「バニシングin60″」の版間の差分
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:その他の声の出演:[[杉本ゆう]]、[[桜澤凛]]、[[石住昭彦]]、[[滝沢久美子]]、[[金子由之]]、[[西前忠久]]、[[遠藤純一]]、[[樫井笙人]]、[[斉藤瑞樹]]、[[北斗誓一]]、[[児玉孝子]] |
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*日本テレビ版 - 初回放送:[[1977年]][[9月14日]] 日本テレビ「[[水曜ロードショー (日本テレビ)|水曜ロードショー]]/スーパーカー、パトカー93台大激突!バニシング IN 60”〜ムスタング、マセラーティ、フェラーリ、ロータス、ランボルギーニほか総登場」 |
*日本テレビ版 - 初回放送:[[1977年]][[9月14日]] 日本テレビ「[[水曜ロードショー (日本テレビ)|水曜ロードショー]]/スーパーカー、パトカー93台大激突!バニシング IN 60”〜ムスタング、マセラーティ、フェラーリ、ロータス、ランボルギーニほか総登場」 |
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:その他の声の出演:[[新井和夫]]{{要曖昧さ回避|date=2017年10月}}、[[浅井淑子 (声優)|浅井淑子]]、[[高橋ひろ子]]、[[北川智繪]]、[[仁内建之]]、[[峰恵研]]、ほか |
2021年3月21日 (日) 00:15時点における版
バニシングin60″ | |
---|---|
Gone in 60 Seconds | |
監督 | H・B・ハリッキー |
脚本 | H・B・ハリッキー |
製作 | H・B・ハリッキー |
出演者 | H・B・ハリッキー マリオン・プシア |
音楽 |
ロナルド・ハリッキー フィリップ・カチャトリアン エブ・ジャンセン |
撮影 |
スコット・ロイド=ディヴィス ジャック・ヴァセック |
編集 |
ワーナー・E・レイトン P・J・ウェッブ |
配給 | H・B・ハリッキー・ジャンクヤード・アンド・マーチャンタイル・カンパニー |
公開 |
1974年10月28日 1975年6月 |
上映時間 | 98分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $150,000[1] |
興行収入 | $40,000,000 |
配給収入 | 4億5800万円[2] |
『バニシング in 60"』(Gone in 60 Seconds)は、1974年に公開されたアメリカ合衆国のカーアクション映画。H・B・ハリッキー製作、監督、脚本、主演、スタント。どんな車でも60秒で盗む(原題)という車の窃盗団を題材にしている。
60は「ろくじゅう」が正しい読み方だが、現在はリメイク版(後述)にならって「シックスティセカンズ」と読まれることが多い。
題名は劇中のレース場の電光掲示板に表示される”LOCK YOUR CAR OR IT MAY BE GONE IN 60 SECONDS”「施錠しないと60秒有ればあなたの車は走り去っている」つまり盗まれていると云う意味。カーチェイスの派手さを誇示するように、当時のキャッチコピーは「“ぶっ壊した車93台”」であった。
ストーリー
主人公・メインドリアン・ペイスは元カーレーサー。今は交通事故や車両窃盗を取り扱っている保険会社の嘱託調査員であるがそれは表の顔。本業は依頼を受けて目的の車を非合法に入手する、つまり窃盗によって取りそろえる窃盗団のボス。ただし、盗難保険に入ってるクルマしか狙わないというポリシーをもっている。
ある日某国のディーラーから大量の高価で希少な車の手配を頼まれる。対象のクルマにそれぞれ女性の名前を付けて、鮮やかな手口でその依頼を着々とこなしていくが、黄色の1973年型マスタング『エレノア』にだけは何故か手こずっていた。そんなある時、ルールをめぐって諍いのあった仲間の密告に遭い、警察に待ち伏せされて追われる羽目になる。ペイスは一台『エレノア』を駆ってロサンゼルスを舞台に一大カーチェイスを展開する。
ロングビーチで発生した警察のカーチェイスを知った地元ラジオ局は放送内容を変更し、目撃者や被害者の情報を集めて逐次実況する。警察に追われエレノアのハンドルを握るペイスの後には警察車両と一般車を巻き込む事故が次々と発生、警察の追跡を振りきって損傷激しいエレノアと共に逃走した先の洗車場にて同型車を発見、従業員を騙って利用客が所有する洗浄を済ませたばかりの無傷のエレノアに乗り込んだペイスは高速道路に向かう。<了>
作品について
- スタントマン出身のハリッキーによる、カーアクション映画のカリスマ的作品である。
- 上映時間の半分を割いた約40分にわたる前代未聞のカーチェイスは語り草となっている。製作から40年以上を経ても、このロングカーチェイスの記録は破られていない。
- 作品中のテロップでは主役は“ELEANOR(エレナ、エレノア又はエレナーとの記載もあり)”とだけ記されている。これは主役はあくまで「車」なのだ、というハリッキーのメッセージである。
- カーチェイスは、ロケーションも含めて、ドキュメンタリータッチで撮影されており、主人公の車が通過後の被害処理にあたる警察やヤジ馬などの描写など、独特の雰囲気をもっている。
- ペイスの車がハイウェイから強引に出ようとする際、後続車と接触しスピンしながら鉄柱に激突するシーンが出てくるが、これはアクシデントによる実際の事故ショット。ハリッキーは負傷しながらも、カメラマンに「おい、ちゃんと撮ったか?」と聞いたという。
キャスト
役名 | 俳優 | 日本語吹き替え | |
---|---|---|---|
VHS・DVD版 | 日本テレビ版 | ||
メインドリアン・ペイス | H・B・ハリッキー | 家中宏 | 中尾彬 |
パンプキン | マリオン・ブシア | 園田恵子 | 北島マヤ |
ユージーン | ジェリー・ドージラーダ | 宗矢樹頼 | 津嘉山正種 |
スターシュ | ジェームズ・マッキンタイア | 木下浩之 | 東富士郎 |
アトリー・ジャクソン | ジョージ・コール | 水内清光 | 亀井三郎 |
コーリス | ロナルド・ハリッキー | 津久井教生 | 秋元羊介 |
ジョー | マルコス・コシコス | ||
ペイスの乗る黄色い車 | マスタング「ELEANOR」 |
- VHS・DVD版
- 日本テレビ版 - 初回放送:1977年9月14日 日本テレビ「水曜ロードショー/スーパーカー、パトカー93台大激突!バニシング IN 60”〜ムスタング、マセラーティ、フェラーリ、ロータス、ランボルギーニほか総登場」
- その他の声の出演:新井和夫[要曖昧さ回避]、浅井淑子、高橋ひろ子、北川智繪、仁内建之、峰恵研、ほか
- 演出:福永莞爾、翻訳:榎あきら、調整:栗林秀年、効果:PAG、監修:切誉徹、解説:水野晴郎、制作:日本テレビ、グロービジョン
続編
- 監督第2作『ジャンクマン』ののち、未使用カットなどを使用して『バニシングin60 デッドライン』(原題:デッドラインオートシフト)」を製作。日本国内では未公開だが『デッドライン』の題でビデオ販売された。内容としては、本編冒頭に『ジャンクマン』の冒頭カーチェイスシーンを付け加え、追跡する警察側のシーンを増やした他は、ストーリーラインもほぼ『バニシングin60』そのままである。
- 正式の続編『バニシングin60 PART2』は1989年より製作が開始されたが、撮影中のスタントでの事故によりハリッキー本人が不慮の死をとげてしまい、作品自体は未完となってしまった。 フィルムの一部は公式サイト上で見られる他、現在でもDVDで観られる(日本でも2008,11、DVDーBOXとして発売される)。
- 1978年4月22日公開、松竹富士配給『新バニシングin60" スピードトラップ』という邦題の作品がある(1980年6月18日、日本テレビ「水曜ロードショー」TV放映、ビデオ化もあり)が、日本の配給会社がヒットに便乗してつけたタイトルで、もちろん続編ではなく、車泥棒が出てくること以外ストーリー、製作スタッフに関連性はまったくない。
リメイク
2000年にニコラス・ケイジ主演で『60セカンズ』としてリメイクされた。両作の顕著な相違点として、後者には暴力的な組織犯罪が色濃く絡むのに対して、前者にはそのような毛色はない。また『60セカンズ』では発達したVFXを利用し、アクションシーンの一部にCGが使われている。
短期間で大量の車を盗む窃盗団、盗んだ車で包囲網を突破すること以外、ストーリーは全く別物。期待と不安半分だった「バニシング」ファンの失望と批判を呼んだと言う。
オリジナルとリメイクの相違点
- 物語開始時点での主人公の立場
- 前者は現役の自動車泥棒だが、後者では既に引退して伝説の存在になっている。
- 犯行の動機
- 前者は飽くまで自分の窃盗稼業として行っていた。後者では犯罪組織のボスに脅され、窃盗団を率いる弟を助ける為に嫌々ながらもビジネスを再開した。
- 最後の仕事に臨む主人公の対応
- カツラや付け髭で変装し、さらに別に偽造ナンバーも携帯していた。後者はとくにそのような対処はしていない。
- 警察の扱い
- 前者では、主人公がロングビーチから高速道路に入って別の町へ逃げるのに応じて、各地域を管轄する警察が次々に追跡に参加する。マスタングが盗まれた場所を管轄するロングビーチ市警察が最初に追跡を開始し、高速道路に入ればカリフォルニア・ハイウェイパトロール(加州警察)が、高速道路を降りた先でロサンゼルス郡保安官が加わっていく。また各警察の通信指令の様子やヘリの出動場面も描かれている。後者ではロス市警の刑事を中心に追跡を描き、モブキャラとしてのパトカーが増えていくだけで、特に追跡する側を細かく描くことはしていない。
- 事故の扱い
- 前者では主人公の逃亡に伴い様々な事故が発生し、その様子も描かれている。事故で負傷した人々、壊れた一般車両、被害者を救助しようとする消防や警察、追跡現場に居合わせた人々をマスコミが取材する様子など。後者でも付随被害は発生しているが、それを主人公とは別の視点で見る描写はない。
- 最後に盗まれるムスタング
- 前者は黄色の2代目ムスタングだが、後者はシルバーのシェルビー・GT500である。
- ムスタングの扱い
- 前者では逃走中の事故で壊れたために、洗車場で同型・同色のムスタングを盗み出している。後者では壊れながらもそのまま最後まで乗り続ける。
- 主人公の逃げ方
- 前者は上記のような方法で車を乗り換え、さらに洗車場のオーナーが窃盗犯と間違われて誤認逮捕された事も功を奏し、主人公は堂々と警察の検問を通過して逃亡した。後者では、ボスが定めた期限を守れなかった為に主人公はギャングに殺されそうになるものの、仲間が助けにやってきて九死に一生を得る。解放された主人公はボスの事務所へ殴りこみ、二人の戦闘が始まる。格闘で戦う主人公に対しボスは銃を取り出したために不利になるが、そこに主人公を追う刑事が現れ、ある意味において協力してボスを倒す。刑事は捜査によって事件の背景を知ったことから、主人公を見逃してやる。主人公もその礼として、盗まれた49台が隠されている場所を教えた。
- 刑事と主人公の関係
- 前者では単に追う側と追われる側である。後者では刑事は主人公の逮捕に執念を持ち、主人公も刑事を警戒しているものの、互いに相手の能力を認め合っている。アニメ版ルパン三世における、ルパンと銭型警部のようなもの。
- 主人公が逃げた後
- 前者では現役の泥棒なので、逃げて終わりである。後者は元々自動車窃盗から足を洗っていたために堅気に戻り、弟の一味も自動車窃盗からは足を洗うという、更生ハッピーエンドになっている。
クエンティン・タランティーノ監督作品『デス・プルーフ』では、黄色いムスタングや、劇中登場人物のセリフに、リメイク版ではなくオリジナルを支持する内容のものがでてくるなど、本作へのリスペクトが見られる。
ビデオソフト
日本では1980年代に松竹からVHSとベータのビデオソフトが発売された[3]。
劇場公開時の日本語タイトル、字幕がそのまま収められている。
その後、『60セカンズ』公開に合わせてアメリカ本国でビデオ・DVDが発売されたが、著作権の関係から音楽が全面的に差し替えられており、エンディングもカット[4]された内容となっていた。2001年に日本で発売されたDVDおよびビデオ版も同内容となっている。
長らく、オリジナル音声版を視聴するには前述のビデオソフト、もしくはテレビ放送の録画を入手するしか手段が無かったが、2014年8月、株式会社ハピネット/合同会社是空からHDニューマスター版のDVDとブルーレイ(BIBF-8493)が発売された。これは上記と同じマスター素材を使用しているものの、ソフト版と共にテレビ放映版の吹替音声が新たに収録されているため、吹替音声を選択するとオリジナルの音楽で視聴することが可能となっている。
ちなみに、前述の通り『デッドライン』では、ほぼ本作の映像が使われているため、オリジナル版のエンディングもそのまま鑑賞することが可能である。
脚注
関連項目
- フォード・マスタング
- 60セカンズ(2000年公開のリメイク作品)
- 暴走パニック 大激突