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「FourCC」の版間の差分

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[[1985年]]、[[エレクトロニック・アーツ]]は [[Interchange File Format]] (IFF) というメタフォーマットを提案し、最初は [[Amiga]] 向けに利用した。IFFに基づいたファイルは、「チャンク」の並びで構成され、各チャンクには任意のデータが格納されており、各チャンクの先頭に4バイトのIDが付与されていた。IFF仕様には、FourCC の起源がアップルであることが明確に記述されている。
[[1985年]]、[[エレクトロニック・アーツ]]は [[Interchange File Format]] (IFF) というメタフォーマットを提案し、最初は [[Amiga]] 向けに利用した。IFFに基づいたファイルは、「チャンク」の並びで構成され、各チャンクには任意のデータが格納されており、各チャンクの先頭に4バイトのIDが付与されていた。IFF仕様には、FourCC の起源がアップルであることが明確に記述されている。


IFF は広く採用され、例えば[[アップル (企業)|アップル]]の [[AIFF]] や[[マイクロソフト]]の [[Resource Interchange File Format|RIFF]]([[Audio Video Interleave|AVI]] や [[WAV]] のベース)がある。アップルは、このようなコードを [[OSType]] と呼んだ。マイクロソフトや [[Microsoft Windows|Windows]] 開発者は FourCC と呼んだ。マイクロソフトは [[DirectX]](特に DirectShow と Direct3D)で使うデータフォーマットの識別にも FourCC を利用した。
IFF は広く採用され、例えば[[Apple]]の [[AIFF]] や[[マイクロソフト]]の [[Resource Interchange File Format|RIFF]]([[Audio Video Interleave|AVI]] や [[WAV]] のベース)がある。アップルは、このようなコードを [[OSType]] と呼んだ。マイクロソフトや [[Microsoft Windows|Windows]] 開発者は FourCC と呼んだ。マイクロソフトは [[DirectX]](特に DirectShow と Direct3D)で使うデータフォーマットの識別にも FourCC を利用した。


よく知られている例として、AVIファイルでのビデオ[[コーデック]]の識別子がある。例えば、[[Cinepak|CVID]]、[[Indeo|IV32]]、[[DivX|DIVX]]、[[Xvid|XVID]]、[[H.264|H264]]、[[H.264|AVC1]]、[[Windows Media Video|WMV3]]といった識別子がある。音声[[コーデック]]については、AVIファイルやWAVファイルは2バイトの識別子を使っており、文字列ではなく[[十六進法|16進数]]で表記される(例えば、[[MP3]]のIDは 0055)。QuickTimeファイルでは、その2バイト識別子の前に 'ms' という文字が付与され、FourCC の形式になっている。[[RealMedia]]ファイルでもFourCCを使っているが、具体的な識別子は AVI や QuickTime とは異なる。
よく知られている例として、AVIファイルでのビデオ[[コーデック]]の識別子がある。例えば、[[Cinepak|CVID]]、[[Indeo|IV32]]、[[DivX|DIVX]]、[[Xvid|XVID]]、[[H.264|H264]]、[[H.264|AVC1]]、[[Windows Media Video|WMV3]]といった識別子がある。音声[[コーデック]]については、AVIファイルやWAVファイルは2バイトの識別子を使っており、文字列ではなく[[十六進法|16進数]]で表記される(例えば、[[MP3]]のIDは 0055)。QuickTimeファイルでは、その2バイト識別子の前に 'ms' という文字が付与され、FourCC の形式になっている。[[RealMedia]]ファイルでもFourCCを使っているが、具体的な識別子は AVI や QuickTime とは異なる。

2021年5月20日 (木) 12:03時点における版

FourCC (フォーシーシー) とは、データフォーマットを一意に識別するための4バイトの並びである(four-character code の意)。

概要

Mac OSOSType が起源であり、これをAmiga/エレクトロニック・アーツInterchange File Format が採用し、その派生フォーマットに広まっていった。後に、QuickTimeDirectShow/Direct3D/DirectDrawで圧縮形式や色空間を識別するのに再利用された。

4バイトの識別子は、人間が読んで理解できる文字を使うことができ、32ビットの整数を1つ格納するのと同じ領域しか要しない(ただし、エンディアン問題は存在する)。

1985年エレクトロニック・アーツInterchange File Format (IFF) というメタフォーマットを提案し、最初は Amiga 向けに利用した。IFFに基づいたファイルは、「チャンク」の並びで構成され、各チャンクには任意のデータが格納されており、各チャンクの先頭に4バイトのIDが付与されていた。IFF仕様には、FourCC の起源がアップルであることが明確に記述されている。

IFF は広く採用され、例えばAppleAIFFマイクロソフトRIFFAVIWAV のベース)がある。アップルは、このようなコードを OSType と呼んだ。マイクロソフトや Windows 開発者は FourCC と呼んだ。マイクロソフトは DirectX(特に DirectShow と Direct3D)で使うデータフォーマットの識別にも FourCC を利用した。

よく知られている例として、AVIファイルでのビデオコーデックの識別子がある。例えば、CVIDIV32DIVXXVIDH264AVC1WMV3といった識別子がある。音声コーデックについては、AVIファイルやWAVファイルは2バイトの識別子を使っており、文字列ではなく16進数で表記される(例えば、MP3のIDは 0055)。QuickTimeファイルでは、その2バイト識別子の前に 'ms' という文字が付与され、FourCC の形式になっている。RealMediaファイルでもFourCCを使っているが、具体的な識別子は AVI や QuickTime とは異なる。

4バイトの識別子を使っている他の主なファイルフォーマットとしては、MIDIPNG3DSICCプロファイルフォーマット、Quake III Arena のマップフォーマットなどがある。

Windows bitmapDirectDraw (DirectDraw Surface) ではYUV色空間をサポートする際の識別子としてFourCCが使われる[1][2]

脚注

関連項目

外部リンク