「片山真理」の版間の差分
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高校生の頃、SNS上で絵やオブジェの発表を行う。片山の義足を用いた作品はそれそのものだけでは理解されないため、[[セルフポートレート]]の形で撮影・発表された<ref name="imaonline">{{Cite web |author= |date=2019-8-19 |url=https://imaonline.jp/articles/interview/20190819mari-katayama/ |title=片山真理インタヴュー「ユニバーサルな身体という『GIFT』」|website=IMA ONLINE |publisher=アマナグループ |accessdate=2020-03-05}}</ref>。これに着目した当時[[バンタンデザイン研究所]]学生であったスタイリストの[[島田辰哉]]より卒業ファッションショーのためのモデルを依頼される<ref name="afpbb1"/>。島田は片山を選び出した理由として「障がいがあるけれどファッション好きのリアルな女の子で、足に絵を描いていたりするのが超かわいいと思った」としている<ref name="afpbb1"/>。高校卒業を目前として、片山は義足を用いた作品を全国公募の展覧会である「群馬青年ビエンナーレ」に応募する<ref name="afpbb1"/>。審査員として参加していたキュレーター東谷隆司は片山の作品を高く評価し、創作を続けるよう励ました<ref name="afpbb1"/>。卒業後の進路に迷っていた片山は東谷の言葉に励まされ芸術の道を選んだ。 |
高校生の頃、SNS上で絵やオブジェの発表を行う。片山の義足を用いた作品はそれそのものだけでは理解されないため、[[セルフポートレート]]の形で撮影・発表された<ref name="imaonline">{{Cite web |author= |date=2019-8-19 |url=https://imaonline.jp/articles/interview/20190819mari-katayama/ |title=片山真理インタヴュー「ユニバーサルな身体という『GIFT』」|website=IMA ONLINE |publisher=アマナグループ |accessdate=2020-03-05}}</ref>。これに着目した当時[[バンタンデザイン研究所]]学生であったスタイリストの[[島田辰哉]]より卒業ファッションショーのためのモデルを依頼される<ref name="afpbb1"/>。島田は片山を選び出した理由として「障がいがあるけれどファッション好きのリアルな女の子で、足に絵を描いていたりするのが超かわいいと思った」としている<ref name="afpbb1"/>。高校卒業を目前として、片山は義足を用いた作品を全国公募の展覧会である「群馬青年ビエンナーレ」に応募する<ref name="afpbb1"/>。審査員として参加していたキュレーター東谷隆司は片山の作品を高く評価し、創作を続けるよう励ました<ref name="afpbb1"/>。卒業後の進路に迷っていた片山は東谷の言葉に励まされ芸術の道を選んだ。 |
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[[群馬県立女子大学]]文学部で[[美学美術史学科|美学美術史学]]を学んだ後に<ref>{{Cite web|title=本学の卒業生、片山真理さんが、ヴェネツィア・ビエンナーレに出展します。|美学美術史学科|群馬県立女子大学|url=https://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/art/info/2019/04/post-28.html|website=www.gpwu.ac.jp|accessdate=2020-07-23|language=ja}}</ref>、[[東京藝術大学]]大学院へと進み<ref name="afpbb1" />、2012年、東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を修了した<ref name="mynavi" />。片山は東谷の「君はアーティストなんだよ」という言葉に強く励まされたとしている<ref name="afpbb1" />。2012年に東谷が死去したのちは、東京藝術大学にて指導を受けた[[小谷元彦]]の支援を受け、小谷の作品素材として出演した<ref name="afpbb1" />。 |
[[群馬県立女子大学]]文学部で[[美学美術史学科|美学美術史学]]を学んだ後に<ref>{{Cite web|title=本学の卒業生、片山真理さんが、ヴェネツィア・ビエンナーレに出展します。|美学美術史学科|群馬県立女子大学|url=https://www.gpwu.ac.jp/dep/lit/art/info/2019/04/post-28.html|website=www.gpwu.ac.jp|accessdate=2020-07-23|language=ja}}</ref>、[[東京藝術大学]]大学院へと進み<ref name="afpbb1" />、2012年、東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を修了した<ref name="mynavi" />。片山は東谷の「君はアーティストなんだよ」という言葉に強く励まされたとしている<ref name="afpbb1" />。2012年に東谷が死去したのちは、東京藝術大学にて指導を受けた[[小谷元彦]]の支援を受け、小谷の作品素材として出演した<ref name="afpbb1" />。片山は自身の芸術活動に最も影響を与えた三人として島田辰哉・東谷隆司・小谷元彦の名前を挙げる<ref name="afpbb1" />。 |
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片山は自身の芸術活動に最も影響を与えた三人として島田辰哉・東谷隆司・小谷元彦の名前を挙げる<ref name="afpbb1" />。 |
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==作品性== |
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片山の作品は自宅で撮られたポートレートに代表される。義足へイラストや手芸を用いた装飾を施すなど、自身の身体的要素をモチーフとする<ref name="afpbb1"/><ref name="imaonline"/>。シャッターを押すことは身体性と関連するとし、自分でシャッターを押すことにこだわりを持つ。また、素材としての自己像として黒髪のおかっぱ、切れ長のメイク、赤いネイルと口紅、ハイヒールなどの記号を用いる<ref name="afpbb2">{{Cite web |author=MODE PRESS |date=2016年06月22日 |url=https://www.afpbb.com/articles/modepress/3091353 |title=義足のアーティスト・片山真理の「王国の作りかた」【後編】 写真1枚 |publisher=AFPBB News |accessdate=2020-03-05}}</ref>。 |
片山の作品は自宅で撮られたポートレートに代表される。義足へイラストや手芸を用いた装飾を施すなど、自身の身体的要素をモチーフとする<ref name="afpbb1"/><ref name="imaonline"/>。シャッターを押すことは身体性と関連するとし、自分でシャッターを押すことにこだわりを持つ。また、素材としての自己像として黒髪のおかっぱ、切れ長のメイク、赤いネイルと口紅、ハイヒールなどの記号を用いる<ref name="afpbb2">{{Cite web |author=MODE PRESS |date=2016年06月22日 |url=https://www.afpbb.com/articles/modepress/3091353 |title=義足のアーティスト・片山真理の「王国の作りかた」【後編】 写真1枚 |publisher=AFPBB News |accessdate=2020-03-05}}</ref>。 |
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== 出版物 == |
== 出版物 == |
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=== 作品写真集 === |
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*『GIFT』(ユナイテッドヴァガボンズ、2019年3月5日) ISBN 978-4908600043 |
*『GIFT』(ユナイテッドヴァガボンズ、2019年3月5日) ISBN 978-4908600043 |
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=== 雑誌掲載 === |
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* 「写真とアートの境界線は、どこにあるのか?」 - 『[[Pen (雑誌)|Pen]]』2018年4月15日号 |
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* 「わたしと美術教育」 - 『[[美術手帖]]』2019年2月号 |
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* 「木村伊兵衛写真賞受賞 片山真理の世界」 - 『[[AERA]]』2020年5月11日号 |
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* 「6月20日、アトリエにて。」 - 『[[新潮]]』2020年8月号 |
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== 脚注 == |
== 脚注 == |
2020年8月5日 (水) 13:25時点における版
片山 真理(かたやま まり、1987年 - )は日本の現代芸術家。義足のアーティストとして知られる。
来歴
埼玉県に生まれ、群馬県太田市で育つ[1]。先天性脛骨欠損症の為、両足が不自由かつ左手が「カニのよう」な2本指で生まれる。9歳の時、温存していた両足を切断し義足となる[1][2][3]。
高校生の頃、SNS上で絵やオブジェの発表を行う。片山の義足を用いた作品はそれそのものだけでは理解されないため、セルフポートレートの形で撮影・発表された[4]。これに着目した当時バンタンデザイン研究所学生であったスタイリストの島田辰哉より卒業ファッションショーのためのモデルを依頼される[2]。島田は片山を選び出した理由として「障がいがあるけれどファッション好きのリアルな女の子で、足に絵を描いていたりするのが超かわいいと思った」としている[2]。高校卒業を目前として、片山は義足を用いた作品を全国公募の展覧会である「群馬青年ビエンナーレ」に応募する[2]。審査員として参加していたキュレーター東谷隆司は片山の作品を高く評価し、創作を続けるよう励ました[2]。卒業後の進路に迷っていた片山は東谷の言葉に励まされ芸術の道を選んだ。
群馬県立女子大学文学部で美学美術史学を学んだ後に[5]、東京藝術大学大学院へと進み[2]、2012年、東京芸術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修士課程を修了した[1]。片山は東谷の「君はアーティストなんだよ」という言葉に強く励まされたとしている[2]。2012年に東谷が死去したのちは、東京藝術大学にて指導を受けた小谷元彦の支援を受け、小谷の作品素材として出演した[2]。片山は自身の芸術活動に最も影響を与えた三人として島田辰哉・東谷隆司・小谷元彦の名前を挙げる[2]。
2020年、写真集『GIFT』及び第58回ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展「May You Live in Interesting Times」での展示で第45回木村伊兵衛写真賞を受賞した。
作品性
片山の作品は自宅で撮られたポートレートに代表される。義足へイラストや手芸を用いた装飾を施すなど、自身の身体的要素をモチーフとする[2][4]。シャッターを押すことは身体性と関連するとし、自分でシャッターを押すことにこだわりを持つ。また、素材としての自己像として黒髪のおかっぱ、切れ長のメイク、赤いネイルと口紅、ハイヒールなどの記号を用いる[6]。
出版物
- 『GIFT』(ユナイテッドヴァガボンズ、2019年3月5日) ISBN 978-4908600043
脚注
- ^ a b c d e f g h i j MODE PRESS (2016年6月22日). “義足のアーティスト・片山真理の運命を変えた3人の男【前編】 写真1枚 ”. AFPBB News. 2020年3月3日閲覧。
- ^ “両足義足の「普通でない」自分を消し去る 〜アーティスト・片山真理「you're mine」についてのロング・インタビュー”. Fragments. 株式会社Will Be There (2015年3月30日). 2020年6月16日閲覧。
- ^ a b “片山真理インタヴュー「ユニバーサルな身体という『GIFT』」”. IMA ONLINE. アマナグループ (2019年8月19日). 2020年3月5日閲覧。
- ^ “本学の卒業生、片山真理さんが、ヴェネツィア・ビエンナーレに出展します。|美学美術史学科|群馬県立女子大学”. www.gpwu.ac.jp. 2020年7月23日閲覧。
- ^ MODE PRESS (2016年6月22日). “義足のアーティスト・片山真理の「王国の作りかた」【後編】 写真1枚”. AFPBB News. 2020年3月5日閲覧。