「スレイヤーズの超常的存在」の版間の差分
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'''スレイヤーズの超常的存在'''(スレイヤーズのちょうじょうてきそんざい)では、『[[スレイヤーズ]]』における魔族や神族などといった超常的存在について記述する。 |
'''スレイヤーズの超常的存在'''(スレイヤーズのちょうじょうてきそんざい)では、『[[スレイヤーズ]]』における魔族や神族などといった超常的存在について記述する。 |
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2021年9月6日 (月) 10:46時点における版
スレイヤーズの超常的存在(スレイヤーズのちょうじょうてきそんざい)では、『スレイヤーズ』における魔族や神族などといった超常的存在について記述する。
魔族
魔王
- 赤眼の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥ
- 声 - 郷里大輔
- 「赤の竜神(フレアドラゴン)」スィーフィードと対をなす、この世界の魔王。単に「魔王(ダークロード)」とも称される。餓骨杖という自身の一部でもある武器を扱う。「魔王の腹心」と呼ばれる、5人の直属の部下を従えている。
- リナ達の時代から約5000年前に「神魔戦争」と呼ばれる竜神と世界を賭けた争いの末、ともに致命的なダメージを受け、魔王の体は竜神によって七つに切り裂かれ、それぞれ違う人間の心に封印され人間の魂とともに輪廻転生を繰り返させて徐々に消滅させる策がとられた。一方竜神も無事では済まず、四体の分身を残し滅びた。
- 約1000年前に起きた「降魔戦争」と呼ばれる人間・竜族・エルフ・ドワーフを中心とした命あるものたちと魔族の戦いで、伝説の魔道士レイ=マグナスの中に封印されていた一体が復活した。北のカタート山脈に居を構えていた、スィーフィードの四体の分身の一体である水竜王ラグラディアを、自らの部下である魔竜王ガーヴと共同で滅ぼすも、自らも相打ちという形で氷塊に封印されカタートに繋ぎとめられてしまう。このことから、カタートに棲む魔王を「北の魔王」と呼ぶ。なおこの北の魔王は人間体のままで氷漬けになっており、『TRY』のアイキャッチでその様子が描かれている。
- 本編開始当初、賢者の石の力によって赤法師レゾの中に封印されていた一体が半覚醒したが完全に復活する前に、不完全版「重破斬(ギガ・スレイブ)」を光の剣に乗せたリナによって滅ぼされる。その2年後、ルーク=シャブラニグドゥが完全覚醒したが、ルークがリナとガウリイの手で滅ぼされるのを望んだ為、赤い魔血玉を噛み砕いて威力を上げたリナの「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」によって滅んだ。
- 人間の姿のほかに白い仮面に赤いローブの姿がある[注釈 1]。アニメや漫画『超爆魔道伝』では封印解除後、レゾの肉体が異様に変容巨大化し、原作と異なる甲殻類や山羊のような角を持ったような姿になる。またSFC版ゲームでは鎧を纏ったような姿の「バトルモード=シャブラニグドゥ」が設定されている。
- 小説版のあとがきでは「部下S」として登場し、L様の下僕として顎で使われており、たまに登場するとL様に「法的措置」を執られかけたりする。大抵は作者と同じくあとがきの最後にはL様によって抹殺(抹消)されている。一度だけ、作者に使った必殺技の名前は「氷塊撲撃(かちわりストライク)」。年賀状には赤眼の何か、またはレイ=マグナスと思われる黒髪赤眼の人間として描かれている。
- 一度ガウリイには「しゃぶにぐらどう」と間違って呼ばれた。
- 赤眼の魔王の力を借りる呪文は、「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」と「魔王剣(ルビーアイ・ブレード)」が登場している。また、コピー・レゾが赤眼の魔王の力を借りた防御呪文を使っている。
- 『EVOLUTION-R』では、タフォーラシア王国にある冥王の壷にレゾ=シャブラニグドゥの魂の一部がレゾ本人の魂と共に封印されており、亡霊のような存在として登場、生前に劣らない力を見せ付けたが、かつてのようにリナの不完全版「重破斬(ギガ・スレイブ)」を受けて滅ぼされた。
5人の腹心
- 冥王(ヘルマスター)フィブリゾ
- 声 - 伊倉一恵
- シャブラニグドゥの5人の腹心の1人。5人の中で最強の力を持つ存在であり、腹心の筆頭の座を占める。本編では少女と見間違えるような黒髪の少年の姿で登場した[注釈 2]。狡猾な策略家で、自ら力を使うことよりも策を用いて戦うことを好みガーヴには「陰険野郎」、リナには「根性悪魔族」と呼ばれる。魔族上層部の行動の指揮はほとんど彼が執っている。
- 輪廻転生を"視る"力を持ち、封印の弱まったシャブラニグドゥの欠片を見つけることができたため、リナ達の時代より約1000年前に降魔戦争を計画、実行し、魔道士レイ=マグナスの内に封じられていた魔王の七分の一(北の魔王)を復活させた。なお降魔戦争の折、冥神官や冥将軍といった直属の部下[注釈 3]を全て失っている。降魔戦争時より神封じの結界を張るために、結界の東「滅びの砂漠」を担当する。
- 第一部で、金色の魔王の呪文を使うリナを利用した世界滅亡計画を立案。その情報をわざと魔竜王に流しリナを襲わせ魔竜王を誘き出す。完全にリナや魔竜王を手玉に取り、リナに完全版「重波斬(ギガ・スレイブ)」を使わせることに成功するが、最後の詰めを誤り、リナに金色の魔王が憑依しているのに気づかず攻撃をして、金色の魔王の怒りを買い滅ぼされた。
- 一般人?(=リナ)のイメージによると名前から受けるイメージは昆虫(カマドウマ似)、得意技は「セクハラ」らしい。
- アニメでは他の腹心達が「まりゅうおう(魔竜王)」「じゅうおう(獣王)」等とそのままの読み方で呼ばれる中で、彼だけは「ヘルマスター」の二つ名で呼ばれている。
- 漫画『超爆魔道伝』では「リナと知り合った少女(エリナ)の姿[注釈 4]を奪った」という設定で登場するため、言動や立ち居振る舞いがかなり女性的なものになっている。
- 冥王の力を借りる呪文は、「冥王降魔陣(ラグナ・ブラスト)」と「冥王幻朧呪(ラグナ・ドライブ)」が登場している。
- 魔竜王(カオスドラゴン)ガーヴ
- 声 - 中田譲治
- シャブラニグドゥの5人の腹心の1人。本編では象牙色のコートを着た野生的な印象のある赤い長髪の男性の姿で登場した。好戦的な性格で[注釈 5]、ゼロスからは気が短いと言われる。降魔戦争時にレイ=シャブラニグドゥと共に水竜王と戦うが、魔王が同じ「竜」としての属性を持ったガーヴを介して水竜王へ攻撃を行ったため、滅びこそしなかったものの力を行使できなくなり一時的に倒れる。しかしその際、滅ぶ間際の水竜王に同じ「竜」としての属性を利用して封印をかけられ、人間として転生することになる。転生を繰り返すうち、魔竜王としての記憶と能力を取り戻したが、人の心と混ざってしまい、人としての考え方により存在することを望み、自分の部下を連れ魔族から離反することになった。北の魔王打倒のためカタート侵攻を計画、セイルーンやディルスに部下を派遣するが、冥王の罠に嵌り、計画の全てを潰された挙句、「竜たちの峰(ドラゴンズ・ピーク)」で冥王に滅ぼされた。
- 人間と混ざっているためか「自分が生き延びようと魔王に反抗するのも正当ならば、リナ達が身を守るために自分に抵抗するのも正当」と発言しており、相手の立場を理解できる心情の持ち主である。また、「人間の姿が気に入っている」と言明する、事態を理解していないアメリアの発言に呆れる等、他の腹心と比べて感情豊かである。
- 『NEXT』では、魔力を発動させる時に三つ首の巨大な竜の姿(攻撃形態)が垣間見える。さらに『TRY』最終話では、アイキャッチにて学ラン姿のヴァルガーヴと共にセーラー服姿で登場した[注釈 6]。『EVOLUTION-R』では、フィブリゾやヴァルガーヴと共にオープニングに登場し、最終話のアイキャッチにも姿を見せている。
- 魔竜王の力を借りる呪文は、「魔竜烈火咆(ガーヴ・フレア)」が登場している。
- 覇王(ダイナスト)グラウシェラー
- シャブラニグドゥの5人の腹心の1人。本編ではウェルズ=ゼノ=ガイリア国王の姿で登場した。冷酷な性格で、部下を道具と言い切り命名も手抜きである。降魔戦争時より神封じの結界を張るために、結界の北「北の極点」を担当する。フィブリゾが滅んだ後、魔王を復活させ降魔戦争を再現しようとする。約1000年前のフィブリゾを真似て、各地にレッサーデーモンを大量発生させていたが、本来は策士タイプではないようで、杜撰な面があり、ほとんど偶然で魔王を復活させる[注釈 7]。ウェルズ=ゼノ=ガイリア国王とすり替わりガーヴ一派が駆逐された後のディルス王国にシェーラ他数名の部下と共に入り込むがリナ達との戦いで入り込んでいた部下が滅ぼされた上、自身は魔律甲冑に精神世界の本体と物理世界に実体化した末端部分を切り離され、末端部分を倒され弱体化する。将軍、神官各2体、合計4体の直属の部下がいる。
- 覇王の力を借りる呪文は、「覇王雷撃陣(ダイナスト・ブラス)」と「覇王氷河烈(ダイナスト・ブレス)」が登場している。
- 獣王(グレーター・ビースト)ゼラス=メタリオム
- シャブラニグドゥの5人の腹心の1人。降魔戦争時より神封じの結界を張るために、結界の南「群狼の島」を担当する。他の腹心に比べて礼儀正しく、落ち着いた雰囲気である。直属の部下はゼロスのみ。サイラーグで海王と共に「受付係」としてリナ達を出迎えた。原作小説では最終巻に旅装で金髪をショートカットにした大柄な女性の姿で登場。だが『TRY』のOPや、同じく『TRY』の最終話のみに放送された特別EDでは、ロングヘアを持ちドレッシーな服装をした女性の姿で登場している(首から下のみの出演)。他にも『NEXT』のOPやSFC版『スレイヤーズ』などでは、鎧をまとい背中に翼を持つ人狼の姿で登場している。年賀状では魚(海王)を咥えた猫として描かれた。
- 『TRY』最終話では長煙管で喫煙をしており、ゼロス同様に人間社会の嗜好品を嗜んでいる一面が描かれている。
- 獣王の力を借りる呪文は、「獣王牙操弾(ゼラス・ブリッド)」が登場している。またミルガズィアが使った「ゼラス・ファランクス」は「獣王牙操弾(ゼラス・ブリッド)」を対多数用にしたものだとリナが推測している。
- 海王(ディープシー)ダルフィン
- シャブラニグドゥの5人の腹心の1人。降魔戦争時より神封じの結界を張るために、結界の西「魔海」を担当する。原作小説では最終巻に高価そうな蒼いドレスを身に纏った長い黒髪の華奢な女性の姿で登場。ルークからリナとガウリイをサイラーグまで連れてくる命令を受けて、リナの偽者を使ってサイラーグまで誘き寄せ、サイラーグで獣王と共に「受付係」としてリナとガウリイを出迎えて異世界に放り込む。あまり物事にこだわらない性格のようで、同行のミルガズィアやメンフィスには手を出すな、というルークの命令を、獣王に念を押されるまで忘れていたらしい[注釈 8]。年賀状では猫(獣王)に咥えられた魚として描かれた。
- 漫画『水竜王の騎士』では直接登場こそしないが、結界が消えた後、結界の外側の地域に手を出している。
- 海王の力を借りる呪文は、「海王滅殺斬(ダルフ・ゾーク)」と「海王槍破撃(ダルフ・ストラッシュ)」が登場している。
腹心直属の部下
- 獣神官(プリースト)ゼロス
- 声 - 石田彰
- 獣王ゼラス=メタリオムが創り上げた唯一の側近。神官の格好をした黒髪の男性の姿をしている。常に笑顔を振り撒き、温厚そうな雰囲気を漂わせているが、その性質は冷徹で残酷。ガイリア・シティを焼き尽くした他、自らの娯楽の為に同族の魔族を滅ぼしたり、『TRY』では負傷したヴァルガーヴの右腕に錫杖を打ち付ける等かなりの残虐性を見せた。リナ曰く「談笑しながら相手の首をかき切るタイプ」。都合の悪い質問は「それは、秘密です」といなし、嘘は言わないが本質は話さず相手が誤解しやすい話し方をして自分の思うように動かす。
- 「異界黙示録(クレアバイブル)」の写本を処分する命令を受けており、各地の写本を燃やしている。クロツ率いる邪神崇拝教団が持つ写本を追っている道中リナと出会い、一時的に手を組む。その後、冥王からリナの護衛と「異界黙示録(クレアバイブル)」までの案内の命を受ける。この際、獣王配下のセイグラムが魔竜王に付いた事を理由に無理やり計画に参加させられた為、冥王を嫌っており、彼が短慮から滅ぼされた事も気に留めなかった様子(元々魔族には滅んだものを想うような感情はない)。新たな魔王が復活して魔族がルーク派と北の魔王派に分かれた時は、魔王として目覚めたルークに会った際のリナとガウリイの反応に興味があったため中立(他人事として見物させてもらう)の立場を取った。アテッサで作られた量産型ザナファアーマーの破壊も請け負っていたが、複数のザナファを相手にするのが面倒だったので、偶然居合わせたリナ達に任せ、多少手助けはしたもののほとんど傍観に徹していた。
- 精神世界の本体を複数の漆黒の錐にして、この錐を敵に叩き付けるのが得意技である。アニメ版ではタリスマンによる増幅版の暴爆呪(ブラスト・ボム)や杖による攻撃を行っていたが、『EVOLUTION-R』でズーマを殺す際や魔王の亡霊相手に漆黒の錐による攻撃を使用した。
- 魔王の5人の腹心は基本的に「神官」「将軍」の複数の側近を従えているが、獣王は神官たるゼロスのみを創った。その為、魔族の中では魔王とその腹心に次ぐ実力を誇り、他の神官・将軍達とは一線を画す。降魔戦争では単身で竜族をほぼ壊滅させた事から「竜を滅せし者(ドラゴン・スレイヤー)」の異名を持ち、竜族から恐れられている。しかし当の本人は猛々しい名を嫌い「正体不明の好青年」と呼ばれたいと口にしているが、リナからは「パシリ魔族」と呼ばれる[注釈 9]。
- 魔族の中間管理職的存在で、お役所仕事を旨とし、ペット禁止のカタート山脈でペットを飼っていたラギアソーンを庇ったりと一見お茶目な行動もしている。「後ろ姿がゴキブリ似」と言われて嫌がったり、決め台詞をガウリイに先に言われて拗ねたりすることもあった。『NEXT』では、ケーキやソフトクリームを初め、誰も見ていないところでもコーヒーをすすったりと、嗜好品を楽しんだりもしている(ただし、魔族に味覚はない)。また、間接キスをしたり、ほっぺにキスといった女性に慣れている言動が多く見られる。そういった人間的な行動をとるのは人間社会での生活の長さからくるカモフラージュであり、魔族という存在柄、恋愛感情のようなものはない本質的には魔族の中でも屈指の冷酷なタイプである[4]。
- 『NEXT』ではアニメスタッフの解釈もあって[要出典]「お茶目な中間管理職」としての面が強調されていたため、最終回の時点でもリナたちとの間にはある種の仲間意識が存在していたが、『TRY』以降では次第に「魔族らしさ」の描写が増えていった。
- 覇王将軍(ジェネラル)シェーラ
- 覇王グラウシェラーが創り上げた直属の部下の一人。長い黒髪を一本の三つ編みにした少女の姿をしている。覇王の企みのため、人間の娘のフリをして、魔力剣の噂を流し有力な人間をおびき出し、ドゥールゴーファで心に魔王を封印している人間を探していた。しかし、上手くいかず15年近く成果ゼロであった。冥王が滅んだため、デーモンを大量発生させるなど、本格的に動き出すが、無計画な面があり、リナ達を調べようとして失敗。その腹いせでガルヴァをデーモン化させ暴れさすなど、かなり短気な性格である(リナからは名前が安直なら作戦も安直といわれる)。ベゼルドでは自分の名前が「グラウシェラー」の後半から安易に命名されたことをリナに指摘され、動揺し撤退する。その後、覇王から道具の名前にこだわる必要は無いと言われ精神的余裕がなくなり、ディルスではかなり追い詰められた様子であった。ディルス王国でリナ達に滅ぼされるがルークに魔王が封印されていることを知り、そのことを覇王に伝え会心の笑みを浮かべ滅びる。
- ドゥールゴーファ
- シェーラにより生み出された魔族にしてシェーラ自身のための武器。片刃の黒い剣の姿をしている。人間と同化する能力をもち無理やり同化すると巨大なデーモンに、人間側が望んで同化すると全身漆黒の姿になる。デーモンなら触手で相手の生命力を奪い、全身漆黒なら傷つけた相手の能力を奪える。シェーラがいる限り無限の再生力をもちルークの「魔王剣(ルビーアイ・ブレード)」やリナの「神滅斬(ラグナ・ブレード)」さえも防ぐことができる。破壊されてもシェーラの手により何度でも復活するが、シェーラと共に滅びた。
- 覇王将軍(ジェネラル)ノースト
- 原作小説のあとがきが初出の覇王グラウシェラーの部下。第三回人気投票では部下Sの命令でアメリアにインタビューすべくセイルーンの図書館を訪れるが、図書館員達に魔族であることがばれたため、叩き出されてしまった。
- 原作17巻で本編に登場。見た目三十歳ほどの細身かつ長身の男性の姿をしている。ラトカで何らかの策謀を巡らせていたところでリナと遭遇し、数々の高位魔族を滅ぼしたリナと関わるのを本気で嫌がり、神封じの結界の外へ転送した。
- グラウシェラーの命名センスからして、名前の由来は「ダイナスト」の後半からと思われ、これが原因でリナに覇王将軍であることを看破されている。
- 覇王神官(プリースト)グルー
- 原作小説のあとがきに名前のみ登場している覇王グラウシェラーの部下。本編では、リナがシェーラの名前の安直さを指摘した際に存在のみが示唆されている。
- 覇王神官(プリースト)ディー
- 原作小説のあとがきに名前のみ登場している覇王グラウシェラーの部下。
- 竜神官(プリースト)ラルターク
- 魔竜王ガーヴの創り上げた側近。白い髭と髪を生やした老年の男の姿をしている。ラーシャートと二人がかりならゼロスとも互角に戦える。リナ=インバースという人間が冥王の立案した計画の核となるという情報を手に入れ、念のためにとリナを殺そうとしたカンヅェル、マゼンダがやられ、情報が正しいことを確信し、抹殺しようと付け狙う。だがゼロスが護衛についていた為、思うように動けず失敗し、竜たちの峰でゼロスにより滅ぼされた。漫画『超爆魔道伝』では魔竜王が滅んだ後、冥王配下になり鎧の姿でガウリイを操り、リナの魔力を回復させようとする。
- 竜将軍(ジェネラル)ラーシャート
- 魔竜王ガーヴの創り上げた側近。武人風の男の姿をしている。カタート侵攻の準備のため、ディルス王国内部に将軍として取り入り、ディルス王国の戦力を手に入れ、エルフや竜族に共闘をもちかける。ガイリア・シティを訪れたリナに兵士たちに呪文のレクチャーをさせた後に殺そうとするが、ゼロスがガイリア・シティを焼き尽くしラルタークの忠告を無視して戦うもダメージを受け撤退する。ガーヴが滅んだ後は冥王の命令でガーヴの敵討ちと偽ってリナを襲い「重破斬(ギガ・スレイブ)」を使わせようとするが、冥王配下になり、リナを殺せなくなった事を見破られ「神滅斬(ラグナ・ブレード)」で滅ぼされる。
- 設定ではシェーラより強く、実際「崩霊裂(ラ・ティルト)」を何発も受けても平気だったり、「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」と「崩霊裂(ラ・ティルト)」を同時に防ぐなど、かなりの実力を持つが、周りの魔族がさらに強いことや、リナを襲った時の大根役者ぷりから、二流魔族に見られがちであり、リナからは「あんたじゃ役者不足」、魔竜王にダメージを負わされたゼロスからは「これじゃラーシャートさんと戦ってさえ、勝てるかどうか」、冥王からは「あんなのが部下やってたんじゃ、ガーヴもだいぶ苦労しただろう」と散々な言われようであった。
- 海将軍(ジェネラル)リクスファルト
- 漫画『水竜王の騎士』にのみ登場。海王ダルフィンの創り上げた直属の部下の一人。右目に大きな刀傷を持つ筋肉質な女性の戦士の姿をしている。力押しタイプで、策を立てるのは苦手(上記のシェーラ、ラーシャートといい将軍は神官に比べて策を立てるのは苦手のようである)。性格的にはかなりの熱血派で、面倒くさい事、嘘、隠し事が嫌いという真っ直ぐな思考回路の持ち主。大剣の使い手で、圧倒的な力を誇るが、正々堂々とした戦いを好む。
- 海神官(プリースト)ヒュレイカー
- 漫画『水竜王の騎士』にのみ登場。海王ダルフィンの創り上げた直属の部下の一人。ローブと帽子に身を包んだ一見おっとり、のほほんとした女性の姿をしている。策士タイプで、物事をチェスに例えて話すことを好む。力押しではなく策略で勝利するのが自身のスタイルだが、戦いそのものを苦手としているわけではないらしい。『水竜王の騎士』には第1話から天然ボケ気味の謎のキャラとして登場し、リナが結界の外側の地域に出るきっかけを作った。その後も物語の節々に登場し、意味深かつ不穏な発言を残しつつ暗躍する。同作品の最終的な敵であり、凶悪な本性を曝け出している。
中位魔族
- カンヅェル
- 声 - 二又一成
- 魔竜王ガーヴ配下の中位魔族。頬に刀傷のある男の姿をしている。カタート侵攻の準備のためアルフレッドに近づきセイルーンを戦力に加えようとしていた。「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」の直撃に耐え切るほどの実力を持つ。ガーヴの部下なので魔王をシャブラニグドゥと呼び捨てにしている。セイルーンを訪れたリナを魔獣やズーマを使って殺そうとするが失敗、リナを殺すことを優先したためアルフレッドと袂を分かつ。お家騒動解決後リナ達と戦い、リナとガウリイの負の感情を食う為に、リナをなぶり殺しにしようとするが、その余裕があだとなり追いついたアメリアに不意打ちの「崩霊裂(ラ・ティルト)」を食らわされ「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」を上乗せした光の剣に2度切り付けられ、止めに「崩霊裂(ラ・ティルト)」を受け滅んだ。
- 『NEXT』では戦闘時には原作と異なる姿となり、最後の手段としてより怪物的な姿に巨大化することができる。
- 『超爆魔道伝』ではマゼンダをパートナーにザナッファーを復活させるべく暗躍する。このため原作とはまったく異なるストーリーが展開された。最終的には自ら生み出したザナッファーに喰い殺され糧にされた。
- マゼンダ
- 声 - 兵藤まこ
- 魔竜王ガーヴ配下の中位魔族。冷たい感じの赤毛の美女の姿をしている。カタートの魔族に対抗する戦力を作るため、クロツ率いる邪神崇拝教団の幹部をやっていた。偶然現れた魔道士をリナだと知らずに遊び半分で魔力を封じる。その後リナだと知り殺そうとするが、クロツが持ち帰った物が写本だと知らなかったため写本を探していたゼロスに見つかり滅ぼされる。情報収集をしっかりしていなかったのが敗因。なお、リナが冥王の立案した計画の核となるという情報を持ってきたのも彼女で、これもしっかり調べていないために首を絞める結果になった。
- 作画担当のあらいずみるいが「この先も活躍するだろう」と想像した為、出番が少ないが精緻なイラストが掲載されている。
- 『NEXT』では、セイルーンお家騒動におけるカンヅェルのパートナーとして登場し、原作では描かれなかった人間・魔族それぞれの姿でそれなりに活躍している。
- 『超爆魔道伝』ではカンヅェルとコンビを組んで登場。アニメ版と同様にリナの魔法を封じたが、ゼロスによってあっさり殺される。
- サーディアン
- 覇王グラウシェラー配下の中位魔族。似合わない髭を生やした優男の姿をしている。ディルス王国に入り込み、表向きは交易大臣を勤めていた。ジェイドと共にリナ達と戦うがリナ達の実力を甘く見て劣勢になり、ファリアールの参戦でリナ達を追い詰めるが、ミルガズィアとメンフィスの参戦で形勢逆転、ミリーナの「崩霊裂(ラ・ティルト)」とメンフィスの「メギド・アーク」によって滅ぼされる。
- ファリアール
- 覇王グラウシェラー配下の中位魔族。色黒でがっしりした体格の男の姿をしている。ディルス王国に入り込み、表向きは宮廷魔道士を勤めていた。劣勢になったサーディアンを見かねて参戦、サーディアンとは違いリナ達を甘く見なかった。リナ達を追い詰めるがミルガズィアとメンフィスの参戦で形勢逆転、ミルガズィアによって滅ぼされた。
- ブラドゥ
- 中位魔族。金髪で覇気の無い男の姿をしている。北の魔王の意思を尊重して、リナとガウリイをルークに会う前に殺そうとした。自らの端末枯れ木魔族を使いリナ達を襲うが筋肉魔族に邪魔をされ撤退する。ヴァイダアヅ、グオンと共にルビアの花屋を襲撃したが筋肉魔族にグオンを倒され、さらに中立のゼロスの出現で撤退。その後三度目の襲撃をかけるが、竜とエルフがいるなら役に立たないという理由でヴァイダアヅを見殺しにする。リナに枯れ木魔族の本体だと見抜かれ、集中攻撃を受けて、サイラーグに魔王がいることを教えて逃げようとした為、趣向を台無しにされてはつまらないゼロスに滅ぼされた。リナ達とミルガズィア達を分担するなどして戦えばヴァイダアヅも役に立ったはずだが、人材の有効活用をしなかったのが敗因。
下位魔族
- ゾロム
- 声 - 佐藤正治
- 下位魔族。本編に最初に登場した純魔族。緑のローブ、白い髭で禿頭、眼には瞳が無く鼻も口もない、という姿をしている。外見上は人間でいうところの老人に近い。額の宝石のような部分から銀の針を放ち、刺した部分を麻痺させる能力を持つ。レゾと契約している魔族でディルギアなどと共にリナを襲いリナを追い詰めるも合流したガウリイに光の剣でやられ滅びる。『超爆魔道伝』では、ガウリイから光の剣を奪ったリナによって袈裟切りにされ滅ぼされた。
- アニメでは戦闘中に巨大化した。また、旧原作版1巻でリナが「火炎球(ファイアー・ボール)」でゾロムを倒そうとしていることに対して、ゾロムが「火炎球(ファイアー・ボール)」を食らっても無傷で、そこで初めてリナがゾロムを純魔族と認識するという描写に変更されている[注釈 11]。
- セイグラム
- 声 - 秋元羊介
- 下位魔族。仮面を顔の部分につけているが顔は無い[注釈 12]ため、「無貌(むぼう)のセイグラム」と呼ばれる。元は獣王配下の下っ端で、アトラス・シティで契約を結んだハルシフォムの命令で、リナ達を誘導してハルシフォムの封印を解かせる。契約の石が破壊されリナ達と戦うが光の剣に貫かれ敗北、力の大半を失った。その後、冥王から各魔族に、リナを襲うなと命令が下った為、リナへの恨みから離反し、魔竜王配下になる。ラルタークによって暗殺者ズーマと融合し力を失う以前以上の戦闘能力を手に入れ、リナと戦うが、皮肉にもズーマの心によって敗北、自嘲気味に滅んだ。
- アニメ版では元からガーヴの配下であり、『NEXT』後半ではガーヴによる強化改造を受けて単独でゼロスに対抗できるまでにパワーアップするも、ゼロスとリナの集中攻撃を受けて滅ぼされた。
- ギオ=ガイア
- 下位魔族。顔の部分に黒い仮面の上からタイルのような白い仮面を左半分だけつけた姿をしている。下位魔族のセイグラムを様付けで呼んでいることから、下位魔族の中でも下の位置にいる。アトラス・シティでセイグラムと共に行動しており、ハルシフォムを開放して用が済んだリナ達と戦うことを望み、負けたら実験に付き合うことを条件にリナ達と戦うが敗れ、ハルシフォムに騙され食われた。
- ヴィゼア
- 下位魔族。体にぴったりと合う黒い服を着、顔の部分は半分だけがハンサムな男の顔、残りの半分は白い肉という顔をしている。元はレゾと契約していた魔族だったが、レゾの死後、コピー・レゾの強大な力に従いコピー・レゾ配下となる。「神聖樹(フラグーン)」内部で、ランツと戦い「神聖樹(フラグーン)」と「祝福の剣(ブレス・ブレード)」の同調を利用したランツの攻撃に滅ぼされる。
- デュグルド
- 声 - 平田広明
- 下位魔族。黒マントとつばつきの黒い帽子、髪はなく顔は真っ黒い硬質のタマゴ形という姿をしている。ラルタークの命令でセイグラムの露払いをした。ゼルガディスと戦いかなりのダメージを与えるがリナに結界を破られ撤退する。2度目の戦いでダメージを受けグドゥザを食って回復するが、アメリアに「烈閃槍 (エルメキア・ランス)」を撃たれ、振り向いた隙にゼルガディスに「魔皇霊斬(アストラル・ヴァイン)」をかけた剣で斬られ滅びる。
- 『EVOLUTION-R』ではレゾとの契約によりズーマに協力し、ゼルガディスと闘うが最後にはズーマに取り込まれてしまう。
- グドゥザ
- 声 - 三石琴乃
- 下位魔族。黒いローブに長い黒髪、水死人のような白くぬめった顔には大きい口だけという姿をしている。ラルタークの命令でセイグラムの露払いをした。アメリアと戦い戦闘不能な状態まで追い込むが、リナに結界を破られ撤退する。2度目の戦いで髪をアメリアの全身に絡ませ動きを封じ止めを刺そうとしたところでデュグルドによって喰われて滅びる。
- 『EVOLUTION-R』ではレゾとの契約によりズーマに協力し、アメリアと闘うが最後にはズーマに取り込まれてしまう。原作とは違い、顔には口の他に黒い目が存在した。
- モルディラグ
- 下位魔族。人間の女性のような上半身に下半身は腸か木の根のようなものが絡まりながらデタラメに伸びている姿をしている。冥王配下になったラーシャートとともにリナ達と戦うがリナを追い詰め「重破斬(ギガ・スレイブ)」を使わせることを目的としていたため、戦闘中に魔力が尽きてしまったリナの前から撤退する言い訳を作るためにラーシャートに捨て駒にされてアメリアの「崩霊裂(ラ・ティルト)」を受けて滅びる。
- レビフォア
- 下位魔族。異様に細く黒い全身にぼろきれのような黒マントを纏い、顔には巨大な目が2つという姿をしている。リナたちを結界にひきこんでヒドラ、グランシスとともに攻撃してきたがヒドラを倒され撤退する。ガイリア王宮で他の魔族とともに再度戦いを挑みリナと戦う。体の一部を変形して攻撃をかわすことも出来るが、その特性を利用されて、ミリーナが放った「螺光衝霊弾(フェルザレード)」をかわすために開けた穴を復元する際に「魔皇霊斬(アストラル・ヴァイン)」をかけた剣を投げ込まれ、苦痛に意識をやったすきに「烈閃槍(エルメキア・ランス)」を受けて滅びる。
- リカギス
- 下位魔族。苔色で両肩から触手2本ずつを生やし顔には目玉が一つという姿をしている。ガイリア・シティ近くの宿屋で仲間とともにルークとガウリイを襲撃するが仲間を倒されて撤退する。その後、レビフォアなどと共にガイリア王宮でリナたちの前に現れルークと再戦する。自分ひとりの力でルークを倒そうとするが、ルークの「魔王剣(ルビーアイ・ブレード)」によって真っ二つに断ち割られ滅びる。
- グバーグ
- 下位魔族。ヒカリゴケを人の形にし、顔の部分に闇色の三つの瞳がある姿をしている。受けた力を別の空間に放出できる力と足元から自分の体を浸食させ広がらせていく力を持つ。ガイリア・シティ近くの宿屋でリナとミリーナを襲撃するがリナ達を甘く見て恐怖を与えるつもりで自分の能力をぺらぺらしゃべったために、ミリーナは自分の剣を相手にわざと纏わり付かせ、それを瞳に突きたてて呪文を吸い込んでも同時に自らの体を吸いこみ呪文を受ける状態にもっていき「烈閃砲(エルメキア・フレイム)」を放たれあっさり滅びる。
- ベイズ
- 下位魔族。半透明でのっぺらぼうの巨人の姿をしている。無口なのか一言もしゃべらなかった。レビファアやリカギスと共にリナ達とガイリア王宮で戦いミリーナと戦うが、ミリーナがベイズを引きつけつつ味方を援護していることに気づかず味方を全員倒され、リナの呪文で滅ぼされる。
- ミアンゾ
- 下位魔族。根のようなものから水死体のような女性の首が垂れ下がった姿をしている。ツェルゾナークと共にリナ達の泊まった宿を襲撃するがミルガズィアとメンフィスに撃退される。その後ガイリア王宮で多数の魔族たちと共にリナたちや兵士らと戦ったが、リナとミリーナ2人の呪文を同時に受け滅びる。
- ツェルゾナーク
- 下位魔族。人間のプロポーションに頭の部分はのたくる角が群れ固まっているという姿。ミアンゾと共にリナ達の泊まった宿を襲撃するがミルガズィアに気を取られている隙にメンフィスのゼナフスレイドによって滅ぼされる。
- ヅェヌイ
- 下位魔族。さまざまな色彩がまだらに交じり合った色で全身に無数の口と目があるという姿。ヨシュア神官長を焼き殺し、4つの分院の大神官たちそれぞれに、お告げを下して互いに争わせる。リナの「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」であっけなく滅びる。
- 筋肉魔族
- 下位魔族。本名は不明で、目の部分からはナメクジのような触手を生やした筋肉むき出しの人体模型のような外見からリナにこう名付けられた。ルークの命令でリナとガウリイをサイラーグまで送り届けようとした。ある町でデーモンと共に暴れていたところをリナ達と戦うが、新たに復活した魔王がサイラーグまで呼んでいる人間だと知って退却する。その後、北の魔王の意思を尊重してリナとガウリイを殺そうとする魔族からリナとガウリイを守りグオンを滅ぼすが、ブラドゥに滅ぼされる。
- グオン
- 下位魔族。大小さまざまな骨がめちゃくちゃに合わさってヒト型の骨(ヒトの骨の形ではない)になっており、合わせ目から緑色の粘液が出ているという姿。ブラドゥ曰く「緑色の素敵な方」。ルビアの花屋でブラドゥ、ヴァイタアヅと共にリナ達を襲うが筋肉魔族にあっさり滅ぼされる。
- ヴァイダアヅ
- 下位魔族。脈動する緑色の脳みそからねじれた脚がたくさん生えた姿をしている。ブラドゥ曰く「緑色のかわいいの」。ルビアの花屋でブラドゥ、グオンと共にリナ達を襲う。無数の脚をすり合わせることで、人間には聞こえない音の波で攻撃する。音が聞こえないため人間相手なら対処できないが竜族とエルフには聞こえるため二度目の襲撃の際ブラドゥに見殺しにされる。メンフィスが魔律甲冑の音で音の波を打ち消し、ミルガズィアによって滅ぼされる。
- ラギアソーン
- 下位魔族。『すぺしゃる』に登場した最初の純魔族。左に寄った1つ眼、四つの腕、コウモリのような1対の翼を背中に生やした姿をしている。リナ達に敬語を使ったり、バレバレの変装をしたりかなりの変わり者。ラガスタインという小悪党と契約を結んでいるが本人はその事を少し気にしている。ラガスタインの命令でリナ達と戦ったが、20年前に別れたペットの魔王竜(デイモス・ドラゴン)のジョンをナーガが偶然召喚したため、再会を喜んでカタート山脈に帰っていった。その後小姑みたいな魔族の嫌がらせを受けて、フロネーズ町の近くの山に移り住んでいたところ、ジョン[注釈 13]が行方不明になり、リナとナーガに協力を頼み込み、無事回収して去っていった[注釈 14]。
- ルゾウル
- 下位魔族。『すぺしゃる』に登場した純魔族。ひょろりとした細い体に、大きな頭にはいくつもの目のみという姿をしている。クルシダの村で村人に村に泊まった人間を殺させて負の感情を食っていた。村を訪れたガウリイとリナの父親らしき人物と戦い、光の剣で切られ「列閃槍(エルメキア・ランス)」で止めを刺され滅びる。
その他
- レッドとグレイ
- ラルタークの力で無理やり物理世界に具現化された魔族。本名は不明で赤と灰色の二つの球体の姿のためリナにこう呼ばれた。二つの球体だが一体の魔族でありグレイで攻撃を受け止め、レッドが増幅して撃ち返し瞬時に二色を入れ替えるなどの連携で戦う他、両方同時に攻撃されると自爆する。竜たちの峰でリナたちと戦い自爆でゼルガディスとアメリアにかなりのダメージをあたえる。
- 『NEXT』ではギャグ的演出として、巨大な一つ目が浮かび、涙も流している。
- ヒドラ
- レビフォアたちと共にリナたちを襲撃した魔族。グランシスに似た外見。本名は不明で首からヘビの頭のようなものを5、6本生やした姿のためリナにこう呼ばれた。レビフォアが戦力として数えていたが、ルークとミリーナの呪文攻撃を受けてあっさり滅びる。
- ガルンディア
- ブラス・デーモン。『すぺしゃる』の第1話に登場。フィリオネル王子を暗殺する為にランディが雇った魔道士が呼び出したが、フィリオネル王子によって倒された。
- ジャルドゥング
- レッサー・デーモン。リナに襲われた盗賊お抱えの魔道士が呼び出したが、魔王復活の影響で力をつけ、四枚の羽で空を飛び、逆五紡星の魔法陣で呪文を防ぎ光の槍で攻撃する強力なデーモンへと姿を変えた。呼び出した魔道士を殺しリナに襲い掛かるが、ガウリイに切り倒される。
神族
竜神
- 赤の竜神(フレアドラゴン)スィーフィード
- 「赤眼の魔王(ルビーアイ)」シャブラニグドゥと対をなす、この世界の神。約5000年前、神魔戦争と呼ばれる魔王と世界を賭けて争いの末に、ともに致命的なダメージを受ける。魔王の体を七つに切り裂き、それぞれ違う人間の心に封印することに成功したが、竜神も無事では済まず、四体の分身を残し滅びた。
- 完全消滅レベルのダメージを受けていないので、スィーフィードの意識と力の一部が「赤の竜神の騎士(スィーフィード・ナイト)」ルナ=インバースに宿っている。
- その姿には異説があり(魔族と同じく精神生命体で決まった姿はない)、リナはヘビのように細長い姿で描写された彫像(かなりの名匠の作)を見せられた事もある。
竜王
- 水竜王(アクアロード)ラグラディア
- スィーフィードの分身。霊山カタート山脈にいたが約1000年前に起きた降魔戦争でレイ=シャブラニグドゥと戦い滅ぼされた。魔王の7分の1に対して竜神の4分の1であり、本来なら負けるはずはないのだが、冥王、覇王、獣王、海王の創った結界で力を弱められ、さらに魔王が魔竜王と水竜王の「竜」という共通属性を利用して、魔竜王を介して力を叩き込んだ為、あえなく滅びる。だがその際シャブラニグドゥを氷漬けにして封じ、死んだ魔竜王を人間に転生させて後に離反するきっかけを作り、冥将軍を滅ぼしている。
- 完全消滅レベルのダメージを受けていないので、知識が異空間に飛ばされ「異界黙示録(クレアバイブル)」と呼ばれている。また、原作者によるとゼフィーリアの「永遠の女王(エターナル・クイーン)」に水竜王の意識が宿っている[5][6]。さらに『NEXT』では残留思念であるアクアが、漫画『水竜王の騎士』では水竜王の力を宿した少年ライオスが登場する。
- 火竜王(フレアロード)ヴラバザード
- スィーフィードの分身。『TRY』では、配下の「黄金竜(ゴールド・ドラゴン)」を使い降魔戦争のすぐ後に「古代竜(エンシェント・ドラゴン)」を滅ぼしたとされている。
- 原作ではミルガズィアがヴラバザードの力を借りたと思われる呪文「ヴラバザード・フレア」を使用している。
- 空竜王(エアロード)バールウィン
- スィーフィードの分身。初期の頃は「天竜王」「風竜王」とも表記されていた。
- 原作ではランがバールウィンの力を借りた呪文「うぃんぶれす」を使用している。
- 漫画『水竜王の騎士』では本格的に登場し、リナに神力を貸し与えた。しかしその旅がらす風のデザインや「あっしは~~でござんす」等の独特の話し口調は、作中で遭遇したリナは勿論、原作者の神坂一や作画担当のトミイ大塚をも驚愕させた。
- 地竜王(アースロード)ランゴート
- スィーフィードの分身。水竜王を信仰しているミレナに地味と言われ、実際、四竜王の中で最も作品に関わることが少ない。
異界の魔王
- 闇を撒くもの(ダーク・スター)デュグラディグドゥ
- 「漆黒の竜神(ナイト・ドラゴン)」ヴォルフィードと対をなす魔王。「裂光の剣(ゴルンノヴァ)」「颶風弓(ガルヴェイラ)」「毒牙爪(ネザード)」「瞬撃槍(ラグド・メゼギス)」「破神槌(ボーディガー)」という分身にして一部である5つの武器を持つ。「裂光の剣(ゴルンノヴァ)」はこちらの世界に持ち込まれ、人間が扱えるようにして「光の剣」と呼ばれていたが冥王フィブリゾが闇を撒くものの元に送り返した。リナが黒い魔血玉を噛み砕くことで、闇を撒くものの力を借りた呪を使用している。年賀状には「部下D」としてドラゴンの姿で描かれた。
- 『TRY』には、ヴォルフィードを吸収して暴走しているという設定で登場した(スレイヤーズのアニメオリジナルキャラクターを参照)。
- 『ロスト・ユニバース』原作では先史文明の神話に同名の魔王が登場しており、こちらは天使キャナルに「裂光の剣(ゴルンノヴァ)」を用いて滅ぼされたとされている。
- 蒼穹の王(カオティック・ブルー)
- 魔血玉の呪符の力の源として二つ名のみ登場。リナが青い魔血玉を噛み砕くことで、蒼穹の王の力を借りた呪を使用している。あとがきによれば神族と互角にやり合っているらしい。
- 白霧(デス・フォッグ)
- 魔血玉の呪符の力の源として二つ名のみ登場。リナが白い魔血玉を噛み砕くことで、白霧の力を借りた呪を使用している。あとがきによれば神族と互角にやり合っているらしい。
混沌の海
- 金色の魔王(ロード・オブ・ナイトメア)
- この世界の魔王シャブラニグドゥや異世界の魔王デュグラディグドゥら、各世界に覇をとなえる魔王達のさらに上位に位置する超越的存在。この世界は「混沌の海」に突き立てられた杖の上に載せられた皿のようなものであり(というのが魔道士内での通説だが、リナはその説に異を唱えている)、リナ達がいる世界以外にも同様の他の世界が多数あるとされ、この世界が成り立つ基盤である混沌の海にたゆたう存在であると伝えられる。
- しかし、失われた秘知識の集大成である「異界黙示録(クレアバイブル)」によれば、その実体は混沌の海そのものであるという。よって、全ての世界の源(創造主)でもある金色の魔王は、魔族や神、人間等全ての存在の王である。同様に金色の"魔王"と呼ばれてはいるが本来は唯一絶対の存在である[注釈 15]。なおゼロス、シャブラニグドゥらは「金色の母」と呼んでいる。
- 金色の魔王は、神々と魔族両者に尊崇されているようだが、本人はどちらの味方につく事もなく、自らが生み出した存在同士の争いを静観している[注釈 16]。フィブリゾを滅ぼしたのも特にどちらの味方に付いたというわけではなく、ただ自分に牙を剥いたのでムカついたという理由である(漫画『超爆魔道伝』では「『お遊び』で世界を滅ぼして欲しくない」ためと召喚したリナの願いから)。
- 金色の魔王の力を借りる呪文として、「重破斬(ギガ・スレイブ)」と「神滅斬(ラグナ・ブレード)」それぞれ不完全版と完全版が登場している。
- アニメでは、「神と魔族は一方が滅びても無限に再生し戦い続け、自らの目的とこの戦いに疑問を抱く事は金色の魔王に対する反逆である」と言われている(ヴァルガーヴが語った「闇を撒く者(ダーク・スター)」と「漆黒の竜神(ナイト・ドラゴン)」の真意に対するゼロスの言)。
- 原作本編でその姿が描かれた事は無いが、アニメ版『NEXT』のOPではロングヘアの金髪少女のイメージで、漫画『超爆魔道伝』では鎌を持った死神風の格好をした女性の姿で登場している。なお『TRY』のアイキャッチにもスコップを持って登場したが、そちらは後述する「あとがき」でのイメージそのもので描かれていた。
- 小説版のあとがきでは「L様」として登場し、全巻のあとがきに登場し作者より登場回数が多い。金髪美人(自称)として作者をも歯牙にかけず部下Sをこき使い我が物顔に振舞っている。作者によると魔王に覚醒する前のレイ=マグナスが愛した女性のパーソナリティを模しているそうである[7]。彼女への反抗・悪口はすなわち「死」を意味する。小説版あとがきは彼女と作者が作品の解説、作品に関する苦労話、ファンに送る年賀状のイラストについて、作者の体験談等を2人(もしくは部下Sを交えて3人)で話したあと作者(もしくは自分より少し目立った部下S)に様々なナンクセを付けて、種々雑多な手段によって抹殺(もしくは抹消)して終わり、という体裁を取っているのがほとんどである。その抹殺(抹消)方法も様々であり、どこからか取り出した鈍器や刃物で抹殺というシンプルな方法や、ポーチから取り出した厳冬アルプスの山中(の一部)で作者を凍死させたり、巨大な豚の角煮に作者をぶちこんでそのゼラチンで窒息死させるなど、時に奇想天外な抹殺方法を披露する[注釈 17]。なおこのLは、Lord of Nightmare(悪夢の王)の頭文字ではなく、名前のLuciferの頭文字のLである。作者がファンレターを送ったファンへの年賀状には1992年以降必ず裏に彼女のイラストが描かれている[注釈 18]。再録集『せれくと』4巻と5巻では小さいが表紙にも登場し、あらいずみるいによる描き下ろしマンガ「クッキンアイドルラブリーLぴょん」も収録された。
脚注
注釈
- ^ レゾ=シャブラニグドゥはレゾの意識の干渉を断つため、ルークはリナ達が戦いやすいようにこの姿になった。
- ^ 子どもの姿だと相手が油断して騙しやすいと発言している。
- ^ 神官と将軍それぞれが存在し、全て女性型であったらしい[1]。
- ^ 容姿自体は原作に近いデザインとなっている。
- ^ 5人の中で最も獰猛とされている。[2]
- ^ これは原作の人気投票時に送られたイラストを作者がスタッフに話したことが原因[3]。
- ^ ルークからは「柄にもない小細工をして」と言われている。
- ^ ミルガズィアやメンフィスに手を出そうとはしなかったので、とぼけただけの可能性もある。
- ^ リナの台詞を真に受けたミルガズィアにも呼ばれている
- ^ 本特集の記事本文は編集者ではなく神坂のコメントで綴られている。
- ^ 後に新装版で同場面に修正が加えられた際にも同様の描写がなされている。
- ^ アトラス・シティでつけていた仮面はハルシフォムとの契約を記した契約の石で、ヴェゼンディ・シティではズーマの顔を隠す為のもの。
- ^ 空間操作した結果、奇妙かつ珍妙な小型生物になっていた。
- ^ 無関係な被害はかなり出た。
- ^ アニメでは「金色の女王」「全てのものの母」等と称され、フィブリゾは「お母様」とも呼んでいた。
- ^ あとがきでは完全に魔族寄りの立場から発言している。
- ^ 作者はどんな方法で抹殺、抹消されても次巻のあとがきにはちゃんと復活している為、一度サメの歯に例えられた。
- ^ 神坂一の画力の関係で常に少女の姿である。しかし、その絵は下手な漫画家よりも巧いとの声もある[要出典]。
出典
- ^ めが・ぶらんど企画, ed (1996年11月11日初版発行). 『BLASTER! vol.6』 (初版 ed.). 同人誌. pp. 作者インタビューVI.
- ^ ドラゴンマガジン編集部, ed (1996年11月10日初版発行). 『NEXTフィルムブック5巻』 (初版 ed.). 富士見書房. pp. 76頁. ISBN 978-4-8291-7332-9
- ^ 神坂一 (1997年12月16日初版発行). 『スレイヤーズすぺしゃる12巻』 (初版 ed.). 富士見書房. pp. あとがき. ISBN 978-4-8291-2789-6
- ^ 『月刊ドラゴンマガジン 1999年3月号』巻頭特集、富士見書房、1999年[注釈 10]。
- ^ めが・ぶらんど企画, ed (2001年8月12日初版発行). 『BLASTER! vol.9』 (初版 ed.). 同人誌. pp. 作者インタビューIⅩ
- ^ 神坂一 (2010年2月20日初版発行). 『スレイヤーズせれくと4巻』 (初版 ed.). 富士見書房. pp. スレイヤーズうら話・改. ISBN 978-4-8291-3392-7
- ^ 神坂一 (2009年6月25日初版発行). ファンタジア文庫編集部. ed. 『スレイヤーズりーでぃんぐ リナ=インバース魔道大全』 (初版 ed.). 富士見書房. pp. 103頁. ISBN 978-4-8291-3343-9