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「スクリーンリーダー」の版間の差分

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== 概説 ==
== 概説 ==
[[Microsoft Windows 8|Windows 8]]や<ref name="win8ナレーター"/>、[[macOS]]<ref name="OSXVO"/>や[[iOS (Apple)|iOS]]<ref name="iOSVO"/>、日本の携帯電話の[[らくらくホン]]など、パソコンや携帯機器にも標準的に搭載されている。
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[[視覚障害者]]がパソコンを操作する際、健常者が行うように画面を見ながら[[マウス (コンピュータ)|マウス]]操作をすることは困難である。[[ウィンドウ]]画面を操作する場合に特に困難が伴う。特に全盲のユーザが支援技術無しにマウス操作することは不可能に近い。[[音声合成]]によってコンピュータの画面を読み上げるスクリーンリーダーは[[グラフィカルユーザインタフェース|GUI]]の[[オペレーティングシステム]] (OS) を使用する視覚障害者に不可欠な[[アクセシビリティ]]になっている。
[[視覚障害者]]がパソコンを操作する際、健常者が行うように画面を見ながら[[マウス (コンピュータ)|マウス]]操作をすることは困難である。[[ウィンドウ]]画面を操作する場合に特に困難が伴う。特に全盲のユーザが支援技術無しにマウス操作することは不可能に近い。[[音声合成]]によってコンピュータの画面を読み上げるスクリーンリーダーは[[グラフィカルユーザインタフェース|GUI]]の[[オペレーティングシステム]] (OS) を使用する視覚障害者に不可欠な[[アクセシビリティ]]になっている。
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===スマートフォン===
===スマートフォン===
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[[Apple]]の[[iPhone]]・[[iPad]]では、[[タッチパネル]]に対応したスクリーンリーダーであるVoiceOverを[[iOS]]で搭載している<ref name="iOSVO">{{cite web |title=アクセシビリティ iOS |url=https://www.apple.com/jp/accessibility/ios/voiceover/ |publisher=[[Apple]] |accessdate=2014-09-04}}</ref>。日本語の[[フリック入力]]も可能である<ref>[http://www.apple.com/jp/iphone/features/accessibility.html]</ref>。また、[[Android (オペレーティングシステム)|Android]]でも、[[Talkback]]や[[Shine Plus]]、その他の画面読み上げソフトがある。


=== 日本の携帯電話 ===
=== 日本の携帯電話 ===

2021年11月10日 (水) 02:37時点における版

スクリーンリーダー英語: screen reader)とは、コンピュータの画面読み上げソフトウェアである。視覚障害者パーソナルコンピュータを操作するために、視覚的に使うことが必要であるマウスに変わり、情報を音声で読み上げることによって、操作を補助するアクセシビリティである。

概説

Windows 8[1]macOS[2]iOS[3]、日本の携帯電話のらくらくホンなど、パソコンや携帯機器にも標準的に搭載されている。

視覚障害者がパソコンを操作する際、健常者が行うように画面を見ながらマウス操作をすることは困難である。ウィンドウ画面を操作する場合に特に困難が伴う。特に全盲のユーザが支援技術無しにマウス操作することは不可能に近い。音声合成によってコンピュータの画面を読み上げるスクリーンリーダーはGUIオペレーティングシステム (OS) を使用する視覚障害者に不可欠なアクセシビリティになっている。

厳密に言えば、スクリーンリーダーは、その名の通り、画面に表示された情報を音声で読み上げるソフトウェアである。近年では、画面を読み上げるというよりも、操作を読み上げる性能が高いものを合わせて「スクリーンリーダー」と総称することが多い。

スクリーンリーダーを使用することで、視覚障害を持っていてもMicrosoft WordMicrosoft ExcelInternet Explorerといったアプリケーションを使用することができる。そのことが視覚障害者の就労支援に活かすことができるものと期待されている。

行政機関の公立図書館やインターネット上のポータルサイトでは、テキストベースの情報に音声合成処理を施し、インターネットの通信回線を介して、電子端末等で再生することができるまでになっている。

OSごとの状況

Windows

Windows 8Windows 10には、ナレーターと呼ばれるスクリーンリーダーが標準で搭載されており、日本語の音声であるMicrosoft Haruka Desktopが読み上げを行う[1][4]。Windows 7やVistaでも日本語音声合成エンジンの提供を行っている[5][6]

実用化されているスクリーンリーダーのほとんどは、Microsoft Windows対応のものである。例えば、JAWS for WindowsNVDAがある。日本語環境では、高知システム開発の提供しているPC-Talker[7]がある。

macOS

macOSではVoiceOverというスクリーンリーダーが標準搭載されている[2]Mac OS X v10.4以降が対応している。

Linux

Linuxに関してはBRLTTYがあり、日本語に対応するBRLTTY Plusの開発が展開され[8]、更にGR for UNIXへと展開されている[9]

スマートフォン

AppleiPhoneiPadでは、タッチパネルに対応したスクリーンリーダーであるVoiceOverをiOSで搭載している[3]。日本語のフリック入力も可能である[10]。また、Androidでも、TalkbackShine Plus、その他の画面読み上げソフトがある。

日本の携帯電話

NTTドコモの「らくらくホン」は、現行の機種は全てスクリーンリーダーが組み込まれており、その利便性があってか視覚障害者への普及率は極めて高く、7割以上である。

同業他社のauも「簡単ケータイ」がスクリーンリーダー組み込み機種である。

関連項目

脚注

  1. ^ a b Windows 8 のアクセシビリティ機能 ナレーター”. マイクロソフト. 2014年9月4日閲覧。
  2. ^ a b アクセシビリティ OS X”. Apple. 2014年9月4日閲覧。
  3. ^ a b アクセシビリティ iOS”. Apple. 2014年9月4日閲覧。
  4. ^ Windows 10 のナレーターの概要”. マイクロソフト. 2018年2月22日閲覧。
  5. ^ 日本語音声合成エンジンのご提供について”. 2014年9月4日閲覧。
  6. ^ 日本語音声合成エンジンの設定について”. マイクロソフト. 2014年9月4日閲覧。
  7. ^ [1]
  8. ^ "視覚障害者、盲ろう者向け音声・点字コンピュータオペレーティングシステム GR for UNIX の開発"Linux Conference抄録集:第3巻(2005年)
  9. ^ 視覚障害者・盲ろう者のための非視覚的コンピュータ・オペレーティングシステムの開発
  10. ^ [2]