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「守銭奴 (1980年の映画)」の版間の差分

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ド・フュネスは[[モリエール]]の戯曲を一切カットしないことを望んだ。実際はわずかにクレアントとラ・フレーシュがメモを読む場面が削除されているが、それ以外はほとんど原作に忠実に制作されている。もっともいくつかのアドリブで、例えば裁判所の場面でド・フュネスが得意とする[[ドナルドダック]]の鳴き真似や、ミサで献金をしつこく要求する女性から逃げる描写などが付け足されている<ref>Citato in E. Caroni, ''op. cit.'', p. 70.</ref>。[[ミシェル・ガラブリュ]]によると、ド・フュネスがアルパゴン役を演じた背景には母の身振りの記憶があるという<ref>DVDボーナストラックのミシェル・ガラブリュのインタビュー ASIN: B00006LK19</ref>。
ド・フュネスは[[モリエール]]の戯曲を一切カットしないことを望んだ。実際はわずかにクレアントとラ・フレーシュがメモを読む場面が削除されているが、それ以外はほとんど原作に忠実に制作されている。もっともいくつかのアドリブで、例えば裁判所の場面でド・フュネスが得意とする[[ドナルドダック]]の鳴き真似や、ミサで献金をしつこく要求する女性から逃げる描写などが付け足されている<ref>Citato in E. Caroni, ''op. cit.'', p. 70.</ref>。[[ミシェル・ガラブリュ]]によると、ド・フュネスがアルパゴン役を演じた背景には母の身振りの記憶があるという<ref>DVDボーナストラックのミシェル・ガラブリュのインタビュー ASIN: B00006LK19</ref>。


この映画でルイ・ド・フュネスの相手役を務める準主役には若手俳優が多く起用され、ド・フュネスは必ずしも彼らの技量に満足していなかったという<ref name="masqueplume">{{Lien web|url=http://www.ina.fr/video/PHD99255894/cinema.fr.html|site=[[Institut national de l'audiovisuel]]|éditeur=[[France Inter]]|auteur=[[Pierre Bouteiller]]|coauteurs=Odile Grand, [[Gérard Lefort]], [[Georges Charensol]] et [[Michel Ciment]]|série=[[Le Masque et la Plume]]|consulté le=8 août 2014|jour=30|mois=janvier|année=1983|titre=hommage à l'acteur, Louis de Funès qui vient de décéder}}, à partir de {{heure||2|30}}</ref>。しかしながら、キャストには[[ルイ・ド・フュネス]]の他の映画でおなじみの[[ミシェル・ガラブリュ]]、[[クロード・ジェンサック]]、[[ギイ・グロッソ]]と[[ミシェル・モド]](コンビ・グロッソ・モド)が名を連ね、同じ[[ジャン・ジロー (映画監督)|ジャン・ジロー]]監督による『[[ルイ・ド・フュネスのサントロペシリーズ]]』をはじめとするルイ・ド・フュネス映画のコメディタッチを彷彿とさせている。
この映画でルイ・ド・フュネスの相手役を務める準主役には若手俳優が多く起用され、ド・フュネスは必ずしも彼らの技量に満足していなかったという<ref name="masqueplume">{{cite web2|title=hommage à l'acteur, Louis de Funès qui vient de décéder|url=http://www.ina.fr/video/PHD99255894/cinema.fr.html|author=[[Pierre Bouteiller]]|coauthors=Odile Grand, [[Gérard Lefort]], [[Georges Charensol]] et [[Michel Ciment]]|agency=[[France Inter]]|website=[[Institut national de l'audiovisuel]]|series=[[Le Masque et la Plume]]|year=1983|date=30 January 1983|access-date=8 August 2014|publication-date=}}, à partir de {{heure||2|30}}</ref>。しかしながら、キャストには[[ルイ・ド・フュネス]]の他の映画でおなじみの[[ミシェル・ガラブリュ]]、[[クロード・ジェンサック]]、[[ギイ・グロッソ]]と[[ミシェル・モド]](コンビ・グロッソ・モド)が名を連ね、同じ[[ジャン・ジロー (映画監督)|ジャン・ジロー]]監督による『[[ルイ・ド・フュネスのサントロペシリーズ]]』をはじめとするルイ・ド・フュネス映画のコメディタッチを彷彿とさせている。


古典戯曲の映画化であるため、他のルイ・ド・フュネス映画には見られない、カメラ目線での[[モノローグ]]([[傍白]])の[[台詞]]が多用される。一部では観客に顔を見せず後ろを向いて傍白を喋る演出もある。
古典戯曲の映画化であるため、他のルイ・ド・フュネス映画には見られない、カメラ目線での[[モノローグ]]([[傍白]])の[[台詞]]が多用される。一部では観客に顔を見せず後ろを向いて傍白を喋る演出もある。

2021年4月15日 (木) 22:34時点における版

守銭奴(しゅせんど、L’Avare)は、1980年フランス映画ジャン・ジロールイ・ド・フュネス共同監督、ルイ・ド・フュネス主演。

モリエールの同名の戯曲守銭奴』に基づく。

あらすじ

守銭奴#あらすじ』(モリエールの戯曲)の項を参照。

制作背景

ルイ・ド・フュネスは、長年この戯曲を舞台で演じていた。しかし1975年に2度の心筋梗塞で入院して以降、舞台に立つことはできなくなっていた。そこで彼はテレビ映画として舞台を撮影することを希望したが、ド・フュネスをこれまで成功に導いてきたプロデューサーのクリスチャン・フェシュネフランス語版は、むしろ映画館で配給するための映画として制作することを選んだ。

ド・フュネスはモリエールの戯曲を一切カットしないことを望んだ。実際はわずかにクレアントとラ・フレーシュがメモを読む場面が削除されているが、それ以外はほとんど原作に忠実に制作されている。もっともいくつかのアドリブで、例えば裁判所の場面でド・フュネスが得意とするドナルドダックの鳴き真似や、ミサで献金をしつこく要求する女性から逃げる描写などが付け足されている[1]ミシェル・ガラブリュによると、ド・フュネスがアルパゴン役を演じた背景には母の身振りの記憶があるという[2]

この映画でルイ・ド・フュネスの相手役を務める準主役には若手俳優が多く起用され、ド・フュネスは必ずしも彼らの技量に満足していなかったという[3]。しかしながら、キャストにはルイ・ド・フュネスの他の映画でおなじみのミシェル・ガラブリュクロード・ジェンサックギイ・グロッソミシェル・モド(コンビ・グロッソ・モド)が名を連ね、同じジャン・ジロー監督による『ルイ・ド・フュネスのサントロペシリーズ』をはじめとするルイ・ド・フュネス映画のコメディタッチを彷彿とさせている。

古典戯曲の映画化であるため、他のルイ・ド・フュネス映画には見られない、カメラ目線でのモノローグ傍白)の台詞が多用される。一部では観客に顔を見せず後ろを向いて傍白を喋る演出もある。

スタッフ

キャスト

評価

この映画は1980年にフランスで2,433,452人の入場者を得た。興行収入では年間第13位である。

脚注

  1. ^ Citato in E. Caroni, op. cit., p. 70.
  2. ^ DVDボーナストラックのミシェル・ガラブリュのインタビュー ASIN: B00006LK19
  3. ^ Pierre Bouteiller (30 January 1983). "hommage à l'acteur, Louis de Funès qui vient de décéder". Institut national de l'audiovisuel. Le Masque et la Plume. France Inter. 2014年8月8日閲覧 {{cite web}}: 不明な引数|coauthors=は無視されます。(もしかして:|author=) (説明), à partir de min 30 s