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ローマ支配以前の[[ガリア]]では、この地には[[ガリア人]]の[[レミ族]](Remi、仏語:[[:fr:Rèmes|Rèmes]])の中心的[[オッピドゥム|城市]]である[[ドゥロコルトルム]]([[:la:Durocortorum|Durocortorum]])があった。現在でも[[ラテン語]]ではランスをドゥロコルトルムと呼ぶ。また現名のランス(Reims)は、レミ族(複数形Remis)の名が訛ったものと考えられている。
ローマ支配以前の[[ガリア]]では、この地には[[ガリア人]]の[[レミ族]](Remi、仏語:[[:fr:Rèmes|Rèmes]])の中心的[[オッピドゥム|城市]]である[[ドゥロコルトルム]]([[:la:Durocortorum|Durocortorum]])があった。現在でも[[ラテン語]]ではランスをドゥロコルトルムと呼ぶ。また現名のランス(Reims)は、レミ族(複数形Remis)の名が訛ったものと考えられている。


[[ローマ時代]]に遡る古い町で、3,4世紀の遺構であるマルス門([[凱旋門]])も残る。[[498年]][[メロヴィング朝]][[フランク王国]]の[[クロヴィス1世]]がこの地で聖別戴冠式を挙行した故事により、フランス王家の聖なる都市とされ、歴代国王の戴冠式が行われてきた。ノートルダム大聖堂は12世紀の建立である。[[1619年]]には[[ジャン=バティスト・コルベール]]がこの町で生まれている。町は[[第一次世界大戦]]で戦場となり、破壊されたことがある。[[第二次世界大戦]]中は、1945年2月以降[[ヴェルサイユ]]より移転した[[連合国遠征軍最高司令部]]が置かれ、1945年5月7日、ドイツ代表[[アルフレート・ヨードル]]上級大将はランスの司令部に向かい、連合国軍への降伏文書に署名を行った。[[1962年]][[シャルル・ド・ゴール]][[共和国大統領 (フランス)|フランス大統領]]と[[コンラート・アデナウアー]][[西ドイツ]][[連邦首相 (ドイツ)|首相]](いずれも当時)がこの地で会見し、歴史的な独仏和解が行われた。
[[ローマ時代]]に遡る古い町で、3,4世紀の遺構であるマルス門([[凱旋門]])も残る。[[498年]][[メロヴィング朝]][[フランク王国]]の[[クローヴィス1世 (フランク王)|クローヴィス1世]]がこの地で聖別戴冠式を挙行した故事により、フランス王家の聖なる都市とされ、歴代国王の戴冠式が行われてきた。ノートルダム大聖堂は12世紀の建立である。[[1619年]]には[[ジャン=バティスト・コルベール]]がこの町で生まれている。町は[[第一次世界大戦]]で戦場となり、破壊されたことがある。[[第二次世界大戦]]中は、1945年2月以降[[ヴェルサイユ]]より移転した[[連合国遠征軍最高司令部]]が置かれ、1945年5月7日、ドイツ代表[[アルフレート・ヨードル]]上級大将はランスの司令部に向かい、連合国軍への降伏文書に署名を行った。[[1962年]][[シャルル・ド・ゴール]][[共和国大統領 (フランス)|フランス大統領]]と[[コンラート・アデナウアー]][[西ドイツ]][[連邦首相 (ドイツ)|首相]](いずれも当時)がこの地で会見し、歴史的な独仏和解が行われた。


==対外関係==
==対外関係==

2021年7月24日 (土) 22:33時点における版

Reims
  

行政
フランスの旗 フランス
地域圏 (Région) グラン・テスト地域圏
(département) マルヌ県
(arrondissement) ランス郡
小郡 (canton) 10
INSEEコード 51454
郵便番号 51000
市長任期 アルノー・ロビネ
(UMP)
2014年-2020年
自治体間連合 (fr) Reims Métropole
人口動態
人口 181,648人
2008年
人口密度 3859人/km2
住民の呼称 Rémois
地理
座標 北緯49度15分46秒 東経4度02分05秒 / 北緯49.26278度 東経4.03472度 / 49.26278; 4.03472座標: 北緯49度15分46秒 東経4度02分05秒 / 北緯49.26278度 東経4.03472度 / 49.26278; 4.03472
標高 平均:?m
最低:80m
最高:135 m
面積 46,9km2 (4 690ha)
Reimsの位置(フランス内)
Reims
Reims
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ランスReims [ʁɛ̃s] ( 音声ファイル))はフランス北部グラン・テスト地域圏マルヌ県の郡及び市。

概要

人口は約18万人規模(2013年)の都市であり、フランスでは12番目に大きい。 かつてフランス歴代国王の聖別戴冠式が行われた「ノートルダム大聖堂」が所在する。「戴冠の都市(la cité des sacres)」または「王たちの都市(la cité des rois)」とも呼ばれる。 また、数多くの有名なシャンパン・メゾン(メーカー)が拠点を置いている。由緒ある都市の地下には、総延長120キロに及ぶワイン貯蔵庫・カーヴが縦横に張り巡らされているなど、シャンパン醸造の一大中心地でもある。

街のランドマークとなる、ノートルダム大聖堂トー宮殿サン・レミ聖堂などは、ユネスコ世界遺産にも登録されている。 中でも、15世紀ジャンヌ・ダルクシャルル7世を戴冠式に導いたノートルダム大聖堂には、毎年約150万人の観光客が訪れている。

地理

ランス市はフランス北部グラン・テスト地域圏マルヌ県の都市。首都パリから東北東へ約130kmに位置している。 郊外には一面のブドウ畑が広がっており、シャンパーニュという地名の語源は「平原」を意味するラテン語カンパニアに由来すると言われている。このような自然の地形が、道路網の発達を促したとも言われている。

歴史

ランス大聖堂でのジャンヌ・ダルクによるシャルル7世戴冠式

ローマ支配以前のガリアでは、この地にはガリア人レミ族(Remi、仏語:Rèmes)の中心的城市であるドゥロコルトルムDurocortorum)があった。現在でもラテン語ではランスをドゥロコルトルムと呼ぶ。また現名のランス(Reims)は、レミ族(複数形Remis)の名が訛ったものと考えられている。

ローマ時代に遡る古い町で、3,4世紀の遺構であるマルス門(凱旋門)も残る。498年メロヴィング朝フランク王国クローヴィス1世がこの地で聖別戴冠式を挙行した故事により、フランス王家の聖なる都市とされ、歴代国王の戴冠式が行われてきた。ノートルダム大聖堂は12世紀の建立である。1619年にはジャン=バティスト・コルベールがこの町で生まれている。町は第一次世界大戦で戦場となり、破壊されたことがある。第二次世界大戦中は、1945年2月以降ヴェルサイユより移転した連合国遠征軍最高司令部が置かれ、1945年5月7日、ドイツ代表アルフレート・ヨードル上級大将はランスの司令部に向かい、連合国軍への降伏文書に署名を行った。1962年シャルル・ド・ゴールフランス大統領コンラート・アデナウアー西ドイツ首相(いずれも当時)がこの地で会見し、歴史的な独仏和解が行われた。

対外関係

姉妹都市・提携都市

姉妹都市

教育

1548年にはすでに学術機関としてランス大学が創設されていたが、フランス革命期の1793年にフランス各地の大学同様に閉鎖された。現在の市内には、1967年に再設置されたランス大学の他、ネオマ・ビジネススクールなどがあり、現在2万人以上の学生が暮らす一大大学都市となっている。

大学

主な大学
  • ランス大学シャンパーニュ=アルデンヌ (en, URCA) - ランス大学の後継として1967年に設立。

交通

トラムウェイ・デ・ランスの路線図
トラムウェイ・デ・ランス

パリから急行で1時間40分。平日で1日に10本ほどの便があるが、どこに行くにもパリを経由しなければならず、かなり不便であった。しかし、2007年6月に、ランス郊外のブザンヌにLGV東ヨーロッパ線シャンパーニュ=アルデンヌTGV駅が開通しパリまでの所要時間が約45分、シャルル・ドゴール空港から約30分に短縮された。また、市の南約5kmにシャンパーニュ=アルデンヌ-TGV駅が開業して、交通の便が飛躍的に向上した。 市内交通は、2011年路面電車トラムウェイ・デ・ランスが開通している。

鉄道

TGV

市内にTGVの停車駅はないが、ランス近郊のブザンヌにLGV東ヨーロッパ線シャンパーニュ=アルデンヌTGV駅が存在する。

路面電車

バス

路線バス

  • 市内の路線バスは現在市バスのみ。路線数は24路線存在する。

道路

ランスは、ヨーロッパの主要な高速道路網の交差点となっている。

高速道路

  • パリ-ストラスブール高速道路(A4
  • アルデンヌ-ベルギー高速道路
  • カレ-ディジョン-リオン高速道路

観光

ノートルダム大聖堂
サン=レミ聖堂内部

世界遺産

以上の3ヶ所は「ランスのノートルダム大聖堂、サン=レミ旧大修道院、トー宮殿」として、世界遺産リストに登録されている。

史跡・名勝

文化

スポーツ

ランスでは、主にサッカーが人気を博している。フランス・リーグ・アン(Ligue 1)に属するプロサッカークラブ、スタッド・ランス(Stade de Reims)がある。なお、同じフランスのリーグにはRCランス(Racing Club de Lens)というクラブも存在するが、こちらの本拠地はまったく別の自治体。(パ=ド=カレー県ランス

出身・関連著名人

ランス出身の人物

居住その他ゆかりある人物

関連項目

脚注

外部リンク

公式
観光