その結果視聴率は優に30%を超え、浪士の討入りが放送された回には視聴率53.0%という大河ドラマ史上最高視聴率記録をも打ち立てた[5]。この記録は2019年現在まで未だに破られていない。ただし、この当時は大河ドラマはまだ日曜午後8時からの放送ではなかった(当時、日曜午後8時枠はコメディドラマの『若い季節』であった)。全話の平均視聴率は31.9%で歴代4位(2019年現在)。
大河ドラマの名称は、この『赤穂浪士』放送中に、読売新聞が外国の大河小説に倣って、前作『花の生涯』で井伊直弼、今作『赤穂浪士』で大石内蔵助の生涯を描くことから、「大河ドラマ」と呼称したことに由来する[1][5]。
本作以降は1月スタート、同年12月終了の放送スタイルが定着している[6](一部を除く)。
芥川也寸志のテーマ曲も話題となった。この曲は芥川が新東宝映画『たけくらべ』(1955年)の主題曲を使い回ししたものだったが、板ムチによるビシッ、ビシッという音が討ち入りの厳しさを感じさせ[7]、視聴者の共感を得て、レコードも発売された。現在でも「忠臣蔵といえばこの音楽」というイメージが定着している。また「大河のテーマは交響楽」というイメージも定着し、翌年からのNHK交響楽団によるテーマ演奏へとつながった。
なお、主演の長谷川一夫は大河ドラマ単独主演では歴代最高齢の主演である(放送開始時55歳10ヶ月9日、なお単独主演でないケースを含めると、2000年の『葵 徳川三代』で津川雅彦が60歳0ヶ月7日で演じた事例が最高齢記録となる)。
キャスト
※太字は第47回に登場
大石・浅野家
- 大石内蔵助:長谷川一夫
- りく:山田五十鈴
- 大石主税:中村賀津雄(現・中村嘉葎雄)
- 大石吉千代:市川銀之助(現・市川團蔵)
- 八助:片岡半蔵
- 浅野内匠頭:尾上梅幸
- あぐり:岸田今日子
- 浅野大学:城所英夫
- 大石無人:河津清三郎
- 大石三平(無人の子):花柳喜章
- 鎌髭奴(無人の郎党):奈良重徳、森章二、桂広行
赤穂四十七士
- 小野寺十内:志村喬
- 堀部弥兵衛:中村芝鶴
- 片岡源五右衛門:中村又五郎
- 不破数右衛門:黒川弥太郎
- 原惣右衛門:中村福助(中村芝翫とは別人)
- 前原伊助:林成年
- 奥田孫太夫:下元勉
- 礒貝十郎左衛門:井上孝雄
- 堀部安兵衛:加藤武
- 吉田忠左衛門:巌金四郎
- 矢頭右衛門七:舟木一夫
- 赤埴源蔵:舟橋元
- 村松喜兵衛:宮本曠二朗
- 富森助右衛門:金田竜之介
- 武林唯七:戸浦六宏
- 神崎与五郎:鈴木瑞穂
- 横川勘平:大山克巳
- 間喜兵衛:高橋正夫
- 貝賀弥左衛門:幸田宗丸
- 潮田又之丞:渥美国泰
- 木村岡右衛門:内田稔
- 茅野和助:田口計
- 岡嶋八十右衛門:松本朝夫
- 岡野金右衛門:中村豊(現・猿若清三郎)
- 大高源五:外山高士
- 杉野十平次:伊達正三郎
- 吉田沢右衛門:小沢慶太郎
- 三村次郎左衛門:生井健夫
- 寺坂吉右衛門:佐伯徹
- 千馬三郎兵衛:伊吹総太朗
- 大石瀬左衛門:藤岡琢也
- 間十次郎:服部哲治
- 小野寺幸右衛門:戸田皓久
- 間瀬久太夫:笹川恵三
- 間新六:花ノ本寿
- 中村勘助:山田晴生
- 近松勘六:関根信昭
- 倉橋伝助:吉田柳児
- 勝田新左衛門:宗近晴見
- 早水藤左衛門:新田昌玄
- 村松三太夫:中川謙二
- 奥田貞右衛門:内山森彦
- 間瀬孫九郎:花上晃
- 菅谷半之丞:小浜幸夫
- 矢田五郎右衛門:月森一蔵
その他の赤穂藩士・四十七士の縁者
- 高田郡兵衛:田村高廣
- 大野九郎兵衛:菅井一郎
- 大野郡右衛門:奥野匡
- 藤井又左衛門:近藤準
- 安井彦右衛門:増田順司
- 落合与左衛門:山田清
- 奥野将監:大町文夫
- 進藤源四郎:須藤健
- 小山源五右衛門:須永康夫
- 毛利小平太:安井昌二
- 毛利小佐衛門(毛利小平太の父):中村栄二
- 安江(毛利小平太の母):浦辺粂子
- 小山田庄左衛門:山内明
- 岡林杢之助:大滝秀治
- 早川宗助:新井和夫(現・新井量大)
- 萩原兵助:松下達夫
- 内藤万右衛門:冨田浩太郎
- 矢頭長助:長浜藤夫
- 萱野三平:清川新吾
- 萱野七郎左衛門:河村弘二
- 橋本平左衛門:坂東吉弥
- 遠藤弥五左衛門:島宇志夫
- 堀内源太左衛門:堀雄二
- おたか:高田敏江
- 八重(堀部弥兵衛の妻):小夜福子
- 丹女(小野寺十内の妻):夏川静枝
- 吉田貞柳(礒貝十郎左衛門の母):細川ちか子
吉良・上杉家
- 吉良上野介:滝沢修
- 吉良義周:山岸勝
- 小林平七:芦田伸介
- 清水一学:内藤武敏
- 山好新八郎:梅沢昇
- 新貝弥七郎:若杉英二
- 小堀源三郎:宮島誠
- 鳥居利右衛門:市川左三郎
- 大須賀治郎右衛門:尾上梅五郎(現・尾上菊十郎)
- 丸山清右衛門:下村和男
- 石川彦右衛門:嵯峨信孝
- 牧野春斎:恒吉雄一
- 左右田孫兵衛:小山源喜
- 上杉綱憲:山内雅人
- 千坂兵部:實川延若
- 色部又四郎:野々村潔
- 須藤与一右衛門:青野平義
幕府・大名・旗本
- 徳川綱吉:守田勘弥
- 柳沢出羽守:坂東三津五郎
- 細川越中守:嵐寛寿郎
- 堀内伝右衛門:大友柳太朗
- 土屋相模守:坂東蓑助
- 脇坂淡路守:久米明
- 阿部豊後守:市村羽左衛門
- 稲葉正通:尾上九朗右衛門
- 伊達左京亮:市村家橘(現・市村吉五郎)
- 仙石伯耆守:清水将夫
- 荒木十左衛門:信欣三
- 土岐伊予守:永田靖
- 多門伝八郎:中村吉十郎
- 土屋主税:市村竹之丞(現・中村富十郎)
- 土屋家の腰元:石川祐代
その他
- 堀田隼人(千坂の間者、浪人):林与一
- お仙(千坂の間者):淡島千景
- 蜘蛛の陣十郎(江戸の大盗賊、隼人に協力):宇野重吉
- 相沢新兵衛(吉保の間者):西村晃
- 目玉の金助(千坂の間者):穂積隆信
- 丸岡朴庵(犬の医師):伴淳三郎
- お千賀(朴庵の妾):瑳峨三智子
- 春山権之丞:杉浦宏策
- 浮橋太夫:越路吹雪
- 新井白石:尾上松緑
- 山田宗徧:柳永二郎
- 羽倉斎宮:北村和夫
- 宝井其角:田崎潤
- 三国屋市左衛門:下條正巳
- 細井広沢:二本柳寛
- 笹屋清右衛門:深見泰三
- 萩原千代:佐々木すみ江
- 長恩:加藤嘉
- 老婆:田中筆子
- 佐五平:柳谷寛
- お豊:本間文子
- 戸田局:桜緋紗子
- 常八:大塚周夫
- 治助:江幡高志
- 長助:矢田稔→森良介
- 行者:仲村秀生
- その他:田村正和、渡辺美佐子、辻村真人、石坂浩二
スタッフ
- 原作:大佛次郎『赤穂浪士』
- 脚色:村上元三
- 音楽:芥川也寸志 録音 中嶋正夫
- 演奏:コンセール・レニエ
- 語り:竹内三郎
- 美術考証:新井勝利
- 制作:合川明
- 制作助手:大原誠
- 美術:富樫直人
- 技術:加藤多満喜
- 演出:井上博
放送
特記が無い限りNHKクロニクルのNHK番組表ヒストリーで確認。
通常放送時間
- NHK総合テレビジョン:(14話まで)毎週日曜 20時45分 - 21時30分[8]、(15話から)毎週日曜 21時30分 - 22時15分[4]
- (再放送)NHK総合テレビジョン:(10話まで[9])毎週土曜 14時05分 - 14時50分、(14話から[9])毎週土曜 13時15分 - 14時00分[4]
放送日程
- 第41話は19時30分から1964年東京オリンピックの水泳、ウェイトリフティング競技を放送したため45分繰り下げで放送。
- 第42話は22時から1964年東京オリンピックの体操競技を放送するため45分繰り上げで放送。
放送回 | 放送日 | サブタイトル |
---|---|---|
第1話 | 1月 5日 | 女郎ぐも |
第2話 | 1月12日 | 花の雨 |
第3話 | 1月19日 | くらやみの男 |
第4話 | 1月26日 | 江戸と赤穂 |
第5話 | 2月 2日 | 勅使接待 |
第6話 | 2月 9日 | その前夜 |
第7話 | 2月16日 | 松の廊下 |
第8話 | 2月23日 | 風さそう |
第9話 | 3月 1日 | 第二の使者 |
第10話 | 3月 8日 | 人それぞれに |
第11話 | 3月15日 | 名残りの城 |
第12話 | 3月22日 | 十四日の月 |
第13話 | 3月29日 | 城明け渡し |
第14話 | 4月 5日 | 大阪の宿 |
第15話 | 4月12日 | 蝉しぐれ |
第16話 | 4月19日 | 淀川船 |
第17話 | 4月26日 | 山科の家 |
第18話 | 5月 3日 | 秋の琴 |
第19話 | 5月10日 | 隠密往来 |
第20話 | 5月17日 | 都八景 |
第21話 | 5月24日 | 冬の雲 |
第22話 | 5月31日 | 木枯らし |
第23話 | 6月 7日 | 女ごころ |
第24話 | 6月14日 | 花の便り |
第25話 | 6月21日 | 伏見撞木町 |
第26話 | 6月28日 | 元禄小袖 |
第27話 | 7月 5日 | 里げしき |
第28話 | 7月12日 | 雨の駕籠 |
第29話 | 7月19日 | 眼んない千鳥 |
第30話 | 7月26日 | 夕顔 |
第31話 | 8月 2日 | 露時雨 |
第32話 | 8月 9日 | 雁渡る |
第33話 | 8月16日 | 喧嘩六法 |
第34話 | 8月23日 | 風の声 |
第35話 | 8月30日 | 寒雀 |
第36話 | 9月 6日 | 星の夜 |
第37話 | 9月13日 | 吉良上野介の顔 |
第38話 | 9月20日 | 泡 |
第39話 | 9月27日 | 似た梯 |
第40話 | 10月 | 4日花も雪も |
第41話 | 10月11日 | 江戸座 |
第42話 | 10月18日 | 霰 |
第43話 | 10月25日 | 南部坂 |
第44話 | 11月 | 1日師走の街 |
第45話 | 11月 | 8日いのちの灯 |
第46話 | 11月15日 | 討入り前夜 |
第47話 | 11月22日 | 討入り |
第48話 | 11月29日 | 引揚げ |
第49話 | 12月 | 6日四家お預け |
第50話 | 12月13日 | 勝者敗者 |
第51話 | 12月20日 | 白梅紅梅 |
最終話 | 12月27日 | 二月四日 |
平均視聴率 31.9%(視聴率は関東地区・ビデオリサーチ社調べ[10]) |
大河ドラマで総集編がつくられるようになったのは第3作『太閤記』以降のため、本作の総集編は制作されていない。
映像の現存状況
第7話の松の廊下のシーン(1964年3月22日放送の「放送記念日特集 世界を結ぶNHK」において映し出されたもの)と第47話が現存している。
第47話は大河ドラマ史上最高視聴率の本作最大の山場「討入り」であり、現存している第47話「討入り」は『NHK想い出倶楽部2~黎明期の大河ドラマ編~(2)赤穂浪士』としてDVD販売されている。
補足
- 吉良邸のオープンセットは東京都杉並区のNHK富士見ヶ丘グラウンドに建てられ、収録の際には1000人を超すギャラリーが集まった[4]。
- 吉田沢右衛門役に緒形拳を起用する案もあったが、緒形は新国劇のスケジュールとのやりくりが付かず結局出演を辞退している。緒形は翌年の『太閤記』をはじめとする幾つかの作品でレギュラー出演をした後、1982年の『峠の群像』で大石内蔵助を演じている。
- この作品から、土曜日の再放送が放映されるようになり、以後定着した[3]。
脚注
- ^ a b 日本放送協会(編)『20世紀放送史 上』日本放送出版協会、2001年、496頁。
- ^ なお、大石内蔵助に長谷川一夫、吉良上野介に滝沢修という配役は、1958年の大映映画『忠臣蔵』(監督渡辺邦男)と全く同じである。
- ^ a b 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、85頁。
- ^ a b c d 日本放送協会 編『NHK年鑑'65』日本放送出版協会、1965年、166頁。
- ^ a b 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、84頁。
- ^ 日本放送協会(編)『20世紀放送史 上』日本放送出版協会、2001年、495頁。
- ^ 『NHK大河ドラマ大全:50作品徹底ガイド』NHK出版、2011年、84-85頁。
- ^ 日本放送協会 編『NHK年鑑'64』日本放送出版協会、1964年、144頁。
- ^ a b 11話から13話までは特別編成による時間帯での放送のため、本来の時間は不明。それ以外でも通常放送時間外の再放送は行われている。
- ^ ビデオリサーチ NHK大河ドラマ 過去の視聴率データ
外部リンク
NHK 大河ドラマ | ||
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前番組 | 番組名 | 次番組 |
赤穂浪士
|
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NHK 日曜20:45 - 21:30枠 | ||
花の生涯
|
赤穂浪士
(1964年1月~3月) |
|
NHK 日曜21:30 - 22:15枠 | ||
赤穂浪士
(1964年4月~12月) |