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| 運用開始 = 2020年3月26日
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| 運用終了 =

2020年8月20日 (木) 23:48時点における版

小田急5000形電車(2代)
小田急5000形電車
基本情報
運用者 小田急電鉄
製造所 川崎重工業車両カンパニー
総合車両製作所
製造年 2019年 -
製造数 3編成30両(2020年8月20日現在)
運用開始 2020年3月26日
投入先 小田急線
主要諸元
編成 10両固定編成
軌間 1,067mm(狭軌
電気方式 直流1,500V
架空電車線方式
最高運転速度 100km/h[1]
設計最高速度 120km/h
起動加速度 3.3km/h/s[2]
減速度(常用) 4.0km/h/s[2]
減速度(非常) 4.7km/h/s[2]
編成定員 1,528名
車両定員 先頭車 144名(座席45 名)
中間車 155名(座席 51名)
車両重量 25.8 t - 35.4 t
全長 先頭車 20,400 mm
中間車 20,000 mm
全幅 2,900 mm
全高 4,035 mm
パンタグラフ折りたたみ時 4,089 mm
床面高さ 1,130 mm
車体 ステンレス
台車 軸梁式ボルスタレス空気ばね台車
NS-102形(電動台車)・NS-102T/TA形(付随台車)
主電動機 全密閉外扇式かご形三相誘導電動機
MB-5157-A2形
主電動機出力 190 kW
駆動方式 WN駆動方式
歯車比 6.31(101:16)
制御方式 フルSiC素子VVVFインバータ制御純電気ブレーキ対応)
制御装置 MAP-194-15V330形
制動装置 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ
保安装置 D-ATS-P
備考 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」p.112 参照
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小田急5000形電車(おだきゅう5000がたでんしゃ)は、小田急電鉄2020年令和2年)以降に運用されている通勤車両である。

小田急では、編成表記の際には「新宿寄り先頭車両の車両番号(新宿側の先頭車車号)×両数」という表記を使用している[3]ため、本項もそれに倣い、特定の編成を表記する際には「5051×10」のように表記する。また、特定の車両を表記する場合は車両番号から「デハ5200番台」などのように表記する。

概要

2019年度に川崎重工業で10両1編成が製造され、2020年3月26日より営業運転を開始した[4][5]。2020年度には10両5編成の導入が予定されていたが、4編成に変更される事が発表された[6]。川崎重工業に加えて、第3・4編成では総合車両製作所が製造を担当する[7][8]

車体はステンレス製で、万が一の衝突事故発生時にも、車体の変形を抑えることができる構体構造となっている[9]。近年設置を進めているホームドアで隠れないようにブランドマークと車番は車体の端、ドア横となった。

車内

優先席付近の窓

車内は暖色系、床敷物は木目調となっている。室内灯は埋め込み型の調光式のLED照明とし、すっきりとした車内空間となっている。優先席付近の窓ガラスは3000形や4000形よりも幅が狭いタイプとなった。各車両の車端部には車椅子・ベビーカースペースが設けるなど、バリアフリーにも対応している。

座席は一般席はオレンジ色系の「ビブライトオレンジ色」、優先席は青色系の「ピースブルー色」を採用した[9]。座席表地には龍村美術織物製のものが使用されている[10]

戸閉装置(ドアエンジン)は4000形に引き続いて電気式を採用している。また、小田急の車両では初めての空気清浄機を搭載している。

旅客案内機器

車内案内表示器と防犯カメラ
小田急5000形 側面行先表示器(日本語)
小田急5000形 側面行先表示器(英語)

車内の各ドア上部には17インチ液晶ディスプレイ (LCD・TVOS) を用いた車内案内表示器を設置した[11]。LCD画面は2台が設置され、左側を「小田急TV」の広告動画用として、右側を行先案内・乗り換え案内等の旅客案内用として使用する[11]。合わせてドア上部には、千鳥配置で防犯カメラ(1両あたり4台)を配置している[11]ドアチャイムは小田急30000形EXEαでも採用された2打点式となった。

行先表示器にはフルカラーLED方式が採用されている[11]

乗務員室

乗務員室は全室非貫通構造である[11] 。運転台計器盤はアナログ式の計器類や表示灯を廃し、これらを液晶ディスプレイ(LCD)3画面に表示するグラスコックピット方式を採用する[11]

主幹制御器は左手操作形ワンハンドル式を採用した[11]力行1 - 4 ノッチ・常用ブレーキ1 - 7段・抑速非常 )。抑速ブレーキ機能および定速運転機能を有している[11]

走行機器など

制御装置には1000形リニューアル車に引き続いて三菱電機製のフルSiC素子によるVVVFインバータ制御を採用した[12]。 (PGセンサレスベクトル制御・純電気ブレーキ対応[9])本形式では機器の仕様の見直しを行うことで、1000形と比較して約28%の小型化を実現している[12]。本形式ではユニット構成はせず、各電動車に制御器を搭載する1C4M制御方式となっている[9]

補助電源装置にはIGBT素子を使用した東芝インフラシステムズ[13]製の静止形インバータ(SIV)を採用した[1]。定格出力は260 kVA を有し、主要部を2重系に搭載した待機2重系のシステムを採用している[1](INV207-D0形)。

空気圧縮機(CP)にはドイツクノールブレムゼ社製で、潤滑油が不要なオイルフリーレシプロ式(VV120-T形[11])を採用している。吐出量は990L/min、騒音低減のため機器箱に収納されており、1編成で3台を搭載する[11]

列車情報管理装置N-TIOSN-Train Information Odakyu management System」を採用している[11]。車両間の伝送路にイーサネットケーブルを採用しており、大容量のデータ通信を可能としている[11]

台車は日本車輌製造製のNS台車を採用した[9]。ボルスタレス方式で、軸箱支持は「軸梁式」、形式は動力台車がNS-102形、付随台車はNS-102T形(先頭台車はNS-102TA形)である[9]。基礎ブレーキは片押し式踏面ブレーキである[11]

編成表

凡例
Tc …制御車、M …電動車、T…付随車
 
号車 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
形式 クハ5450 デハ5400 サハ5350 デハ5300 デハ5200 サハ5250 サハ5150 デハ5100 デハ5000 クハ5050
区分 Tc2 M5 T3 M4 M3 T2 T1 M2 M1 Tc1
車両番号 5451 5401 5351 5301 5201 5251 5151 5101 5001 5051
5452 5402 5352 5302 5202 5252 5152 5102 5002 5052
5453 5403 5353 5303 5203 5253 5153 5103 5003 5053
定員 144 155 155 155 155 155 155 155 155 144

脚注

  1. ^ a b c 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号44P記事。
  2. ^ a b c 日本地下鉄協会「SUBWAY」2020年5月号42P
  3. ^ 鉄道ダイヤ情報 通巻145号『EXE 115DAYS』 (1996) p.15
  4. ^ 鉄道部門:車両紹介”. 小田急電鉄. 2020年3月29日閲覧。
  5. ^ 小田急5000形,3月26日から営業運転を開始”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2020年2月7日). 2020年4月5日閲覧。
  6. ^ "2020年度の鉄道事業設備投資計画" (PDF) (Press release). 小田急電鉄. 31 July 2020. 2020年8月16日閲覧
  7. ^ "「より広く、より快適」な通勤環境を追求した先進車両 新型通勤車両「5000形」を導入 12年ぶりの新型通勤車両が2019年度デビュー" (PDF) (Press release). 小田急電鉄株式会社. 26 April 2019. 2020年4月5日閲覧
  8. ^ 小田急,5000形を報道陣に公開”. railf.jp(鉄道ニュース). 交友社 (2019年11月12日). 2020年4月5日閲覧。
  9. ^ a b c d e f 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.106 - 111 。
  10. ^ 「産業資材」 - 龍村美術織物HP
  11. ^ a b c d e f g h i j k l m 鉄道図書刊行会「鉄道ピクトリアル」2020年3月号 new model「小田急電鉄5000形」pp.110 - 113 。
  12. ^ a b 三菱電機技報2020年1月号一般論文 (PDF)
  13. ^ 外部リンク内「マイナビ鉄道ニュース」75枚目の写真に「東芝」の記載。

参考文献

外部リンク