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2020年7月8日 (水) 21:32時点における版
「赤いスイートピー」 | ||||
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松田聖子 の シングル | ||||
初出アルバム『Pineapple』 | ||||
B面 | 制服 | |||
リリース | ||||
ジャンル | アイドル歌謡曲 | |||
時間 | ||||
レーベル |
CBS・ソニー (8cmCD含む) ソニー・ミュージックレコーズ (12cmCDのみ) | |||
作詞・作曲 |
松本隆 呉田軽穂 | |||
チャート最高順位 | ||||
松田聖子 シングル 年表 | ||||
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「赤いスイートピー」(あかいスイートピー)は、1982年1月にリリースされた松田聖子の8枚目のシングルである。
解説
- 品番:07SH 1112(レコード)
- 松田の楽曲の中で特に人気の高い曲の一つであり、松田自身も好きな曲として挙げる事が多い。また、この曲を境に同性(女性)のファンの比率が上がったと語っている。
- 松任谷由実作曲による聖子への最初の提供曲。当時女性に影響力があったユーミンが楽曲を提供したことで、聖子自身も女性ファンの獲得に成功した。
- 1989年には8cmCDとして、2004年には紙ジャケット仕様の完全生産限定盤12cmCDとして再びリリースされている。
- アナログシングル盤の再プレス以降のジャケットには"赤いスイートピー"と"制服"の文字が同じ大きさで書かれたジャケットが存在する。2000年の『SEIKO SUITE』付属のブックレット内のディスコグラフィ、2003年の『Another Side of Seiko 27』封入のシングルジャケットカード、2011年の『SEIKO STORY〜80's HITS COLLECTION〜』のシングルジャケットコレクション、2018年の『Seiko Matsuda Sweet Days』のアナログシングルジャケット復刻ブックレットにはそのジャケットが使用されている。
収録曲
- 赤いスイートピー(3:37)
(作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂(松任谷由実)/編曲:松任谷正隆)- 作曲にユーミンを起用したのは作詞担当の松本隆の発案で、『ライバルに曲書いてみない?』とユーミンに直々に作曲依頼をした。女性ファンを増やしたいというプロデューサーサイドの意向に対して、ユーミンは作曲家としてではなく名前(知名度)で選ばれる事を嫌い当初は渋っていた。そこで、作曲者名にペンネームである「呉田軽穂」を使用しても良いのならという条件で引き受けたという。ユーミンは、「誰が作ったか知らなくても、曲調だけで聞き手の心をつかめたなら、これほど作家冥利に尽きる事はない。そして本当にその通りになったのでとても充実感のある仕事でした」と、後に語っている。
- 当時の聖子は過度なスケジュールの影響から喉を酷使し、歌唱時に声が擦れてしまう事があった。そこでプロデューサーサイドはユーミンに対して、喉に負担が掛からないようキーを抑えたスローバラードを作って欲しいと依頼した。ユーミンが完成させた曲は、元々はBメロやサビの「赤いスイートピー」のフレーズで音程が下がる曲だったが、プロデューサーから「春をイメージした歌なので、最後は音程を上げる形にして春らしくしてもらいたい」とリテーク依頼を出された。本人曰く「提供した曲をダメ出しされたのは後にも先にもその時だけなのですごく驚いた」という。当時はプロデューサーの熱意に折れ、仕方なく現在の形に修正したそうだが、「今になって考えると春の歌だし、あれで良かったんだと思います。そして、相手が誰であろうと妥協せずに向かい合うスタッフがいたからこそ、彼女(聖子)は短期間であれだけの存在になれたのでしょう」とコメントした。聖子はそれまでの声を張り上げ伸びのある歌い方を改めて、この曲から徐々に歌唱法を変えていったと云われている。
- 松本はユーミンが先に作ったメロディーを受け取った時、「単純に詞をつけていくとユーミンみたいな語感になってしまう」と感じて、「かなり抵抗して、松本風の言葉をわざと並べた」という。長く聖子の曲を担当した松本は後年、この曲で聖子と「同期した」と表現している[1]。
- 本曲発表当時、スイートピーの主流は白やクリーム色、ピンクなどが主流で、「赤いスイートピー」は存在しないと思われていた(実際には、1800年ころには既に存在していた[2])。本曲がヒットして以降、品種改良して作った鮮やかな色の赤いスイートピーが売られるようになった。松本は「心の岸辺に咲いたとあるから、これは全て夢なんだなと分かってもらえたら、別に何色でもいいんですけど」と語っている[3]。
- 本曲の発表前に聖子はデビュー以来のトレードマークであった「聖子ちゃんカット」をショートヘアにしており、本曲を披露した際にはその髪型に関しても大きな話題となった。ただし、発表前の新曲としてテレビ朝日の歌番組で披露したことがあり、その時は断髪前の姿での歌唱シーンが確認されている。
- 聖子の代表曲であったが、同年の第33回NHK紅白歌合戦で歌唱されたのは「野ばらのエチュード」で、以降も長らく未歌唱のままであった。デビュー35周年の2015年、第66回NHK紅白歌合戦の大トリで初歌唱となった。
- アルバム『Citron』(1988年)に、この曲のその後を描いた楽曲「続・赤いスイートピー」が収録された。作詞は松本だが、作曲者は異なる。
- デビュー25周年に当たる2005年に、同名の写真集(篠山紀信撮影)を発売した。「『赤いスイートピー』時代の聖子のイメージ」で撮影された。
- 2009年、富士フイルムの化粧品「アスタリフト」にタイアップされ、聖子と中島みゆきが出演(「純白の出会い・中島みゆきさん」篇)。その中で中島がバックに流れる音源とともに本曲を口ずさんでいた。
- 2013年公開の映画『麦子さんと』(監督・吉田恵輔、主演・堀北真希)の挿入歌に起用された[4]。
- 2016年3月12日に、BSジャパン開局15周年特別企画ドラマスペシャル『青春の名曲ストーリー』でのオムニバスドラマの1編にて、本作をモチーフにした同名タイトルのドラマが放送[5]。
- 制服(3:33)
(作詞:松本隆/作曲:呉田軽穂(松任谷由実)/編曲:松任谷正隆)- B面ではあるが、ファンの間では名曲として評価が高い。アルバム『Another Side of Seiko 27』の収録曲アンケートにおいても第2位にランクインしている。松本もこちらの方が自信があり、当初は途中からAB面を入れ替えてロングセラーにする予定であったが、A面が予想以上の支持を集めたため、実現しなかった[6]。作曲したユーミンも後年音楽雑誌のインタビューで「この曲もスリリングな感じで制作できて気に入っている。」と語っている。
カバー・バージョン
赤いスイートピー
- 1991年 - Patti Austin(パティ・オースティン)(アルバム『ROMANTIQUE』)
- 1996年 - 三代目魚武濱田成夫 (アルバム『三代目魚武濱田成夫』)
- 2002年 - What's Love?(シングル「恋の味」のカップリング曲としてBONNIE PINKをボーカルに迎え、カバー)
- 2003年 - Springs(アルバム『Springs Super Best』)
- 2004年 - バーニーズ[7](サンリオキャラクターのマイメロディ・ウサハナ・マロンクリームによって結成されたユニット。サンリオピューロランドにて開催されるキャラクターショーで披露されることがある)
- 2006年 - ミサイルイノベーション(シングル『踊ろよハニー』のc/w)
- 2006年 - CHiYO(ネット配信)
- 2007年 - 沢田知可子(アルバム『花心』)
- 2008年 - 赤夜萌香(水樹奈々):テレビアニメ『ロザリオとバンパイア』のキャラクターソングシングルとして本曲をカバーし、アニメ第8話で挿入曲として使われた。また、水樹奈々も同年7月に国立代々木競技場第1体育館で行われた自身のライブでも本曲を歌っている。
- 2008年 - シジミジル(アルバム『NHK連続テレビ小説「だんだん」オリジナル・サウンドトラック』。2008年下半期のNHK連続テレビ小説『だんだん』の劇中でヒロインの母のお気に入りの曲と位置づけられており、ヒロインの三倉茉奈・佳奈らによる劇中のユニット・シジミジルによって歌われ、サウンドトラック盤にも収録された。)
- 2009年 - 茉奈 佳奈(アルバム『ふたりうた』)
- 2009年 - 宮武美桜(bump.yのCDアルバム『Sweet Hits☆』)
- 2009年 - タンポポ#(アルバム『チャンプル(1)〜ハッピーマリッジソングカバー集〜』)
- 2010年(魔暦12年) - デーモン閣下(カバーアルバム『GIRLS' ROCK Best』)
- 2010年 - 徳永英明(アルバム『VOCALIST 4』)
- 2010年 - 綾瀬はるか(ネット配信、アルバム『松本隆に捧ぐ-風街DNA-』)
- 2010年 - 沢知恵(アルバム『ライブ・アット・ラカーニャ春』収録)
- 2012年 - さくらまや(アルバム『まや☆カラ カラオケクイーンさくらまやと歌おう!!』)
- 2013年 - ダイアナ・ガーネット(アルバム『COVER☆GIRL』)
- 2013年、岩佐美咲(アルバム『リクエスト・カバーズ』に収録)
- 2016年 - ClariS(アルバム『SPRING TRACKS -春のうた-』に収録)
- 2018年 - 伊波杏樹 (アルバム 『NamiotO vol 0.5 〜cover collection〜』に収録)
制服
- 1998年 - 菅原祥子(アルバム『Sati's-faction』)
- 2004年 - カントリー娘。(アルバム『FS5〜卒業〜』)
- 2006年 - ガガガSP(松田聖子トリビュート・アルバム『Jewel Songs 〜Seiko Matsuda Tribute & Covers〜』)
- 2013年 - 白石涼子(アルバム『Twinkle Voice 〜声の贈り物〜』)
- 2018年 - まちだガールズクワイア(アルバム『MGC CLASSICS Vol.1』)
関連作品
- 赤いスイートピー
- Pineapple
- Seiko・index
- Seiko・plaza
- 金色のリボン
- Seiko-Train
- Seiko Box
- Seiko Monument
- Bible
- Bible II
- Bible III
- Complete Bible
- Seiko Matsuda 1980-1995
- Seiko Celebration
- Ballad 〜20th Anniversary
- SEIKO SUITE
- 『LOVE』 Seiko Matsuda 20th Anniversary Best Selection
- Best of Best 27 (13)
- 『Seiko Smile』 Seiko Matsuda 25th Anniversary Best Selection
- I'll fall in love 愛的禮物
- Premium Diamond Bible
- Diamond Bible
- SEIKO STORY〜80's HITS COLLECTION〜
- We Love SEIKO -35th Anniversary 松田聖子究極オールタイムベスト50Songs-
- Seiko Matsuda Sweet Days
- 制服
- Seiko・index
- Seiko・plaza
- Touch Me, Seiko
- Seiko-Train
- Seiko Box
- Bible II
- Complete Bible
- Seiko Matsuda 1980-1995
- SEIKO SUITE
- Another side of Seiko 27 (14)
- Best of Best 27
- 『Seiko Smile』 Seiko Matsuda 25th Anniversary Best Selection
- Premium Diamond Bible
- Diamond Bible
- SEIKO STORY〜80's HITS COLLECTION〜
- We Love SEIKO -35th Anniversary 松田聖子究極オールタイムベスト50Songs-
- Seiko Matsuda Sweet Days
脚注
- ^ 中川, p. 171.
- ^ The unwin book of sweet peas
- ^ “松田聖子、スイートピーに赤はなかった 松本隆氏、作詞秘話明かす”. デイリースポーツ (2017年4月23日). 2017年4月24日閲覧。
- ^ 映画「麦子さんと」予告編
- ^ “昭和の名曲がドラマに 赤いスイートピー&神田川”. スポニチアネックス (2016年2月10日). 2016年2月10日閲覧。
- ^ 中川, p. 170.
- ^ Barnies(MyMelody,U・SA・HA・NA,マロンクリーム)〜赤いスイートピー〜、サンリオピューロランド。(2015/2/21閲覧)
参考文献
- 中川右介『松田聖子と中森明菜 1980年代の革命』朝日新聞出版〈朝日文庫〉、2014年12月30日。ISBN 978-4-02-261814-6。
関連項目
- 春の桜と優雅に語らう17の知恵 ‐ 春の曲を集めたコンピレーション・アルバム
- 歌姫 〜センチメンタル女性ヴォーカリスト〜 - 1970年代・1980年代にヒットした女性ヴォーカル・ソング集
- 風街図鑑 - 松本隆 作詞家活動30周年記念CD-BOX、「赤いスイートピー」収録。
- 西鉄特急 - 8000系運用の際に久留米到着時の車内放送に使われた。