「大分銀行赤レンガ館」の版間の差分
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2021年5月13日 (木) 21:55時点における版
大分銀行赤レンガ館(おおいたぎんこう あかレンガかん)は、大分県大分市府内町の中央通り沿いにある建築物。1913年(大正2年)に旧第二十三国立銀行本店として建てられた。設計は、東京駅などの設計で知られる辰野片岡建築事務所(辰野金吾・片岡安)。国の登録有形文化財に登録されている。
概要
英国から輸入した赤レンガに白い御影石の帯を巡らせ、屋根にドームを配した典型的ないわゆる「辰野式」の建築であり、大分市中心部に残る唯一の洋館である。
大正初期から旧第二十三国立銀行本店、旧大分合同銀行本店として使用された。第二次世界大戦末期には空襲で壁のみを残して焼失したものの、戦後修復され、1966年(昭和41年)8月に新本店に移転するまで大分銀行本店として使用され続けた。
本店移転後は、府内会館として貸しホールなどに使われていたが、大分銀行の創立100周年を記念して改築され、1993年(平成5年)1月に赤レンガ館として竣工。再び銀行業務に用いられることになった。しかし、2015年(平成27年)4月6日にローンプラザ支店が赤レンガ館から移転した[1]後は、実質的に空き店舗となっていた。
2018年(平成30年)3月20日にリニューアルオープンし、大分銀行が設立した県産品を販売する地域商社「Oita Made」や、地場のコーヒー専門店「タウトナコーヒー」が入居している[2]。リニューアルにあたっては、1913年(大正2年)の竣工当時の赤レンガを内装に使用するとともに、1949年(昭和24年)の 改築時に建てられたコンクリートの柱や化粧梁を修復再現した。また、1993年(平成5年)の銀行支店開設時に作られた銀行営業時間の9-15時の間しか目盛りがない大理石の時計を展示している[3][4]。
沿革
- 1910年(明治43年)9月 - 第二十三国立銀行本店として着工[3][5]。
- 1913年(大正2年) - 竣工。
- 1927年(昭和2年) - 第二十三国立銀行が大分銀行と合併して大分合同銀行となり、同銀行の本店となる。
- 1945年(昭和20年)7月 - 大分空襲で内部を焼失。
- 1949年(昭和24年)4月 - 改築竣工。
- 1953年(昭和28年)1月 - 大分合同銀行が大分銀行に商号変更。引き続き大分銀行本店として使用される。
- 1966年(昭和41年)8月 - 本店新築にともない、府内会館として使用される。
- 1993年(平成5年)1月 - 赤レンガ館として改築竣工。大分銀行赤レンガ支店となる。
- 2002年(平成14年)3月 - ローン業務専門のローンプラザ支店となる。
- 2015年(平成27年)4月 - ローンプラザ支店が宗麟館へ移転。
- 2018年(平成30年)3月20日 - リニューアルオープン。
建築概要
- 所在地: 大分県大分市府内町2-2-1
- 構造: RC造2階建
- 建築面積:775m2
- 竣工:大正2年(1913年)
- 文化財指定
- 受賞
- 1993年(平成5年)2月 - 活き粋大分まちづくり活性化特別賞(大分市)[5]
- 1993年(平成5年)9月 - 日経ニューオフィス賞(財団法人ニューオフィス推進協議会)
- 1994年(平成6年)10月 - グッドデザイン施設部門賞(財団法人日本産業デザイン振興会)
- 1995年(平成7年)2月 - 第1回大分市建築大賞(大分市)
脚注
- ^ 西新町支店およびマネープラザ赤レンガ館(ローンプラザ支店)のATMコーナーご利用時間の「変更・休止」のお知らせ 大分銀行、2015年3月26日
- ^ 赤レンガ館リニューアル 3月20日オープン 大分合同新聞、2018年2月8日
- ^ a b “大分銀行 赤レンガ館”. 大分銀行. 2018年3月23日閲覧。
- ^ "大分銀行赤レンガ館のリニューアルについて" (Press release). 大分銀行. 23 February 2018. 2018年3月23日閲覧。
- ^ a b “2011大分銀行ディスクロージャー誌” (PDF). 大分銀行. p. 87. 2018年2月10日閲覧。
外部リンク
- 大分銀行赤レンガ館(旧二十三銀行本店・旧府内会館) - 文化遺産オンライン(文化庁)
- 大分銀行赤レンガ館(旧二十三銀行本店・旧府内会館) - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- 大分銀行赤レンガ館 一般社団法人大分市観光協会
座標: 北緯33度14分13.69秒 東経131度36分27.64秒 / 北緯33.2371361度 東経131.6076778度