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2021年5月13日 (木) 21:44時点における版
足摺岬(あしずりみさき)は、高知県南西部土佐清水市に属し、太平洋(フィリピン海)に突き出る足摺半島の先端の岬。足摺宇和海国立公園に指定されている。
元々は「足摺崎(あしずりざき)」が正式名称であったが、観光地化の進展に伴って改称の議論が起き、広く通称として呼ばれていた「足摺岬(あしずりみさき)」が正式呼称となった。
地誌
足摺半島南東端に位置、黒潮の打ち寄せる断崖は約80mの高さをもつ。周囲はツバキ・ウバメガシ・ビロウ等の亜熱帯植物が密生。沖合いはカツオの好漁場。一方で台風銀座でもあり、しばしば暴風に見舞われる。
各所からは日の出、日の入りが一望できる。明るく温暖な南向きの岬である。
北緯32度43分24秒、東経133度1分12秒に位置し、一般には四国最南端の地(岬)として認識されているが、正確には最南端ではない。四国本島の最南端は足摺岬の西方約1kmにある「長碆」の南端部付近で、離島を含めた四国地方全体の最南端は宿毛市に属する沖の島にある。
歴史
- 1914年(大正3年) - 足摺崎灯台が点灯
- 1955年(昭和30年) - 足摺岬国定公園に指定
- 1965年(昭和40年) - 「足摺崎」から「足摺岬」へ改称
- 1972年(昭和47年) - 足摺宇和海国立公園に指定変更
信仰
南方にある浄土へ渡るという「補陀洛信仰」(→補陀洛山寺)の舞台であり、中世には紀伊国(和歌山県)の那智勝浦と並ぶ、「補陀落渡海」の船の有名な出発地であった。田宮虎彦の小説「足摺岬」はこうした歴史を背景とした作品である。この小説をきっかけに、自殺が急増した時期があり「ちょっと待て、もう少し考えよ」という自殺防止用の看板が立てられた。
観光地として
高知県を代表する観光地の一つで、『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』では、「足摺岬」と「足摺岬からの眺望」がそろって二つ星★★と評価されている。JR四国・土佐くろしお鉄道の特急列車「あしずり」にもその名が採られている。
あしずり港一帯はみなとオアシスの登録をしていて、海の駅あしずり(国土交通省登録の「海の駅」には未登録)を拠点施設とするみなとオアシスあしずりとして地域活性化拠点ともなっている。
- ジョン万次郎
足摺半島西岸にある中浜出身の漁師で、幕末の政局に大きな役割を果たしたジョン万次郎(中浜万次郎)の銅像が岬に立っている。万次郎の遺品や当時の捕鯨・航海についての資料を展示した「ジョン万ハウス」も、岬から500m西に設置されていたが、建物の老朽化により、2006年(平成18年)4月、あしずり港内にある「海の駅」2階へ、同ハウスにあった観光案内所は足摺岬園地に移転した。その後ジョン万ハウスは、2010年(平成22年)1月にNHK大河ドラマ龍馬伝のパビリオン「くろしお社中」としてリニューアルオープンした。NHK大河ドラマ龍馬伝の放送終了に伴い、翌年4月からは「ジョン万次郎資料館」として再度リニューアルオープンし、ジョン万次郎の情報発信基地となっている。
交通
鉄道・バス
道路
- 国道321号(足摺サニーロード)
- 足摺岬有料道路(旧足摺スカイライン)※現在は県道(椿の道)へ移管され無料開放されている。
- 高知県道27号足摺岬公園線 - 足摺半島の海岸沿いを周回する県道
- ゴールデンウィーク、盆休み、年末年始には通行規制が実施される。これは金剛福寺前での混雑、事故を防止するためである。1kmほど手前にある市営駐車場(料金は無料)に駐車し徒歩もしくはシャトルバス(運行時間に注意)を利用することとなる。路線バスも一部を除いて足摺岬への乗り入れは行わず先述の市営駐車場に併設されている足摺岬センター発着となる。
周辺の名所・旧跡・観光スポット
ギャラリー
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初夏・早朝
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初夏・午後
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白山洞門
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臼碆
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天狗の鼻
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万次郎足湯
関連項目
- 足摺岬 (小説)
- 足摺岬 (映画)
- 四国のみち
- 美しい日本の歩きたくなるみち500選
- 日本の端の一覧
- 竹居岬 - 四国最北端の岬(香川県高松市)
- 蒲生田岬 - 四国最東端の岬(徳島県阿南市)
- 佐田岬 - 四国最西端の岬(愛媛県西宇和郡伊方町)