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2021年5月23日 (日) 07:05時点における版
1961年8月12日[1] - 2010年9月3日[2][3])は、日本の小説家。本名は、 (まつもと ゆうこ)[3]。東京都生まれ。
(ながい するみ、略歴
1983年に東京芸術大学音楽学部中退[4]。1987年、北海道大学農学部農業生物学科卒業[4]。卒業後は東京に戻り、日本アイ・ビー・エム、Apple Computerに勤務[5]。
1995年、第2回創元推理短編賞で「瑠璃光寺」が最終候補となり、宮部みゆき・北村薫編纂のアンソロジー「推理短編六佳撰」に収録される[2]。
1996年、短編「マリーゴールド」で地方文学賞の第3回九州さが大衆文学賞[5]、短編「隣人」で第18回小説推理新人賞を受賞[5]。
第2回創元推理短編賞で最終候補になったのち、東京創元社編集者(当時)の戸川安宣に長編の執筆を勧められ、『枯れ蔵』を執筆[5]。この作品で第1回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した[3]。
2010年9月3日、死去。享年49[3]。『小説推理』(双葉社)に連作短編「秘密は日記に隠すもの」シリーズを連載中で、死去の1週間前に第4回が掲載されたばかりだった。
著作リスト
長編
- 枯れ蔵(1997年1月 新潮社 / 2000年2月 新潮文庫 / 2008年7月 創元推理文庫)
- 樹縛(1998年4月 新潮社 / 2001年2月 新潮文庫 / 2009年9月 創元推理文庫)
- ミレニアム(1999年3月 双葉社 / 2000年11月 双葉文庫)
- 大いなる聴衆(2000年8月 新潮社 / 2005年6月 創元推理文庫)
- 防風林(2002年1月 講談社 / 2005年11月 講談社文庫)
- 唇のあとに続くすべてのこと(2003年1月 光文社 / 2005年10月 光文社文庫)
- 希望(2003年12月 文藝春秋 / 2008年12月 文春文庫)
- 俯いていたつもりはない(2004年9月 光文社 / 2007年8月 光文社文庫)
- ビネツ―美熱(2005年6月 小学館 / 2007年12月 小学館文庫)
- さくら草(2006年5月 東京創元社 / 2009年8月 創元推理文庫)
- ダブル(2006年9月 双葉社 / 2010年2月 双葉文庫)
- 欲しい(2006年12月 集英社 / 2009年10月 集英社文庫)
- カカオ80%の夏(2007年4月 理論社)
- グラデーション(2007年10月 光文社 / 2010年5月 光文社文庫)
- 義弟(2008年5月 双葉社)
- グラニテ(2008年7月 集英社)
- レッド・マスカラの秋(2008年12月 理論社)
- 悪いことはしていない(2009年3月 毎日新聞社)
- マノロブラニクには早すぎる(2009年10月 ポプラ社 / 2011年10月 ポプラ文庫)
- 逃げる(2010年3月 光文社)
短編集
- ランチタイム・ブルー(1999年12月 集英社 / 2005年2月 集英社文庫)
- 収録作品:ランチタイム・ブルー / カラフル / ハーネス / フィトンチッド / ビルト・イン / ムービング / ウイークエンド・ハウス / ビスケット
- 歪んだ匣(2000年7月 祥伝社)
- 収録作品:重すぎて / D・I・D / 歪んだ月 / ドラッグストア / ブラックボックス / ダブル・オリーブ / 幻の味 / ウーマン / 蝶のごとく
- 天使などいない(2001年4月 光文社 / 2003年6月 光文社文庫)
- 収録作品:別れてほしい / 耳たぶ / 十三月 / レター / 銀の墨 / マリーゴールド / プレゼント / 落花 / 振り返りもしない
- 隣人(2001年7月 双葉社 / 2004年7月 双葉文庫)
- 収録作品:隣人 / 伴走者 / 風の墓 / 洗足の家 / 至福の時 / 雪模様
- ボランティア・スピリット(2002年8月 光文社 / 2005年1月 光文社文庫)
- 収録作品:冬枯れの木 / ボランティア・スピリット / 雨 / 誰に恋すればいい? / きれいな手 / ジャスミンの花 / 夜に辿る道 / そばにいて / 言葉にならない
- ソナタの夜(2004年12月 講談社 / 2008年1月 講談社文庫)
- 収録作品:ミルクティ / 秋雨 / 緑深き淵 / 彼女の手 / 隣の公園 / 唐草といふもの / ソナタの夜
- 年に一度、の二人(2007年3月 講談社 / 2010年6月 講談社文庫)
- 収録作品:シャドウ / コンスタレーション / グリーンダイヤモンド
- ドロップス (2007年7月 講談社)
- 【改題】涙のドロップス(2011年4月 講談社文庫)
- 収録作品:ドロップス / うたうだけ / フルーツ消しゴム / 色づいた光 / 貝ボタン / 砂漠のキャラバン / この薔薇を
- 【改題】涙のドロップス(2011年4月 講談社文庫)
アンソロジー
「」内が永井するみの作品
- 単行本未収録
- 採録
- 単行本に収録されている短編で、アンソロジーに採録された作品。
- 推理小説代表作選集 1997 推理小説年鑑(1997年6月 講談社)「マリーゴールド」
- 白のミステリー(1997年12月 光文社)
- 【改題・再編集】恐怖の化粧箱(1999年10月 光文社文庫)「プレゼント」
- 不透明な殺人(1999年2月 祥伝社文庫)「重すぎて」
- 殺人哀モード(2000年4月 講談社文庫)「マリーゴールド」
- 小説推理新人賞受賞作アンソロジー2(2000年11月 双葉文庫)「隣人」
- 悪魔のような女(2001年7月 ハルキ文庫)「歪んだ月」
- 事件現場に行こう(2001年11月 光文社カッパ・ノベルス / 2006年4月 光文社文庫)「冬枯れの木」
- 緋迷宮(2001年12月 祥伝社文庫)「カラフル」
- 紅迷宮(2002年6月 祥伝社文庫)「落花」
- らせん階段(2003年5月 ハルキ文庫)「洗足の家」
- 事件を追いかけろ(2004年12月 光文社カッパ・ノベルス / 2009年4月 光文社文庫)「雪模様」
翻訳された作品
- 長編
- カカオ80%の夏 (理論社 ミステリーYA!、2007年4月)
- 韓国:『카카오 80%의 여름』(2008年4月、キム・ジュヨン(김주영)訳、ISBN 9788975279027)
- カカオ80%の夏 (理論社 ミステリーYA!、2007年4月)
- 短編
- 別れてほしい (『天使などいない』(光文社、2001年4月/光文社文庫、2003年6月)に収録)
- 台湾:「我們來分手吧!」(アンソロジー『在海迷失的蝴蝶』(2006年7月、傅博(島崎博)編、ISBN 9577339034)に収録) - 名前の表記は「永井駿海」
- 別れてほしい (『天使などいない』(光文社、2001年4月/光文社文庫、2003年6月)に収録)
映像化作品
- テレビドラマ
脚注
- ^ 『文芸年鑑 2019』(新潮社、2019年)p.183
- ^ a b 作家・永井するみ先生逝去|お知らせ|東京創元社
- ^ a b c d “おくやみ 永井するみさん=作家”. YOMIURI ONLINE. (2010年9月6日). オリジナルの2010年9月12日時点におけるアーカイブ。 2020年12月6日閲覧。
- ^ a b “がんばれ北大! 新進ミステリー作家 永井するみさん”. 学生広報誌『えるむ』81号. 北海道大学 (1997年2月). 2020年12月6日閲覧。
- ^ a b c d 永井するみ (25 May 2007). "作家の読書道:第67回 永井するみさん" (Interview). Interviewed by 瀧井朝世. 2020年12月6日閲覧。
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