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{{出典の明記|date=2012年8月}}'''QuickDraw'''(クイックドロー)とは、[[アップル (企業)|アップルコンピュータ]]の[[Mac OS]]でかつて使われていた画像描画プログラムのこと。[[アプリケーションプログラミングインタフェース|API]] の一種。
{{出典の明記|date=2012年8月}}'''QuickDraw'''(クイックドロー)とは、[[Apple|Apple Computer]]の[[Mac OS]]でかつて使われていた画像描画プログラムのこと。[[アプリケーションプログラミングインタフェース|API]] の一種。


[[macOS]]では後継の[[Quartz 2D]]を利用することが推奨されているが、従来との互換のためQuickDrawも残されている。
[[macOS]]では後継の[[Quartz 2D]]を利用することが推奨されているが、従来との互換のためQuickDrawも残されている。

2021年5月20日 (木) 10:25時点における版

QuickDraw(クイックドロー)とは、Apple ComputerMac OSでかつて使われていた画像描画プログラムのこと。API の一種。

macOSでは後継のQuartz 2Dを利用することが推奨されているが、従来との互換のためQuickDrawも残されている。

QuickDrawの最初のバージョンはビル・アトキンソンほぼ一人により書かれた。元々は Lisa用の描画関数群としてLisaGrafという名前で開発されていたが、Macintosh にも搭載されることが決まりQuickDrawと改称された。

1979年にアップル社員が XEROXの研究所PARCを見学した際、 Altoで動くSmalltalkシステムを見せられた。当時のSmalltalk GUIでのウインドウは単純な矩形の組み合わせで描画され、また、他のウインドウに隠れて一部分しか見えていないウインドウの表示内容の更新もおこなわれていなかった。しかし、Altoのハードウェア機能(描画に必要なビット転送ルーチンであるBitBLTのマイクロコード化など)を介した比較的高速な描画を見て、不定形クリッピング描画が実現されていると誤った思い込みをしてしまったビル・アトキンソンは、その認識のまま遂に“リージョン”の描画や演算処理を比較的高速に扱えるLisaGrafやQuickDrawを完成させてしまった。後に、 QuickDrawの功績により彼はアップル・フェローの地位を与えられた。

QuickDrawは直線、矩形、正円及び楕円などの図形描画を当時のマシンとしては高速に行うだけでなく、 Macintoshを特徴付けるウインドウの重ね合わせの際に必須の不定形クリッピング描画を可能とし、その後のソフトウエアに大きな影響を与えた。

関連項目

外部リンク